ロックマン9 野望の復活!!

登録日:2012/03/21(水) 19:08:59
更新日:2024/04/09 Tue 10:13:04
所要時間:約 11 分で読めます




【概要】

『ロックマン9』は、2008年9月24日にWiiWareで配信された『ロックマン』シリーズのゲーム
後にXbox 360、PS3でも配信された。
据え置き機がない!あるいは接続するネット回線がない!という人のために携帯アプリ版も配信中。
現在はDLC要素も含め『ロックマンクラシックスコレクション2』(Switch,PS4,XBox One,Steam)にも収録されている。

開発は『ロックマンゼロ』シリーズ等でおなじみのインティ・クリエイツが担当。
前作『ロックマン8』から実に12年ぶりとなる続編だが、グラフィック・BGM・SEなどはファミコン8bitテイストになっている。
キャラが大量に並んだ時のスプライトちらつきなど、最新ゲーム機のスペック的には全くどうという事もないのだが、ファミコンならではの仕様を再現するため、わざわざ専用のちらつきプログラムを作ってまで実装。(オンオフ切り替え可)

プレイ開始時は本編の他、各ステージのクリア時間を競うタイムアタックが選択できる。
また、やり込み要素として条件をクリアすることで達成できるチャレンジリストもある。

追加ダウンロードコンテンツとして以下のモードが遊べる。

  • 切り替わるステージが無限のエンドレスアタック
  • 上級者向けのブルースモード(ストーリー無し・買い物不可)
  • 難易度が高いヒーローモード・スーパーヒーローモード
  • タイムアタック専用スペシャルステージ

携帯アプリ版は定番だった残機無限のフリーモードと残機ありのランキングモードが無くなった。
通常難易度のメインゲームより優しい初心者向けのルーキーモードが新たに用意され、E缶3つとM缶がある状態で、出現する敵が減っている。
ダウンロードコンテンツは未収録のスーパーヒーローモード以外は最初から選択できる。
移植度が高めで据え置き版と大差ないが、裏を返せばアプリ版ならではのオリジナル要素を楽しむ面白さは薄れている。

チャージショット・スライディングがオミットされるなど『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』をベースにした作りになっていることもあり、難易度はシリーズの正規ナンバリング作品の中でもトップクラス。
特にトゲや落とし穴と各種ステージギミックの合わせ技による意地悪な即死ポイントの多さが際立っており、初見プレイでは残機がいくらあっても足りない勢いで死にまくること請け合い。
救済要素としてショップが存在するのでキツいと感じたら素直に頼ろう。
通常プレイでも十分高難易度だが、各種DLCやチャレンジリストのコンプなどのやり込み要素ともなるとさらに鬼畜じみてくる。

アプリ版もこれまでと異なり、ミスによる武器エネルギー回復・コンティニュー時の再開地点の増加・ゲームオーバー後の再開地点以外は敵味方ともに難易度調整がほぼされておらず、アタック系も据え置き版と同じ仕様で変わらず難しい。

【ストーリー】

世界各地でロボットが暴れ出した。
またDr.ワイリーの仕業だろうと思われたが、テレビで映されたロボットを見てライト博士は驚いた。
なんと暴れ出したロボットの製作者はライト博士と判明し、同時に流れ始めたワイリーの証言ビデオ内でライト博士が世界征服を仄めかす発言をしたため、ライト博士の研究所に抗議の電話が殺到。
ロックマンはライト博士の汚名返上のために、暴れ出しているロボットを止めに再び立ち上がる。

【登場人物】

心優しい主人公。基本装備は真っ直ぐ飛ぶロックバスター。
今作から原点回帰を謳ったためか、先述通りスライディングとチャージショットが出来なくなった。

ロックマンやロールの生みの親。今回の騒動で途中、警察に連行されてしまう。

ライト博士が製作したお手伝いロボット。今回はショップ店員。
あるアイテムを購入すると「8」の衣装になる。

  • ライトット
同じくお手伝いロボット。SFC生まれなので初のファミコン風ドット姿となる。
今回は途中居なくなるライト博士に変わってラッシュの改造を施す。

  • ラッシュ
お馴染みお助けワンコ。最初からコイルを呼べる。
ジェットを呼べるようになる条件は、特定のボス撃破ではなく、5体目のボス(誰でも良い)の撃破。

ブルースモードで使用可能になる、もう一人の主人公。
このモードではショップがないので買い物不可。
チャージショットとスライディングが使用できるが、ショットが2連射までしかできない。
設定を反映してか被ダメージ量が多く、ジャンプするとブルースシールドを構えて一部の敵弾を防ぐ。
ブルースコイルとブルースジェットが使用でき、ジェットも最初からある。

毎度お馴染みのラスボス
だが今回は違い、騒動を起こしているライト博士のロボットに対抗するロボットを開発しようと、募金活動をする。

【アイテム】

入手方法は道中のみ購入のみ、またはどちらでも可能…と様々。

○ライフエネルギー
小は2ゲージ、大は8ゲージ回復。

○武器エネルギー
ライフ同様小と大があり、回復量もライフと同じ。

○ネジ
ショップでの購入に必要な資金代わり。
小は2、大は20。大は固定配置のものしかない。

○1UP
毎度おなじみの生首残機が1増える。最大9まで。

○E缶
エネルギー缶、使用するとライフがフル回復。最大9個まで持てる。

○M缶
ミステリー缶、使用するとライフと全武器エネルギーがフル回復。持てるのは1個まで。
また、全てが満タンで敵のいるエリアで使うと…
ワールド』シリーズや『7』ではS缶として登場したが、M缶としては『5』以来の登場となった。

○エネルギーバランサー
最近のシリーズでもおなじみの逸品。
ロックバスター装備時に武器エネルギーを取ると自動的に残エネルギーが少ない特殊武器から回復してくれる。

○ガードアップ
使用するとミスするまで、もしくはそのステージをクリアするまでの間、被ダメージが半分になる。
持てるのは1個まで。

○ショックガード
トゲに触れた際の即死を防ぐ。
トゲに触れた際に自動で消費され、被ダメージモーション(ダメージはなし)が発生するだけになる。
9個まで持てる。

○エディーコール
これまでは特定のステージにしか出現しなかったエディーを任意のタイミングで呼び出せる。持てるのは3個まで。
今回は5個アイテムを出してくれる。
戦闘中にも呼び出せるのだが出すアイテムは相変わらずランダムで、ボス戦でピンチの時にネジや武器エネルギーしか出してくれないこともある。
ホントに協力する気があるのか?

○ビートコール
穴に落ちた際にビートが助けてくれる。9個まで持てる。
効果は7のビートと同じだが携行可能数が増えている。
チャレンジ「PeaceKeeper」達成の際に世話になったプレイヤーも多いはず。

○コスチューム
購入するとロールのコスが8バージョンになる。200ネジも使うがそれだけ。
購入した状態でクリアすると…

○ヘアスタイルブック
ヘルメットを外せる。ただしメットなし状態では被ダメージが2倍になる。
一見するとマイナスアイテムだが、チャレンジ全制覇を狙うのであれば避けて通れない。
ロールと違いED時の差分はない。ただし最後の「Produced by CAPCOM」の時はメットなしになっている。

【8ボス】

今作の8ボスはライト博士が製作したロボットなので、ナンバーはDRNとなっている。

  • DRN.065 コンクリートマン
ダム建設用ロボ。ガッツマンのような体格で、仕事をサボる奴には厳しく接する職人気質。
大柄な体格に反して動きは大振りながらなかなかスピーディで、タックルとジャンププレス、そして特殊武器「コンクリートショット」での攻撃を仕掛けてくる。
当たると固められてしまうコンクリートショットに、着地時に地上にいると地響きで動けなくなってしまうジャンププレスと、全体的にこちらの身動きを封じてくるようなパターンが多い。特にコンクリートショットは弾道がかなりいやらしい上、回避しても残ったコンクリートブロックが攻撃や移動の邪魔になるため厄介。
射程は短いので壁際に追い詰められていなければ距離をとるのが楽。逆に至近距離で戦って発射のタイミングで跳ぶのもありだが、他の行動と間違えないように事前動作をよく見る必要がある。

弱点武器はレーザートライデント。土木作業用ロボの頑強なボディにも貫通攻撃はよく効きそうである。
コンクリートブロックを破壊・貫通して正面から攻撃可能。


ダムの工事現場を彷彿とさせるステージ。序盤に中ボス(パオゾー)との3連戦があったり、ステージBGMのイントロがドラムソロだったりと全体的に「2」のウッドマンステージをオマージュしたような趣き。
即死要素は比較的おとなしめな方だが、序盤のデターナヤッパ(落とし穴から出現するザコ)地帯や中盤のすり抜けるブロック、終盤の上下に動く足場など要所要所に意地の悪いギミックがあるので要注意。

特殊武器はコンクリートショット
地形や敵に着弾すると固まって足場になるブロックを作る。
威力は全武器中でもトップクラスで、雑魚相手なら大半の敵を一撃で始末できるほど。連射も効くので中ボス戦でも有効。
また、倒すと爆発したり分裂したりするような敵もこれならコンクリ漬けにして封じ込めることができる。ただし倒した敵がアイテムを落とさないというデメリットもある。
射程の短さと燃費の悪さが少々痛いところではあるが、使いこなせればその凶悪な火力と便利な足場生成能力で大活躍してくれる。


  • DRN.066 トルネードマン
気象操作用ロボ。人為的にトルネードを発生させ、上陸前の竜巻を相殺させるのが本来の仕事。
上昇気流に乗って飛んだり地上に降りてきたりを繰り返しつつ、画面下から吹き上げてくる竜巻「トルネードブロー」で攻撃してくる。
気流の発生中はこちらのジャンプ力も高まるのでうまく利用して竜巻を避けたいところだが、天井にはトゲが仕掛けられているのでくれぐれも即死には注意。

弱点武器は高圧電流のプラグボール。トルネードブローをかき消す効果もあるが、向こうが飛んでいると当てづらい。
ひこうにはでんきがよく効く。ロックマンシリーズではあまり見ない類の弱点設定だが、まあ高所には雷がよく落ちるとか、雷光は風をも切り裂くとか、空飛ぶロボットの推進機関やらセンサーやらがショートしたら飛んでいられないとか、理屈は色々と考えられるだろう。


道中は気象コントロールセンターっぽい雰囲気の空中ステージ。
この手のステージのお約束として足場が全体的に悪く、さらにロックマンを貼り付かせたまま縦に回転する磁石のリフト、滑る足場、「4」のトードマンステージ序盤のようなジャンプ中風に流される雷雨地帯など、とにかく即死ポイントが目白押し。
可能なら先にラッシュジェットを確保して来たいところ。

特殊武器はトルネードブロー
大嵐を起こし画面全体攻撃。発動中はジャンプ力が上がり、一部の仕掛けが動いたりするが、画面全体攻撃の宿命か燃費は非常に悪い。

開発元が同じだからか、緑基調のカラーリングや翼を模したヘルメット等ハルピュイアのオマージュっぽい要素が所々見受けられる。


  • DRN.067 スプラッシュウーマン
海難救助用の人魚型ロボ。シリーズ初の女性型ボスロボットである。
美声の持ち主で趣味はカラオケ。虫(特にハチ)が大嫌い。
魚型ロボを呼んだり、最上段から槍を落とす攻撃をする。
バスターが2ダメージ通るほか、攻撃も全体的に慣れればかわしやすく、手に入る武器も使いやすくて強力と初心者に優しい人魚。
ただ向こうの攻撃もかなり高火力だし、水中戦とはいえ基本高所に陣取っているので初見だとやや攻撃のタイミングが計りづらい。油断は禁物。

弱点武器はホーネットチェイサー。プロフィール通り虫はダメなのだろう。
地上から適当に垂れ流しているだけで勝手に追尾してくれるので楽。ただ魚型ロボに吸われるという点には一応注意が必要。


特殊武器はレーザートライデント
水エネルギーを圧縮した銛状の貫通弾を前方一直線に発射し、特定のブロックを破壊できる。
燃費が良く、威力・連射・貫通力にも優れ、スナイパージョーなどのシールドを持つ敵を正面から撃ち抜くことも出来る。
強化バスター系の武器としては大変優秀で、道中はほぼこれ一本でやっていけるほど。

水中ステージかつ針だらけなのでジャンプ操作には注意。
また中盤辺りの泡地帯や壁から一定時間で消える飛び出す足場など的確かつ素早いジャンプをしなければならないエリアが多い。

こちらも紅一点だったり水属性だったり槍が武器だったりとレヴィアタンオマージュっぽい要素が散見される。


  • DRN.068 プラグマン
コンセントのプラグの姿のライン監視ロボ。趣味は電気街に行く事で、マニアックな友達に会うことを楽しみとしている。
地形に沿って進む球状の電撃「プラグボール」が武器。
あまり戦闘向きっぽくない設定とは裏腹に、複雑な地形のボス部屋で長く画面上に残り続けるプラグボールを垂れ流し、さらに大小織り交ぜたジャンプと大柄なボディでじわじわ追い詰めてくるという死ぬほどいやらしい挙動を取る難敵。8ボス最強候補の呼び声も高い。
最低限の優しさなのか、距離が近い時は小ジャンプをしなくなる。壁際に追い詰められている時にプラグボールを撃たれるとかなり避けづらいので、時々あえて距離を詰めて下をくぐらせてもらうとよい。

弱点武器はジュエルサテライト。宝石は基本的に導電性が低いので効率的に向こうの攻撃を防ぐことができそう。
プラグボールを弾くことができるのでうまく使えばかなり有利に戦えるが、エネルギー満タンの状態で全弾命中させないと向こうのライフを削り切れないので無駄撃ちは厳禁。


特殊武器はプラグボール
上述の性質のため、段差などの複雑な地形にいる敵に有効。燃費がよく威力もそこそこあり、この手の武器としては珍しく壁を登ってくれるので使い勝手はいいほう。他の武器が強すぎた。

電機工場風のステージ。毎度おなじみ消える足場ことブーンブロックが登場する。
全体的にパターンが複雑な上にあからさまに初見殺し狙いの箇所も複数存在するので突破するには骨が折れる。
テリーが無限湧きしてくるのでジュエルサテライトを使えば容易にネジ稼ぎが可能。ただし上記の通りプラグマン戦でエネルギーが満タンになっていないとやや辛いことになるので要注意。


  • DRN.069 ジュエルマン
ダイヤモンド鉱山で研磨作業をしていたロボ。目立ちたがり。
宝石のバリア「ジュエルサテライト」を展開し、身を守りながら体当たりを仕掛けてきたり、宝石をこちらに向けて発射したりして攻撃してくる。
基本的な行動パターンは「ひたすら画面内を往復、ロックマンがジャンプすると反応して同じくジャンプ」を繰り返すだけの単調なもの。
しかし厄介なのはジュエルサテライトで、宝石が4つ全て残っている状態で発射されるとかなり回避が難しい。
宝石はそれぞれ独立した当たり判定を持ち、移動中にこちらのショットを当てると単発で飛ばして反撃してくる。なので発射される前に適度に剥がしておきたいところだが、それはそれでジュエルマン本体の体当たりと宝石での反撃を同時に捌く必要があり、対処が地味に面倒。
総じて言えばぱっと見の印象よりかなり戦いにくいボスに仕上がっている。

弱点武器はブラックホールボム。硬く、光り輝く宝石のバリアも、強い重力で吸い込まれるとたちどころに無力化されてしまう。
ダメージを通しつつ一発で宝石を全て吸い込み、反撃も封じてしまえるので非常に有効。これがあれば一転して楽勝な相手になる。


特殊武器はジュエルサテライト。
歴代のバリア系武器の中でも耐久性の面ではトップクラスで、なんと一撃で倒せる敵や敵弾になら何回当たっても消えず、画面を切り替えるまで持続する。しかも展開したまま自由に移動可能。
前方に射出して攻撃もできる……が、わざわざそんなことするより展開したまま歩き回ってた方が強いのでボス戦以外ではあんまり意味はない。
強力なだけに燃費は1発4メモリと悪めだが、テリー等無限湧きするザコがいる場所ならいくらでもアイテム稼ぎができてしまうのであまり問題にならない。

歴代最強武器に推す声も少なくない凶悪な性能を誇るが、性質上一撃で倒せない硬いザコ相手にはほぼ無力なので多少使いどころを選ぶ必要はある。それを差し引いても十分ぶっ壊れではあるのだが。
余談だがドット絵がブリーフパンツのように見える事から、一部ファンからはリーフシールドになぞらえてブリーフシールドと呼ばれたりする。
もちろん、人によっては不快感を抱くことがあるため、発言の際は注意すること。

あちこちに宝石が埋まっているのが見える鉱山風のステージ。
特徴的なのはロックマンの動きに合わせて揺れる振り子足場のギミックで、これをうまく動かして渡っていく必要がある。
当然のごとく下手な揺らしかたをするとトゲに当たるような配置になっている場所も複数ある。終盤には初見だと絶句すること請け合いの凶悪な配置も……
中ボスは通称ゲンコツ揚げ。顔つきの岩。トルネードブローとホーネットチェイサーが有効。


  • DRN.070 ホーネットマン
フラワーテーマパークの管理ロボ。趣味はガーデニング。
追尾する蜂型の小型ロボット・チビィを三機ずつ出すが、虫モチーフ&植物管理用とあって炎に滅法弱い。
チビィはロックマンを追尾して体当たりしてくるが、バスターで倒すには2発かかる。
ホーネットマン自身は部屋の端から端を往復するだけなので、バスター縛りの時はチビィの誘導を上手く行おう。

弱点武器は上記から分かるが、マグマバズーカ。チビィを一撃で全滅できる。


特殊武器ホーネットチェイサーは敵を追尾する蜂型ロボを発射。速度はまあまあだが確実に追尾してくれる。
更にアイテムがあれば回収し、ロックマンの元へ届けてくれる。ただしE缶だけは重たいのか運んでくれない。

花畑か植物園を思わせるちょっとファンシーなステージ。
だがファンシーな外見とは裏腹に、ロックマンを追尾してくるタイプの敵が妙に多く、全体的に足場も悪い上にトゲだらけ、と終始気の休まる暇のない難所。
中ボスのハナビランも、トゲ床の上で狭い足場を頼りに、常に敵の攻撃に追われながら出たり消えたりする本体を叩かなければならない、というかなりタチの悪い相手となっている。
長期戦になるとしんどいのでダメージの大きいコンクリートショットでさっさと始末してやるのがベター。


  • DRN.071 マグママン
地熱発電所管理ロボ。温泉巡りが趣味と、同じ趣味のバブルマンとは属性真逆なのに意気投合しそう。
行動パターンそのものはジャンプで移動しながらマグマバズーカを撃つだけ、と非常に単調。
しかしマグマバズーカのやたら広い攻撃範囲と微妙に動きにくい緩い凹字型の地形が組み合わさることで「単純にかわしづらい攻撃をひたすら連発してくるゴリ押し系ボス」と化しており、バスターでの攻略難易度はプラグマンといい勝負。
下手に距離を取るよりもなるべく接近戦を心がけ、ジャンプするたびに後ろを取りに行くのがポイント。しかし向こうのジャンプも飛距離や高さがかなり気まぐれに変わるので安定して回避するのはなかなか難しい。

弱点武器はトルネードブロー。強風の前では炎の勢いがたちまち弱まってしまう。水にも弱そうだが残念ながらスプラッシュウーマンは水を使った武器をくれない。
クイックマン以来の、弱点武器をフルゲージ使っても倒しきれないボス。


前方と斜め上下の三方向に発射する特殊武器マグマバズーカは、ボタンを押し続けることでチャージ可能。
密着して三発全弾当てると三発分のダメージが入るので、弱点以外のボス(マグママン自身含む)にも有効。

道中はいかにも灼熱地獄といった雰囲気の火山地帯風のステージ。触れたら即ティウンティウンの溶岩とマグマレーザーが立ちはだかる。
どういう理屈なのかマグマレーザーはコンクリートショットで固めることができるが、移動の邪魔にならないタイミングで固めるには若干のコツがいる。
普通に進むだけならそこまでシビアなものでもないのでわざわざ使う意味は薄いが、タイムアタックでは重要なテクニックになる。

中ボスはチャンキードラゴン。名前通り多数のチャンキーを身にまとった中華竜っぽいロボット。
ロックマンの上空を上下に揺れながら飛び回り、地上めがけてチャンキーを吐いて攻撃してくる。
トルネードブローかブラックホールボムなら相手の位置を問わず地上から攻撃でき、ついでに体を構成しているチャンキーを吹き飛ばして無力化できるので楽。
しかし最速を狙うならここも連射の利くコンクリートショットが最適解。ラッシュコイルで跳んだ上で武器を切り替え、顔面に直に叩き込みに行く必要がある。


  • DRN.072 ギャラクシーマン
宇宙研究所の助手を勤めていたロボットで、UFOのようなデザイン。
高い演算能力を持つが、その高度な回路がデリケートな為か落石などによる物理的ショックに滅法弱い。
行動パターンは「上空に飛んでからのブラックホールボムによる吸い込み」、「緩く上昇するような軌道で体当たり」の2パターンのみと単調。その上どちらも対処は難しくないのであまり強くなく、スプラッシュウーマンと並んで初手向きのボス。
ただしタイムアタックとなると話は別。開幕で上空に逃げられたらチャレンジは断念せざるを得ない。

弱点武器は硬くて当たると痛いモノを作れるコンクリートショット。どういう理屈なのかブラックホールボムを固めて無力化することもできる。

特殊武器ブラックホールボムは、発射後もう一度攻撃ボタンを押すと起爆して小規模のブラックホールを作り出す。
起爆するまで当たり判定は発生せず、キー入力で上下方向に軌道を操作できる。
たいていの敵や物は吸い込めるほか、出現したアイテムはちゃんと落としてくれる。
高威力で敵弾なども吸い込めるため攻守共に活躍してくれるが、燃費は悪いので使い所に注意。
スマブラでは最後の切りふだ「ロックマンスペシャル」の前段階として登場。

窓の外に星空が広がる屋内のステージ。宇宙ステーションの内部的なイメージだろうか。
固有のステージギミックとしてワープホールが存在するが、それよりも怖いのは中盤以降要所要所で上空から現れるブンビーキャッチャー。
捕まると針のあるところまで猛スピードで運ばれてしまうため、常に上方に気を向けながら進むかジュエルサテライトに頼ることになる。
ヒーローモード以上では逆方向に戻そうとしてくる個体も。

ちなみに弱点関係(スプラッシュウーマンからスタートする場合)は、スプラッシュウーマン→コンクリートマン→ギャラクシーマン→ジュエルマン→プラグマン→トルネードマン→マグママン→ホーネットマン→スプラッシュウーマン
となる。


以下ネタバレとなるため反転

やはり黒幕はワイリー。
最後に倒したロボからは記憶回路を入手するイベントが発生する。
研究所で回路を読み取ると、そこにはワイリーと今作の8ボス達が映し出されていた。

ワイリーは法定耐用期限が過ぎ、法律によってスクラップ処理されるロボを集めて、手下として改造させたのだった。

しかし耐用期限だからと言って、修理すればまだまだ働けるであろうロボットを、人間同様に心を持った存在を、人間のエゴで処分していいのだろうか?
このストーリーを通して大量生産・大量廃棄社会に警鐘を鳴らしている…のかもしれない。
正直ここだけ見ればワイリーって本当はいい奴なのでは?と感じるプレイヤー諸氏もいるはず。まあ、悪用はいけないが。

ちなみにエンディングではボスは全員修理され、期限処分法律も廃案となった様子。
また、次回作の『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』で久々に操作できるフォルテが、エンディング背景に少しだけ登場している。

【ワイリーステージボス】

ワイリーキャッスル攻略時はファミコン時代と同じくボスを倒しても武器エネルギーが回復しない。
また、ステージ2~4でセーブしてからゲームを再開しても再びステージ1からスタートとなる。
携帯アプリ版は『8』やこれまでのアプリシリーズと同じく回復する仕様で、ステージ4までセーブできる。
7、8同様全ステージに専用bgmがある。

  • ワイリーステージ1:スパイクプッシャーズR&B
横に4つに仕切られた部屋で、4体で並んでトゲ鉄球を押し出してくる。トゲ鉄球に当たると即死。
鉄球が端まで来た列のボスはロックマンに向けてショットを打つようになる。
こちらの攻撃は効かず、トゲ鉄球を押し返してぶつけなければ倒せない。
基本的に上2体は無視して、下2体と鉄球を押しあう形になる。
倒されると次の敵が現れ、計14体倒せばクリア。弱点武器はないが、全部まとめて押せるトルネードブローが有効。

  • ワイリーステージ2:メガメックシャーク
巨大戦艦。船体後部、船体下部、船体前部と順番に戦う事になる。
ワイリー以外では非常に珍しい、形態変化がありそれぞれが独立した体力ゲージを持つボス。
全形態においてトライデントが有効。第2形態ではトルネードブローも有効。マグママンと違い、フルゲージで倒しきれる。

追加コンテンツのスペシャルステージでも中ボスとして登場する。

  • ワイリーステージ3:ツインデビル
2体1組の、球体状のイエローデビル。色はそれぞれ緑とオレンジ。
イエローデビル系おなじみの分裂移動をしてくる。
弱点の目は最初は緑のパーツの中にあるが、順番が来ればオレンジに移動する。
いままでのイエローデビル系とは違い、合体中は無敵で、分裂移動中に攻撃しなければならない。
弱点武器はブラックホールボム。目が移動を開始したら、ブラックホール展開→ポーズでブラックホール消去→再発射&即展開で短時間に大ダメージを与えられる。

  • ワイリーステージ4:ワイリーマシーン9号&ワイリーカプセル
 ・ワイリーマシーン9号
毎度お馴染みワイリーが直接操縦する専用マシン。今回はドクロ顔の恐竜のようなマシン。
第1形態は前後にホバー移動しながら卵爆弾を吐く。
卵はバウンドしながらこちらの攻撃を弾くが、攻撃を当てると押し返せる。
卵がワイリーマシンに当たると少しずつヒビが入り、3回目の接触で爆発する。
バウンドを調節し、この爆発をうまくマシンの下顎部分に当てなければダメージを与えられない。
顎近くにショットを連発すると空中で多段ヒットし、少ないバウンドで即ダメージを与えることができるが、難しい。トライデントだと比較的やり易い。


第2形態は上からのプレス or 後ろから前への突進攻撃後に、口から炎を吐いて攻撃してくる。弱点はやはり下顎。
口から炎を吐く直前に下顎が動くので、タイミングを見て誘導しよう。
プレス攻撃時は前方ジャンプ回避、突進攻撃時はジャンプで炎を誘導するのが基本。
第2形態の弱点はコンクリートショット。


 ・ワイリーカプセル
ワイリーマシンからの連戦。実は9号の頭部部分。
テレポートしながら青い誘導弾やオレンジの高速弾で攻撃してくる。
高速弾は出が速く回避が難しいが、地面を走る弾回避を優先したほうが被弾は少ない。
攻撃は全てブラックホールボムで吸い込めるが、よほど近くを通らないと吸い込んでくれない。トルネードブローは位置に関わらずすべて吹き飛ばしてくれる。

弱点はプラグボール(3メモリ)だが、高い所にいる場合は当てられない。周囲には壁もないので、無理して当てるよりはバスターの方が安全カモ…
ちなみに先述のブラックホール、トルネードは1メモリ。ホーネットも1メモリだが、高所のワイリーを刺してくれるので意外と有効。ただし弾速の関係で1ターンに1発当てるのが関の山。ショットやプラグが届く範囲ならそちらの方がダメージを与えられるが、イチイチ武器を持ち替えるのも面倒…

倒すと恒例の土下座タイム。歴代シリーズの土下座がダイジェストで登場する。


【その他のボス】

  • フェイクマン
追加コンテンツのスペシャルステージのボス。
ライトが逮捕される際、ライトを誘拐するために、ワイリーが作ったニセ警官ロボット。
悪心回路と呼ばれる、自ら進んで悪事を働く事を考え、行動する回路が装備されている。
武器は右腕の6連発の銃、リボルバーバスター。
弱点はジュエルサテライト。

【コミカライズ】

『ロックマンメガミックス』などでお馴染みの有賀ヒトシ氏によるコミカライズ版が、『ロックマン9 アレンジサウンドトラック』のブックレットに掲載されている。

タイトルは「誰が為に」。
ゲーム版のプロローグであり、先のロボットの活動期限と心の問題をより深く掘り下げた一作。
『メガミックス』のレギュラーキャラも多数登場しており、同じライトナンバーズであるロックマンやカットマン達の胸中には涙すること必至である。
また、ワイリーはこの後に開始された『ギガミックス』の『3』の話並に悪が強調されている。
時系列的には『ギガミックス』最終巻の後と思われるが、その時のワイリーとは少し差異がある。
実質的に『メガミックス版9』であり、完全版を描いてほしいという意見もある。
その後発売された『ロックマンマニアックス』にも収録されているので、是非一度は目を通してもらいたい。


ワイリー!追記・修正するんだ!
この記事から始まって!
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最終更新:2024年04月09日 10:13