春野ムサシ(ウルトラマンコスモス)

登録日:2012/09/15(土) 13:26:59
更新日:2024/01/25 Thu 13:44:45
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コスモース!



☆概要

春野ムサシとは、特撮番組『ウルトラマンコスモス』の主人公である。

演:杉浦太陽

シリーズの中でも『コスモス』は最多の話数、かつ、『コスモス』単体の劇場作品も三作品と多いため、歴代ウルトラ主人公の中でも主役エピソードが多い。

※以下、ネタバレあり





☆人物

『他者との共存』をテーマに怪獣保護を取り扱った『コスモス』の主人公らしく、心優しい好青年。
また、自分より遥かに強大な者でも助けるために奔走する勇敢さも持ち合わせている。

TV本編では怪獣保護を掲げるSRCチームEYESに所属し、続編の劇場版ではアストロノーツになっている。

怪獣保護に対する熱意は人一倍だが、若さや未熟さ故に無茶や失敗も多い。
1話からいきなり無茶を敢行しており、コスモスがいなければ危なかった。

また良く言えば『純粋』、悪く言えば『理想先行』の頭でっかちな面があり、
諸々の事情で精神不安定だったとはいえ「少し電気や水道が止まったくらいで怪獣保護を諦めるなんて馬鹿げてる」と暴言を吐き、
シノブリーダーにライフラインが少し止まっただけでも大きな被害を受ける人がいると諌められたことも。
そのため、数々の困難に直面して理想や夢が崩れかけて立ち止まることもあった。

しかし、怪獣保護の現実を知り、困難を一つ一つ乗り越えていくことで大きく成長して行き、
終盤ではチームEYESやコスモスすらカオスヘッダーを殲滅することだけを考えていた中で、
一人カオスヘッダーとも解り合える可能性を模索してそれに成功した。コスモスが彼を見込んだのも頷ける。
実際、コスモス以外にも彼の理解者は数多く、当初は衝突していた人物とも最終的には和解している場合が多い。



☆略歴

◎本編前

少年時代。

コスモスと出会い、その手に乗せてもらって空を飛んだ他、キーアイテムである『輝石』をもらう。
当初はコスモスと出会ったことを自慢しようとする等、少年だからこその行動も見られたが、後半は『勇者』としての素質を見せている。

BLUE PLANET 少年編』では一度夢を見失いかけるも、シャウの導きや周囲の励ましを経て、再び宇宙飛行士を目指す。

なお、前者ではムサシの父が頑張り、後者では母がムサシを激励している。『勇者』は両親もまた素敵な人達だった。

ちなみに劇中出てくる勇次郎は義理の父親。

本当の父親である五十畑浩康は宇宙開発に関わる技術者だったがムサシが4歳の時にロケット事故で死亡している。
ムサシが宇宙飛行士を目指すきっかけとなった人物でもある。(しかしそれと同時にムサシが夢を見失いかける間接的な原因にもなっている)

このころのムサシは考え方の一部が非常に大人びており、
担任である渡辺先生が肌の色の違いや宗教、風俗、習慣の違い等を乗り越えて
地球上に住む人間達皆が家族のように暮らそうと言う考えであるファミリー・オブ・マンを例に挙げ、
全宇宙を家族とするファミリー・オブ・スペースは果たして可能かと子供達に聞いたときに、
ムサシは
「他の生物がいるかもしれない火星に住もうとしている人間も地球に住もうとしているバルタン星人と同じ、お互いに理解し合えば地球人とバルタン星人の共存は可能」
と言っている。

反面、行動自体は子供らしく、ウルトラマンと一緒に空を飛べたときにはうれしそうにはしゃいでいた。


☆TV本編

宇宙飛行士の候補生となっていたが、カオスリドリアスの事件とコスモスとの再会を経て、チームEYESに入隊。

元々怪獣好きなこともあり、怪獣を助けることに熱意を燃やしていく。
怪獣保護の難しさを前につまずき、挫折する(『時の娘』のワロガ戦、『強さと力』のエリガル戦、『操り怪獣』のネルドラント・メカレーター戦等)こともあったが、それを乗り越え前に進む。
最終的にカオスヘッダーすらも浄化、和解し、コスモスから『真の勇者』と認められる。
そのコスモスと分離、別れを告げられ、一人で夢を追いかけることを決意した。


☆劇場版2・3

本編から数年後、EYESを抜けて念願のアストロノーツとして活動、怪獣保護の宇宙進出を目指す。

そんな中、遊星ジュランが滅ぼされてしまう。
ジュランの滅亡や夢が遠退いたことに落ち込むが、チームSEAやギャシー星人との出会い、コスモスやチームEYES、旧友達との再会、
そしてサンドロスとの戦いやウルトラマンジャスティスとの共闘を通して立ち直る。

コスモスVSジャスティス』では、自ら立案したネオユートピア計画の実行の矢先、地球を危険と断じたデラシオン、そしてジャスティスと敵対。
コスモスと再び同化して立ち向かうものの敗れ、異空間に閉じ込められてしまう(しばらくフレームアウト)。

その後、仲間から力をもらってコスモス共々フューチャーモードとして復活
ジャスティスとタッグを組み、さらにウルトラマンレジェンドとなって地球を守った。
ラストではようやく実行になったネオユートピア計画のロケットに乗り込み、コスモスと並んで宇宙を飛んだ。

かつて彼に乗せてもらっていたムサシが、一人でコスモスと共に飛んだ瞬間だった。


◎その後

ウルトラマンサーガ』にて久々に登場。コスモスと一体化してフューチャーアースにやって来る。
ウルトラマンの先輩としてタイガ・ノゾムを諭したり、子供達と話したりと、慈愛の勇者らしく行動。
ウルトラマンゼロウルトラマンダイナと共にバット星人の野望を打ち砕く。
ネオユートピア計画は成功しており、一瞬だがその様子が描かれた。

劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』でも再びゲスト出演。
物語の本筋に大きくかかわっており、『サーガ』での経験もあるからかかなり先輩としての雰囲気も持っている。
ちなみに服装はサーガと同じものだが、ムサシ役の杉浦太陽氏が筋トレしたためパッツンパッツンになりファスナーが絞められなくなっている。


◎その他

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」には別世界のムサシが登場。
M78ワールドではZAP SPACYのエリートになっていた。
もちろんコスモスとは一体化していないが、カットされたシーンにはコスモスを匂わせるセリフがあった。

ハイパーホビーに掲載されたレイとボスの中の人へのインタビューによると、裏設定では2期の直後またもや拘束されたレイを救ったらしい。


☆関連人物

ウルトラマンコスモス
戦友にして盟友である、慈愛の巨人。
FIRST CONTACT』にて、バルタン星人と戦い傷ついたコスモスをムサシが助けたのが全ての始まり。
これが無ければ、今のコスモスもムサシもいなかった。

ただ単にコスモスが導くだけではなく時にはムサシがコスモスを助けるという、「パートナー」とでも言うべき二人の関係はシリーズでも珍しい。
第60話「カオス大戦」では人類側がコスモスを助けるために戦うなど、まわりもなかなか感化されている。

『コスモスVSジャスティス』ではコスモスを助けるためにムサシが自ら一体化を行っている。
コスモスもムサシ個人や地球を相当気に入っており、『コスモスVSジャスティス』では宇宙正義を敵に回しても地球や人類を護ろうとした。

その後は暫くムサシとは離れ離れだったが、『サーガ』での一件以降、宇宙規模での事件が頻発したため、現在はムサシとの一体化を継続中。
「盟友」という関係を通り越して「相棒」として活躍している。


☆モリモト アヤノ
EYESの女性隊員。同い年だが先輩風を吹かせる。
本編でいい感じになり、『コスモスVSジャスティス』までの間に恋人になっている。後の『サーガ』では結婚し、息子もいた。

◎フブキ ケイスケ
EYESの男性隊員。『コスモスVSジャスティス』では隊長に昇格している。ムサシと正反対な性格。
「正反対だからこそ、お互いに良い影響を与えられる」というヒウラキャップの狙いでムサシと『春風コンビ』を組むことになる。
案の定よくムサシと衝突していたが、話が進むにつれて良き理解者に。

またムサシもフブキの「気高い理想を持ちながらも現実をしっかり見据えて行動する」というスタンスには大きな影響を受けた。
準主役と言ってもいい存在であり、多くのエピソードで重要な役割を果たす。

◎友好巨鳥 リドリアス
ムサシと仲が良い鳥型怪獣。コスモスや地球のピンチに度々駆けつけた。と言うかむしろヒロイン。
『サーガ』では大量繁殖。

カオスヘッダー
TV本編で戦いを経て和解した存在。現在では惑星ジュランでともに生活をしている。
ムサシの息子のソラと仲がいいようだ。

◎防衛軍
ウルトラシリーズでも珍しい主人公が所属するチームとは全く違う所属のレギュラー組織。
目的は人々の未来を守ることであり、そのためならば怪獣を殺したり、異星人の兵器を使用することもいとわない組織。

序盤は考え方の違いからムサシもどちらかといえば敵対していたが、
「強さと力」で強力になっていくカオスヘッダーを倒す為により強い力を求めて、守ると言う一番大切なものを忘れてしまった経験から
防衛軍もEYESもカオスヘッダーに力で勝つ事だけを考えている現状に危惧感を持つようになる。
とくに佐原司令官とは手を汚してでも責務を果たす事に関しての対話を行っており、そのシーンはどことなく考えさせられる。

最初は話し合いも殆ど拒絶していたムサシと防衛軍が長い戦いのうちに少しずつ歩み寄り、
ようやく面と向かって話をし、相手の考えをしっかりと受け取る事が出来たという事実があることも大きい。


アスカ・シンウルトラマンダイナ
ご存知『ウルトラマンダイナ』の主人公。
『サーガ』で共闘して以来すっかり戦友として信頼されており、『ORIGIN SAGA』では外宇宙からテレパシーを送ってムサシ個人に救援を要請するほど。

ちなみに中の人達はプライベートでの付き合いも多く、一緒に釣りをしに行くぐらい仲良し。


◆大空大地(ウルトラマンX)
ムサシと同じく怪獣との共存を望む、「ウルトラマンエックス」の変身者。ムサシと比べると現実主義な面が強い。
現在のところは直接の面識はまだないが、礼堂ヒカルを通してムサシが実現させた怪獣との共存が(コスモス名義で)彼に伝わることとなる。
その事実はムサシに対するコイシス星同様に、理想の実現が不可能ではないことを大地に示すこととなった。
また、「別の人格を持つウルトラマンと相棒のように接する変身者」という共通点もある。


☆変身アイテム

◎輝石
『FIRST CONTACT』にてコスモスが渡した石。振り回すと不思議な音が鳴り、リドリアスのお気に入り。
コスモスが一体化しているとコスモプラックに変化。輝石は「コスモスを呼び出す時」「コスモスと一体化する時」に使う。
劇場版における変身アイテム。輝く石と奇跡のダブルミーニングが見事。

◎コスモプラック
輝石が変化したスティック系の変身アイテム。「コスモース!」と叫んで掲げると、つぼみ型の先端が開き、中の結晶が輝いて変身する。
『サーガ』では、変身する際に先端部分が光り、ムサシの振る軌跡に合わせて光のラインが奔る演出が追加された。
コスモスと一体化していないと輝石に戻ってしまう設定故、本編以外では現在『サーガ』と『ウルトラ10勇士』にのみ登場。

マ イ ク で は な い




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最終更新:2024年01月25日 13:44