ハンターナイト ツルギ/ウルトラマンヒカリ

登録日:2009/12/16 Wed 11:41:14
更新日:2023/10/12 Thu 16:18:46
所要時間:約 5 分で読めます







俺はもう……一人ではない!!



ハンターナイトツルギウルトラマンヒカリは円谷プロの特撮作品『ウルトラマンメビウス』で初登場した青きウルトラマン。

CV:難波圭一



本項目ではまず作中における彼の登場当初の姿である「ツルギ」を、次に真の姿である「ヒカリ」を取り上げる。



■ハンターナイト ツルギ


画像出典:ウルトラマンメビウス(2006年4月8日~2007年3月31日)
第9話「復讐の鎧」より
©︎円谷プロ


身長:50メートル
体重:3万8000トン
出身:M78星雲・光の国
人間体:セリザワ・カズヤ


【概要(ツルギ)】

復讐の鎧「アーブギア」を身にまとい、高次元捕食体ボガールを追い続けるブルー族のウルトラマン。

かつて科学者として見守っていた美しい惑星「アーブ」をボガールに滅ぼされ、アーブの民の怨念により鎧を身に纏った事から彼の復讐の旅が始まる。

やがてボガールを追って地球に飛来し、瀕死の状態だったCREW GUYS前隊長・セリザワに憑依し肉体を奪った。
戦闘時にはナイトブレスと呼ばれるアイテムを使用してツルギへ変身する。
XIGチームファルコンの隊員や某グロライダーと関係はない。

登場当初は完全に復讐心に囚われていて、打倒ボガールの為には手段を選ばないストイックな性格だった。
なりふり構わず光線をぶっ放して周囲の建物を破壊する、大規模な爆発を起こしかねない状態のボガールを攻撃しようとする等、
地球が犠牲になろうと構わないとすら考えており、メビウスと戦うこともあった。


だが、セリザワの部下であるリュウの言葉にたびたび動揺を見せていたが、
最終的にリュウ、メビウス、そしてセリザワの意思が、彼にウルトラマンの心を取り戻させる。

メビウスやGUYSと共にボガールを最終決戦で撃破するが、その肉体は既に限界にきており、戦いの終わりに力尽きた。



【技・アイテム(ツルギ)】

◆ナイトシュート
腕を十字に組んで発射する必殺光線。
エフェクトがスペシウム光線と酷似しているが、腕の組み方はそちらとは異なり、立てた右腕の方が前。

◆ナイトビームブレード
ナイトブレスから伸ばす光剣。
剣の腕は達人級で、剣豪の宇宙人が斬り合いを挑みに来たこともある。

◆アーブギア(復讐の鎧)
惑星アーブの知性体の怨念からできた鎧。

◆ナイトブレス
ウルトラマンキングから授かったブレスレット。
人間体からの変身に用いる他、戦闘にも使用できる。
かなりのチートアイテム。





■ウルトラマンヒカリ


画像出典:ウルトラマンメビウス(2006年4月8日~2007年3月31日)
第11話「母の奇跡」より
©︎円谷プロ

身長:50メートル
体重:3万5000トン
出身:M78星雲・光の国
人間体:セリザワ・カズヤ、アイハラ・リュウ


【概要(ヒカリ)】

ウルトラの母によってアーブギアを解除され、蘇ったツルギ本来の姿。

光の国では優秀な科学者であり、ゾフィーと同じブツブツ勲章…もといスターマークをもらうほどの実績を持つ。
ウルトラマンの不死身を可能にした、命を固形化する技術も彼が作ったもの。
遠回しに初代マンハヤタを救ったのは彼と言っても過言ではない。

歳はゾフィーと同年代(初代マンより年上)で、結構なおじ様。当然ルーキー世代のメビウスとは大きく差が開いている。
しかし、基本的に他のウルトラ兄弟には敬語で接するメビウスからはお互いタメ口で会話している。
メビウスにとっては共に地球を守った同期であり、年齢や立場の差を超えた戦友なのだろう。
散々トラブルを起こし、ウルトラ兄弟としては末弟扱いだからかもしれない。

『メビウス』中盤で地球を去った後にゾフィーにスカウトされ、宇宙警備隊へ正式に入隊。
ウルトラ銀河伝説』の時代には、エリート集団「ウルトラ兄弟」の十一男に認められている。

文武両道な完璧超人だが、その実シリーズでも屈指のトラブルメーカーでもあり、前述のボガール関係の他、地球にザムシャーを呼び寄せたり、ババルウ星人に化けられて人々の疑心を集められるなど、数々の事件を起こしている。
ヘタに単独行動した場合が特に事件に繋がっている場合が多い様子。


当初は主人公のウルトラマンと対立するも後に和解し、自分の力を託す青いウルトラ戦士は『ウルトラマンアグル』と似たものである。
また見守っていた星が滅ぼされ、その滅ぼした存在を殲滅するために地球に来たという点では『ウルトラマンコスモス』とも境遇が似ている。
後述するように後にコスモスとヒカリの力を使ったウルトラマンの変身形態が登場している。


ツルギのデザインは丸山浩氏が2003年に描いた新ミラーマンが源流。モチーフがミラーマンだというのは本人が否定している。
また角のような耳などデザインの一部は『ウルトラマンネクサス』未登場のダークルシフェル(ヒューマンタイプもしくはヒーロータイプ)の流用。
この角はメビウスと並んだ際にシルエットで差別化できるように設けられた。

名前に関してもハンターナイトツルギから引き続いて「ウルトラマンツルギ」という名前のつもりだったそうだが、いつの間にか「ウルトラマンヒカリ」に改名されていたという。
改名の理由は定かでは無いが、『ヒカリサーガ』の配信にあたりNTTのフレッツ光とのタイアップでそうなったという説が濃厚。
その場合、ウルトラマンゼアスに続いての企業とのタイアップウルトラマンという事となる。




【技・アイテム】

◆ナイトシュート
技は変わらないが、威力が上がった。
後述のアーブギアを纏って放つ場合、エフェクトがストリウム光線のような虹色の光線となる。
ナイトブレスが無くても撃てる。

◆ホットロードシュート
両手を上下に広げて放つ必殺光線。
ブレス無しで出したにも関わらず、エネルギー吸収能力を持ち一度はウルトラマンジャックを追い詰めたベムスター
吸収可能容量を上回るエネルギーをぶち込んで倒した。
ホントにただの科学者か?
なお、この一件でゾフィーはヒカリの宇宙警備隊加入を認めた。そりゃそうだ。

◆ナイトビクトリウムブレイク
本来はビクトリーナイトの必殺技だが、『ウルトラ6兄弟 THE LIVE in 博品館劇場 -ゾフィー編-』で、アーブギアを纏ったうえで使用。
ナイトティンバーに二度ポンプアクションを起こし、二度斬り付ける。

◆スターマーク
ツルギ時代はアーブギアに隠れて見えなかった胸のブツブツ……もとい勲章。

◆アーブギア(勇者の鎧)
怨念ではなく、ヒカリの正しき心にアーブの大地が共鳴して生まれた、新たなギア。
ヒカリの意思で自由に脱着できるようになったが、エンペラ星人との戦いで彼の身を守り破損した。
しかし、その後のメビウス外伝や内山作品、後述する運命の衝突では普通に装着していたりするため、復讐の鎧とは異なり再生機能があるらしい。

◆星斬丸
最終決戦時にザムシャーが遺した刀。
エンペラ星人に一太刀ダメージを与え消滅した。

◆ナイトティンバー
ビクトリーに授けた聖剣。
『ウルトラ6兄弟 THE LIVE in 博品館劇場 -ゾフィー編-』にて、破損し修理した際にそのまま動作確認と称して使用した。
どうやら普通に武器として使うだけなら、ヒカリでも問題なく使用可能のようだ。


活躍

◆『帰ってきたウルトラマン』

完全な後付け設定でヒカリ本人の出番は無いが一応記載。
バット星人が光の国に戦争を仕掛けた原因は、彼の作った命の技術。
この件で責任を感じたことが、彼が光の国を離れアーブに隠遁した理由である。


◆『メビウス』本編

GUYSを離れて単独行動をとるセリザワがナイトブレスで変身し、ボガール編以降の戦いにメビウスの仲間として参戦する。
本ページ最後にあるように、ヒカリの名はこの時に地球人によって名づけられている。

地球では前例のない青いウルトラマンということで偏見の目で見られることもあったが、自身の活躍で払拭。
彼は劇中、「将来青いウルトラマンが地球にやってきたとき、肌の色のせいでウルトラマン扱いされなかったとしたら、それは俺のせいだ」とも語っている。
最終決戦にも駆けつけ、エンペラ星人と戦った。

最終話ではリュウにナイトブレスが託され、彼が変身。でも相手が悪すぎてあまり役に立たなかったのは秘密。
メビウス、GUYSメンバー5人と融合した「フェニックスブレイブ」となってエンペラ星人を倒した後にリュウと分離し、地球を去った。

セリザワの命とは完全に融合しており、エース北斗のように一つの存在となっている。
分離しなかった理由は一度死んでいるため分離した場合ゾフィーが新しい命を持ってこない限りまた死んでしまうため、
郷秀樹のように一体化が進み分離したくてもできなくなったという説がある。


◆『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』

エンペラ星人の鎧「アーマードダークネス」に取り込まれ、装着者として暴れる。



◆『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース

暗黒四天王に捕まる。



◆『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE

宇宙牢獄を脱獄し光の国へ襲来したウルトラマンベリアルに対しメビウスと共に迎撃。
果敢に立ち向かうも地力の違いからあっという間に敗北を喫する。
ベリアルによってプラズマスパークコアが奪われた後は他のウルトラ戦士同様に星の凍結に巻き込まれてしまった。
本作での出番と活躍はかなり少なく、ほとんどカメオ出演レベル。台詞らしい台詞もなく発するのは掛け声ぐらい。何気に銀幕デビューなのに。

当初はもっと出番が多かったらしく、劇中でZAP SPACYの面々を怪獣墓場へ連れて行くのはヒカリの役割だった。
しかし、つるの剛士氏の出演が決まった際にその役はアスカ・シンウルトラマンダイナに変更されることになった。


ウルトラファイトビクトリー

アリブンタと戦うウルトラマンビクトリーの危機に現れた。

宇宙を揺るがす危機に備えて魔笛封印剣『ナイトティンバー』を自ら開発したが、
ヒカリ自身にも取り扱いが難しかったため、その素質を見出したショウに授けた。
なおアリブンタとある程度戦いはしたが、その後のヤプール及びジュダ・スペクターとの戦いには参戦せず、
地下世界でショウの仲間であるサクヤとレピと共にビクトリーの帰還を待っていた。



本作以降「光の国の科学者」という希少な個性が再評価されたのか、「様々なアイテムを提供する便利屋」として、物語的に活用しやすい舞台装置の地位を確立していく事となる。
言ってしまえば、某ネコ型ロボットと似通った存在になりつつある訳である。



ウルトラマンジード

今回登場するアイテム「ウルトラカプセル」と「ライザー」を作成したのは彼。
第1話冒頭ではシャイニングウルトラマンゼロの力を持つカプセルを開発していた(流石にチートすぎるからか使われていないが)。
また今作の主人公であるウルトラマンジードのフュージョンライズ形態にヒカリとコスモスの力を受け継いだ、アクロスマッシャーが存在する。

第8話でも登場。
ギャラクトロンに苦戦するゼロの前に唐突に現れ、ライザーとニュージェネレーションカプセル一式を授けその後何もせずに帰った。
監督的にはアイテムだけ持ってきていて本人は来ていないと考えているらしい*1

ちなみにこれで変身したゼロの新形態・ウルトラマンゼロ ビヨンドは、
ノアの与えたイージスを用いた今までの強化形態より強力というノアさん涙目な設定が存在してたりする。
あの、イージス造るのにアナザースペースの人々の心の輝き集めたんですけどヒカリさん……!


トレギア物語/青い影

ウルトラマントレギアのかつての上司だったことが判明。入局したばかりのトレギアの才能を見抜き開発部門に引き抜いた。
その際、トレギアの胸のうちに自分と同様に「青い炎」とでもいうべき何かが燻っていることに気付き危惧していたが、特に対処をするでもなく光の国を去りアーブに移住した。
トレギアからは非常に尊敬されており、ヒカリが周囲を犠牲することを厭わない復讐鬼ツルギとなったことが、不安定なトレギアの精神にトドメを刺した。


ウルトラマンZ

直接の登場は無いが、ボイスドラマにおいて本作の変身アイテム「ウルトラゼットライザー」と「ウルトラメダル」はヒカリを中心とした宇宙科学技術局のメンバーが開発したものと語られた。
ジードがジードライザーを破壊された際にも「ヒカリがこれをキミに!」と伝言を残してペガッサ星人ペガを通してウルトラゼットライザーを渡している。
更にジードライザーの修理も行っており、第15話には修理を終えてジードに再び授けた。


相変わらず色々なアイテムを作って天才っぷりを発揮しているが、誰でも使える汎用性の高さゆえか、悪の宇宙人の手に渡って悪用もされやすくなってしまっている。
「ウルトラゼットライザー」はジャグラス ジャグラー 闇の違法コピー され、セレブロには光の国を強襲されてゼットライザーとメダルを盗まれた挙句にウルトラメダルの製造法を悪用されて怪獣メダルまで作られているもんだから開発者としてはたまったもんではなかろう。
セーフティと思われるアクセスカードシステムも、セレブロの場合地球人に寄生することで楽々突破できてしまうため真面目に災難という他ない。


ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀

『トレギア物語/青い影』にて描かれたトレギアとの関係が映像化されている…のだが、
アブソリュートタルタロスの影響なのか、或いは映像化にあたっての再構成なのか不明だが、トレギアとの新たな関係性が描かれている。

タイガスパークを開発していたトレギアの様子を見てその技術力を称賛していたが、
宇宙警備隊に入れなかった過去へのコンプレックスを漏らすトレギアに対し、「自分にしかできないことに誇りを持て」とアドバイスを送って励ます。

しかし、しばらくしてヒカリは惑星アーブに失踪。
後に惑星アーブまで迎えに来たトレギアを拒絶すると、ハンターナイトツルギへと変身して交戦状態に入った末に斬り捨ててしまった。
トレギアは尊敬していた上司の性格が変貌した末に攻撃されたことで光への不信感を募らせ、ヒカリとの一件をタロウに相談するも、
それが逆にトレギアが正史以上にタロウへの妬みと憎悪の感情を強く抱く結果に終わるなど、散々な負の連鎖が発生してしまったのだった。

なお、「ヒカリ」の名はメビウス本編で本来の姿を取り戻した後で名づけられたものであり、
トレギアとの関わりはそれ以前の時系列になるのだが、作中ではすでにヒカリの名で呼ばれていた*2
終盤では、タルタロスの軍団と戦ってたウルトラリーグの面々にウルトラサインでゲネガーグにゼットライザーとウルトラメダルを取られたことを伝えている。

ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突


科学技術局代表としてユリアン王女レスキュー隊に参加し、ザ・キングダムに潜入する。
ザ・キングダムではビクトリーとタッグを組み並行同位体のトレギアと対峙。彼のウルトラの心を取り戻させようと勇者の鎧を纏った。
また、ヒカリが直接戦ったのはファイトビクトリー以来なため映像作品で戦うのは役7年振りであり、ビクトリーとタッグを組んだのもその縁からと思われる。
今回、上述した過去の違いのためか、トレギアとヒカリで微妙な温度差が見られた。
最前線に出るのはとても久しぶりなはずなのだが、それを微塵のひとつも感じさせずトレギアと互角に戦っている。
ザ・キングダム脱出後は、ソラに脱出ポイントの惑星を伝え、迎えとして待機してたウルトラ6兄弟とメビウス達と合流しゾフィーの指示でディアボロとの決着をつけるために残ったアストラ(とウルトラマンレグロス)を除いた他のレスキュー隊のメンバーと共にユリアンを光の国へ送り届けた。



(^0^)/<ヨダンダヨー

気難しい天才科学者な彼だがカオスでお馴染みエイプリルフールでは見事なまでにぶっ壊れる。
ぶっちゃけ声優さんの素に近い。


今日は楽しかったですね(◎⌒○⌒◎)
また追記・修正しましょー(=^0^=)/



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最終更新:2023年10月12日 16:18

*1 メタ的には当初は今回クレナイ ガイがゲスト出演するストーリー展開だった名残なのもある。

*2 ただし、本作品ではウルトラの父の姿が時系列に合わせたものになっていたり、ヒカリのナイトブレスが所持前の時系列では腕に着けていないなど細かな部分もしっかり作られているため、ヒカリの呼び名についてはミスではなくわかりやすさのためにあえて用いたものだと思われる。また今回登場したヒカリは並行同位体であるため、あちらの時系列では最初からヒカリという名前だったという可能性も考えられる。