古谷徹

登録日:2009/08/30 Sun 00:45:13
更新日:2023/10/12 Thu 00:40:11
所要時間:約 6 分で読めます




古谷(ふるや) (とおる)(1953年7月31日 - )
日本の男性俳優、声優、ナレーター。青二プロダクション所属。神奈川県横浜市磯子区生まれ。
関東学院高等学校、明治学院大学経済学部商学科卒業。70歳。
身長162cm、体重55kg。血液型はA型。星座はしし座。

【来歴】

5歳の頃にアナウンサー・歌手志望だった母が子に夢を託す形で児童劇団に入団し、その後劇団ひまわりに移籍し子役として活動。
10歳の時に『ローマに咲いた恋』で声優デビューし、『海賊王子』のキッド役でアニメデビューにして初主演を果たした。
甘いなめらかな声が特徴で、少年から青年の役を担当する事が多い。
機動戦士ガンダム』のアムロ・レイ役はあまりに有名。

その他、『巨人の星』の星飛雄馬、『聖闘士星矢』の星矢、『美少女戦士セーラームーン』のタキシード仮面など、声優界の第一線にあり続けると同時に、日本アニメ躍進期の人気作品において重要な役を幾つも演じてきた。
おそらく、アニメに詳しくない人でも、きっとどこかで聞いた事があるのではないだろうか。
アニメ以外の作品では『カーグラフィックTV』(テレビ朝日→BS朝日)の2代目ナレーション*1を担当しており、自身もBMWを愛車とするエンスーである。
魅惑的な声と台詞回しは車本来以上の魅力を引き出してくれる為、車に興味なくても違う一面の古谷徹を是非見ていただきたい。
車には興味無いが、カーグラのナレーション喋りを聞きたい人はゲームキューブの『機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡』をプレイしよう。

近年でも『ONE PIECE』のサボや『名探偵コナン』の安室透と言った人気キャラを演じており、世代ごとに当たり役を持っている。
芸歴50年以上の大ベテランという事もあり「引退も考えていたのだが近年でも仕事が多くまだまだ引退できない」とインタビューで答えた事もある。

既婚者で、『ガンダム』でキシリアを演じていた声優の小山茉美女史と結婚していたが、後に離婚。
その後、同じく声優で、『ガンダム』のミハルや『トライダーG7』のワッ太を演じた間嶋里美女史と再婚している。
なお、小山氏とは円満離婚であったといい、離婚後も仲の良い友人として付き合いがあるという。


【エピソード】

声優として

  • 役に対する入り込みは相当なもので、小野坂昌也氏によれば『聖闘士星矢』のアフレコの際、古谷が演じた星矢と同じ格好*2で、アフレコに臨んでいたという。
    • ゲーム作品等で『ガンダム』のアムロ・レイを演じる際には、1st(15歳)/Ζ(23歳)/CCA(29歳)と作品ごとに年齢の異なるアムロを演じ分ける為に、自宅でアニメを見返して当時の自分自身の演じ方をインプットしてからアフレコに挑むなどしていた。

  • 『セーラームーン』の放送中、古谷に長女が誕生した為、そのお祝いにアニメオリジナルエピソードが作られた。が、割と変態すれすれ発言をしていたのは秘密。

  • 主役級をいくつも演じてきた為か、ヤムチャのヘタレ扱いには不満があったようだが、歳を経るにつれて、彼のよさがわかってきたという。

  • 自分が演じたキャラの中で特に嫌いなキャラクターとして、『銀河英雄伝説』のアンドリュー・フォークを挙げている。
    • フォークは功名心が災いして周囲の足を引っ張る「無能な味方」的な役どころで、悪役としての魅力もない為、古谷氏だけでなく同作のファンからもかなり嫌われている。
    • とはいえフォークを演じる古谷氏の演技自体は一見の価値あり。
      作戦会議の場でべらべらと御託を並べる場面等は、初見で“イヤな奴”と分かる見事な演技で、ヒーロー役の多い古谷氏としては珍しい役どころである為、氏のファンなら楽しめるであろう。

  • 『名探偵コナン』では、青山剛昌先生が『ガンダム』ファンである事から、アムロ・レイと古谷氏の名前に因んだ安室透役*3を演じている。
    • 原作のファンである古谷氏は、自分の名前が入ったキャラクターが登場した事を先生に感謝したという。


ガンダム関連

  • 『ガンダム』で自身が演じるアムロの宿敵として登場したシャア・アズナブル役の池田秀一氏とは、その後同シリーズが展開されていった事もあって長い付き合い。
    • ちなみに共に子役出身であるという共通点も持ち、その当時から面識はあった。
    • イベント等で共演する事も多い為か、彼と共演したイベントでの和気藹々とした舞台裏が漫画で描かれるなどしている。
    • 余談だが、アートネイチャーのCMで池田氏と個別でCMを1本ずつ持っていた時期がある。

  • 『ガンダム』を題材にしたTRPGにアムロではなくシャア役で参加した事もあるが、原作のシャアの名台詞等も織り交ぜてこの役を演じ、結果、共演者から「アムロの声なのにちゃんとシャア」と評されたという。

  • アムロの真似をしている某芸人については、共演者であるララァ・スン役の潘恵子女史等が好意的だったのに対して、古谷は当初「声質が似ているとは思えない」等と否定的な態度を取っていた。
    • 後に彼の事を認め、応援していると発言し、以降は彼との共演機会も増えてきている。

  • 『ガンダム00』ではナレーションを担当し、“アムロ役の古谷がついにアムロ役以外でガンダム作品に出演した”として当時話題になった。
    • 古谷氏はもともと「『ガンダム』シリーズではアムロ以外の役を演じない」という信条を掲げていたが、それを転換して『ガンダム00』への出演を決意した理由の一つとして、池田氏がシャア以外のガンダムキャラを演じた事を挙げている。
    • ……と言われているが、実はSDガンダムでならアムロ以外を演じていたり。同じく池田氏もSDガンダムでならシャア以外を演じている

  • また、『ガンダム00』では 蒼月昇 という別名義でリボンズ・アルマーク役を演じている。
    • 本来はナレーションのみで参加するはずだったが、古谷氏が「何かキャラも演じてみたい」と前向きな姿勢を見せた為、監督始め主要スタッフらが集まって話し合った結果、リボンズ役に決まったという。
    • 名義を変えた理由としては、「古谷が演じる役なので、何かあるのか?」と視聴者に思わせてしまわないようにする為との事。実際何かあったし

  • 『ガンダム00』放送中、“リボンズ役の蒼月昇”としてインタビュー等に応じる際はサングラスをかける程度の軽い変装をして登場したり、同作のラジオにも「古谷徹を尊敬する大型新人声優」という触れ込みで登場したりしており、「明らかに正体は古谷徹だが、周囲は誰も言い出せない」というミスター・ブシドー状態になっていた。
    • ラジオでは新人(という触れ込み)の蒼月を前に、(中身は大ベテランである古谷と分かっているので)ビクビクする入野高垣の若手コンビ、という笑いを誘うシチュエーションになっていた。
    • 本編よりだいぶふざけた内容だったドラマCDでは品格を保ったが、トークに参加できなかった為か締めの挨拶で「ちょりーっす」と発言*4していろいろな意味でぶっ壊したりした。

  • 古谷氏の後輩として親しくしている神谷浩史によると、『00』終盤のアフレコ現場では作中でリボンズが搭乗するガンダムの設定画を何故か古谷氏が持ち歩いており、周囲に自分のガンダムを自慢する等、かなり楽しげな(そして大人げない)様子だったという。
    • この機体は『ガンダム形態とキャノン形態に変形する』という設定だが、これは古谷氏のアイデアによるもの。
      監督らに「どんな機体に乗りたいですか?」と聞かれた古谷氏が「ガンダムガンキャノンガンタンクの3形態に変形する、“一人V作戦”をテーマにした機体」と答え、いろいろあってタンク形態をオミットした機体として本編に登場した。

  • 『00』放送終了後には、イベントにて古谷徹=蒼月昇と自ら正体を明かした。
    • 蒼月が正体を明かした瞬間、他のキャストは「えええー!?」と一斉にずっこける、という昭和のコントのノリで応えた。
      と同時に、キャスト陣は「ようやく蒼月くんを新人扱いしなくて済む」と安堵したらしい。
    • 本放送終了後(蒼月=古谷発表後)も、リボンズを演じる時は蒼月名義で参加しており、『ガンダムビルドファイターズバトローグ』ではリボンズとアムロの一人二役*5を初めてアニメで行った。
      • 「蒼月昇」名義はこの時だけの一発ネタかと思いきや、BL作品『世界一初恋』でもこの名義で登場した。
        なお、蒼月昇もデビューして10年以上経過しているのだが、未だ新人を名乗っている。まるで阪神タイガースの「若手」状態である。


その他

  • 昔は酒が全く飲めず、打ち上げの時も皆が酒を飲む中、古谷はコーラやジュースを飲んでいた。
    しかし現在では飲み出すと酒瓶5,6本は軽くいけるらしい。

  • 少年時代は『ウルトラQ』や『マグマ大使』にも出演しており、星飛雄馬もその頃に演じていた為、当時は撮影スタジオで他の子役達と話すのが楽しみだったとか。

  • ウルトラマンレオ』第38,39話に客演したウルトラマンエースの声は古谷が当てたとする書籍があったが、幼少期からの領収書を調べたところ『レオ』のエースの役がなく、演じた記憶がないと否定しており、実際は豊川晋吾であった。

  • 1978年~1986年まで野島昭生・古川登志夫・曽我部和行・三ツ矢雄二(結成時は神谷明、末期は鈴置洋孝が参加していた)と共にバンド『スラップスティック』としても活動しており、ドラムスを担当していた。

  • 実家は豆腐屋だが本人は30代まで豆腐が嫌いだった。
    30代になってから好きになったものの、その頃には既に豆腐屋は閉店していた。

  • 解説しながらPCを自作している動画もある。
    • セーターを着たまま。
      セーターを着たままである。NTならではの荒技
    • この動画は某ニコニコする動画サイトで見られる。


【主な出演作】





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最終更新:2023年10月12日 00:40

*1 初代は神谷明

*2 赤いノースリーブのシャツ、ジーパン、赤い布を腕に巻いた

*3 『名探偵コナン』には『ガンダム』登場人物に由来する名前のキャラクター達が安室透の他にも少なからず登場している。

*4 ドラマCD内で主人公 刹那・F・セイエイが発言していた挨拶であり、21世紀のごくわずかな期間に日本で流行った挨拶という設定。

*5 どちらも擬似人格という設定