オーウェン・ハワードプロローグ

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dangerousss3

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プロローグ

中国の奥深く、以前はチベット族が住んでいた地域になるだろうか・・
今は度重なる紛争で荒れ果てた場所
そこに場違いなほど豪華な屋敷がある

その屋敷の主は年老いた魔人
オーウェン・ハワードが捜し求めていた人物である
彼女はあらゆるステータス異常を解除できる能力を持っていた
今まで会ったどの解除能力者でも不可能だった、この制約をなかったことにできるのだ

退職金は2000万ドル以上はある
足りないということはないだろう
今日限りでオーウェン・ハワードは昔の輝きを取り戻すのだ

だが、老婆の回答はそっけないものだった
「ふん、この歳で使いきれないほどの金をもらってどうする?この俺には金はもう必要ない。消えな。」
興味なさげに門前払いされる

───が、オーウェン・ハワードも諦められる訳がない

必死に説得を試みる
毎日、毎日・・・日が暮れても、雪が積もっても、門の前に立ち続けた

ある小春日和の日
老婆がにこやかに出てきた
「お前さんは何でもやるっていったよな?」
手に持つは、とある大会の参加用紙
「これに優勝したら、制約を解除してやるよ。」
オーウェン・ハワードに概要を説明する
「アキカンのお前さんが足掻くところをテレビの前で笑いながら見てやる。それが俺への報酬だ。」
醜く笑う老婆、オーウェン・ハワードは承諾した
する以外、選択肢がなかった

「参加登録は俺がしておいてやる。なにアキカンのお前さんをねじ込むくらいの権力はあるさ。」
健闘を祈るという言葉を残し、門は再び閉じた

オーウェン・ハワードは途中から老婆の顔を見ることは出来なかった
見たらバレてしまうから
笑いがこらえきれない、その顔が・・・
高らかに笑いつつ、屋敷を後にする
自分がアキカンであろうと、相手が何者であろうと、負ける要素はなにもなかったからだ








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