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地獄刻

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地獄刻(じごくこく、じごくとき、じごくきざみ)は『秘封霖倶楽部』のエピソードの一つ。2018年2月4日公開 pixiv ニコニコ動画

普段のような性的描写があまり見られない一方、作者お得意の残虐な描写が異常に多くなっており、兄貴の作った『たくろう』のことを「悪趣味」などと言えたものではないくらいの内容になっている。ストーリーについては、多次元を用いた設定の濫用が見受けられるが、物語の内容はなんとか一貫している。

主人公の霖之助は相変わらず、終始あちこち移動しながら様子を見たり、終わるべくして終わる地獄刻の世界線を見届けたりするだけの傍観者の立場に過ぎない。彼がその結末を目の当たりにしたのは、自分が半妖だから死なないことをいいことに興味本位で地獄刻へ近寄ったからだが、そもそも彼は他の回で自分の身体が人間に近くなっていると明かしており、普通に何度もあっけなく殺されている。設定がブレているのか、ご都合主義なのか、そういった展開が物語の核心に繋がっている。

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あらすじ

霖之助は夢美に連れられて精神病棟を訪れ、そこで助手の北白川ちゆり ニコニコ大百科 ピクシブ百科事典 を紹介される。病棟に隔離されているちゆりは夢美曰く自分の手で自身の感覚器官をすべて破壊したらしく、奇行の末にもはや人間とはかけ離れた姿と化していた。残された唯一の感覚は触覚であるが、彼女は風を感じると異常な反応を示して暴れ出す*1。また、その一方で、霖之助は日常生活において蓮子をはじめとする人々がグロテスクな形で殺害されて行く光景を幻視し、そのたびに爽やかな風を体に感じるようになる。

彼はたびたび衝撃的な光景を見たことで大学の講義を受けるための集中力を失いつつあったが、そんな中で全裸の男性生徒*2が発狂しながら幻想郷の名を口にしているところを目にする。事態を把握できない霖之助は夢美のもとを訪れて事情を聞き出すが、曰くその学生は異教のための生贄にされようとしていたのであって、幻想郷は生贄にされた人間の行き着く先として扱われているのだという。続けて、夢美はちゆりから身を隠していることを告げるが、その話の最中に彼女は機械に巻き込まれて粉砕され、驚いた霖之助はその場から逃げ出す。その後も残酷な幻覚のようなものは続き、霖之助は「脳髄に快感を与えてから死に至らしめる」という類の電化製品を多数目にするようになる。テレビのアニメやニュース、街の光景も、残虐な殺し合いや自殺の光景で埋め尽くされ、見かねた霖之助は山の中へと逃れる。

すると、山の中には本来幻想郷にあるべき博麗神社が佇んでおり、霖之助はそこが結界の守護を受けていない幻想郷だと知る。幻想郷の住人たちもまた変わり果てた姿になっている中、霖之助はかつて自分が営んでいた香霖堂を訪れると、そこで「リンフォン」の回に登場した骨董品店の店主と再会する。彼曰く、この世界は五次元上にあり、つまり幻想郷が結界を張らないという選択を行った世界線というパラレルワールドだという。そこでは、幻想郷は人間の信仰心や妖怪への認知がなくては存在を維持できないため、人間を殺戮して恐怖心を植え付けると同時に、「地獄刻制度」によって「蘇生の風」を定期的に使用することで殺戮された人々を復元している。しかし、事態は悪化し、人間は死を恐れなくなったことで妖怪をも恐れなくなり、それによって妖怪が壊滅しただけでなく、人間は死ぬ直前にアドレナリンとドーパミンによって起こる快楽を求めて世界の道徳を歪な形に変えていったのだという。

その後、霖之助は無縁塚を訪れると、そこで多くのドロドロに融解した遺体を目にする。そして、より多くの遺体がある方向へ歩いていくと、そこでワシリー寺院 Wikipedia のような形状をしたミサイルを発見する。これは霖之助がニュースでたびたび目にしていたもので、それによるとこれは軍事国家である「某国」で発見されたが、国家当局は認知していないと明言し、調査の段階を踏まずに破壊すると発表していたものだった。しかし、霖之助が見るとそれはミサイルではなく、殺戮された人類を復活させるための「地獄刻」であると分かり、彼はその中へと足を踏み入れる。そこには、外で見たものよりもさらに液状化の進んだ遺体が置かれており、それらは紫たちの成れの果ての姿だと分かる。そして、その場に流れるアナウンス音声によって、彼女たちは「蘇生の風」をすべての並行世界へ届けるためのエネルギーになったのだということを知らされる。しかし、地獄刻は数々の並行世界にある某国から集中攻撃によって無慈悲に破壊され、霖之助は正常な世界線へと戻る。また、ちゆりは健康体で夢美の助手を務めており、霖之助を食事に誘って親密になろうとし、物語は平和な形で幕を閉じる。

補足解説

  • 作中で地獄刻を破壊した軍事国家の「某国」が何かは明言されていないが、終盤で「無慈悲」という言葉が伴われている。これは時事ネタだが、実際の北朝鮮が軍事行動を予告する際の声明で頻出の言葉 ニコニコ大百科 である。つまり、今回は北朝鮮が事態の解決役を担ったようだ。

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注釈

*1 暴れ出したちゆりに対して病棟の職員たちはペニシリンを注射するが、ペニシリンは鎮静剤ではなく抗生物質である。NDは小説のナレーションで博識そうな文章を綴ることが多々あるが、ググればすぐ分かるようなことをデタラメに書くことが多々あるのは一体なぜなのか。

*2 この物語の舞台は京都大学なので、学生のことを「生徒」と呼ぶのは明らかな誤用なのだが、NDは24歳にもなって未だにこの誤用に気付いていないようだ。