毛利蘭

登録日:2012/04/16 Mon 17:02:10
更新日:2024/04/22 Mon 17:42:12
所要時間:約 13 分で読めます







出典:名探偵コナン、928話『紅の修学旅行(恋紅編)』、
1996年1月8日から放送中。TMS、読売テレビ、
(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996



【概要】

名探偵コナンのヒロインで、主人公・江戸川コナンの元の姿である工藤新一幼なじみ
黒の組織絡みの設定に踏み込んだ展開の原作やアニオリの多い最近はやや影が薄め。

CV:山崎和佳奈
演:黒川智花(初代)、忽那汐里(2代目)


帝丹高校2年生で、女子にして空手部の主将をつとめている。
家は探偵稼業。父の毛利小五郎、居候の少年江戸川コナンと共に暮らしている。
母親の妃英理が別居中なので、家の中では母親代わり。掃除洗濯食事の準備、小五郎への飲みすぎ注意など、ほとんどの家事をひとりで行うしっかり者。
また事務所の確定申告の時期が来て慌てているほか、小切手の処理を行っていたり、依頼の電話を取っている描写もあることから事務所の経理や事務作業を手伝っていることがうかがえる。


名前の由来はモーリス・ルブラン。かの「怪盗ルパン」を世に生み出した小説家である。
なお、アニメ脚本家の高屋敷英夫氏のペンネームも毛利蘭であり、こちらもモーリス・ルブランから拝借している。
よって武将の森蘭丸が由来というわけではないが、空手のライバルである和田陽奈からは森蘭丸とかけて「蘭丸」と呼ばれている。

なお余談であるが同じ小学館版権の某アニメでは、彼女と名前と声がそっくりな格闘女子高生が主役を務めている。空手ではなく中国拳法だが。

【容姿】

作中ではたびたび美人と評される。

またスタイルも良く、薄着や水着姿になるとなぜかバストサイズが5割ほどアップする。
サイズこそ明かされていないが作者によると、そもそも相当巨乳の設定であるらしい。
つーか、4巻で元太が「お前の姉ちゃんおっぱいでけーな」と発言しているし。
青山剛昌は2014年の恒例イベントにて「けっこう巨乳の設定」「和葉よりでかい」「多分、背筋で目立たないんだよ(笑)」
「ミラ王女が蘭よりデカいという設定を聞き驚いた。」と話しており、蘭のバストサイズにはこだわりがあるらしい。
一部ファンの間ではハイレグ女と呼ばれている(後述)。

なお、コナンとの対比でかなりの長身に見えるが、実際は身長160㎝*1と、女性としては普通でコナンが小さいだけである。


◆水着

水着シーンは多いが、その水着には誰もが一度は驚かされたことだろう。実は一見チャラそうな園子よりもかなり露出度が高い、というか夏の私服もたまに水着レベルで露出度の高いものを着ている。
園子から「その水着、新一君に見せるために買ったんでしょ」と言われても反論せず顔を赤らめていたことから、どうやら蘭は露出度の高い水着姿を新一に見られたいという願望もあるらしい。

特に好むのがハイレグ
おしりに食い込み背中全開のピンク色のハイレグなど、見ているこっちが恥ずかしくなるような水着も平然と着用している*2
天空の難破船の特番では、蘭の水着がセクシーすぎるというコーナーが設けられネタにされた。
このコーナーで蘭の好きな水着はハイレグのワンピースであることが判明している。

ハイレグ水着をやめようよと語るコナンに対し、蘭はもっとすごい水着もあると語り、セクシーな水着を続けることをアピールした*3
ちなみに、アニメで新一と車のナンバーで語呂合わせゲームをした時、新一が言った語呂合わせは「いい女は8109(ハイレグ)」であった。
その為、ファンの間では蘭=ハイレグという認識がある。
ちなみに母親の英理もハイレグを身に着けていることから、蘭のハイレグ好きは親譲りの可能性もある。

なお、流石に近年ではハイレグはあまり着ておらず、フリルのついた可愛らしい水着を着用している(こちらも露出度が高いが)。
神社鳥居ビックリ暗号』では胸元どアップのビキニショットをコナンに見られている*4

◆夏の私服

水着のインパクトに埋もれがちだが夏の私服もたまに背中とお腹が丸々開いたノースリーブの服にショートパンツなど肩・背中・ヘソ出しの露出度の高いものを着ており(園子曰く「夏場とか結構すっごいカッコしてる」)、そこまで行かなくともノースリーブにショートパンツを好んで着ている傾向がある。

【人物】

新一とは、物語開始の13年前の春、保育園に彼が転入してきた時からの付き合いであり、『工藤新一少年の冒険』の阿笠博士によると保育園の頃は毎日一緒に遊んでいた。
なおこの出会いのエピソード「サクラ組の思い出・蘭GIRL/新一BOY」は2016年のED51作目「ふたりの秒針」で描かれていたことから近いうちにアニメ化されると期待されていたが、エピソードの季節が桜の咲く春である為、翌年の2017年3月に放送される事となる。

小五郎や園子の様々な知人が犯人や被害者になった事件は何回かあるが、蘭の場合は恩師が犯人や被害者になったくらいであり、亡くなった人はいない*5
なお、アニオリでは小五郎や園子だけでなく歩美や光彦の知人も犯人や被害者になった事件はいくつか存在するが、アニオリに登場する蘭の知人に関しては同級生が誘拐されたくらいしかない*6
その為、登場しても基本的に犯人や被害者になる事はほとんどなく、エピソードによっては犯人候補が実質2択になった例がある*7

ちなみに同じ推理漫画ヒロインと違って現時点でスケープゴートにされたことはないが、アニオリ回の『長崎ミステリー劇場』ではすぐに疑いは晴れたものの重要参考人になった事がある。

◆性格

真面目で天使のように心優しい性格で涙もろく、ベルモットからは「エンジェル」と呼ばれ気にかけられている。
また、子供を身を挺してでも守ろうとするなど子供好きな面もあり、少年探偵団からも慕われており、灰原哀も姉と重ね合わせている節がある。
ただし、この性格が皮肉にも仇となってしまい、後述に書いてあるように話によっては蘭自身がピンチになってしまった事が何回かある。

◆弱点

弱点はお化けなどの怖いもので、遭遇すると途端に怯える。
その為、包帯男に襲われた時は中々本領を発揮できなかった*8
一応、初期のエピソードではこの設定はまだなかったのか、甲冑の騎士が夜中に動き回るという怪談じみた噂を面白がって、渋るコナンと小五郎を無理やり美術館に連れていくシーンがあった

初期は当然殺人事件に遭遇するとショックで泣いたりしていたが、あまりにも遭遇しすぎて慣れたのか、ファミレス殺人事件直後の現場にて「お腹が空いたから」と平然と注文して食べたり、事件解決後には談笑していたりする
無論、蘭に限らず元太ら少年探偵団などレギュラー陣は似た傾向にある。「やっぱり私、呪われているんでしょうか?!」

一度寝るとなかなか起きない、極度の方向音痴という設定があるが、これらの設定は生かされたり無視されたりといまいち安定していない。
また、初期に比べると最近は背後からの不意打ちにも弱い傾向にある(特にアニオリ)。
縛られてしまうと流石に単独では成す術もなくなってしまう。

◆携帯電話

彼女が使用している携帯電話は、『工藤新一水族館事件』で捜査の為に携帯を新一に貸した時に溝に落として水没させてしまい、ホワイトデーのお礼として新一から新しくプレゼントされた物である*9
長期連載で自身の折りたたみケータイに関するエピソードが描かれた結果、2010年代後半からの大スマホ時代でコナン達や犯人がスマホに乗り換える中、電池と耐久性に優れた折りたたみケータイを花の女子高生ながら使い続けている。
また、『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』でのみスマホを持っている。

◆恋愛

恋愛関係のイベントには積極的に参加し(ただし土壇場では日和ってしまう)、他者の恋愛についてもかなり興味津々。
男女の依頼人が来ると恋人かと聞いてかかったり、刑事同士の恋愛関係にも妙に食いついたりする。

◆両親との関係

両親の別居に関してもやはり思うところはあるようで、「子供が親と一緒に暮らしたいと思うのは当然でしょ」と言いつつ隙あらば二人を引き合わせようとする。

◆推理力

彼女は「探偵助手」ではない。

世辞にも洞察力や推理力自体は高いとは言えず、探偵としての素質は「ほぼ」ないといえる。
その為か、コナンと蘭の組み合わせで事件に遭遇する事がほぼなく*10、ここ数年のアニオリ回では小五郎や探偵団、警視庁組と比べて出番が目に見えて減ってきており、登場したとしても目立った出番がない場合が多い。
ただ、『山荘包帯男殺人事件』や『封印された目暮の秘密』等で奇妙な違和感に気づく事もあり、それが事件解決のカギとなる事もある。
自力で事件をいくつか解決したこともあるが、原作で1回・アニオリで1回のみであり、どちらも他者からのさりげないアシストを受けている。

コナンにとっては守るべき人物であり、むしろ危険に繋がる秘密や情報を渡さないように常時注意している。

なお、新一の事は誰よりも信頼しており、『探偵事務所籠城事件』では犯人への狙撃を阻止する為にカーテンを閉めるという行動を取った事がある。
また、狙撃阻止に関しては『異次元の狙撃手』でも犯人への狙撃を知らずに防いでいたという事もあった。

◆頭脳

得意科目は国語だが、南総里見八犬伝やイカロスの神話、風林火山の意味といった一般常識レベルの昔話や神話を、名前さえ聞いた事がなかったと言う場面があった。
話によっては小学1年生の光彦に物を教えてもらう事も…。
ちなみに苦手科目は数学。という事は文系であろうか(母親はもちろん、父親も文系っぽいし)。
三国志に関してはかなり詳しく、英語は日常会話程度になら理解する事は可能。
大バカ推理之介とは対照的に音楽はかなり得意らしく、「月光」の第一楽章をピアノで難なく弾く事が出来たりする。

またホームズフリークの新一から散々ホームズ雑学を聞かされているため、ある程度はホームズ関連にも詳しく、
ベイカー街の亡霊』や『ホームズの黙示録』などで披露されている。

推理力が低い代わりに(?)驚異的な博才の持ち主でもあり、麻雀やポーカーなどではその才を遺憾無く発揮する。
あの蘭ねーちゃんが博打に熱中する様は中々にシュールである。
金融会社社長殺人事件』で初めて麻雀をした時には、やる前は誘われた際に「こんなダサいものやりません」と言っていたが、次のシーンでは大喜びで「ローン!」と叫んでいた。
しかもほぼ初心者だったのにコナンがドン引きするほどの手で上がっており、博才の片鱗を見せている。
「何やってんの!? ここは八索(ぱーそう)切りでドラ五索(うーそう)待ちの即リーに決まってるでしょ!」
「ツモー!リーチ、一発ツモ、ホンイツ、ドラ4! あは~!裏ドラも乗っちゃった~! やったやった! 三倍ま~ん!」
最終的には脱衣麻雀のアーケードゲームにまでノリノリで熱中し「よーし最後の一枚ねー!」と、普段の健全な姿からは想像もつかないセリフを吐いていた。
ちなみに、蘭に麻雀を教えたのは新一と小五郎らしい。


【新一との関係】

同級生から「夫婦」とからかわれるほど公認の中で、新一の母は知人に未来の娘と紹介するほど気に入られている。
新一のことが好きだが、他者から言われると顔を真っ赤にして否定していたが、
ロンドンへ行った際に新一から「好きな女」と告白されたのを境に、
それ以降は新一の彼女などと言われてもほとんど否定しなくなった。
修学旅行で返事をしたことで名実共に新一の彼女となった。そのため、それ以降は新一について「旦那」などとからかわれてもある程度は肯定している。

なお、新一への恋愛感情に完全に気付いたのは1年前のNYの事件からであるが、この時に本人にとって辛い出来事が起きたため無意識に忘れていた。

突然居なくなり、たまにしか連絡を寄越さない新一のことはさすがに心配しており、いなくなった当初の頃は心配で夜も眠れないほどだった。
ちなみに新一は蘭に電話する際はいつも非通知で長い間自身の番号を蘭に教えていなかった。
単行本で言うとなんと47巻、アニメだと399話である(メールアドレスは早い段階から知っていたが)。


コナンが新一ではないかと疑っているが、そのたびに誤魔化されている。

というよりも巧妙過ぎるアリバイ工作やら変装やら新一の家族のフォローなどを経ているのに、
特段の理由もなく短期間に何度もコナンを疑う蘭姉ちゃんとは一体……。


新一が中学2年~失踪(幼児化)するまでの3年間一人暮らししていた際は蘭が手料理を作りに行っていたという裏設定があり*11
実際『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』で描かれた。


◆コナン=新一ではと疑った主なエピソード

探偵事務所に来た依頼人の職業を、かつて新一がやったように言い当てた事から疑惑を持つように。
その後、小学生にしては明らかにおかしすぎる行動ばかりをとるコナンに対し「さすが新一ね」とカマをかけると、コナンはあっさり引っかかってしまう。
正体を知らなかった2話でコナン(新一)相手に「新一がだーい好き」と言ってしまっていた為、「(ゲームが)好きでしょ?」というコナンの問いを「(新一が)好きでしょ?」という意味だと勘違いして、「好きじゃないわよ!勘違いしないでよね!!」と反発していた一幕も。
その後も新一並の推理を見せたコナンを事件解決後に問い詰めるも、丁度かかってきた電話(相手は変声器を使って新一の声になった阿笠)を受けて疑惑は晴れた。
しかし、電話をかけたのが阿笠だったので、蘭は「喋り方が爺臭くない?」と突っ込んでいた。

メガネを取ったコナンの素顔が幼い頃の新一と瓜二つであることに気付く。
しかし偶然出会った新一の母である有希子に「祖父の兄の娘のイトコの叔父の孫」とコナンを紹介され、若干怪しんでいたがコナンの演技もあって諦めた。
半信半疑の部分はあったが、有希子が自分の息子と言わなかったため引き下がった。
※実は有希子の説明は遠まわしに「自分の息子」と言っているようにも取れるのだが、気付かなかった。

コナンの正体を確信しており、自分と新一の血液型が同じことを理由に重傷のコナンへ血液提供。コナンが自分に正体を打ち明けるのを待っていた。
しかしコナンが一時的に新一へ戻って登場。さらに灰原がカツラとマスク型変声機でコナンに変装してその場でコナンとして振舞ったため、完全に騙された。

ちなみによーく見てみると「追いつめられた名探偵」から「命がけの復活」までの期間の蘭には、
「コナン=新一」であることを前提にしている行動が度々見られ、今回への伏線になっている。
例を挙げると、コナンが何かに気付いたのを察して声をかける、シンフォニー号殺人事件での「一人にしないで…」発言など。
コナンもある程度は察していたため、一部シーンの回想とともに「心当たりはある」と服部に語っていた。

  • 奇妙な一家の依頼、疑惑を持った蘭
前述の事件以降しばらく疑う事は無かったが、新一宛のメールを送った直後にコナンの携帯にメールの着信があった事からまたも不信感を抱く。
最初は新一がコナンを使って浮気をごまかしたり、小五郎に事件の助言をしていると思っていたが、
後に起きた事件でコナンは連絡をとるそぶりを見せない事から、コナン=新一という図式が再び脳裏に浮かぶ。
仮に自分からのメールが入っていて本当にコナンが新一だとしたら明日からどんな顔で会えばいいのかと考えるシーンでは『社長令嬢誘拐事件』で胸が触れるのも構わずコナンを抱き上げていた場面、
コナンに「新一にだーいすき」とだと告白した場面、一緒に寝た場面と『小五郎の同窓会殺人事件』で混浴し鼻血を出した場面が流用されている。
しかし事件解決後の夜にコナンが仕組んだ、阿笠の携帯とテープレコーダーを使ったトリックにより疑惑は払拭される。その時に新一の携帯の電話番号をゲットした。

久々に疑った話。
コナンはよほどの事態でない限りは蘭などの(主に新一)関係者の前で自身の推理などを躊躇なく行わない*12のだが、
今回は英理が大ピンチだったこともあり蘭に疑われるのもなかば承知で推理を披露しまくったこともあって、もれなく彼女に疑われてしまった。
疑われていたことを確信していたコナンは新一の声を録音しておき、「新一がコナンに状況を説明してもらって推理・指示していた」と誤魔化した。


【その他の人物との関係】

怪盗キッドとからむことがあり、なんと寝取られかけたこともある。
特に劇場版『天空の難破船』ではキス寸前までいった。
ちなみにこの時、キッドは新一に変装していた…というか素顔がそっくりなのを利用して「キッド=新一」と誤魔化していた。(ある事情から変装して侵入していたことを蘭に見破られ、追いつめられてしまったので)
が、キッドがどさくさまぎれに尻を触ろうとしたために別人と見破った(曰く新一はそんなことしない)。
また、劇場版『紺青の拳』では新一に扮したキッドが小五郎を「おっちゃん」と呼んだ事で早い段階でバレてた。新一は裏では高頻度でおっちゃん呼びしているが、蘭の目の前ではそう呼んだことがなかった為*13

コナン(新一)の宿敵である黒の組織のことは知らないが、自身が気付かないうちにメンバーのベルモットバーボン(安室透)キール(水無怜奈)と接触している他、第1話で男2人でジェトコースターに乗っていた(笑)ジンウォッカのことは「新一が妙に気にしていた、怪しげな黒ずくめの人たち」という程度には認識している。

新一とNYに旅行に行った際、殺人犯に変装したベルモットを2人で助けたことがありその一件からエンジェルと呼ばれている。

『黒の組織との真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー』ではベルモットと直接対峙する事となったが、
その事件がただの誘拐事件として処理されてからは特に引っ張る事はなかった*14


【戦闘能力】

…と、これだけなら角が生えているだけの強気な8109(ハイレグ)ヒロインだが、コイツはちょっと違う。


コンクリートの電柱を片手で破壊する〝パンチ力〟

金属製のナイフを蹴りで切断する〝キック力〟

至近距離で発射された銃弾を目視して躱せる〝動体視力〟と〝瞬発力〟

十数人の敵を相手に渡り合える〝空間把握能力〟と〝継戦能力〟

日本一の高校生名探偵から教わった〝知識〟と〝雑学〟

百を超える屍を引きずることなく乗り越え、敵を見なした者を躊躇なく排除する〝胆力〟と〝覚悟〟

『数多の幼馴染』の中で彼女が一番強いという事は分かっていた


〝幼馴染ヒロインの到達点

毛利蘭



得意の空手で度々猛威を振るっており、密室の扉を破壊する、犯人を押さえ込むなど、
子供のコナンが活躍しにくい場面で力技を担当し、事件の解決に貢献するという完全な戦闘要員
連載初期には身を守るすべの無かったコナンの窮地を救っている。

机はおろか、電柱や壁などまで破壊したりと、そのパワーはギャグマンガか、バトルマンガの住人と言っても過言ではないほど。
怒ると机や壁を叩いたり壊したりしてコナンや小五郎を脅迫することがある。こんなときは父親である小五郎ですら逆らえない。
てか何回か小五郎も蘭の技を食らっていた。小五郎も柔道の達人なのだが、娘には手を出せないのか、単純に攻撃に関して父より強いのか。

どちらかと言えば細身な女性の身体から繰り出される、ありとあらゆる物を怪我することなく軽々と破壊するそのパワー。
本気で人間をボコったら骨折程度では済まない…どころか作中で顔面が変形する・骨折している描写がある。
というか『異次元の狙撃手』の犯人確保のシーンでは大柄な犯人に対して、1撃目で肋骨を折り(映像では「バキッ」というSE+衝撃波)、2撃目で失神、とどめの上段回し蹴りでは犯人の首を蹴り、数十mノーバウンドで飛ばしたが、犯人の身体にはまだ金属とガラスの柵を歪める運動エネルギーが残っていた*15
言うまでもないが明らかに自身の骨もイカれる力で殴ったり蹴ったりしているので良い子は絶対に真似しないように。

力だけではなく身のこなしについても、2階から飛び降りたり、走行中の車から飛び降りたりとスタントマンのような動きも余裕。
これは人間離れしているわけではないが、危険なので良い子は絶対に真似しないように。

手刀が文字通り刀の如し、意図的に割れやすくかつ破片が散らばならないよう破られにくいはずの車の窓を割りながら侵入、至近距離の拳銃すら見切ったり(映画版)と明らかに人間の領域を超えている。
金属バットを持った犯人がコナンの頭を「ハジけさせようと」思い切り振り下ろした一撃を腕で受け止め(痛がっている描写は全然ない)、即座に反撃でボコボコにしていたことから、受けの技量も並大抵のものではない。
膂力もかなり人間離れしていて、腕力は18㎏のコナンを片手で持ち上げる描写があるほか、(ギャグシーンに近かったが)「謎の美女記憶喪失事件」ではコナンと小五郎をまとめて持ち上げて放り投げている。
脚力についても、何かをキックする力は言わずもがな、ダッシュ力もかなりあり、『こうのとりミステリーツアー』ではコナンがスタンガンを食らう直前で数mダッシュし上段回し蹴りを放っているほど。※さっきまでガムテ拘束で縛られて意識朦朧としてました。 
また、『時計じかけの摩天楼』では爆心地にいたにもかかわらず吹き飛ばされておらず、瓦礫にも直撃していない描写がある。(モブの男女は爆発の衝撃で吹き飛ばされた。また、瓦礫は上からいくつも落ちてきている。一応かすってはいた模様。)
『ベイカー街の亡霊』ではラスボスに捕まりロープで手足を後ろ手に縛られて寝かされるがその状態から一瞬で立ち上がる(しかも走る汽車の屋根の上で)という地味に凄い事をやってのけており、スピンオフギャグ漫画『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』でもそのことがネタにされている。

超人的な活躍から、作中最強キャラなのでは?と結構真面目に考えられていたが、のちに実績・描写ともに彼女を上回る京極真が登場したことで、その呼び声も鳴りを潜めた。
990話では、沖田総司が剣道にて、離れた観客席だったとはいえ蘭ですら一突きとしか視認できないスピードで五段突きを放っている。
まあ、沖田も青山世界では屈指の超人ではあるが…。

なお、空手に関しては都大会優勝など色々と輝かしい経歴が披露されているが、
実際に空手着を着て練習する場面や試合に臨んでいる場面はほとんどと言っていいほど描かれない。
アニメの開始後10数年以上が経過してようやくだがたまに空手に臨んでいる場面が描かれるようになり、空手の際は髪をポニテにしているという設定になった。
(原作では6巻の『骨董品コレクター殺人事件』で1カットのみ回想シーンで描かれており、この設定自体はこの頃からあったと思われる。)
これ以上本編で空手の試合が描かれれば空手業界で死人が多発するだろう。剣道業界ではすでに死人が出たし。

それにしてもこれで都大会レベルということは、京極並みに強い女が日本のどっかにいるということなのだろうか…。
補足として、最近のエピソードでライバルの陽奈が登場。彼女も京極と同じ杯戸高校に通っている(空手家輩出高なのだろうか?)。

ちなみに作中で直接描かれてはいないものの『幽霊ホテルの推理対決』では関東大会に優勝したことが判明(ちなみに劇場版では第9作の時点で既に関東大会に優勝した事になっている)。
もう次は全国しかない……のだが、その全国大会はまだ開かれていない。少なくとも『JKトリオ秘密のカフェ』時点では。暗殺者やスパイ・元米国兵などと実戦を重ね、かつそれ以外でも稽古を行なっているのだから、彼女が出場すれば大した苦労もなく優勝できそうな気がするが…。


なお攻撃手段は何故か自身が学校で主将を務めている空手や父親の得意とする柔道よりプロレス技が圧倒的に多い*16

ただし、近くに小さな子供がピンチになっている場合は保護を優先して攻撃をやめてしまう時があり、前述の『こうのとりミステリーツアー』ではスタンガンで気を失って誘拐され、『セイギノミカタ』ではスリにナイフで刺されそうになっている。


【誘拐被害歴】

上記に書いてある通り、原作ではこれだけ強いにもかかわらず、アニオリ回では話の都合上弱体化する事が発生しており、コナンほどではないが油断や不意打ちで誘拐された事が何回かある。あくまで相対的に弱体化しているだけで、火力が下がったという訳では無い。そもそも攻撃する前に気絶・拘束されてるし

◆誘拐されたエピソード

アニオリ回で初めて誘拐されたエピソード。 
二人組の男の殺人計画を聞いてしまい、逃げ出して追いつかれたところでその二人に対峙して構えを取った時にいつの間にか来ていたもう一人の男に背後から木の棒で後頭部を殴られて気絶し口封じに誘拐され、後ろ手に縛られ廃工場に監禁される。

 キャンプの前日に夜更かしして寝袋で寝ているところを薬で深く眠らされて誘拐され、貯水湖に車の中で眠らされたまま放置されてしまう。

ある少女と行動を共にしていた際少女が謎の男の襲撃を受け、少女が目的の物を持っていない事を知って撤退した男を追い掛けた時に男が転倒した隙に少女に警察に通報するよう振り返って言ったところ、今度は隙をつかれて背後からのスタンガンで気絶し誘拐され、ガムテープで後ろ手に手足と口を縛られ車のトランクに監禁される。

地下アイドルの護衛で対象アイドルのコスプレをしてライブに来ていた時、火災報知器とスプリンクラーの混乱に乗じてアイドルを誘拐しようとした二人組からアイドルを護衛しようとした際一緒にスタンガンで気絶させられてアイドルと間違われて誘拐される。その後犯人の一人に詰め寄る間にもう一人の犯人に背後に回り込まれて再びスタンガンで気絶し、口封じに廃品の冷蔵庫に閉じ込められて生き埋めにされる。

このうち、『タイムリミットは15時!』と『小五郎、怒りの大追跡』では人違いで誘拐されている。
後者のほうはケーブルテレビの生放送で報道されている為、誘拐された事をこの人が知った場合は、犯人達は確実に無事では済まなかっただろう。

また、『愛と決断のスマッシュ』と『こうのとりミステリーツアー』ではそれぞれ殺人計画の目くらましの身代金要求、少女を言う通りにさせるための人質として利用されている。

前述の沖田は『YAIBA』からのスターシステム*17なので実際の強さの程は不明だが、空手の関東大会優勝者であり、凶器を持つ相手にすら臆せずつっこんで制圧したり、京極と一緒だったとはいえ50人以上の武器持ちヤクザを普通に倒したりする事を考えると、かなり強い事がうかがえるのだが……
また、『山荘包帯男殺人事件』では暗がりで背後からの斧の不意打ちを殺気で気づいて撃退できていたがこれらのエピソードでは(怯えや油断があったとはいえ)背後からの木の棒やスタンガンの不意打ちに気づけずあっさりと気絶させられてしまっている。

【蘭姉ちゃんが破壊したもの】

某動画サイトでは検証動画があがっており、被害総額はかなりの額になることが分かっている。
  • 電柱(左手で粉砕)
  • 街燈(電柱と同様左手で粉砕。打突部位から街燈がひしゃげて真っ二つに)
  • ドア(木製、金属製問わず最も壊している)
  • そのドアを施錠したドアチェーン・かんぬき
  • ロッカー
  • 机(拳で粉砕)
  • 栄養ドリンクのビン(手刀で切断)
  • 斧(停電の中で瞬時に殺気を感じ、後ろ蹴りで柄をへし折る)
  • 外壁(厳密には、胴廻し回転蹴りで蹴られた悪人の頭部が当たった余波。)
  • 車の窓ガラス(飛び蹴り・肘打ちの他、逆立ちしてキックしブチ割り園子を救出。どれほどとんでもない現象なのかは『空想科学漫画読本3』を参照)
  • 鉄パイプ(破壊してはいないが、自分目掛けて倒れてくる無数の鉄パイプを蹴り1つで全て弾き返した)
  • 犯人のナイフ(蹴ってへし折った。しかも相手が振り下ろす直前に。そこまでされて柄を離さなかった犯人の握力も、蘭の蹴りの異常な速さもどちらもやばい)
  • タオル(空中に浮いてる間、手刀で切断。よく見ると切り裂いた部分の糸がほつれている。)
  • 高層ビルの強化ガラス(体当たりで破壊。1撃目でひびを入れ、2撃目で粉砕。なお、同等のことをやった人物は拳銃を乱射していたが、蘭は体当たりだけで粉砕している。ただしその人物は自由落下の最中にガラスを破壊しているので、どちらの破壊力が上かは一概に言えない。)
  • レイクロック美術館の強固な壁(掌底で粉砕)
  • シャッター(閉まっていた部分がひしゃげている。)
  • 悪人多数(明らかな過剰防衛も含む。一部描写では骨が折れるような音が聞こえたり拳が明らかに下腹部にめりこんだ跡が残っている。そのため、相手の胃袋にまで到達した可能性がある。)
  • 毛利小五郎(うち1回は、蹴った衝撃で後ろの柱に大きな穴が。幸い気絶しただけで済んだ模様)
  • 拳銃(「犯人の犯沢さん」のみ。ゴムのように伸ばして破壊。)
  • 銃弾(「犯人の犯沢さん」のみ。発射された後に掴んで鉛玉にし、破壊。なお、劇場版でも身を躱す事に成功している。)
  • 包丁(「犯人の犯沢さん」のみ。金属部分を紙を巻くように曲げて破壊。アニメ版で判明。)
  • 建物の天井(「番外編」「犯人の犯沢さん」限定。前者では「煙突がなかったから」ということで蹴りで破壊して現場に突入。後者では衝撃波を放ってヤクザ達を吹っ飛ばし、頭が天井に食い込んでいる。ちなみに原作でも犯人が持っていた椅子を蹴り飛ばした結果、天井に突き刺した事がある。)
  • 他いろいろ

なお蘭姉ちゃんは右利きである。


スタントマンのごとく二階から飛び降りることが出来、都大会で蘭姉ちゃんに圧勝出来る勇猛なお方の追記・修正をお願いします。


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最終更新:2024年04月22日 17:42
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*1 単行本34巻「ゴールデン・アップル」の劇中で新一がそう言っている。本編の約1年前の場面だが、女子はこの年齢で伸びることはほとんどないので現在もさほど変わらないはず。。

*2 着痩せするタイプなのか、制服時の面影がないほど巨乳であり、外見上はどう見てもFカップ以上である。

*3 これは蘭役の声優である山崎のアドリブと思われる。

*4 この時のコナンは即保存したが、灰原がこっそり削除した。

*5 ただし、過去に1回だけ会った人物が亡くなった例はある。

*6 しかも登場したのは初期のエピソードであり、それ以降に登場した蘭の知人は空手部OGなどの空手関係者がほとんどである。

*7 ただし、特別編では知人が犯人だった事はある。

*8 実際作中も「蘭のメンタルが万全だったら斧で襲われても余裕だった」という扱いである。

*9 なお、アニメ版では『愛と決断のスマッシュ』で誘拐された際に犯人によって壊されてしまい、『揺れる警視庁 1200万人の人質』で再びプレゼントしている。ただし、原作にはない展開の為、デジタルリマスター版で『揺れる警視庁』が再放送された時にはこのくだりはカットされている。

*10 遭遇した場合はコナン=新一である事がバレる可能性がある為、アニオリでは明らかに小五郎や阿笠が影武者要員として途中から登場するなど、蘭登場回で探偵役が登場しないというシチュエーションは扱えず、特別編でもその事に言及しているシーンがある。しかし、特別編の一部のエピソードではコナンと蘭だけで事件に遭遇してコナンが推理するというシチュエーションも存在する。

*11 スーパーダイジェストブック「70+」の原作者のインタビュー

*12 阿笠などの事情を知ってる面子に代わりに言ってもらうほか、「あれれ~」などで誘導したり、答えを直接言うにしてもあくまでも相手に気付かせるパターンを取ることが多い。

*13 ただし、『ゼロの執行人』のEDでは新一から蘭へのメールで「おっちゃん」と書いており、ドラマ版でもおっちゃん呼びしている。

*14 『裏切りのステージ』にてベルモット本人が梓に変装して会いに来た際には彼女が「エンジェル」と口走ったことでそのことを思い出したが、ベルモットから「それ以上踏み込んではダメ」と忠告されたため次の話の冒頭でもあまり踏み込んでいなかった。

*15 これを喰らった犯人は泡を吹いて気絶した状態で吹っ飛び、吹っ飛んだ犯人をキャメルがキャッチしなかったら過剰防衛になっていた可能性もあった。

*16 蘭以外にも佐藤由美などもプロレス技を使うシーンがある。

*17 作中でYAIBAの単行本が登場した事もあるので同一の世界観ではない。スターシステムのキャラが同一世界という事になると怪盗キッドの世界なんかはモノホンの魔法があるので推理漫画として致命的な破綻をきたす。