『悪い』とは何ぞや?
という問いに対して、多くの人々は『ただしくないこと』と答えるだろう。
法や倫理や道徳があって、そこから逸脱した者が悪者。ヴィラン。アウトロー。
それはすなわち『正義の敵』。物語の中の悪役は、得てしてヒーローの怒りを買って滅ぼされる。
おどろいたことに『悪』という概念は受動的だ。その存在の大前提に『正義』からの離反があり逸脱がある。
対して正義もまた悪に対して受身だ。存在しないヴィランを殴りにいくヒーローなんか存在しない。
振り上げた正義という名の拳を打ち下ろす悪がなければ、そもそもの存在意義が瓦解してしまう。
結局正義を名乗る者は、『目の前の敵が悪だ』という理論で武装しなければ何も立ちいかなくなってしまうのだ。
じゃあ『悪にとっての敵』ってなんだ?
『自分と対立する存在』が『悪』ならば、一体物語の悪役は何に滅ぼされるというのだろうか。
矯正所の事件で投獄された真性道程。事件の傷痕は未だ癒えず鬱々とした毎日を繰り返す彼の元に一人の男が訪ねてくる。
彼の名乗った所属組織は革命結社『フラタニティ』。アウトローの間で伝説にまでなった真性のネームバリューを求めての勧誘だった。
脱獄しフラタニティに参入した真性は、展覧会襲撃やメタルボーガー強奪を経て、地元高校をテロリストとして占拠する暴挙に出る……!
大量の新規参入者を迎えて始まった第三期。『正義』と『悪』の根源に迫るテーマでヒーローとヴィランの決着に動く。
しかしながらたくさんいた新規はほぼ全員がFOし、最終的に童貞と ミドリマの殴り合い大舌戦という流れに。
お互い中の人の意地が見え隠れする一歩も引かない論戦ののち、ミドリマが一方的に説教して退場。
女子高生にビンタされて叱られる無職という意味不明な状況のままクライマックスへ移行し、色々消化不良のまま終了した。
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