鳴海荘吉

登録日:2010/03/25 Thu 05:31:19
更新日:2024/02/24 Sat 17:35:14
所要時間:約 6 分で読めます


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「ガイアメモリを仕事で使わないのが俺のポリシーだったんだが……やむを得ん」

「変身」
スカル

さぁ、お前の罪を……数えろ



仮面ライダーW』と劇場版『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010〈ビギンズナイト〉』、『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE〈仮面ライダースカル〉』に登場するハードボイルドで素敵なカッコイイおじ様。
本編開始時には既に故人だが、過去回想あるいは幻影などの形で登場する。

演:吉川晃司
(吉川氏が出演されないゲーム作品では一貫して声優の神奈延年氏が代役を担当している。)


鳴海荘吉(なるみ そうきち)

鳴海探偵事務所の探偵であり、左翔太郎の師匠。翔太郎からは「おやっさん」と呼ばれている。
自他共に認めるハードボイルドで、白い中折れハットと白いスーツを着用している。


本編第1話冒頭のフィリップ救出時に背後から撃たれ、自分の帽子を翔太郎に渡したあと息絶えた(このためテレビでの出番はほとんど回想シーン)。

作中で度々『名探偵』扱いされるため非常に優秀だったと思われる。

また依頼人に対する気遣いも充分で、
功を焦って先走りして依頼人に怪我を負わせた翔太郎を「自分を頼ってくれた人間なんだぞ!」とゲンコツ付きで叱ったらしい。

翔太郎「恐かったけど、カッコよかったなぁ……」


娘に鳴海亜樹子がいるが、とある事情により、一緒に暮らした時間は長くない。
しかし、亜樹子の中にもその志はしっかり受け継がれている。


帽子にこだわりを持ち、「帽子をかぶっていいのは一人前だけ」として翔太郎には被ることを許さなかった。
また、コーヒーにも強いこだわりを持ち、必ず自分で淹れているでもまずい

翔太郎同様レイモンド・チャンドラーの小説を愛読しているようで、
その主人公フィリップ・マーロウを「俺の大好きな男の中の男」とまで呼ぶほど。これがフィリップの名前の由来になる。



仮面ライダースカル


スーツアクター:永徳

ロストドライバーにスカルメモリを挿入して変身する骸骨デザインの仮面ライダー。

黒いボディに銀のラインが入っている。また、首には白いマフラーを巻いている。
武器は〈スカルマグナム〉を使用。

Wのプロトタイプ的存在で、変身時はW同様に風が巻き起こる。
スカルマグナムを用いた銃撃戦を得意とする他、格闘戦にも秀でている。

鳴海荘吉のポリシーで変身前に帽子を脱ぎ、変身後あらためて帽子を被り直す(なので帽子は本来スカルには存在しない)。
たぶん唯一帽子を被ってるライダー。
荘吉が白いスーツに身を包んでいるため、変身すると対照的である。
頭だけ変身解除した事もある。

Wは『人造人間キカイダー』を彷彿とさせるが、スカルは『スカルマン』を連想させる。

そもそも初代『仮面ライダー』は、ガイコツをモチーフにした『スカルマン』が原案であったが、
「スポンサーは高齢者が多いので、死を暗示するようなデザインはまずい」と言われ、代わりにバッタをデザインに取り入れたという逸話があった。
以来、シャドームーンなど、裏設定でガイコツをモチーフにしたライダーはあったが、本格的にガイコツを全面に押し出したデザインはスカルが初めてである。
ちなみに『仮面ライダージオウ』放送時に雑誌付録として玩具化されたスカルライドウォッチの紹介音声だが、
基本的に強化形態などを除いたライダーが「~ライダーは…〇〇だ!」という文になっているのに対し、スカルについては「風都を護った伝説の戦士」というものになっている。


活躍は劇場版と自身が歌うPV(おそらく異なる未来)のみと、ごくわずかだが、テレビにもチラッと登場した*1

未完成バージョンは「仮面ライダースカルクリスタル」と呼ばれ、頭にS字状の傷が無く、頭部が半透明のクリスタル状になっている。
S.H.Figuartsのクリスタルにはスカルの改修ヘッドが付属した。


MD<ライダーキック(仮)>
アクセル同様ソロで戦うライダーなので特に技名は言わないし決まっていない。
右足に紫のエネルギーを纏い、跳び蹴りを叩き込む。
若しくは、胸から発生させた骸骨型のエネルギーを跳び回し蹴りの要領で敵に向けて蹴り飛ばす。
前者は『超・電王トリロジーEPISODE YELLOW』にて、後者は『スカル メッセージforダブル』にて使用。

ちなみに『EPISODE YELLOW』では仮面ライダーディエンド コンプリートフォームが召喚したスカルが使用したため、荘吉本人が用いたわけではない。
探偵が犯人にキックでシュートするというと身体は子ども、頭脳は大人な名探偵を連想するが、意識したものかどうかは不明。


《ロストドライバー》

スカルの変身ベルト。
ダブルドライバーのプロトタイプで、見た目はダブルドライバーから左スロットだけ外した状態。
変身前はドライバーの赤い部分が“L”、変身後は“S”になる。

玩具では『DXダブルドライバー』を分解して左スロットを外す事で再現できる。
後に映画『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』公開に合わせて発売されたが、仮面ライダーエターナル用として発売されたため、スカルメモリは付属せず。
まあ、ハードボイルドに憧れる男たちなら既にスカルメモリは持っているだろう。
なお、後の再販版ではスカルメモリも同梱されている。

その『運命のガイアメモリ』では、翔太郎はスカルから受け取ったロストドライバーで仮面ライダージョーカーに変身する他、
大道克己も同型のものを用いて仮面ライダーエターナルに変身する。


スカルメモリ

骸骨の記憶」を宿した黒いメモリ(発光色は紫色)。
骨格を中心に人間の体を強化し、身体能力を極限まで引き出すことができる。
玩具では『DXスカルマグナム』に付属するが、マークの向きがスカルマグナム装填を前提とした結果、斜めではなくなっており、ロストドライバーに装填すると若干不格好な見た目となってしまっている。
後の再販版でもパッケージ上では向きが修正されていたが、実際は修正されていない。
結果として、マークが正規の方向を向いているスカルメモリはCOMPLETE SELECTION MODIFICATION版のみとなっている。


スカルマグナム

スカル専用武器。
トリガーマグナムのプロトタイプで、見た目は完全にトリガーマグナムの色違い。しかしWのマークがSになっており、発砲音も異なる。
常にトリガーマグナムのマキシマムドライブ形態にあたる状態「マキシマムモード」で使用される。
スカルクリスタルで初使用した時は通常形態で使用していたので可変機構はあるが、変身者の鳴海壮吉の信念である『一撃必殺』に従って通常形態はあまり行われない。
設定上はスタッグフォンなどのガジェットと合体可能だが、劇中未使用。

ちなみに提供したシュラウド自身も「シュラウドマグナム」でボムのマキシマムドライブを発動している。

MD<スカルパニッシャー>
エネルギーを増幅した破壊光弾を連射する。
名称は『ガンバライド』が初出で、後に『CORE』でも使われた。


スカルボイルダー

スカル専用マシン。
ハードボイルダーの色違いで、スカルマグナムと同じくWの文字がSに変更されている
劇中未使用だが、ハードボイルダーと同様に実弾とミサイルの複合火器である「ユニバーサルランチャー」を装備可能。
『MOVIE大戦2010』では一瞬の登場だったがフィギュアーツにおいて発売された。
『MOVIE大戦CORE』にも登場し活躍した。


スカルギャリー

スカル専用の装甲車。リボルギャリーのプロトタイプ。
名前通り骸骨を彷彿とさせる外観を持ち「怪物マシン」と呼ばれる。
劇中未使用だがスカルボイルダーと合体可能。
後に改造を施され、本編ではリボルギャリーとして運用される。


《スタッグフォン》

携帯電話に変形するクワガタ形のメモリガジェット。Wの物と同一。
携帯電話なので連絡手段として頻繁に使われる。
変形すると体当たり攻撃などを行う。変形した状態で着信すると、再び携帯電話に変形してそのまま通話が可能。



劇中の活躍


『MOVIE大戦2010』の活躍


“ある依頼人”からある施設にいる『運命の子』の救出を依頼され、翔太郎と共にとその施設に潜入する。
この時すでに仮面ライダーWのダブルドライバーと6本のガイアメモリが入ったトランクを所持していた。


施設内で潜入に気付かれた際に翔太郎にトランクを預け、単身で施設警備員に戦いを挑む。

一対多であっても敵を圧倒する実力を持ち、戦い方も華麗であったが、警備員がマスカレイド・ドーパントに。
園咲冴子がタブー・ドーパントに変身したため自身も仮面ライダースカルに変身した(この時の戦闘で帽子に傷が入った)。


その後一人で敵を退け、「動くな」と言ったのに勝手に動いて『運命の子』と接触、事をややこしくした翔太郎を叱った。

また、言われるまま興味が赴くまま生きてきた『運命の子』に対し、
自分のやることを自分で考え自分で決めることを諭し、彼に“フィリップ”という名前を与える。

このときのやり取りから、おやっさんにはハードボイルド小説オタの気がry


そしてその後はTV第1話冒頭に繋がる。


映画のラストでは『仮面ライダーディケイド』とコラボした事で“別の世界の鳴海ソウキチ”が登場。

翔太郎のことは知らなかったが、「いい顔してるな」と評した上で「帽子が様になるのは一人前の証拠だ」と翔太郎に告げた。泣ける!



『MOVIE大戦CORE』の活躍


三部構成である本作のWパートの実質的な主役。
MOVIE大戦2010で描かれた「Wのビギンズナイト」よりさらに過去、「鳴海壮吉が仮面ライダーになった経緯」が描かれる。




このように、『MOVIE大戦CORE』は非常に大人向けでハードボイルドな作品になっている。
ハードボイルドとはどういうものか理解が難しい方々には、おそらくこの話は「面白い」というよりは「怖い」という印象の方が強くなるかもしれない。



風都探偵』の活躍


単行本第6巻収録のsの肖像にて、翔太郎がときめに過去を語り聞かせる形で登場する。
内容としては『MOVIE大戦CORE』で描かれた事件のその後から『MOVIE大戦2010』で描かれた「Wのビギンズナイト」の補足・別視点の物語となる。


『CORE』の事件での心の傷が深く、探偵業を休業して鳴海探偵事務所に引きこもっていた。

そんな中、彼の勇姿を目の当たりにしていた幼少期の左翔太郎と出会う。
が、すぐに追い返す。
その後シュラウドこと園崎文音からドーパント出現の連絡を受け、駆けつけた現場で左翔太郎の「俺たちの街」という言葉で戦意を取り戻し、再び仮面ライダースカルへと変身する。

「変身するのは……少しの間、死ぬ事だ。あくまで俺の場合、だがな……」

その際、スカルメモリ、そして仮面ライダースカルの隠された能力が明らかとなる。
骸骨の記憶によるものなのか、変身中の鳴海荘吉の肉体は、死んでいるに近いの状態となっている。つまり変身中は実質 不死身 である。要するにデンジャラスゾンビ
そのため、アントライオン・ドーパントによる吸血攻撃が効かず、そのままメモリブレイクする。

「お前の"死"は……俺よりずっと長くなる。 」

その後、高校生となった左翔太郎の成長を確認し、高校卒業後に弟子入りを認め、探偵助手として引き入れた。
しかし…その後前述の通り、「ビギンズナイト」で命を落とすこととなってしまう。
その際、ロストドライバーはタブー・ドーパントとの戦いで破損し、スカルメモリはフィリップとの接触の際に消滅したことが改めて描かれている。
またシュラウドこと園崎文音はフィリップと彼での仮面ライダーWを本来想定していたと目されており、ファンの間で散々考察されていた照井同様に精神攻撃耐性があったことも明言された。*2
スカル以外で6つのメモリの中から選んだならトリガーであろうとも語られている。



余談

演者の吉川晃司は俳優活動も行うロックヴォーカリスト。
仮面ライダーW本編の劇中歌を歌っている他、その前には『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』で主題歌を歌っていた。
『MOVIE大戦CORE』でも『仮面ライダーOOO』の主題歌を担当した大黒摩季と共に結成したスペシャルユニット『DaiKichi~大吉~』として主題歌を担当している。PVがステキ。
『風都探偵』アニメ化の際にも主題歌の作曲・ギター・コーラスを担う楽曲プロデュースの形で参加しており、Wのファンを歓喜させた。
ちなみに作詞とメインボーカルは大道克己/仮面ライダーエターナル役の松岡充氏が担当。スカルとエターナルの夢のコラボとなった。

吉川氏は10代の頃は水泳や水球で全日本代表として活躍し、その後もトレーニングを積んで50代になってもアクションをやれるほど身体能力の高さを維持している。
しかしあまりにも頑丈な体のため心機能が3割低下するほどの心臓疾患の発見が遅れてしまったという凄まじくも危機一髪なエピソードがある*3

仮面ライダー出演のオファーを受けた際の吉川氏は「怪人役の依頼だろうな」と思っており、主人公の師匠で変身もすると聞かされたときには驚いたという。
鳴海荘吉やスカルのことは吉川氏も気に入っており、風都探偵の単行本巻末に収録されているインタビューにおいて
「さすがにまた回想の若い姿やれって言われたら苦しいけど、もし生きていたらとか、今の自分で無理なく演じられそうな登場ならまたやりたい」
と再登場への意欲を前向きに語っている。


「追記していいのは修正される覚悟のあるやつだけだぜ…レディー…」

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最終更新:2024年02月24日 17:35

*1 第13話の『園咲若菜のヒーリング・プリンセス』において、「骸骨男の都市伝説」について触れられた際にシルエットで登場した。

*2 なお、彼のテーマ曲である「Nobody's perfect」のPVではスカルとテラーが戦い、テラーフィールドから放たれた攻撃を受けるも変身解除されるのみで再び立ち向かう、というシーンがあった

*3 数年前から体調不良の自覚症状はあり何度か検査していたものの、その時々の検査では異常が見つからなかったという。違和感が消えないため時間をかけた精密検査を受けた際に判明。