緊急警報放送

登録日:2012/01/27(金) 22:54:37
更新日:2022/06/25 Sat 11:17:41
所要時間:約 4 分で読めます





緊急警報放送(きんきゅうけいほうほうそう)とは、NHK緊急放送を越える、人命に関わる重大な事案が発生した場合に放送される特別放送である。
略称はEWS。

概要


津波警報・大津波警報、東海地震警戒宣言が発令された場合、または都道府県知事、市区町村長が大規模災害等に被災した場合、総務省を通じて各放送局に依頼して発報される。
その際に緊急信号をテレビ・ラジオの電波に乗せて対応する受信機を強制的に起動させることができる


◆テレビの場合


ここでは関東広域圏を例にとる
NHK総合からテレビ東京まで信号を出せる状態になってはいるが、民放側にあまりノウハウがない為、アナログ放送時代にはとんでもない場面で信号音を出したり、放送事故を起こしたりと散々であった。

地上波テレビ放送


デジタル放送の場合、特殊な無音デジタル信号を放送局側で出すため、強制的に電源が入る場合*1、緊急警報放送を受信するチャンネルはノウハウが培われているNHK総合かNHK教育に合わせておくことが推奨されている。

アナログ放送


アナログ放送の緊急警報放送は、AM、FMラジオを兼営するNHKは、テレビとラジオの緊急警報放送信号が同一である為、今後も流されると決定している。また、地方民放局のラ・テ兼営局も同様と思われる。
CATVと光回線でのデジアナ変換放送開始に伴うデジアナ変換措置として、民放各局は暫定的に2015年3月31日までアナログ放送の信号音をデジタル放送で流す事としている。
2012年3月31日にアナログ放送が停波され、同年4月1日から東北地方太平洋沖地震で被災した岩手宮城福島でもデジアナ変換がスタートし、アナログ放送単独は上記を除いてラジオ以外はなくなった。


◆ラジオの場合


くどいようだがNHKに合わせておくのがベストだと思われる。
ラジオのアナログ放送は停波しないことが決まっており、信号発報音はラジオ放送が終了しない限り聞けるはずである。
基本的に、電車の発車ベルの様な緊急警報放送を出すが、やはりNHKの方がノウハウが培われている為、民放よりNHKに受信機の設定がしてある場合が多い。



実際の運用


緊急警報放送は大津波警報・津波警報の際に放送される第二種警報放送とその他のケースに放送される第一種警報放送に分けられる。
ちなみに東北地方太平洋沖地震時にはNHK・日テレ・TBS・フジテレ朝が第二種、テレ東は第一種で放送。アナログ放送はNHKとテレ東だけが発令し、NHKとテレ東以外はデジタル放送のみであった。

音源自体は色々な場所にUPされているので視聴自体は容易であるが、間違っても屋外などで鳴らしてはならない。*2冗談や謝罪では到底済まない事態になる。
TBSは目的外に放送した結果、視聴者から受信機が勝手に起動したと苦情が殺到し、総務省から大目玉を食らった他、民放各局が2010年チリ地震津波や東北地方太平洋沖地震の緊急警報放送の終了音出し忘れて、総務省から大目玉を食らった。

試験放送はどの局も定期的に実施しているが、比較的視聴しやすいのはNHKだろう。1月以外の毎月1日、正午前の天気予報とニュースの間に実施しているので、この日にテレビを視聴できる環境にいれば、チャンネルを合わせてみるのもアリだろう。

なお、時折、日曜日深夜のお休みの時間に点検を兼ねて緊急警報速報のテストが行われているが、特殊な信号を混ぜて送信する為、電車の発車ベルに近いような音が大音量でスピーカーから聞こえ、一部ではトラウマ扱いされている。そのくらい強く印象に残る音でなければいけないのだが 




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最終更新:2022年06月25日 11:17

*1 この仕組みがなくても、「このチャンネルでは、緊急警報放送が放送されています」と、字幕が画面に表示されるテレビもある。

*2 『放送法施行規則』第82条及び『無線局運用規則』第138条は『規定された理由以外での使用をしてはならない』としている