毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト

11.毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト(FUR:An Imaginary Portreit Of Diane Arbus 2006年 アメリカ)

主演は、ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)、共演は、ロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr)、監督はスティーヴン・シャインバーグ(Steven.
Shainberg)で、異才な写真家・ダイアン・アーバスの物語です。


ダイアン・アーバス役のニコ-ル・キッドマンです。ダイアン・アーバスは、1923年ニューヨークの五番街に百貨店を持つユダヤ系富豪の家に生まれました。ファッション写真家アラン・アーバスと結婚後、夫のアシスタントとして写真を始めました。やがて写真史に残る異才を発揮しますが、1971年に自殺しました。


ダイアン・アーバスがいつも持ち歩いているローライフレックスです。映画の中でカメラがこんなにアップで登場しているのは、珍しいことです。さすが二眼レフカメラの元祖、ローライフレックスですね。アップに十分応えています。もちろんこの映画の主人公の役も十分こなしています。FRANKE&HEIDECKEまで十分読みとれます。このローライフレックスは、シンクロナイザーがついていますから、X型かと思われます。しかし、フラッシュガンの足をファインダーレンズに挟み込んで取り付けています。ファイダーレンズ部のある前板部は焦点調節の時、微妙な動きを要求される部分ですから、そこに重量のあるガンを取り付けるのは、いい方法ではないと思います。映画用の取り付け方かもしれません。


ある日、コートで全身を覆い、顔は目の部分だけあいた赤いマスクを覆った謎めいた男が、ダイアンが住む同じアパートに越してきたのです。何故かその異形の姿に、ダイアン・アーバスは激しく興味を持ったのです。


それは、全身が毛むじゃらな多毛症の男で、多毛を隠すためにマスクをしていたのです。そしてこの多毛症の男との出会いが、ダイアン・アーバスの運命を決めるのです。異形の姿に興味だけでなく、愛情さえ感じるようになるのでした。ダイアン・アーバスは、人物の写真しか撮りませんでした。しかも美の基準からかけ離れた人達が対象でした。身体障害者、双子、小人、施設に収容された人、性倒錯者、ヌーディスト等です。写真を撮る方は、珍しいから撮るんだ。撮られる方は、珍しいから撮られるんだと思ってしまうのでは、生きた写真にならないのです。異形の人に愛情をも感じながら撮らなければ、生きた写真にならないのです。そのためには努力も必要だったと思います。例えば映画の中にも出てきますが、ヌーディストの写真を撮るには、自分もヌードにならなければならないのです。
映画の中で、ダイアン・アーバスがモデルとして撮ったと思われる人達が出てきますが、次のような人達です。


小人


双子


身体障害者


ヌーディスト

(未完成)

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最終更新:2015年07月03日 06:38