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拳VS蹴!王子様は止まれない!

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匿名ユーザー

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「108(ワンオーエイト)マシンガン!」
「火中天津甘栗拳!」

二人の男による、ラッシュがぶつかり合う。
一瞬のうちに百発近くもの打撃をお互いにぶつけ合う両者。
違いがあるとすれば、一方は足を、もう一方は拳を用いていることだろうか。

「へ、やるじゃねえか!」
「うおおおおおおお!!」

一旦両者は距離を取る。
一方の髪をおさげにした男…早乙女乱馬は対峙する男の技量を認め、素直な感嘆の言葉をかける。
しかしそれに対してもう一人の男…リゾットは反応することなく次の攻撃に移る。
乱馬とリゾット、男というより少年という呼び方の方がまだしっくりくる両者は、つい先ほど出会い…戦闘となった。


「ち、問答無用ってわけかよ!」


リゾットの様子に乱馬は舌打ちする。
最初にこの戦いをふっかけてきたのは彼…リゾットの方だった。
出会うなりこちらに突進してきて、そのまま戦闘となったのだ。
当然乱馬の性格上、売られた喧嘩を買わないはずなどない。


「はああああああ!」


リゾットの蹴りが、休みなく乱馬を襲う。


「バーカ、そんなの当たらねえよ!」
「くそ、なめるなあ!108マシンガン!!」


再び放たれる108の蹴り。
しかし乱馬は、その蹴りをひょいひょいとかわしていく。
確かにリゾットの108マシンガンはかなりの超速蹴りではあったが、乱馬にとっては何度か見れば避けるのは難しいことではなかった。
火中天津甘栗拳というよく似た技を自身が持っていたし、しょっちゅう久能帯刀という剣道部の変態主将に連続突きの制裁を受けては返り討ちにしているのだ。
この手の連打系の技は見慣れているといってよかった。


「おせーよ!白蛇吐信掌!!」
「がはあああ!!」


素早く後ろに回り込んだ乱馬の連打が、リゾットにヒットする。
背後からの攻撃にリゾットは吹っ飛ばされるも、すぐに立ち上がってきた。


「おいてめえ!なんでこんなふざけた殺し合いに乗るんだよ!?」
「黙れ…俺はこんなところでグズグズしているわけにはいかない!一刻も早く祖国に帰らねば…」
「ち…このバカヤロウが!」



「はあああああ!!」

リゾットが片足を後ろに上げる。
その上げた片足に集まるエネルギーを感じ取った乱馬は、警戒を強めながら構える。


「くらえ!魂(ソウル)キャノン!!」


リゾットの上げた片足に集められたエネルギーが、乱馬めがけて放たれた!


「うおっ!危ねえ!」


すかさずリゾットの攻撃を避ける乱馬

「へ!そんなの当たんねーぜ!」
「それはどうかな?」

乱馬の余裕の言葉を不敵な笑みで返すと、リゾットは指をクイッと動かす。
すると…


「がはっ!後ろから…!?」


先ほどかわした魂キャノンが戻ってきて、乱馬の背中にヒットした!


「そこだあ!うおおおおおおお!!」
「ぐあああああ!」


魂キャノンをくらって隙のできた乱馬めがけて、リゾットの渾身の蹴りが放たれる。
まともにそれを受けた乱馬は、吹っ飛ばされる。
しかし、彼が体勢を整えるよりも前にリゾットは次の攻撃を仕掛ける。

「魂キャノン乱れ撃ち!」

複数の魂キャノンが乱馬を狙う!

「うおっ!」

乱馬は必死にその攻撃をかわす。
しかし、一度かわした魂キャノンはリゾットが指をクイッと動かすと再び戻ってきて乱馬を襲う。


「くそ!このまま逃げ続けてもらちがあかねえ…」


逃げ回りながら毒づく乱馬。
魂キャノンはいくら逃げようとも追い続けてくる。
はじくなり技をぶつけて相殺するなりすれば消えるだろうが、この数を全てさばくのは厳しい。

「となりゃ、狙いは…」

この攻撃を操っている本人!


「うおおおおおおりゃあああああ!」


乱馬は魂キャノンをかわしつつリゾットのもとへ走る。
近づけさせまいと再び新たな魂キャノンを放つリゾットだったが、乱馬はそれをかわすと…

「これでもくらええええええ!!」

渾身の拳を、リゾットの顔面に炸裂させた。


「ぐあっ!…しまった」


操者であるリゾットが殴られてひるんだことにより、それまで乱馬を狙っていた魂キャノンはみなあらぬ方向へと飛んで行った


「さあ、そろそろ終わりにしようぜ!」
「くそ、まだだ、まだ俺は…」




「俺は…こんなところで負けるわけにはいかないんだああああああ!!!」




そう叫んだリゾットは、拳をぐっと握り…
その拳からは、徐々に光があふれてきている。
それを見た乱馬は、再び警戒を強くする。
今まで足技で戦ってきたリゾットが、拳を使った技を繰り出そうとしている。
乱馬の直感が、この技は先ほどの魂キャノンよりもやばいと告げていた。
そして…


「唸れ!王国(キングダム)セイバー!!!」


リゾットの右手から、光の剣が現れた!


「うおおおおおおおお!!」


そしてその剣を手に、乱馬へ向かっていくが…


「なっ!?」
「は?」


リゾットと乱馬、両者が驚きの声を上げる。
乱馬はどちらかというとあっけにとられたという感じだが。
リゾットの右手の剣が…乱馬へ到達する前に消えてしまったのだ!
結局、リゾットの攻撃は単なる拳による打撃となり…


「捕まえたぜ!」


あっさりと乱馬に捕らえられた。




「くそ!放せ!放せえ!!」
「おい!暴れるな!!」

抵抗するリゾットとそれを止める乱馬。
しばらくすると、リゾットは抵抗するのを止めておとなしくなった。

「はあ……なあ、一つ聞いていいか?」
「…なんだ?」
「お前…本当に殺し合いに乗る気でいるのか?」
「当たり前だ!俺は…」

リゾットの言葉を遮り、乱馬は続けた。


「じゃあ…なんで本気でかかって来ねえんだ?」
「!!!!」

乱馬の言葉に、リゾットの中で衝撃が走る。

「あんたが俺に負けたのは、何かに焦って焦って冷静さを失ってたのもあるんだろうけどよお…それ以前に感じねえんだよ!てめえからは強い闘気をよ!」
「なに…!」
「本当は迷ってるんじゃねえのか?殺し合いに乗ることに」
「黙れ…」
「本当は人を殺したくなんて…」
「黙れえええええ!!」
「うおっ!」


乱馬の拘束を強引に解いたリゾットは、デイバックから何かを取り出して投げる。
その瞬間、辺りが煙に包まれる。
リゾットが投げたもの…それはスモークグレネードだった!

「くそ…待ちやがれ!」

乱馬はリゾットの姿を探すも、煙の中で見つからない。
そして煙が晴れたころ、リゾットの姿は消えていた。

「ちくしょう…!早く見つけねーと…」

真意はともかく、彼をこのまま放っておくわけにはいかない。
リゾットがどこに向かったのかも分からぬまま、乱馬は彼を見つけるために走り出した。


【F-7/歩道/一日目-朝】

【早乙女乱馬@らんま1/2】
[参戦時期]:少なくとも海千拳習得以降
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×1、不明支給品1~3
[スタンス]:対主催
[思考]
基本:ゲームに乗るつもりはない
1:リゾットを探して止める
【備考】

「くそ…俺は……」

逃走に成功したリゾットは、先ほどの乱馬の言葉を思い出す


『本当は迷ってるんじゃねえのか?殺し合いに乗ることに』


「俺は…止まるわけにはいかないんだ」

バンカーサバイバルに敗れた後、リゾットはグランシェフ王国へ戻ろうとしていた。
カラスミ軍から、国を取り戻すために。
だが、現実は残酷だった。
彼の耳に届いた悲報…グランシェフ王国の国王と王妃……彼の両親が処刑されたというのだ。

「俺はもう…あんな悲しい想いをするのは嫌なんだ…」

父上や母上だけではない。
カラスミをこのままにしておけば、多くの民が犠牲になってしまう。
リゾットが愛した王国の民が…今も悲しい想いをしながら、あるいは父上や母上のように犠牲になっているのだ。
だから彼は止まれない。
たとえこの場にいる人々を踏み台にしてでも、彼は一刻も早く祖国へ帰らなければいけないのだ。

「コロッケ…」

想いを新たにする中、ふとリゾットの中で一人のバンカーの姿が浮かんできた。
最初はひよっこだと思っていたのに、どんどんと強くなっていき、バンカーサバイバルにて自分を破った相手。
大会が終わったら、自分に協力すると申し出てくれた、小さい体ながら強く優しい心を持った少年。

「すまないコロッケ…俺はお前と歩みを共にすることは出来ない」

もし仮に彼がこの殺し合いに呼ばれているのなら、今度こそ倒す。
自分の凶行を先ほどの男のように止めてこようとも。



「俺は俺の道を行く……!」



【F-6/歩道/一日目-朝】

【リゾット@コロッケ!】
[参戦時期]:バンカーサバイバル終了後、両親が死んだと聞いて以降~コロッケと再会する前
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×1、スモークグレネード×2、不明支給品0~2
[スタンス]:マーダー
[思考]
基本:殺し合いに優勝し、一刻も早くグランシェフ王国へ帰る
1:参加者を殺す
【備考】
※コロッケが参加していることは知りません
※王国セイバーは未完成で、使いこなせていません



山頂に響くは激闘の凱歌 投下順 3匹の子豚
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