その他幕間その6
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dangerousss3
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■Chapter1:田舎のあぜ道■
深々と降る雪の中、黄色の傘をさした少女が路傍のお地蔵様に雪ウサギを備え、二度手を打った。
企画:サンライズ
「よしっ!」
原作:ダンゲロスプレーヤー
原案:戦闘破壊学園ダンゲロス「ダンゲロスSS3」より
原案:戦闘破壊学園ダンゲロス「ダンゲロスSS3」より
立ち上がった少女は“目的地”へ向け、軽快に駆け出す。
しかし、一歩。二歩。
三歩目にして少女は―――――
しかし、一歩。二歩。
三歩目にして少女は―――――
「―――――あっ!」
雪に足をとられ、盛大に転倒した。
【復興歴
一〇七年 一月】
一〇七年 一月】
■Chapter2:面接会場■
「第1回 ダンゲロスSS3 オーディション面接会場」という看板が、その建物の前には掲げられていた。
いかにも安っぽいそうなその看板は、“面接”が急遽手配されたものであることを暗に物語る。
いかにも安っぽいそうなその看板は、“面接”が急遽手配されたものであることを暗に物語る。
シリーズ構成:花田十輝
建物の中には十数名のうら若き乙女達。
各々台本のようなものを読んだり、手鏡片手に手櫛をかけたりと、きたる“面接”に向け余念がない。
各々台本のようなものを読んだり、手鏡片手に手櫛をかけたりと、きたる“面接”に向け余念がない。
その中で何をするわけでもなく、居心地悪そうに黄色のハンカチをけしけしと揉みしだく先ほどの少女。
キャラクターデザイン
アニメーションディレクター:竹内浩志
アニメーションディレクター:竹内浩志
「次の方どうぞ」
不意に自分の番を告げられ、少女は小さく悲鳴をあげた。
メカデザイン:阿久津潤一(ビークラフト)
ゲストメカデザイン:大河 広行
ゲストメカデザイン:大河 広行
セットデザイン:青木智由紀
デザインワークス:稲吉智重
デザインワークス:稲吉智重
多数のビデオカメラと3人の審査員が待ち構えし、重々しい雰囲気の面接室に少女は至った。
面接開始。
プレッシャーに半ば押しつぶされながら、彼女は何とか言葉を紡ぎ出す。
面接開始。
プレッシャーに半ば押しつぶされながら、彼女は何とか言葉を紡ぎ出す。
「ごっ! ……!! ………うぅっ」
その直後、審査員の前にも関わらず、両の手でしっかとハンカチを握りしめていたという事実に気付いて、あわあわとポケットにそれ押し込み、取り繕うように改めて彼女は自己紹介を再開した。
しかし、ただでさえ緊張でガチガチだったというのに、そんなトラブルに見舞われてしまっては、舌が上手くまわる道理はない。
しかし、ただでさえ緊張でガチガチだったというのに、そんなトラブルに見舞われてしまっては、舌が上手くまわる道理はない。
「ごっ! 五番! “トリニティ”れす!!」
「です」を噛むのは当然の帰結。
だが、それでも少女はめげない。
懸命に二の句を継ぐ。
だが、それでも少女はめげない。
懸命に二の句を継ぐ。
「よっ……! よろしくおねがいします!!」
その様子を受けて、審査員席の巨根の男・蛭神鎖剃は小さく笑った。
美術監督 徳田 俊之
色彩設計 横山さよ子
撮影監督 大石英勝
CGディレクター カトウヤスヒロ
編集 関 一彦
色彩設計 横山さよ子
撮影監督 大石英勝
CGディレクター カトウヤスヒロ
編集 関 一彦
彼の巨根の傍で、なんと形容していいか分からないが、あからさまに物語の鍵を握りそうなキーホルダー状の怪しいアイテムが、オレンジ色の光を放った。
■Chapter3:???■
同時刻。
―――――ガシャン
―――――ガシャン
―――――ガシャン
―――――ガシャン
―――――ガシャン
―――――ガシャン
―――――ガシャン
薄暗い密閉空間。
機械的な音を伴い、格納されていた4つの薄型ディスプレイが展開された。
そのディスプレイには面接中のトリニティが映っている。
機械的な音を伴い、格納されていた4つの薄型ディスプレイが展開された。
そのディスプレイには面接中のトリニティが映っている。
―――――唇・おしり・ローアングル・腰・瞳・うなじ・スカート・唇・瞳・瞳・腰・うなじ・瞳・腰・太もも・おしり
画面が高速でチカチカと切り替わる。
■Chapter4:民家■
【二月】
トリニティの実家の玄関先。
BOOOOOOOOOOM
郵便を届けた「スゴク・デュマエ・ハヤイ」が去って行く。
郵便を届けた「スゴク・デュマエ・ハヤイ」が去って行く。
「………えいっ」
ラーメン探偵から受け取った郵便物を、意を決して開封する少女。
そしてそれを見守る老人・聚楽第。
そしてそれを見守る老人・聚楽第。
「いってきまーす!」
夜魔口赤帽が野球道具一式を持って元気よく家を飛び出す。
「あれ……じーちゃん…?」
「―――――ウソ」
「―――――ウソ」
赤帽が家の前に立っていた聚楽第の存在を不思議がったのと同時に、トリニティが驚愕の声をあげた。
「うそ…うそ……!」
トリニティの手がふるえ、持っている手紙がカサカサと音をたてる。
その手紙には「合格通知書」の文字。
その手紙には「合格通知書」の文字。
「ねーちゃん?」
不審がる赤帽を気にすることなく、トリニティは祖父を見つめて言った。
「じーちゃん」
「なんじゃ」
これから孫が何を言うのか、老人は察していた。
故にそのそっけない返事には僅かに温かみがあった。
故にそのそっけない返事には僅かに温かみがあった。
「わたし‥東京へ行く…」
「東京へ行く! 東京へいく!! あははははっ!」
「東京へ行く! 東京へいく!! あははははっ!」
封筒に同封されていた謎のキーホルダー状のアイテムをトリニティは天高く放り投げた!
慣性にしたがって落下してくるその謎の物体Xが、トリニティの瞳に反射する。
慣性にしたがって落下してくるその謎の物体Xが、トリニティの瞳に反射する。