好き嫌い

 

好き嫌い

「よし、好きなもん頼め」

2005年12月24日、クリスマスイブの夜、街はイルミネーションで染まる。

お店や通りは人で賑わう。石井家もその中に紛れていた。家族4人揃って近くのファミレスへ。

ジューーーー

「うわぁ!!!おいしそう!!」

亜連が頼んだのは大好きなハンバーグ。

「こらこら、そんな急いで食べたらブタさんになっちゃうわよ」

ママの言葉で食卓は温かい笑いに包まれた。

「ごちそうさまぁ!!」

ほんの数分でハンバーグを食べた亜連は口にソースをべったりつけながら満足そうな笑みを浮かべた。

「こら亜連、ポテト残ってるわよ?」

「えーお肉だけでいいもん!あさみあげるよ!!」

亜連は付け合せのポテトを残していた。

「だめよ!しっかり食べなさい」

ここで普段、口の少ないパパが

「そうだぞ亜連、ポテト食べないとじゃがいもみたいな顔になっちゃうぞ」

 

しかし、結局亜連はポテトを残した。

 

親の言うことは聞いておいたほうがいいものだ。

 

 

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最終更新:2015年05月05日 01:28