エルフの元女騎士ゾルテリア幕間その2

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dangerousss3

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幕間SSゾルテリアの説明~女騎士とは

「ゾルさん、あなたのプロフィールについて質問いいかしら?」

今大会のマネージャーであり、こちらの世界にワープしてきた
ゾルテリアをスカウトした銘刈耀は書き込みの終わったプロフィール用紙を
見ながら疑問を口にした。

「職業元女騎士とあるけどそちらの世界ではどこかの国に仕えていたの?」
「えーと、国に仕えていたというのは正しくは無いですね。
国の為に害獣や異教徒や盗賊を倒すといった善行を積み、
その結果女騎士の資格を得て装備や給料が支給される形式でした」
「成程ね」

銘刈はRPGの冒険者の上級職の一つとして女騎士があるようなものだと理解する。
そしてもう一つの疑問を聞き出すことにした。

「それでゾルさん、あなたはこの大会で何を求めるの?
ああ、この質問は参加者全員に聞いてるもので、無回答でも構わないわよ」
「この大会には多くの悪がまぎれていると聞かされました。
ヤクザ・マフィアと呼ばれる暴力により存在を黙認されている賊、
破壊衝動に身を任せた危険人物、そういった存在を打ち倒す事が巡り巡って
私達の世界の平和にも繋がるのです」
「そういう建前はいいの、ゾルさん。私が聞きたいのは副賞に何を望むかって事」

ゾルテリアは少し考えてから答えた。

「良くある話ですが…、家族を一人生き返らせたい。
私達の世界の人達に気づかれぬ様に蘇生を行なってもらう事は可能ですか?」
「状況によるわ、優勝後に応相談ね」
「分かりました、ならばこのゾルテリア、大会に参加する全ての悪を打ち払い
主催者の為勝利する事を誓いましょう!」
「そんな事言っても贔屓はしないから」
「…言ってみただけです。結果的に私が悪を倒した事になって
女騎士の資格と大会の賞品が貰えればそれでいいんです」

それでいいのか元女騎士。そう思いつつも、こちらの世界とのしがらみの無い
ゾルテリアは運営側に都合の悪い選手を潰すのにもってこいの戦力ではあるなと
銘刈は思うのだった。

おしまい








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