登録日:2011/11/24 Thu 01:46:24
更新日:2024/12/22 Sun 12:18:41
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『星のカービィ 夢の泉の物語』は、
任天堂が1993年に発売した
ファミコン用ソフト。
のちの2002年に、本作をリメイクした『星のカービィ 夢の泉デラックス』が
ゲームボーイアドバンス用ソフトで発売された。
星のカービィが、ファミコンソフトになった!
すっごくカラフル!
ますますやんちゃ!!
上に挙げたのはファミリーコンピュータ版CM。毛糸でできたカービィ達が登場する。ちなみに何故か本作には登場しないクーザー(青いブロントバートに似たキャラ)が出ている。歌は「たま」が担当している。
後の毛糸のカービィである
カービィ型のミラーボールの回るカラオケボックスで往年の演歌みたいな歌を歌っているなかなかインパクトの強いCMだが、この頃のゲームCMはこんなんばっかなので全然問題はない。
あと「マイハート〜」のあたりは息が微妙に合っていない
時期的にも
アニカビのTVCMとして放映されていた。
なお、このCMではカラオケのモニターに本作の映像が流れていたが、テレビで遊ぶには
ゲームボーイプレーヤーが必須なので注意
(上記にもある「テレビでは遊べません」の注意書きは、当時まだゲームボーイプレーヤーが発売されていなかったため)。
後に
カービィのグルメフェスにて「たつまきみたいさ」というNPCがオンラインでランダムに登場するため、このCMを知っているプレイヤーを笑いの渦に包んだ。
この時のミラーボールは現在もHAL研に所蔵されているらしい。
★概要
カービィを操作して、さまざまなステージを攻略していくアクションゲーム。
開発は
ハル研究所。
『カービィ』シリーズの基本システムと言える「コピー能力」がはじめて登場し、
「ダッシュ」や「スライディング」、「水中水鉄砲」等の新アクションが多数追加された作品で、
本作で『星のカービィ』シリーズの基礎が完成されたと言っても過言ではない。
本作の発売前、開発元のハル研究所は一度倒産の憂き目に遭っており、
再建をかけた起死回生の一作がこの
ゲームだったという話は地味に有名。
詳しくはハル研の項目で。
リメイク版は4人同時マルチプレイに対応のほか、サブゲームや一部敵キャラの差し替え、追加モードの登場などの変更がある。
★ストーリー
地球から遠くはなれた、小さな星の小さな、そしてあきれかえるほど平和な国「
プププランド」。
この国ではみんなおひるねが大好きで、夢を見ることを楽しみにしていた。
そして、プププランドの果てには「夢の泉」と呼ばれる、プププランドのすべての住民の「夢」があつまり、
宝石のようにかがやき、湧き出る場所があった。
泉から湧いた「夢」は水のように流れ落ち、プププランドをつつみこみ、
ねむりについた生き物たちに、たのしい夢とやすらぎをあたえているのだ。
「夢の泉」の不思議なチカラは、この国に伝わる秘宝のひとつ「スターロッド」によって生み出されていた。
ロッドの先にあるキラキラ輝く星は、遠い昔にプププランドに流れ落ちた「星くずのかけら」だと言われており、
泉の中央にそなえられた「
スターロッド」は、平和なプププランドの象徴でもある。
ところが……ある日を境に、プププランドのみんなは、なぜか楽しい夢を見られなくなってしまった。
夢を見ることができなくなり、しだいにプププランドのみんなは元気をなくしてしまう。
これは、きっと「夢の泉」になにか起こったにちがいない。
カービィは原因をさぐるためひとりで「夢の泉」に行ってみると……
なんと、そこに、あのデデデ大王が水浴びをしていた。
しかも、いつも泉にあるはずの「スターロッド」も見当たらない。
デデデ大王は、泉にあった「スターロッド」を7本にわけて子分にあずけたという。
デデデ大王が言うには、これは「みんなのためにと思って」やったことらしいのだが……
とにかく、カービィはみんなの楽しいおひるねタイムを取り戻すため、
7本の「スターロッド」を集める旅に出かけるのであった。
★おもな登場人物
本作の主人公。ご存知、「ピンクのあくま」。
のみこんだ敵の特技をつかえる「コピー能力」で暴れまくる。
ステージの背景を見る限り、1日で事件を解決した模様。
プププランドの大王。
「夢の泉」を占拠し、「スターロッド」を7本にわけて子分にあずけてしまうが……
今作で初登場の仮面の騎士。
本作ではストーリーとの明確な関わりはない6面ボスとしての登場。
ただし、独自の部下
メタナイツの存在や敵か味方か曖昧な行動
およびカービィに酷似した素顔といった要素はあり、
他の面ボスと全く同列とも言い難い立ち位置だった。
ストーカーではない。たぶん。
★コピー能力
特技をもった特定の敵を吸い込みのみこむことで、対応した能力を使うことができるようになる。
もっと詳しく知りたい方は
こちらをどうぞ。
本作で登場するコピー能力は以下。
なお、「クラッシュ」などの一部のコピー能力には使用回数に制限があり、
使い切ると、能力を持たないノーマルの
カービィにもどる。
冷たい息を吐き、敵を凍らせる。
凍らせた敵は体当たりすると横にカッ飛んでいく弾として利用できる。
ブーメランカッターを投げる。二連射可能だが壁に当たると弾かれる。
大バクハツを起こし、画面にいる敵全体を攻撃。
凄まじい威力を誇るが、使い捨ての能力で、一度使うと能力が無くなる。
攻撃の他、導火線に着火する使い方もある。
石に変身し、落下してダメージを与える。
体のまわりに電気を発生させて攻撃。
カービィが眠ってしまう。眠っているあいだは操作ができず、それ以外にとくに効果はない。
なんの役にも立たない、ハズレのコピー能力。
だが、寝ているカービィの姿はまさに天使のようなかわいらしさ。
一回は安全な所でコピーするのをオススメする。
吸い込んだ敵を投げる。真横と斜め上の二方向に投げることができる。
投げた相手は貫通弾になるため威力が高くボス戦で頼りになる。
剣で切りつける。空中では回転攻撃に。水中でもそのまま使用可能。
竜巻のように回転して、敵に体当たりして攻撃。
発動中は無敵だけど、操作には慣れが必要。
体から針を出して周りを攻撃。
上方向に突進。光ってる間は無敵。
杭を打ったり固いブロックを壊したりもできる。水中でも使用可能。隠しスイッチ探しで世話になりがち。
炎をまとい横方向に突進する。突進時は無敵で、攻防一体の人気コピー。
吸い込んだ敵をそのまま飲み込まず、掴んで叩きつける。
十字キーとボタンの組み合わせで5種類、何も入力しない際の投げ方1種類の計6種類の技が楽しめる。
ザコには滅法強い反面、ボス戦には不向き。
紅白模様の傘を差す。
上からの攻撃を防ぎ、ふわふわ落下ができる。水中でも使用可能。
前方に壁も突き抜けるビームを放つ。
ボタンを押している間炎を吐き続ける。
体の周りに冷気を出して敵を凍らせる。
言わば氷版「スパーク」。
タイヤに変身。壁にぶつかるか、解除するまで走り続ける。
穴に落ちないように注意。
ゴムボールのようにはねまわる。飛べないので落下死に注意。着地寸前と頂点付近のみ無敵判定なし。
画面全体を攻撃できる。3回使用すると無くなる。
ちなみに、とあるボスで特定の手順を踏むことによって255回使えるようになる裏技がある。
空中を自由に移動できるUFOに変身する。
ボタンを押しっぱなしにすることで、ビーム、レーザー、スター、貫通弾を放つことができる。
かなり強力な能力だが、
ステージクリアか脱出してしまうと能力が無くなってしまう。
コピーできる場所はかなり限られており、レアな能力のひとつ。2-3と6-6では数少なく最初から最後まで活用出来る為、その性能を堪能しよう。
暗い部屋を明るくできる。
使い捨てで、攻撃力もないため、
コピー能力ミックスで出るとがっかり。
5-1では明るい場所でも出るが最早ネタ。
指先からレーザーを真横に発射。
レーザーは坂に当たると反射する。
全コピーでも射程距離は随一。ただし威力自体は低い。
★ステージ
ステージの名前は
ラスボスのステージを除いて、全て同じ頭文字の単語で構成されている。
(例:
VEGETABLE
VALLEY)
背景をよく見ると、ステージが進むごとに早朝から深夜まで移り変わっているのが分かる。
草原や森のステージ。基本的な操作やコピー能力はここで覚えておこう。
どこかの足場の下に隠しエリアがあるかもしれない。
《ボス》
ウィスピーウッズ
今回も最初のボスとして登場。リンゴ降らしと空気弾で攻撃してくる。
- LEVEL 2:ICECREAM ISLAND(アイスクリームアイランド)
南国の島を舞台としたステージ。水中のステージが多い。
《ボス》
ペイントローラー
容姿は「バボちゃん」みたいなやつ。ローラースケートで走り回り、キャンバスに描いた絵を実体化させ攻撃してくる。
巨大な1つの塔をのぼっていくステージ。隠しスイッチが初登場。
空中庭園が舞台のステージ。
メタナイトが小手調べに向かおうとした場所。
《ボス》
クラッコ
最初の「クラッコJr.」の状態は無敵であるため、コピー能力の「ハイジャンプ」を駆使して上に進むしかない。
しばらく進むと「クラッコ」となり、戦闘開始となる。
岩山や洞くつのステージ。この辺りから嫌らしいステージが増える。
《ボス》
ヘビーモール
強制横スクロールのステージで戦うボス。
横に掘り進みながら上下に動き、地形を凸凹にしていくので、画面のスクロールで挟まれたり奈落に落ちないように注意。
ミサイル攻撃をするが、これをコピーすると……
夕日の大海原が舞台のステージ。後半は氷の世界も進む。
全ステージに隠しスイッチあり。
《ボス》
メタナイト
ナゾにつつまれた、仮面の騎士。
カービィに「ソード」を渡してくる。この「ソード」を取らないと戦ってくれない。
多彩な技にガードもする、かなりの強敵。
オーロラも見える、氷の極地のステージ。
「夢の泉」が存在する場所である。
後に、シリーズ名物となった
中ボスタワーの発祥もここ。
《ボス》
デデデ大王
ハンマー叩き、ジャンプ攻撃、吸い込み、等攻撃パターンは初代とほとんど同じ。
リメイク作品では
BGMが『スマブラDX』の「夢の泉」のアレンジに変更。
決戦らしく、かっこいい曲になっている。
+
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デデデ大王をたおすと……(ネタバレ) |
デデデ大王が「スターロッド」を隠し「夢の泉」の機能を停止させていたのは、
決してただのイジワルではなく、泉から偶然誕生した
「ナイトメア」を封印しておくためだった。
当然子分達に事情を話してバラバラになったスターロッドを監視させていたし、メタナイトも協力関係になっていた。
「ナイトメア」とは、楽しい夢を生むはずの「夢の泉」から偶然誕生した「悪夢の塊」であり、
ナイトメアは「夢の泉」のチカラを利用して、プププランドの住民たちに悪夢を見せ、苦しめようとしていたのだ。
しかし、カービィが「スターロッド」を泉にもどしてしまったことで、「ナイトメア」は復活。
「スターロッド」を手に、カービィは最後の戦いにいどむこととなる。
- LEVEL 8:THE FOUNTAIN OF DREAM(ザ ファウンテン オブ ドリーム)
《ボス》ナイトメアーズ・パワーオーブ
「ナイトメア」の卵。ナイトメアの第1形態であり、球状の姿をしている。
ここでは空中戦となり、星型の弾、三日月ビーム、体当たり等で攻撃してくる。
制限時間があり、早めに倒さないと逃げられてしまい、夜と朝の間に挟まれてミスになる。
2回体当たりが来たらタイムリミット!
ぶっちゃけ、この形態のほうが強い。戦闘前の演出は必見。
《ボス》ナイトメアウィザード
「ナイトメア」の第2形態。ケツアゴサングラス。地上での戦いになる。色々な方向に星形の弾を打ち攻撃してくる。
ちなみに、テレビアニメ版『星のカービィ』のラスボスもコイツ。
ストーリーの違いなどはあれど、容姿、倒し方は同じである。
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★そのほかの施設
各レベルにあり、いろいろな結果によって残機を増やせる。
以下の3種類がある。ちなみに各サブゲームにつき難易度が3段階ある。
【クレーンフィーバー】
クレーンを動かしてカービィ人形を捕まえるゲーム。大カービィは2UPだがゲットしにくい。
BGMは稼働前はベジタブルバレー、稼働中はバタービルディングのアレンジ。
【たまごきゃっちゃ】
デデデが投げるたまごをのみこむゲーム。
爆弾をなげてくることもあり、これを飲み込むと
ゲームオーバー。
音楽に合わせると上手くいく?
☆リメイク版のサブゲーム
いずれもマルチプレイ対応。
【爆裂ボンバーラリー】
爆弾をフライパンではねつきの要領で打ち返すゲーム。地味ながらトップクラスに意味が分からないミニゲームである。
タイミングよくボタンを押せば球速もアップ。
こちらも『星のカービィWiiデラックス』の「
わいわいマホロアランド」で久しぶりに復活した。
ちゃんと夢の泉デラックスの出典扱いをされている。
【刹那の見斬り改】
あの刹那の見斬りが帰ってきた!
スーパーデラックスのものと比べると演出が簡略化されている。
【カービィのエアグラインド】
レール上を
ワープスターで走るゲーム。
二年後のレースゲームの伏線なのかは不明。
ボタン押しっぱなしでスピードが上がる。
減速する黒レールの直前で離し、直後で押すとよりスピードアップ。
ザコキャラが展示されており、吸い込んで能力をコピーできる。
なぜか「スリープ」も展示されていたりする。寝ろと言うのか。
入ると
中ボスと闘うこととなり、勝てばマキシムトマト+吸い込んでコピー能力を入手できる。負けたら当然1ミス。
レベル5はボンカースが出る為、お世話になるだろう。
ワープスターに乗ることで、発着場を見つけているほかのレベルに飛んでいける。と言う訳でレベル1だけ出しても閉鎖している。
★小ネタ
各レベルのステージ名のアルファベット頭文字をつなげると……
VIBGYOR(虹の七色)となる。
ステージにあるスイッチを全て押し、達成率を100%(称号「でんせつのゆうしゃ」)にするとプレイ可能。
このモードでは
- カービィのバイタリティ(体力)の上限が「
6→3
」
- 元気ドリンクの回復量が「2→1」
- ミニゲームの難易度が最高に固定
-
途中セーブ不可
(ファミコン版のみ)
…と難易度が高くなっている。
一般的には、メタナイト戦とナイトメアパワーオーブ戦が鬼門とされる。
エキストラクリアでサウンドテストが解禁されるのだが、
クリア後にノーマルでナイトメアを倒すとエキストラクリアフラグが消滅してしまう。
一番上の1upが最高ボーナスかと思いきや、7〜1あるランクを下から順に到達すると、最後のランク1のボーナスが1upではなくなんと
30up
になる。これは夢の泉DX・Wii(WiiDX)・トリプルデラックス・ロボボプラネット・スターアライズでも同様。
レベル1のどこかに、ブロックで「HAL」と書かれた隠しステージがある。
夢の泉DXでは残念ながら無い。
リメイク版で追加された新モード。エキストラモードをクリアすることで解禁される、メタナイトで攻略する本編3周目。
詳しくはリンク先へ。
カービィの絵かき歌を描いたことがある人は、追記・修正お願いします。
画像出典(1枚目):『星のカービィ 夢の泉の物語』任天堂 ハル研究所 1993年3月23日発売
画像出典(2枚目):『星のカービィ 夢の泉デラックス』任天堂 ハル研究所 2002年10月25日発売
- パワーオーブ戦で何度も押し潰された苦い思い出が・・・ -- 名無しさん (2013-12-08 18:38:27)
- パワーオーブ倒す→やった!さあワープスターに…→挟まれて死亡した時は絶望したな -- 名無しさん (2014-04-04 03:05:06)
- 懐かしいけど、確かお決まりの絵描き歌は最初のゲームボーイ版で、このファミコン版はたま(さよなら人類の)の歌った「猫ふんじゃった」の替え歌だった -- 名無しさん (2014-07-12 07:57:21)
- 7-5の大砲にとてつもなく苦戦した。にもかかわらず1upが5個だけかよ・・・ -- 名無しさん (2014-07-13 18:13:35)
- ↑大スイッチとかのクリア率に関わるものだったら泣くぞ… -- 名無しさん (2014-07-13 20:30:53)
- カービィはこの作品から始めた俺からしたら最後のモノクロステージは当時どういうこっちゃと思ってた。 -- 名無しさん (2015-01-11 15:29:28)
- ↑3 人数を増やしてもリセットしたら元に戻りますし。 -- 名無しさん (2015-04-06 19:28:05)
- ぶっちゃけホイールとトルネイドだけで無双出来てた気がする。 -- 名無しさん (2016-05-11 17:55:58)
- 当時のCMが後にゲーム化するとは…。 -- 名無しさん (2018-08-16 22:03:43)
- 別個体ながらナイトメアも久しぶりに復活したね。 -- 名無しさん (2020-06-30 08:33:45)
- 発売から29年か。 -- 名無しさん (2022-03-23 17:34:50)
- ホイールタノシイ -- 名無しさん (2022-05-29 08:58:06)
- たまごきゃっちゃが数十年の時を経て復活するとは。 -- 名無しさん (2023-01-12 19:33:16)
- レーザーで導火線を点火できるのに気付けるかが100%の分かれ目だったな -- 名無しさん (2023-03-06 20:26:40)
- SwitchOnlineのスペシャル版(最初から100%のデータ)でもノーマルモードのラスボス倒すと、エキストラクリアフラグ消える。起動し直せば問題なし。 -- 名無しさん (2023-09-22 09:07:26)
- デデデの行動を手放しで称賛したがる者もいるが、それは無理がある。国のみんなの為というよりも自分が良かれと思って行動した、いわば独善的な考え方じゃないのかと。悪夢からは逃れたが逆に国のみんなが不眠症になりかねないような状態で苦しんでる時に自分は夢の泉で呑気に水浴びして遊んでるとか本気でみんなの為に思っての行動だったのかも怪しい。みんなの為と思ってるなら遊んでないでみんなを少しでも安心させる為に何か行動しろよって言いたくなる。こんな独善的な臭いのする行動を手放しで称賛するとか無理 -- 名無しさん (2024-02-27 01:22:41)
- 国民のコメント来たな…… -- 名無しさん (2024-06-05 20:22:35)
最終更新:2024年12月22日 12:18