死刑台のエレベーター

05.死刑台のエレベーター(Ascenseur Pour L’echafaud 1957年 フランス モノクロ)

監督および脚本は、若干25歳のルイ・マル(Louis Malle)です。そしてデビュー作です。主演はジャンヌ・モロー(Jeanne Moreau)とモーリス・ロネ(Maurice・Ronet)。フランス映画界のヌーヴェル・ヴァーグの発火点となった作品です。また、モーリス・ロネはこの作品でフランス映画界のスターの座を射止めたのです。あらすじは、ロネ扮するジュリアンは、務める会社のモロー扮する社長夫人と恋人関係でした。密通の末ついに社長を殺し、自殺にみせかける完全犯罪を企てたのです。しかし、犯行直後、乗ったエレベーターが電源を切られて停止してしまったのです。


いきなり社長夫人役のジャンヌ・モローのアップがでてきます。私は耐えられないと訴えるのです


ジュリアンは社長夫人の電話にうなずきながら、犯行を決意するのです


ジュリアンは、犯行直後電源を切られてしまい、エレベーターの中に閉じ込められてしまったのです
まさに、死刑台のエレベーターになりました


ジュリアンがエレベーターに閉じ込められている間に、車は二人の若い男女に盗まれてしまいました
さらに、ポケットにあった小型カメラを奪われてしまいました

このカメラはミノックス(Minox)Ⅲ型またはⅢS型と思われます。いわゆるスパイカメラです。掌に収まるぐらい小さいので、字幕を入れてカメラを見せているのを強調しカバーしました。
このカメラが映画の主人公でジュリアンと社長夫人の運命を決めるのです。ミノックスはドイツ製に思われがちですが、1936年エストニアでプロトタイプが開発され、1940年ラトビアでミノックスⅠ型の製造が開始されてます。同年にラトビアはソ連に併合されたため、「Made in USSR」が存在しているとの事です。その後西ドイツに製造場所を移し、1948年にミノックスⅡ型が発表されてます。幅が9.5mmのマガジン入りのフイルムを使用し、画面寸法は8×11mmです。小型にしては鮮明な写真が得られるという評判です。私は巻き上げがボディーのプッシュ、プル操作によるところがとても気にいってます。映画の中でも、その巻き上げの操作を下の写真の左の女性がやってくれます。とても素晴らしいです。


若い二人連れは、ドイツ人夫婦と知り合い、ミノックスで一緒に写真を撮りました


一緒に撮った写真です


現像プリントしたら、同じフイルムの中に社長夫人とジュリアンの仲睦ましい写真も入っていたのです

この写真から、当然警察の目にはいり、ジャンヌ・モローとモーリス・ロネの完全犯罪も潰えてしまったのです。


                    (未完成)


  • この映画の音楽は、マイルス・デイビスでしたね。当時、モダンジャズブームで私もマイルス・デイビスが好きだったので、この映画のサウンドトラックのLPレコードを買いました。 -- (岬石) 2013-06-29 19:27:36
  • コメントいただきまして誠にありがとうございます。返事が遅くなって申し訳ありません。それには理由がありまして、私の頭の
    回転の悪さでしょうか、岬石さんとinadaさんを同一人に思ってしまったためです。重ねてお詫びいたします。
    この映画にはアメリカのマイルス・デイビスのモダンジャズといっていいんでしょうか、とりいれてますね。ぴったりですよね。
    今度コメントいただいて、ふとおもったんですが、この映画はフランス映画のヌーベルバーグのはしりと言われていますが、
    マイルス・デイビスの音楽をとりいれたのが、大きな要素になってるのではないでしょうか。
    -- (kojirou4) 2013-07-08 19:24:52
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最終更新:2015年06月27日 19:17