ジェノバ(FF7)

登録日:2010/02/05 Fri 05:16:46
更新日:2024/04/13 Sat 19:47:53
所要時間:約 10 分で読めます






……2000年前の地層からみつかった仮死状態の生物。その生物をガスト博士はジェノバと命名した……




※この項目は作品の核心に触れるネタバレがあります








FINAL FANTASY Ⅶに登場するモンスター。


概要

約2000年前に隕石と共に飛来した異種生命体。
作中でもその正体は完全には解明されておらず、どこから来たのか、そもそも何なのかすら不明。ノルズポル(作中のアイシクルロッジ周辺)に激突し、巨大なクレーター(後の北の大空洞)を作った。

極めて高い知性と、本能的な破壊衝動を持つ非常に危険な生物で、破壊の先の創造などは考えてもいない。

当時はまだ数の多かった古代種をほぼ根絶やしにするも、生き残った古代種によって「空から来た厄災」として封印され、地中深くにて眠りにつく。
が、本編の約30年前に神羅によって発掘され、生体実験の貴重なベースとして利用されてきた。
発掘・研究を担当したのは当時神羅の科学部門主任であったガスト・ファレミス博士。ジェノバという名前も彼によって命名された。


生体・能力


私の望みはな、クラウド…この星を船として、宇宙の闇を旅する事だ。
かつて母がそうした様にな…
やがて我らは新たな星を見出し、その地で輝ける未来を創造する

この星はどうなる?

さぁ?お前次第だな…

生物としての特性は、星のエネルギー*1を奪って吸収し、その星を乗っ取る宇宙規模の寄生生物。(この設定はACで明かされた)
エネルギーを奪われた星は当然死んでしまう為、それぞれの星やそこに生きる生物にとっては絶対的な敵である。
基本的に奪った星をそのまま動かして宇宙を移動→新たな星にそのまま激突するというのがサイクルであり、飛来した星からすると文字通り「空から来た災厄」と言える。
「だったらジェノバの後継者を名乗ったセフィロスがメテオで星を破壊しようとしていたのは矛盾なのでは?」と考える人もいるが、これは滅ぼすためではなくメテオで傷ついた星を修復しようとするライフストリームの力を利用(吸収)するためである。

単体でも生物としては驚異的な戦闘能力を持つが、真に恐るべきはその能力。
ジェノバの特徴的な能力は大きく分けてふたつあり、

1.他者の記憶を読み取り、それに合わせて姿・能力を変える「擬態」
2.例え肉体をバラバラにされても細胞同士が再結合し、元の姿に戻る「リユニオン」

である。

擬態

ジェノバは高度な知性を持っており、他者の記憶を読み取る事が出来る。その記憶を元に自らの姿・声・言動を変質させ、一見すると他の生物になりすます。これがジェノバの擬態能力である。
もはや擬態というよりは変身といった方が近い。

本来、ジェノバは単体でも高い能力を持つ攻性生物である。
だが宇宙は広い。時折、ジェノバをも倒せる能力・文明を持った生命体がいてもおかしくはない。そんな時にジェノバは直接戦うのではなく、まずこの擬態能力を持って相手に近付く。

ジェノバの擬態はほぼ完璧である。何せ相手の記憶を読み取り、その相手に相応しい姿と言動をするからだ。その状態で近づかれればほとんどの相手は警戒を解いてしまう。
作中の2000年前は古代種(セトラ)の最盛期であり、彼らは星との対話能力によって高度な魔法を操ることが出来た。
ジェノバはそんなセトラ達に擬態能力を駆使して近付き、ウイルス(恐らくは自身の細胞)を密かに植え込んだ。植え込まれたセトラ達はモンスターと化してしまい、ほぼ絶滅状態にまで追い込まれている。
FF7本編において、ジェノバが美しい女性の姿をしているのは、かつて擬態したのがセトラの女性だったから。
また、作中ではクラウドから黒マテリアを預かっていた仲間キャラに対してティファの姿を擬態しておびき寄せるという芸当を見せている。
このように、本来のジェノバはどんな姿にもなり得る、不定形の生物であると考えられる。

ジェノバの擬態能力は細胞単位で備わっており、身体の一部だけでも擬態は可能。
また細胞を植え込まれた者も不完全ながら備えており、宝条の実験により廃人と化していたクラウドティファと会う事で偽装人格を完成させたのも、
ティファの中にある記憶とクラウド自身が理想とする自分像をジェノバ細胞が読み取る事で新たな人格を形成した為。
実はFFTでもやっている*2が、さすがにこの時はクラウドの記憶だけで再現するしかなかった事もあってか、「なんかアブない人」扱いされた
ザックスの戦闘技術の模倣や、ザックスしか知りえない事をクラウドが知っているのもこの能力によるもの。
物語の最中、各地で目撃するセフィロスもジェノバの分離体による擬態である。
この事が分かっていないと、エアリスの死亡シーン時に「あれ?セフィロスどこいった?」となってしまう。
神羅ビルで起きた怪異も、「セフィロスがやってきてジェノバを持ち逃げした」のではなく、「ジェノバがセフィロスに化けて脱走した」のである。


リユニオン

たとえ身体をバラバラにされても細胞同士が呼び合い、いずれ元の姿に再生する(=リユニオン)。
その為、完全に滅ぼす事は非常に難しい。細胞がひとつでも残っていればそこから再生してしまう為である。事実、セトラ達はジェノバを滅ぼすことが出来ずに封印という形を取った。
「呼び合う」範囲についても非常に広く、作中ではほとんど世界の果てと言えるレベルで分かたれていても再生している。

作中で「黒マントの男」(セフィロス・コピー)たちが「セフィロスが呼んでいる」と北に向かったり、セフィロスが生きている事を知ったクラウドがいくらなんでも妙なほどセフィロスに執着するのはこの能力の関係。
ジェノバの細胞を持っている者は本質的に「分かたれたジェノバの一部」であり、リユニオンが開始されれば本能的に終結地点へと向かおうとする。


作中開始時点ではあくまでガスト博士の仮説であり、その研究を引き継いだ宝条にとっても実験レベルの話であった。
そのためかデータはないに等しく、ジェノバのリユニオン地点は胴体のある場所と予想。胴体を神羅本社ビルに運ぶが、実際の集結地点はセフィロスが流れ着いた北の大空洞であった。
これはジェノバの首をセフィロスが持っていた事や北の大空洞が強大なエネルギー場である事、何よりセフィロスの強靭な精神力が影響している。


ジェノバ・プロジェクト

当時魔晄産業によって大きな利益を得ていた神羅は、セトラの伝承にある「約束の地」を「魔晄が無限に噴き出す土地」と解釈しており、その場所を捜し当てる為に発掘作業を繰り返していた。ジェノバもその過程で発見されたものである。
前述した通り、ジェノバはセトラと戦う為に彼らの姿に擬態していた。その為に発掘したガスト博士はジェノバを古代種と誤認してしまったのだ。

ジェノバを発見した神羅は約束の地を探し出す為、古代種再生プロジェクト、通称ジェノバ・プロジェクトを始動。責任者にはガスト博士が任命された。
しかしガストは研究を続ける内に数年で「ジェノバは古代種ではない」と気付き、自責の念から失踪*3
セフィロスには何も告げずに失踪するわ、間違った資料の処分は全くしてないわでセフィロスの闇堕ちフラグが何個か一気に立った
プロジェクトはガスト博士の後任候補であった宝条とホランダーに預けられ、それぞれプロジェクトS、プロジェクトGとして進められる。これはガスト博士がいなくなった後の後任決定レースの意味合いもあった。
結果的に「よりジェノバに近い生物」としての数値を出したセフィロスを生み出したプロジェクトSが成功と見なされ、宝条が科学部門の統括として就任することになる。


ジェノバ・プロジェクトとは、簡単に言えばジェノバと同様の生物を人工的に生み出す為の計画である。
「ジェノバの細胞を植え込まれた生物は飛躍的に能力が向上する」という事は実験で分かっていた為、その手法を人間に施術することでジェノバと同様の生物を産み出そうと考えられた。
『S』と『G』の違いはその過程で、対象となる胎児に直接多量のジェノバ細胞を投与するのが『S』、対象の母体の卵子にジェノバ細胞を投与するのが『G』という違いである。尚『S』は実験体である「セフィロス(Sephiroth)」の頭文字であり、『G』は「ジェネシス(Genesis)」の頭文字……ではなく、被験者だった「ジリアン(Gillian)」の頭文字。

結果的に生まれた『S』のセフィロスは成功体として神羅カンパニー内部で育てられたが、『G』で生まれたジェネシスとアンジールは失敗作として神羅関係者の多いバノーラ村で育てられることになった。
ただ両者に共通する点として「対象にジェノバ細胞を投与し、魔晄(ライフストリーム)を照射するとその能力を向上させることができる」というプロセスがあった為、その副産物として強化兵士「ソルジャー」が誕生している。
ただジェノバに関しては神羅にとって極秘中の極秘である為、一般的には「選ばれた兵士に魔晄を浴びせる事でソルジャーになれる」という発表をしていた。
イメージ戦略的な観点から見ても、既に実用化され市民にも馴染み深い魔晄と違って「謎の宇宙生物を実験に使っている」というのは受け入れがたい話だっただろう。


ソルジャーの適正は肉体の強靭さ、良くも悪くもジェノバに支配されないだけの精神力を持つ者(しっかりとした自我を持っている者)、ジェノバ細胞との親和性といった部分が作中で明らかになっている。特にジェノバ細胞への適正は貴重らしく、神羅はその適正を持つ者を半ば誘拐に近い形でソルジャーにしているケースもあった。
一度施術を受けると超人と言っていい身体能力を得る。事実作中に登場するザックスを始めとするソルジャー達や同様の処置を受けたクラウドは人間を大きく超えた身体能力を発揮しており、ザックスはOVAにおいて「一般兵が俺に勝てるか」とも発言しているので、最早その能力は別格と言える。

処置の度合いによっては不老不死にさえなるようで、セフィロスの母体であるルクレツィアはセフィロスへの処置の影響で不老不死の肉体となった身体を嘆き、自身を僻地の祠にある水晶中の中に封じている*4
ちなみにあの黒マントの男達は突如あんな恰好がしたくなったらしく、ジュノンで武器屋を営んでいる元ソルジャーの老人はジェノバに支配されないだけの精神力を持っていたが、終盤で恰好だけ黒マントになった。誰がリユニオンで来たのか分かりやすいとはいえ、ジェノバの本能的なものだとはあまり想像出来ないので黒マントはセフィロスの趣味だろうか?


作中における活動

生体実験の貴重なベースとして扱われていたジェノバは、ニブルヘイムにある旧神羅研究所(通称神羅屋敷)での研究後、同地にある壱番魔晄炉の奥深くに秘匿される。
その存在は神羅のトップシークレットであり、社長であるプレジデント神羅を除けば科学部門の数人しか知らないものだった。

しかし本編より5年前、ニブルヘイム魔晄炉の動作異常を調査するという任務にてセフィロスとザックス、クラウドはニブルヘイムに出立。
動作異常の原因は魔晄炉を利用した宝条の実験だったが、その光景――魔晄漬けにされた結果モンスターと化した人間を見たセフィロスは、薄々感じていた「自分と他者との違い」を直感して錯乱。
神羅屋敷にあったジェノバ・プロジェクト当時(ジェノバを古代種と勘違いしていた頃)の資料を狂ったように読み漁り、自身の出生の秘密を知ってしまう。

そしてセフィロスは「自分こそが古代種であり、この星の正当な支配者」と謳いはじめる。
ジェノバを母と考えるセフィロスは豹変してニブルヘイムを焼き討ちし、魔晄炉内のジェノバを回収しようとするが、ザックスやクラウドの反撃に遭いやむなく頭部を切り取って持ち去ろうとしている。


ちょっと余談。
CCFF7ではこのシーンが高クオリティCGで再現されているが、クラウドを刺そうとしているセフィロスが持つ頭部に注目。
何か見えてはいけない部分が見えている。具体的には頭の中身。
バイザーの奥はああなっていたのか……
更に余談だがこのシーンのムービーが非常に有名な為、「ジェノバ=オイルを目から垂れ流す人形」と勘違いしている人も多い。実際にはその奥でカプセルに入っているのがジェノバである。


セフィロスはザックス・クラウド両名の奮闘によりジェノバの首と共に魔晄炉から転落、ライフストリームの中に落下する。
通常の生物ならばその時点で精神崩壊するかライフストリームに溶けて消えてしまうが、瀕死でありながらセフィロスとジェノバはリユニオンを開始。
再び星に災厄を撒く為に活動を開始する……

一方、首をもぎ取られた胴体の方は宝条によって神羅カンパニー本社ビルに持ち帰られる。これはセフィロス・コピー実験に利用する為と、リユニオンの仮説を実証しようとした宝条が「リユニオンするならば胴体を中心として行われる=神羅本社にソルジャーやセフィロス・コピーが集まる筈」と考えた為である。
しかし前述の通り実際にはリユニオンの中心地点は(他にもいくつかの要素があるが)ジェノバを支配していたセフィロスを中心として行われた。
結果として、リユニオンの最終地点はセフィロスが眠る「北の大空洞」となった。


セフィロス・コピー計画

ニブルヘイムにおいてセフィロスを失った宝条が新たに、そして勝手に始めた計画。これは神羅カンパニー社長であるプレジデントすら知らない。
知っているのは宝条と、その計画に携わった科学部門の人間だけである。何故かあの男ミョーなところで人望があるのかマッドな連中が集まりやすいのか、宝条の信奉者を中心に計画が行われた。

実験そのものは「人間にジェノバ細胞を投与、魔晄と照射する」という、ソルジャーの製法と全く同じもの。
違うのは、その対象となる被験者はソルジャー適性を持たない人間を故意に選んだという点である。
適性のない人間にソルジャーと同じ製法を施した場合、その人物は自我をジェノバ細胞に蝕まれてジェノバの影響力を強く受ける。つまり、人間の形をしたジェノバ細胞のサンプルと言っても過言でない状態になる。
これにより宝条はリユニオンの仮説を実証しようとした。セフィロス・コピー達が神羅本社ビルに集まるようなら、宝条の「ジェノバの胴体を中心にリユニオンが行われる」という説の証明になるからである。


本来こんな計画はいくら神羅でもまかり通らない。
何故なら神羅カンパニーは確かに非道なこともたくさん行っているが、それはあくまでも商売の一環だからである(宇宙開発の様な一部は夢に基づくものもある)。
この計画は倫理的な問題を置いてもメリット・デメリットが全く見合っていない。そんな怪しい人物を量産しようものなら隠蔽が難しいし、多数のジェノバを誕生させるにも等しい行為なので管理が難しいところが危険だし利用するどころではないためである。
ただ、宝条はこれらを見越してか、主に元ソルジャーで「劣化」を起こした者、ニブルヘイムの事件を隠蔽する為に本来なら「処理」されるはずだった村人を対象に実験を行っていた。彼らは表向きにはもはや「存在しない人間」だからである。

そうして生まれたコピー達は経過観察を兼ねて各地に配置され、リユニオンが開始するまでは「よく分からないが病気の人」として扱われることになった。
尚、観察を担当していたのも神羅関係者だが、彼らは計画の事は知らなかった様子。あくまで状態を観察し、何か動きがあれば科学部門に知らせるという形だったようだ。


尚、原作では上記の通り「ソルジャーと同じ製法を施した」という事になっていたのだが、スピンオフである『CRISIS CORE』(CCFF7)においてはジェノバ細胞ではなくセフィロスの細胞を使ったという事になっている。
その為に肉体的にもソルジャーとはまた別の存在となっており、より「セフィロス・コピー」と呼ぶにふさわしい存在となっている。


ちなみに本来の趣旨からはズレるはずなのだが、宝条はニブルヘイムで生き残ったザックスとクラウドにも同様の処置を施している。
恐らくはどうせふたりも口封じに処理されるのだから興味本位でついでに実験したという所だろうか。実際、このふたりだけは他のコピーとは別に神羅屋敷で経過観察を受けていた。
ただザックスは既にソルジャー、しかもクラス1STという心身共に強靭な人物だったために自我に影響は受けなかった。*5
一方でクラウドはソルジャーの適正試験でハネられていた為、その精神面での脆さも手伝って重大な影響を受けた。自我を蝕まれるどころか魔晄中毒も相まって完全に崩壊し、自身で身動きも取れない廃人と化していたのである。

セフィロス・コピーには実験ナンバーを示す刺青が施されるのだが、ザックスとクラウドには施されていない。
これは前述した通りふたりが本来の実験の趣旨から外れており、更には実験としても失敗作に終わったからである。


ジェノバとの戦闘

作中ではジェノバの名を持つモンスターとは4回戦うことになる。
最後のSYNTHESISを除き、すべてセフィロスへの擬態を行っており、戦闘時にその姿を変える。

•ジェノバ・BIRTH
「生誕」の名を持つジェノバ。
ジュノンからコスタ・デル・ソルへ向かう運搬船で戦う。
この場面でクラウドは「セフィロスがジェノバの腕を持っていた」と勘違いしていたが、実際には腕が自分で変異したもの。

•ジェノバ・LIFE
「生命」の名を持つジェノバ。
忘らるる都・水の祭壇で戦う。
エアリスの死というショックな局面、エアリスのテーマが流れる中で戦うので印象に残っている人も多いのでは?
「死」の後に「生命」の名を冠した敵と戦うのは非常に皮肉な話なのだが、スタッフはこれを狙ってやったのだろうか……

•ジェノバ・DEATH
「死」の名を持つジェノバ。
竜巻の迷宮で戦う。

•ジェノバ・SYNTHESIS
「統合」の名を持つジェノバ。
これまでのジェノバは形状が全て同様の色違いなのだが、こいつだけ形状が大きく異なる。
具体的には球状の物体に人間の女性の胴体と触手が生えたような姿。他のジェノバも結構なグロテスクさなのだが、こいつはまた別の生理的嫌悪感を催す形状である。
星の体内で戦う。
専用BGM「完全なるジェノバ」が流れる。(「闘う者たち」のアレンジ)
この戦闘において召喚獣「ナイツオブラウンド」を使用するとセフィロス戦でのHPに補正が付くという隠し要素があるのだが、PTが十分に強化されていれば補正数値は誤差みたいなもんである。むしろ全員レベル99で付く補正の方がよっぽど補正数値としては充分役割を成している。


最終的な敵が『ジェノバ』ではなく『セフィロス』となる為、この時点でジェノバには星の大敵という役割はない
ただしセフィロス自身が自分のことを「ジェノバの後継者」と自認している為、単にその役割は引き継がれたとも言える。


本編以外での活動

ADVENT CHILDREN

本編から2年後を描いたFF7ACでは、ルーファウス率いるタークスがジェノバの首を回収。
クラウドの新たな戦いが始まる切っ掛けとなる。
ちなみに本編の戦いはその大本にジェノバが関わっていた為、『ジェノバ戦役』と後に呼ばれている。

作中だけ見ているとまた神羅が余計なことをやらかしただけに見えるが、小説版『On the Way to a Smile』及び『ザ・キッズ・アー・オールライト』ではルーファウスとタークスが未だジェノバとセフィロスの脅威が去っていない事を実感し、その調査の一環でジェノバの首を(しかもほぼ偶然に)回収していた。
つまりほぼ完全に善意である
同時にセフィロスの遺した思念体もジェノバの首の存在は把握していた為、あの騒動が起きるのはほとんど必然であった。
むしろ回収してなかったら思念体三人を倒す為の隙が与えられなかった可能性の方が高い。全員リユニオンしたら復活するのはセフィロスどころじゃ済まなかっただろう。

こちらではカダージュがリユニオンする為に使用され、セフィロスが復活する為の因子となる。
ただ、原作の通りセフィロスが既にジェノバを支配しているため扱いもほとんどセフィロスの一部であるため、謎の宇宙生物としての存在感はほとんどないに等しい。


尚、更に1年後を扱う『DCFF7』ではジェノバ細胞を用いないソルジャーとしてDGソルジャーなるものが登場した。
何故かジェノバ由来のソルジャーは女性が登場せず、DGソルジャーには女性が存在する。この点について何か理由があるのかもしれないが、公式から特に説明はない。
ただソルジャー適性を持っている女性も相当数が神羅に誘拐されていた事は明らかになっているので、男性しかジェノバ細胞への適性を持っていないという訳でもないらしい。

FF7ACCCFF7では美しい女性の姿(グロいが)で映っているが、これは前述の擬態能力によって古代種の女性に化けているだけで本来の姿ではない。
では本編で戦う姿が本来の姿かと言えば確証はなく、最早「本来の姿」というものが意味をなさない程に擬態を繰り返していると思われる。


ある意味、FF7の中心にして最大の謎。

どこから来たのか?

一体何なのか?

他に同種の生命体が存在するのか?

コンピレーション作品での解明が望まれる存在である。



REMAKE

2020年発売のリメイク版においては、新たな形態として『ジェノバ・Beat』が登場。名前は「胎動」の意。
原作ではミッドガル時点でジェノバとは戦わない*6のだが、今作において神羅本社ビルでの戦闘が追加された。
セフィロスに擬態してプレジデント神羅を殺害した後、姿を変化させてクラウド達との戦闘となる。

その姿は原作におけるBirth~Deathを高解像度化したような姿であり、より生物的な嫌悪感を持ったものとして描かれている。
今作ではセフィロス・コピー達も名前付きで何人か登場しており、クラウドが7番街で借りていたアパートの隣人であるマルカートが変化したものとなっていた。

「セフィロス・コピーがセフィロスやジェノバの姿に変化する」というのも今作で初登場した要素なのだが、これが単に現在における再解釈の結果なのか、それとも原作との「違い」のせいなのかは不明である。

Rebirth

2024年発売のFF7Remakeの続編、FF7RebirthではジェノバBirth、ジェノバLifeの二体が登場する。これらのジェノバの見た目は原作やリメイクのジェノバBeatとは大きく異なっている。

  • ジェノバ Birth
原作の運搬船に相当するチャプター5の第八神羅丸のボスとして登場する。
第八神羅丸でチトフ船長の銃撃で重傷を負った4人のセフィロス・コピーが、所持していたジェノバの腕と融合し、ジェノバbirthとして変異する。

第一フェーズは天井にぶら下がっている状態だが、第二フェーズでは人間の腕のような器官を大量に生やしたり、足を使って歩き出すなど、ジェノバは不定形という性質が示唆される。

  • ジェノバ Life
チャプター14 忘らるる都にてエアリスを刺殺したセフィロスが変異し戦闘に入る。
もはや原作の面影はなく、より悍ましい姿で登場する。
フェーズが進むと両翼から巨大な翼を展開し、空中戦に突入する。

ジェノバ細胞を埋め込まれたジェネシスやセフィロスといったソルジャーは片翼を生やしているので、翼はもともとジェノバの性質の一つなのかもしれない。

余談

  • ジェノバの戦闘曲である「J-E-N-O-V-A」はFF7屈指の名曲として人気が高い。
    サイケデリック&ハイテンションな曲調がバトルを盛り上げてくれる。
    FF7ACではカダージュ戦にてアレンジバージョンが流れるが、こちらは軽快なハードロックアレンジであり、ギターがイイ味を出しているので是非聴き入って欲しい。

  • 『REMAKE』では新たに「J-E-N-O-V-A―胎動―」というBGMが流れる。
    こちらは最初の方こそ重々しいアレンジサウンドなのだが、戦闘の終盤フェーズでお馴染みのメロディーが高解像度で流れるという仕様。原作ファンなら否が応でも盛り上がること請け合いである。
    似たような構成は「片翼の天使」にも見られる。

  • FF7候補として開発が進んでいた作品『ゼノギアス』のデウス(ゼノギアス)や、その作品の開発チームが元々発足した『クロノ・トリガー2』の前作『クロノ・トリガー』のラヴォスとの類似点が話題になることもある。
    いずれも「星に寄生する」「進化・再生・変身能力を持つ」「何らかの実験に使われる」など、非常に共通点が多い。
    ただ当時はいわゆるノストラダムスブームだったこと、『遊星からの物体X』等の名作SFから強く影響を受けていることが大きく、たまたまモチーフが被ったという可能性もある。……というか、割と当時あたりがこういった敵のブームのはしりだった。

  • 実はFF7初期のプロットでは、ジェノバは生物ではなく異能として扱われていた。脳や遺伝子のある一部分として扱われ、古代種がその詳細を緻密に記した書物の名が『ジェノバ』であったことから、超能力としての名称が広く使われるようになった。
    セフィロスは人工的にこのジェノバを覚醒させられた狂気の男という設定だったのである。このあたりは前作『FF6』や、同じスクウェアの『パラサイト・イヴ』などにも通じる部分と見ることもできる。
    マテリアも、このジェノバを元にした人の念の集合体という設定だった。




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最終更新:2024年04月13日 19:47

*1 作中でのライフストリーム

*2 というか、実は「ソルジャー1stのクラウド」を偽装する瞬間が初めて描かれたのはFFTだったりする。

*3 神羅カンパニーの科学部門は組織の深層を知りすぎている為、基本的に辞職ができない。失踪という形になったのはそのせいだと思われる。

*4 ルクレツィアの場合、精神的にも異常を来していた。

*5 ただしCCFF7において、肉体面で何らかの悪影響を受けたらしいことが示唆されている。

*6 原作での戦闘順が「誕生」「生命」「死」「統合」と、ジェノバの一生を表しているように見えたが、「誕生」の前に「胎動」を入れることでよりそれっぽくなった