ヤマト(宇宙戦艦ヤマト)

登録日:2012/09/06 Thu 09:35:56
更新日:2024/02/01 Thu 03:12:52
所要時間:約 25 分で読めます







ヤマトとは、宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。


【概要】

型式名は「M-21991式第1種宇宙戦闘艦」
西暦2199年就役。2205年戦没。2220年再就役。

人類初の光速突破宇宙船である。


西暦2199年、異星国家ガミラス帝国との戦争に敗れ滅亡寸前となった地球から、人類を脱出させるための「ノアの方舟」として、太平洋戦争で九州沖に沈んだ戦艦大和を改造する形で建造された。

途中、イスカンダルからのメッセージ及び技術供与(波動エンジンの設計図)を受け、計画は大幅に変更。
恒星間航行用の宇宙戦艦として再改造された。

そして歴戦の勇士・沖田十三が艦長を務め、古代進島大介といった若いクルーたちが乗り込み、一年という限られた時間の中、14万8000光年の彼方、イスカンダルへの旅に出た。
惑星を再生させる放射能除去装置を受け取るために…。


シリーズ通して活躍する主役艦であり、ガミラス帝国白色彗星帝国暗黒星団帝国ボラー連邦ディンギル帝国、大ウルップ星間国家連合といった強大な星間国家を、たった一隻で毎年打ち破り続ける超怪物艦である。

本艦の武功によって地球の繁栄が約束された側面も大きい事を考慮した地球連邦政府は、ヤマトを『さらば宇宙戦艦ヤマト』及び『宇宙戦艦ヤマト2』に登場したアンドロメダに代わる『地球の象徴』に選定したらしく、本艦が二度目の退役を迎えた後の歴史においては、その時々の地球防衛軍にて最強の戦艦達が本艦の艦名を受け継いでいった事がOVA『YAMATO2520』(世界観を継承しているOVA。その主役は18代ヤマト)にて判明している。2220年から2520年までの間に少なくとも17隻が艦名を継承しているとの事。

2520とは恐らくパラレルとなるが、ヤマトの時代からはるかな未来となる銀河鉄道999の時代でも健在であり、ひそかに宇宙の平和を守り続けている。

ちなみにほとんどの勢力を絶滅に追い込んでいる為、地球にとっては敵をなぎ倒す希望の艦だが、敵にとっては絶望を振りまく悪魔の艦とも言えるだろう。



【諸元】

全長 265.8 m
全幅 34.6 m
全高 77.0 m
基準排水量 62,000 t
乗組員 114名(男女比113:1)
主機関 波動エンジン
最大速力 亜高速(ワープ航法時超光速)
主機 波動エンジン×1基
補機 補助エンジン×2基
兵装 収束型艦首波動砲1門 46cm三連装ショックカノン3基 16cm三連装ショックカノン2基 煙突ミサイル×8セル 艦首魚雷発射管×6門 後部同×6問
   両舷側ミサイル発射管×16門 連装対空パルスレーザー砲多数 3連装対空パルスレーザー砲小数 4連装対空パルスレーザー砲多数 側面機雷投射機 波動爆雷投射機 艦底部垂直投下爆雷
艦載機 40機前後(完結編まで。復活編では60機)



上記の諸元を見れば分かる通り、とんでもなく強い。当たり前だが現実の軍事兵器とは比較にすらならない超性能である。
ハリネズミみたいな艦上部武装に加え、戦艦大和時代はまったく搭載されていなかった艦底部の武装も充実している。(宇宙戦闘を目的として作られてるんだから当然と言えば当然か)
主動力にイスカンダルのオーバーテクノロジーを使っているだけあって、作中でも他の艦艇を圧倒するスペックを誇る。

性能

兵装は軒並み強力になっており、既存の地球艦では歯が立たなかったガミラス艦を一撃で撃破することが可能。
特に、波動エンジンの絶大な出力をそのまま利用した波動砲は、初期状態で100000kmの距離からオーストラリア大陸級の浮遊大陸を消滅させるほどの威力を持つ。


航行面では、恒星間航行速度での巡航が可能になっており、更に時空を跳躍するワープ航法で数光年~数万光年を一気に移動可能。
しかしこのワープシステム、次元接続に失敗すると次元(宇宙)ごと消滅してしまう可能性がある上、起動キーはアナログの目押しという、危険極まりない代物である。

航宙、飛行能力だけでなく、元々が水上艦であるため着水能力を有しているほか、着陸、潜水と様々な場面で運用できる。
更に艦載機(後述)を何十機も搭載しており(格納スペースをどう確保しているかは謎)、航空戦力の運用にも隙が無い。
元々単艦での運用を念頭に置いて建造されているため、軍事的に見れば戦艦、巡洋艦、駆逐艦、空母、潜水艦、揚陸艦と、あらゆる役割をこなすことができる万能艦。


また、艦内には工場や農園があり、兵器開発や弾薬の自給のみならず野菜や肉類(人造蛋白質による合成肉)を作ることも可能で、各種レクイエーション施設も充実しており居住性は非常に高い。
どこにそんなスペースがあるんだ…

作中では真田志郎によって、あらゆる攻撃を完全に無効化し跳ね返す「空間磁力メッキ」等の新兵器も開発されている。

続編では既に旧式と化しているため、設定上はワンオフ艦であるために量産型よりは性能上の『中の上か、上の下』程度の性能に落ち着いている。
が、旧式のお約束か妙に撃たれ強く、何百発敵の主砲を食らっても沈む気配すら見せない。他の艦は一撃で沈んでるのに…
ハイパー放射ミサイル直撃時はさすがに撃沈にまで追い込まれたが、それでもなお動力系は死んでおらず自動操縦で地球への帰還を果たしている。

復活篇では更に硬くなり、艦隊戦においては傷一つ負わなくなった。はぐれメタルかなにか?
どこに被弾しても全く運用に支障をきたさないことから、おそらく防御形式は完全防御と思われる。


ただし艦艇にある第三艦橋は度々被弾、破損、爆発しており、ファンからは第三艦橋勤務は死亡フラグとされる。まあどうせすぐ生えてくるんですけど―
同時に第一艦橋の艦長席も度々誘爆し、艦長が負傷または死亡するため、「魔の艦長席」と呼ばれ恐れられている。
更に対空兵装は基本的にザルで、側面からのミサイルすら防いだことがほとんどない。
そのため、航空隊抜きの単艦では敵艦載機編隊に手も足も出ずにボロボロにされることも。そんなとこだけ前世を再現しなくていいから…
あとレーダーもたまにザルでいつの間にか敵が近くにいたりする。


艦載機

主力艦載機は機種が逐次変更されている。

イスカンダルへの初航海時の主力艦載機はブラックタイガー
扁平な機首の両脇に描かれた眼が印象的なデルタ翼機。エビの名前と同じなんて言っちゃいけません!
デザインは単純でいささかカッコ悪いながらも性能は折り紙つきで、劇中では概ねガミラス機と互角に戦った。
新シリーズでは「コスモファルコン」という名で登場。形状や配色は、より現実的な航空機に近いものへとアレンジされている。


2201年から2205年までの主力艦載機は、ブラックタイガーの次世代モデル『コスモタイガーⅡ』。
先代とはうって変わって、現実の戦闘機F-15等*1に近い流麗なフォルムを持つ。但し機体下部の増槽の様な装備については、時にはミサイル扱いだったりと設定がふわふわで、ゲームや新シリーズ等では設定が練り直されたりしている。
通常の単座型の他、複座+背面銃座の三座型、(ヤマト艦載ではないが)機首を切り詰めた雷撃機も存在。
最も長期間活躍しただけあって、専用BGMも幾つか作られ、メディア露出の機会も多く、この機体のファンも多い。

劇中では、初登場の『さらば』や『2』においても活躍場面は多いものの、最終的にほぼ全滅。
しかし『新たなる旅立ち』で専用BGMが作曲されて以降は本領発揮。
その活躍たるや要塞を無力化するわ、大艦隊を機銃掃射で血祭りにあげるわ、倍の敵機を全滅させその母艦群諸共に返り討ちにして見せるなどの天下無敵ぶりを見せつけた。世代交代したヤマト艦載機搭乗員達の練度向上とマイナーチェンジを重ねて性能向上が小刻みに行なわれた相乗効果でヤマト伝説の一翼を担った。
かの金田伊功氏が作画を担当していた事も相なって、アクションシーンも多く描かれ人気を博した。


主力以外の戦闘機としては、コスモゼロを1機搭載。ほぼ古代進専用機。ちなみに『永遠に』『III』では新コスモゼロ(コスモタイガーIIの派生機)が代わりに搭載されている。
他にも探索艇や作業艇も搭載しており、未知の惑星の調査や資源採掘に使用されている。
『さらば』『2』では上陸用舟艇や救命艇も登場。
また、コミック版ではコスモ戦車隊までも搭載している。もはや四次元ポケットの域である。



【デザイン】

プロデューサーの西崎氏の思想が多分に反映され、第二次大戦中の水上艦をそのまま宇宙へ浮かべるという、浪漫あふれるデザインをしている。

元々は岩の塊にノズルを付けて飛ばそうとか言っていたようだが、流石に没になったようで本当に良かった。


手描きで作画している為ディティールが安定せず、妙に戦艦大和チックだったり、細長かったり、人間と比較して主砲がやたら小さかったりと、シーンによって外見は大きく変わるが、それもまたヤマトの魅力である。
復活篇(正確にはPS版)以降のヤマトは全てCGで描かれているため、そういった不安定さは無くなった。
が、作品によってフォルムや細部のデザイン自体が変更されているため結局作品ごとに毎回変わる。

艦首魚雷発射口の位置や喫水線もよく変わり、上にあったり下にあったり重なってたりととにかく安定しない。
一応初期設定から復活篇の設定では真ん中の発射口が喫水線と重なるようになっているらしい。
2199では上2つの発射口が喫水線の上部にあり、2202では改装を施したことで真ん中の魚雷発射管が喫水線と重なっている。



【戦役】


西暦2199年
前述の通り、イスカンダルへの大航海に出航、見事期限内に放射能除去装置を持ち帰り、
ついでにガミラスを滅ぼした。(念のため言っておくと滅ぼしたくて滅ぼしたわけではない)
初期作品だけあって最もディティールが安定しない。

西暦2201年
たった二年で旧式艦と化し、人々に完全に忘れ去られる。そりゃねーだろ…
謀反同然で地球を飛び出し、白色彗星帝国を打ち破った。
『2』では波動エンジンでも抜け出せない磁力線に捕まった際、波動砲の反動を利用した高速バックを披露した。

  • 新たなる旅立ち
西暦2201年
前作でモブクルーの大半が戦死したため、補充要員を迎えての訓練航海中、ガミラス残存艦隊からのSOSを受け、
その足でイスカンダルへ向かい、暗黒星団帝国の先遣隊と戦った。

  • ヤマトよ永遠に
西暦2202年
真田志郎の手によって大幅にパワーアップしており、超長距離を一気に跳躍する連続ワープが可能になった。
デザイン面では、主砲砲塔に三本線が、艦首と艦尾に錨マークがペイントされた。
40万光年の彼方、暗黒星団帝国の母星を銀河ごと叩き潰す。

  • 宇宙戦艦ヤマトⅢ
西暦2205年
新生ガミラス帝国とボラー連邦の星間戦争に巻き込まれて酷い目に合う。
シリーズ中初めて敗北、拿捕されたが事情を知ったデスラー総統に解放された。
ダゴン艦隊との戦闘で、巨体を思わせぬ錐揉み回転急降下戦法で敵を撃滅した。
宇宙でどこに急降下してるのかは永遠の謎だが気にしてはいけない。ヤマトの宇宙は日によって重力が発生するから。

西暦2205年
全体的に配色が暗くなり、何故か窓が赤くなった。
冒頭で撃沈されるという異例の事態となるが、修復し再度出撃、ディンギル帝国と戦う。
後々に語り継がれる戦艦ドリフトを敢行し、敵要塞に揚陸した。
最後は水惑星アクエリアスから地球への水柱を断ち切るため、重水を満載し自爆。
アクエリアスの海に沈んだ。
沈む際の演出はタイタニックを思わせる印象的なものなので一見の価値あり。

  • 宇宙戦艦ヤマト 黎明篇
アクエリアスの球状氷塊で眠る残骸として登場。
アクエリアスの意思によって辛うじて原型を留めてはいるが、戦艦としては既に完全にスクラップと化している。
船体は大きく破断し波動砲発射口は損壊するなど凄惨を極めているものの、艦橋部と波動エンジンの炉心は無事に残されており、沖田艦長の遺体も当時の姿のまま保たれていた。

終盤、ディンギル残党を迎え撃つべくアクエリアス自体を砲身として波動砲を発射する荒業を敢行することになる。
突貫工事でエンジンが修復され、最後の力を振り絞った波動砲でこれを撃滅。
発射の熱量でアクエリアスは球形を失い氷塊へと変化し、ヤマトの船体自体も完全に消滅した。

氷塊と化したアクエリアス内部で秘かに再建され、再び発進。
何故か電算室を第3艦橋に配置するという暴挙に出る。
耐久力に磨きがかかっており、CGになったにも関わらず再生能力を引き続き備えている事もあってまさに難攻不落。
敵勢力SUS艦隊に甚大な被害を与えるも地球を守ることはかなわなかった。IFエンディングでは見事地球を救っているが、乗組員の一部が戦死。
また、ヤマト型2番艦と思われる「波動実験艦ムサシ」が登場した。

ヤマト以降、地球連峰最強の戦艦の名前としてヤマトが代々襲名され、正式には第17代まで数えられている。
作中では惑星リンボスの少年たちが沈没していた第17代ヤマトの設計図を元に第18代YAMATOを建造。
その姿は旧ヤマトの面影はまったく残っておらず、戦闘力も大幅に上昇している。
艦首プラズマ波動砲はセイレーン軍の大艦隊を一撃で壊滅状態に追い込むすさまじい威力を誇る。

  • 新宇宙戦艦ヤマト
北極の海底で約1000年間かけて大規模な拡大改装がなされた。
軽く見積もっても23世紀の頃より7倍以上(後述の2199版の6倍以上)は大型化しており、あまりのデカさから「グレートヤマト」とも。
装甲も強化されており、損壊する様子はまず見られない。
もちろん大型化に合わせて武装はサイズだけでなく搭載数も大幅にアップ。改装以前の上部兵装はごっそり艦底(第三艦橋周り)に移設されたので死角がとんでもなく狭くなっている。
威力も凄まじく、特に未知の新兵器「回帰時空砲」は、作中の敵である移動性ブラックホールを消滅させるほど。

エターナル編から登場。この時代ではほとんど忘れられた存在のようだがメーテルはその存在を知っていた。
有志の手によって改装が続けられており、外見は変わらないが性能は比較にならないほど上昇している。
その戦力は、アルカディア号、クイーン・エメラルダス号、超時空戦艦まほろばと並んで宇宙最強の四大戦艦の一角と言われ、メタノイド屈指の戦士であるヘルマザリアの戦艦でさえ、この時代のヤマトと出会っていれば「粉砕された」とメーテルが断言しているほど。
しばらくは顔見せ程度だったが、暗黒爆裂によって発生した別宇宙への扉を消し去るために登場。波動砲を発射して、中核となる移動性ブラックホールを消滅させた。

作中のある人物がヤマトのある乗組員と関わっている。

  • 火星旅団ダナサイト999.9
西暦2024年の設定なのだがアルカディア号とともに登場。

  • 熱血小説 宇宙戦艦ヤマト
TVシリーズ第一作のノベライズ。
概ねTVシリーズと同様の扱いだが、最大速力が亜光速を振り切って光速の99倍とえらい事になっている。
船体に戦艦大和を流用したのは「歴史上空前絶後の最優秀戦艦かつ、気品高く優雅な造形美を有した日本人の誇りであり、これに乗ってると思う事で乗員一番の励ましになるだろう(大体意訳)」という理由。
小説設定では波動エンジン単体ではワープは使えず、宇宙に点在する時間すら存在しないマイナス真空を利用して3000光年ごとに移動するという設定。
ガミラスを滅ぼし地球を救った後は、一切武装解除しイスカンダルへの宇宙観光船兼貨物船になるであろう事が地の文で語られている。いいのかそれで。

  • 大ヤマト零号
これはヤマト本編とはリンクしないまったく別世界の話で、ヤマトのそっくりさん。ぶっちゃけ版権であれこれもめた結果
A銀河所属の戦闘艦で、旧ヤマトを大型化して武装をハリネズミのように搭載したような姿。それから前半部を貫く円盤と両舷に伸びた巨大な翼が特徴的。
その内部はなんと大半ががらんどう。だがこれは戦いながら改良して強化されていくことを前提とした設計であり、成長していく戦艦として建造された。
その名はA銀河の大いなる和となるべく名付けられ、別世界ながら大和へのこだわりを感じさせる。
だが、この宇宙の侵略者であるメタノイド艦隊に対しては力不足であったが、青の地球の守護戦艦まほろばと合体することによって不死身の宇宙要塞メタノイドインセクターを打ち破ることに成功した。


【宇宙戦艦ヤマト2199シリーズにおいて】

  • 宇宙戦艦ヤマト2199
第一作のリメイクである『宇宙戦艦ヤマト2199』では、旧作の矛盾を解消するために、全長を巨大化し、乗組員も増加、男女比も女性を増やすなどの変更点がある。
また第1作後、実機の戦艦大和が海底で真っ二つに折れていて改造なんて出来るレベルではない損壊状態と判明したため、「干上がって地上と化した大和沈没地点で残骸に偽装して密に建造された新世代の大和」と改定された。
識別番号は「BBY-01」、計画名は「A201F5-E」

西暦2199年就役。

全長 333.00 m
艦体幅 43.60 m
最大幅 61.77 m(安定翼展開時:87.72 m)
艦体高 94.54 m
最大高 99.47 m
乗組員999名(男女比7:3)
最大速力 亜光速
主機関 ロ号艦本イ400式次元波動缶×1基
副機関 艦本式コスモタービン改×8基・2軸
兵装 200サンチ次元波動爆縮放射機×1門 48サンチ三連装陽電子衝撃砲塔×3基 20サンチ三連装陽電子衝撃砲塔×2基 艦首魚雷発射管×6門 艦尾魚雷発射管×6門
    両舷短魚雷発射管×16門 八連装ミサイル発射塔×1基 艦底部ミサイル発射管×8門 94式爆雷投射機 12.7サンチ四連装高角速射光線砲塔×8基
    12.7サンチ三連装高角速射光線砲塔×4基 12.7サンチ連装高角速射光線砲塔×18基 三連装速射光線機関砲塔×4基 司令塔近接防御火器×2基
艦載機 40機搭載
特殊装備 波動防壁(次元波動振幅防御壁)


波動砲に「次元波動爆縮放射器」波動エンジンに「ロ号艦元イ400式次元波動缶」と言う正式名称が与えられた。
ちなみに口径は200サンチとのことだが、どう見ても400サンチはある(おそらく口径はシャッターレンズのサイズだろう)。

全長は巨大化されたがそれでも旧作に比べると艦内の通路などは狭く見える様に設定されている。というか旧作が広過ぎた。

サイズの変更に伴い、主砲は48サンチ砲、副砲は20サンチ砲に大口径化された。
また、実体弾の射撃も可能になっている。
対空防御性能は旧作より遥かに向上しており、ミサイルの一発や二発ならほぼ確実に対応できる。
ただし相変わらず艦載機は苦手で、航空隊不在の隙を衝かれて敵編隊の攻撃を受けた際は、やはり手も足も出ずボロボロにされていた。

第一艦橋は被弾のリスクが高いという理由から、作戦行動時や大規模戦闘時は第二艦橋内部の隔壁に覆われたCIC(戦闘指揮所)で指揮を執る。
画的に映えないためか後半めっきり使わないけど……
第三艦橋はお払い箱……ではなく、艦全体の慣性制御を担っている。また、波動防壁制御の役割もあるため、最も強固な部位となっている。

潜水艦行動時は艦体を上下逆転させて運用する。(慣性制御が為されているため艦内に影響は無い)
水上に出た姿はまんま色の赤い潜水艦である。
その際艦底部ミサイルが多目的ミサイルとして運用され、メ二号作戦では海上からガミラスの衛星を排除している。

設定上の性能は旧作と同等以上だが、旧作と違って何100発食らっても無問題な耐久力は無く、一発魚雷を食らう度に隔壁閉鎖や負傷者救助と言ったダメージコントロールに追われている。
代わりに波動防壁という防御フィールドを得たので、大抵の攻撃は通用しない。有効時間は20分程度。
ただ弱点もそれなりにあり、あまりにもダメージが大きいと波動防壁も破られてしまうらしく、5話や15話や18話などでは力ずくで破られてしまった。
また13話のような持久戦も有効時間の関係上相性は良いとは言えず、更に第三艦橋が損傷してしまえば20話のように波動防壁自体が張れなくなるなど、万能というわけにはいかないようだ。
エネルギーを一点に集中させた時、被弾時などは目ではっきり見ることができる。

耐久力は低下したが、敵艦の砲撃命中率も低下したので問題ない。
とにかく旧作とは別ベクトルにご都合主義なくらい当たり難い。たまに当たると甚大な被害を被ってはいるが。
監督曰く主人公には弾が当たらない、所謂アニメのお約束と思ってほしいとか。

オムシスと呼ばれる食糧供給システムが存在し、大抵の料理は作ることが出来る。
メニューは結構豪華で、金曜日はもちろん海軍カレー。
ちなみに材料は「…知らない方が幸せだと思うよ。」という真田の台詞のせいで過剰にブラックな内容ばかり想像する者が多いが
実態としては主に食器の汚れの様な元々持ち込んであった有機食糧の残りなどの還元変換リサイクルがメインで乗員の有機排泄物の変換の類は比較的少ないとの事。
また他の動植物等有機物の存在する惑星に立ち寄った際にそれ等を採取し変換加工する事で食材を作り出している様だ。

オムシスが不調の際は簡単なパンと牛乳程度しか作れなくなってしまう*2が、設定を考えれば色々大惨事にならないだけマシだろう。

巡航速度は作中のセリフから概ね18skt(架空の単位)となっている。
戦艦大和の巡航速度は16ktのため、それを元に数値を決定しているとすれば最大速力は27~33skt程度と予想される。
ちなみに具体的な最大速力に関して特に言及は無かったが、終盤沖田艦長により「最大速力=亜光速」であると明言された。
ただし本作では旧作や2202と違ってSF考証が厳密なため、相対性理論や加速度の観点から光速の99%のような極端な数字は使用されていない。

補助エンジンについては詳細は不明だが、イスカンダルの技術によりおそらくは既存艦のメインエンジン以上のパワーを持つ。
実際ヤマトの波動エンジンが停止している際も木星の重力にも力負けせずに艦を航行させていた。
またそれとは別に波動エンジンを直接補助する核融合炉も搭載されている。


本作では旧シリーズの波動砲バック、錐揉み回転、戦艦ドリフト、タイタニック沈没の全てを披露している。
挙句の果てに対空機銃で戦艦を蜂の巣にしたり、ロケットアンカーを敵にブチ込んで無理矢理引き寄せたりと斬新な戦い方もみせた。

終盤は波動砲制御室にコスモリバースシステムを設置、波動砲は封印され発射口には蓋が付けられた。
これにより、ヤマトそのものが惑星環境再生装置となる。

  • 宇宙戦艦ヤマト2202
基本的な設定やデザインは概ね2199版と共通だが、初代→さらばのデザインに近づける為幾つか変更されている。
軍備拡大政策により大改装を施されたという設定の元、喫水線が僅かに上昇しフェアリーダーがフラットになり、メインノズルも太くなった。
また、艦首のデザインも気持ち旧作よりになり艦橋の色も緑から青に変化している。
艦体は相変わらずスマートだが、gif等で比べてみるとほんの少しだけ太くなっている。
フェアリーダーのデザインは好評ながら、用途不明の第四艦橋やドラム缶のようなビジュアルのメインノズル*3は賛否両論気味。

前作で撤去された波動砲は地球政府の波動砲艦体構想のもと条約を無視して再装備されており、今まで通り使用可能。
何故かオムシスを取っ払い*4、旧作で搭載されていた艦内工場が新設されている。

乗員数は前作で殉職したメンバー350人を引いて、更に全員が搭乗していないことを考慮すると大体500~600人程度と思われる。
性能も運用効率もアンドロメダより数段劣るものの、旧作同様乗組員の経験や機転でピンチを乗り越えていく。

武装面で2199と比較すると、戦闘では主砲(ショックカノン&三式弾)よりも艦首&艦尾魚雷やパルスレーザーを使用する場面が目立つ。
特にパルスレーザーは「目標を定めて撃つ」というより「まき散らす」ような描写に変更されており、2202において
ヤマトが戦うシーンの多くで使用されるなど活躍の場はかなり増えている。効果は不明。
その変わりなのかどうかは不明だが三式弾の活躍はかなり減っておりその点は賛否が分かれる点かもしれない。
波動防壁についても改装により強化されているのか、艦首最大展開時は2199と比べるとさらにはっきりくっきり
見えるようになっている。それどころか普通に展開しているだけでも船体から少しだけ離れた位置に展開している場面があり、文字通り
防壁になっている。耐久力においても2199のように力技で破られる場面は無い。そのためか2202においてヤマトが直接被弾する場面は
前作と比べると少なくなっている。

また、最終決戦仕様と称して対空機銃を増設しレーダーを伸ばした形態も登場する。

  • 宇宙戦艦ヤマト2205
ガミラス・イスカンダルへの表敬訪問を目的とした第65護衛隊旗艦として艦隊に復帰。
ヤマト史上初の、地球の危機とは無関係な政治・外交目的による発進となった。
第3次改装型と称し、更に若干のデザイン変更が施されている。
メインノズルはほぼ2199準拠に戻され、使い道の無い第四艦橋も撤去された。
艦首形状及び艦橋の窓の色は2202準拠と、前2作の良いとこ取りのデザインとなっている。
3年かけて入念に改装が行われたこともあって性能はこれまでとは比較にならないほど向上しており、主砲の一斉射でデザリアムの小規模艦隊を一瞬で消し炭に変えている。
また、ガミラス・イスカンダルへの表敬訪問用の戦艦として多数のゲストを招くことを想定し、オムシスではなく大規模なキッチンが増設されている。
被弾が即致命傷になりかねない艦橋付近には対空機銃が更に追加され防御力を向上させている。
また波動砲に関しても攻撃範囲がかなり広がっており、巨大惑星を狙い撃つついでにグレートプレアデス旗下の艦隊を消滅させている。


【ゲームにおいて】

スーパーロボット大戦V』において2199名義でまさかのスパロボ参戦。

その性能は圧倒的であり、下手なスーパーロボットがかすむ攻撃力、波動防壁と戦艦特有の高耐久力を合わせた防御力、穴のない射程、戦艦故のサイズLL、
EN回復(中)も含めた高い経戦能力と、原作通り単艦であらゆる作戦をこなし得る超万能艦である。
挙句の果てにフル改造することで強化パーツを最大で4つ装着する事すら可能。
精神コマンド要員は沖田、古代、島、真田の4人のみ。だが4人全員がそれぞれ役割分担されたバランスの良いコマンドを覚えるので、正直十分すぎるレベル。しかも沖田は最終的に魂を覚える
敵のHPを削ろうと対空機銃を撃ったら敵が爆散した…なんてことは日常茶飯事。
おかげで多くのプレイヤーがインターミッションで常に沖田艦長とにらめっこする羽目になった(インターミッションでは撃墜数最大のパイロットが表示されるため)。

また沖田は初期から指揮官レベル4を習得しており、そこに新スキル「艦隊指揮」が合わさることにより、周囲の自軍ユニットの命中・回避率を激増させることができる。しかも沖田の技量はアムロに勝るとも劣らない。
(他の艦長も同様の技能を持っているが、初期レベルもせいぜい2か3で艦隊指揮を有するのはブライトのみ)
今回ガミラスを始めとして敵の命中回避が高いので、モビルスーツやパラメイルはこの技能で受ける恩恵が非常に大きい。
そのためヤマトもロボット軍団と共に進軍して必然的に撃墜数が伸び、結果沖田艦長がトップエースからどいてくれない…という事態になる。
加入時期や役割の多さ、波動砲等を加味した相対的な強さは本作最強と名高いマジンガーZEROをも上回る。

強いて言うなら移動後攻撃の貧弱さ(終盤には追加される)が弱点だが、他の戦艦に比べれば十分強力。
というか、一つもない戦艦もある中で初期の武装でも移動後攻撃できるだけで十分である。
また元々の性能が高い代わりにパワーアップイベントは少なめ。
その為他ユニットも強化される終盤になるに連れて影が薄く…なることもなく安定して運用できる。多人数乗り&サイズLL&指揮官技能は伊達じゃない。
あとはENの消耗が激しいくらいだが、条件を満たせば毎ターンEN全快というアレなパーツもあり、スロットも多いので大して困らない。でも重力波ビームでEN全快はないんじゃないかと思う。
ヤマトの影響を受けてか、今回ナデシコを始めとして戦艦群が異様に強い。やろうと思えば戦艦オンリーの縛りプレイも容易くできてしまう。

ちなみに、絶大な威力と射程(マップ兵器版は射程∞)の波動砲を自由に使えるのはシナリオ上一部のステージのみ*5
これは絶大すぎる威力を誇る波動砲を安易に兵器として運用しないという理念を再現しているためで、寺田P曰く原作の総監督を務めた出渕裕氏にも相談の上で決めたとの事。

一言で言うと「『もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな』枠」又は「史上最強の家の再来」。足りないのはバグとサブパイロットの数くらいであろう。指揮官とスキルパーツがあるのである意味アレよりひどい。
おかげで次回作のXでは「なんだか戦艦の強さが物足りない」とか言われる始末。あちらはあちらで充分強い(というか戦闘能力とは別のものがヤバイ)のだが……。
そして30周年記念作品の30では最終的に戦闘能力も補助能力もとんでもないことになるオリジナル戦艦が登場してしまった。








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最終更新:2024年02月01日 03:12

*1 登場当時の1970年代後半における最新鋭であった第4世代ジェット戦闘機

*2 逆を言えばパンと牛乳が「変換負荷の低い食材」という事

*3 「さらば」のポスターを再現しようとしたもの

*4 理由としては地球が復興し、宇宙軍の再整備もできているため補給が容易になったという点が考えられる。

*5 明確な「全知性体にとっての脅威」であるインベーダーとの決着シナリオと、困難ルート最終話のネバンリンナ戦のみ。