指輪物語

登録日 :2012/05/24(木) 16:50:04
更新日 : 2016/12/05 Mon 23:13:56
所要時間 :約 10 分で読めます




『指輪物語:(The Lord of the Rings)』は、正式名称を『The Downfall of the Lord of the Rings and the Return of the King(指輪の王の没落と王の帰還)』といい、
かつて人類と交流のあった知的種族・ホビットに伝わる書物 『赤表紙本』 全五巻中の第二巻にあたる歴史書。

著者は数千年前に実在したホビットのマウラ・ラビンギ(Maura Labingi、英語ではフロド・バギンズと表記される)で、
一部は同じくホビットのバンジール・ギャルバジー(Banazîr Galbasi、英語ではサムワイズ・ギャムジー)が著述している。

ホビットが人間と交流しなくなって長い年月が経過したためこの本の存在は人間社会では全く知られていなかったが、
イギリスの言語学者J・R・R・トールキンが赤表紙本の写本一式を入手し、当時の言語を英語に翻訳して出版した事で、広く日の目を見る事ができた。
赤表紙本の他の四巻とともに、太古の世界で起きた様々な出来事、
特にホビット・エルフ・ドワーフといった古い種族について正しく紹介した、貴重な史料となっている。 


















   *   *
 *   + という設定で創られています
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *




『指輪物語:(The Lord of the Rings)』は、イギリスのJ・R・R・トールキン作のハイ・ファンタジー作品。
初期作品『ホビットの冒険』の続編として始まるが、より大きな物語になった。
非常に奥が深く壮大で緻密な物語である。


オックスフォードで言語学を研究していたトールキン博士は幼い頃より言語に興味を持ち、自ら言葉を創って遊ぶ趣味があった。
そうして創られたのが「エルフ文字」である。
他にも言語を創っているのだが、中でもエルフ文字は文法的にほぼ完成しており、勉強すれば 日常生活でも使える ほどである。
世界ではこのエルフの言語を研究している立て主のような暇人がたくさんいる模様。


トールキンが『指輪物語』をはじめとする一連の神話作品を創ったのは、自分で創った言語を実際に使ってみたかったからである。





使ってみたかったからである。





つまり彼は文学作品のために言語を創ったのではなく、 言語を使うために文学作品を創った というわけだ。

なお、トールキンは、
「本作を翻訳する時は、英語(指輪世界の共通語を訳したもの)はそれぞれの言語で意味を同じくする単語に翻訳し、エルフ語はそのまま使ってくれ」と明言している。
日本語版で出てくる“つらぬき丸”“裂け谷”“馳夫”“ゴクリ”といった和風な単語は英語=共通語からの翻訳で、
“アンドゥリル”“アラゴルン”“ロスロリアン”といった雅な横文字言葉は専らエルフ語。
本来ならフロド、サムといった英語の人名も日本語に訳すべきなのだが、
それは日本人の文化的にそぐわないと考えたのか、人名は基本的に英語をそのままカタカナ表記している。


また『指輪物語』以外にも同じ世界の話を幾つも書いており、『指輪物語』は数万年に及ぶ神話世界のほんの一時期を扱った作品にすぎない。
天地開闢と神々の戦を描いた第一紀、神々が離れ人の治政へ移り行く第二紀、神々の統治から人間の治政への移り変わりが概ね完了する第三紀に別れ、
指輪物語ではこの第三紀を扱っている。


物語は中つ国を舞台に冥王サウロンの作った力の指輪の存在を軸に、
ホビットやエルフ、人間、ドワーフ、魔法使い、ゴブリン(オーク)など、様々な種族を巻き込み展開する。




これらの項目も参考。




◆ストーリー

ビルボ・バギンズがはなれ山への旅(『ホビットの冒険』)からホビット庄に戻ってきて60年後。
ビルボは養子として甥のフロド・バギンズを迎えていた。

そしてビルボの111歳の誕生日パーティーが開かれたが、ビルボは宴会の最中に別れの挨拶を述べ突如として文字通り姿を消してしまう。
フロドの元にはビルボの遺産と、彼がはなれ山への冒険で手に入れた魔法の指輪が残された。
魔法使いガンダルフはフロドに指輪を大切に保管し、使用はしないように忠告すると再びホビット庄を去っていった。

それから更に17年が経ち、再びガンダルフが10年ぶりにフロドの元を訪れた。
そしてガンダルフは、ビルボが残した指輪が冥王サウロンの『全てを統べる一つの指輪』であることを告げる。
もしこの指輪が冥王の元に戻れば中つ国は暗黒で包まれる。
そのためフロドは、指輪を破壊するために旅に出る。


  • 一つの指輪
ここで、ある程度この指輪の概要だけ記しておく。
恐ろしく長い経緯があるので割愛すると、保護観察期間の次代冥王が、鍛冶の神の眷属としての力を物作り大好きエルフに提供して共に作ったというか作らせた、
装具者の能力を増幅する効果を持つ力の指輪の要。
その共同製作者にあたるエルフに対しては「皆の繁栄を願う」的な都合の良いことをいって、
9人の人間、7人のドワーフ、3人のエルフら、各種族を統べる立場にあった有力者達に配る為にまずは19個の指輪を製造していた。
が、実際には指輪をはめた者を堕落させて、最悪幽鬼の類に変質させて隷属させる罠だった。

サウロンはそれら19の罠を遠隔制御する装置であり、サウロン自身の力も高められる、
サウロン自身の意志と力の大半も注ぎ込んだ20個目の強力な指輪を密かに作成する。これがその「一つの指輪」である。
これは中つ国最大の溶鉱炉と言える滅びの山の熔岩の裂け目、滅びの罅裂で作り出された。
この指輪を消し去るにはこの場の炎に再び投じる必要がある。

この指輪は殆ど冥王の分身同然なので、基本的には冥王以外の持ち主を選ばず勝手にサイズを変えてすり抜けたりしつつ、
本来の主人が自分を身に着けるべき時を待つ。


しかし、エルフ用の3つの指輪の作成に着手した辺りで、上記のエルフがサウロンの真意に勘付いて事なきを得た。
まず、サウロンの毒牙にかからず、身に着けるだけなら堕落させないまともな3つの指輪をエルフには託せた。
そして、人間より遥かに精神力の強いドワーフには、7つの指輪は大して効かない上に欲の皮をつっぱらせて指輪の所有権をめぐってもめ事起こした挙句、指輪をすべて紛失する予定外の事態も発生。
目論見通り幽鬼へ堕落させられたのは人間だけだった。
そんなこんなで、痺れを切らせたサウロンと交戦した第二紀では、微妙にヘタレたこの冥王を何とか打倒して乗り切った。

が、サウロンのバックアップデータとも言えるこの指輪を処分し損ねた所為で彼を仕留めきれないという不測の事態が第二紀末に生じてしまう。
冥王さえ倒れれば万事が快方に向かう筈だったが、第三紀になっても尚魔物の類が跋扈するままとなってしまった。
「自分らが作った人間世界(中つ国)に過度に干渉すると、刺激したりで悪影響しかなくて拙いんじゃね?」
という方針から神々が現世を去った影響で弱体化する一方のエルフ達では、そんな魔物達相手にするにも3つの指輪を用いて対抗せざるを得ない。
しかし、サウロンが一つの指輪を取り戻して完全体と化せば、その3つの指輪すらサウロンの支配下に置かれてしまい、もう抗う術が無くなる。

そんな時限爆弾に縋って辛うじて膠着状態を維持する中で、冥王無双状態に戻り絶望に陥るのを防ぐための攻防戦がこの物語である。


この指輪は、ガンダルフ曰く「アンカラゴンの火ですら溶かすことは敵わない」という。
映画だけ見た人には何を言ってるのか分からないと思うが、アンカラゴンとは第一紀の神々の戦いの際に、初代冥王が作り出してが投入した最強最大の火竜のこと。
神々でも手を焼くコイツの火でも壊せない、というのは要は神々に類する力ですらこれを消し去るのは困難、という話。


映画を見ているだけだと「何か姿は消せる指輪」にしか見えないが、それは単に「数ある指輪の能力のうちの一つ、生者でありながら幽界にも立ち入れる力を得た」だけ。
主人公フロドの忠義の従者にして無二の相棒である庭師サムが多数のオークを相手に大健闘をして、庭師無双などと
ネタになったりしたが(ゲームだと冗談抜きで無双)、これは装着せずに保持していた指輪の影響をサムが無意識に受けて、
オーク達に恐ろしい外見に見せる等のプレッシャーをかけていたことも一因。
その他脆弱な生物を何百年も生かし続けることも出来るが、これは言うなれば極限までカルピスを薄め続けるようなもの。
長寿でなく悪い意味での延命に近い、呪いと言った方が正しいものでもある。

指輪の使用者が脆弱な身体・魔力等しか持たなかったからこの程度の力しか引き出せないなかったが、能力のある者が使えば更なる超常の力を引き出せる。
そのため、サウロンの邪気の籠ったこの指輪はより力がある者程強く惹かれ、ガンダルフ辺りが手にしてしまえば、
サウロンばりの力と欲や邪気を抱え込んだ第三の冥王爆誕となってしまう。

こうした事情から、より実力行使する術を持たない種族が持つのが望ましいが、
この指輪には純朴な気の良い奴を欲深い殺人鬼にも変えてしまう力があり、どれだけ自制心を持った生物でも長時間首にでも下げておけば精神が崩壊を来す。

人間を遥かに超越した自制心が無いと維持管理すら不可能な、呪物の類と言える。




指輪物語は後の作品にも影響を及ぼしている。

ちなみに指輪物語のオークはいわゆるブタ顔では無い(ブタ顔オークの初出はTRPGのダンジョンズ&ドラゴンズであると言われている)。



追記・修正は指輪物語を読破してからお願いします。

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