ゴジラ×メカゴジラ

登録日:2011/06/10 Fri 22:13:17
更新日:2024/03/04 Mon 22:56:15
所要時間:約 4 分で読めます







起動共鳴氷砕

砕け散るまで戦え!




ゴジラ
×
メカゴジラ


ゴジラ×メカゴジラ」は2002年12月14日に公開されたゴジラシリーズ第26作目の作品である。
観客動員数170万人。
ゴジラ対メカゴジラと読む。




1.【ストーリー】

1999年、千葉県館山市にゴジラが出現する。
対怪獣用の自衛隊、特生自衛隊が迎撃するが、まるで歯が立たなかった。

その後、政府は対ゴジラ兵器として、回収した1954年のゴジラの骨を利用したロボット兵器の開発に着手する。

4年後、完成した兵器は「機龍」と名付けられ、機龍を運用する機龍隊が発足される。
そして機龍のオペレーターには1999年のゴジラ襲撃の際、自分のミスが原因でゴジラに上官を殺されて以来、
資料課に左遷されていた家城茜が選ばれた。

そして機龍の完成披露式典が行われていたある日、ゴジラが出現。
機龍は直ちに出動するのだが……


2.【概要】

本作の世界観は1954年にゴジラが襲来して以来、数々の怪獣が日本に現れたがゴジラはまだ出現していないというものであり、
初代ゴジラからゴジラシリーズ以外の東宝怪獣映画の歴史を歩んできたような世界観になっている。

ちなみに確定している歴史は続編を含めて、
モスラ(1961)
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣
の三作品。

さらに超全集ではそれらに加えて
空の大怪獣ラドン
大怪獣バラン
宇宙大怪獣ドゴラ
フランケンシュタイン対地底怪獣
キングコングの逆襲
海底軍艦
妖星ゴラス
などから各怪獣が紹介されており、世界観を考えると「フランケンシュタイン対地底怪獣」はほぼ確定していると思われる。
また最大の蛇足ことマグマや不遇ことバランは一部の設定を除けば割と紛れ込めるだろう。他はドゴラくらいか。
他の面々は多分有名処から選んだと思われる(本当に有名な方なのかは不明だが)。

ちなみにスタッフが作ったプレートに「バラン」があるため、バランも正史と見ることもできる。


そして、そうした世界観に基づき「サンダ対ガイラ」で投入されたメーサー兵器を運用する
第4の自衛隊「特生自衛隊」が存在しているのも本作品の特徴である。特生自衛隊について詳しくは項目参照。


本作では監督に手塚昌明、音楽に大島ミチルを起用。
特殊技術には若手の菊地雄一が初の監督デビューとなった。

東宝特撮好きである手塚監督は過去作品へのオマージュを込めた世界と作品を作り、
特撮面ではメカゴジラのジャイアントスイングや、バーニアを噴かせた大ジャンプといった派手な演出がスクリーンを彩った。
音楽はモスクワで録音され(『×メガギラス』の際に効果音などに音楽がかき消されてしまったため)、金管楽器を中心とした音楽が作品を盛り上げた。

また、キャスト面では女優としても注目を浴び始めていた釈由美子や、仮面ライダーアギトで人気を集めた友井雄亮が出演した。
また、これまでゴジラシリーズにも出演していた宅間伸や水野久美、中尾彬等のベテランが作品を支えた。

本作は「生命」をテーマにしており、『VSメカゴジラ』とはまた違った一面を持ったメカゴジラが登場することになる。

本作は前作とは違い、当初から『とっとこハム太郎』との同時上映が決まっており、その影響で上映時間が従来より15分前後短縮されている。
また劇中では湯原沙羅とその友人(ハム太郎のロコちゃんをイメージした女の子で、部屋の構成のためにロコちゃんの部屋の図面が描き起こされている)が、
ハムスターを可愛がる描写や「ハムの太郎」という店名など『とっとこハム太郎』を意識したシーンが結構ある。


3.【登場人物】

家城茜(演:釈由美子)
特生自衛隊に所属する女性自衛官。
1999年のゴジラ襲来の際自身のミスで上官を失い、一切の釈明をせず資料課に左遷されていたが、
いつかゴジラにリベンジする日が来ると信じて体は鍛え続けていた。
その後機龍隊に配属、機龍のオペレーターに任命される。
「行くよッ! 機龍ッ!!」

◆湯原徳光(演:宅間伸)
大学でDNAの構造を利用したコンピューターの研究をしていたが、アポなしで押し掛けてきた官僚から機龍開発スタッフにスカウトされる。
妻と死別したため娘の沙羅と2人暮らしだった。

茜に気があるようで、積極的に声をかけたり食事に誘ったりしていた。
「パパは野菜キライなの」

◆葉山進(演:友井雄亮)
機龍の随伴機であるしらさぎのパイロット。兄が茜のミスが遠因で殉職したため憎しみを抱いていた。
戦闘中に茜に助けられたこと等がきっかけで次第にわだかまりも解け、最後は漢を見せる。
仮面ライダーギルスには変身しない。

◆富樫(演:高杉亘)
機龍隊の隊長。部下をよく信頼しており、機龍隊の意志を代表して総理に直談判しに行く等、大胆な行動も取る。
元々茜に目をかけていたようで、毎日厳しい自主鍛錬を積んでいることも知っていた。
機龍隊の発足時には真っ先にスカウトに行っている。

◆湯原沙羅(演:小野寺華那)
湯原の娘。いつもおじぎ草を大事にしている。
父や学校の友達の前では明るく振る舞っているが、4才の頃に妊娠中の母親と胎児を亡くしてから心に孤独を抱え、
眠り草を植えた鉢に話しかけるようになり、「命」に人一倍敏感になった。
そのため当初はメカゴジラ作成を父親に勧めていたが、機龍が暴走した後はその機龍にも深い悲しみを持つようになる(反発し始めたのはゴジラ細胞の培養が成功した直後から)。
そんな件から今度は機龍がゴジラと戦うことを否定するような言動を言い放ち、茜とは最初わだまりがあったが、後に友好的になる。

そんな前半と後半の変わり様から批判の対象にもなるが、まぁ、思春期の女の子だし大目に見よう

ちなみにパンチラする←ハァハァ

◆拓殖総理(演:水野久美)
1999年時点の総理大臣。対G対策の法案を可決させ、機龍開発を決定。
その後は五十嵐に総理の座を譲る。

◆五十嵐隼人(演:中尾彬)
1999年時点は科学技術庁長官だった。その後拓殖総理から内閣総理大臣を引き継ぐ。2003年のゴジラ襲撃に対し、指揮を執る。
別世界では、Gフォース司令官、旧・轟天号艦長。

松井秀喜
野球界のゴジラがゲスト出演。野球場で子供達と野球をしていたら移送中の機龍を発見。はしゃぐ子供達をなだめ、避難させる。
終盤の停電時には自室で畳がボロボロになるほど素振りをしていた。

その他の主なゲスト出演者

◆リポーター(演:吹越満)
館山の海岸にて台風の中継をしていたリポーター。
すぐ真後ろでゴジラが出現するという最大級の悲劇に見舞われるが、その後の生死は不明。

◆コンビニ店員(演:村田雄浩)
館山のコンビニ店員。店の前の歩道を掃き掃除していた際に特生自衛隊の車両が通過するのを目撃する。
丸友観光の社長秘書でもゴジラ予知ネットワークの主宰でもない。

◆館山の避難民(演:柳沢慎吾)
館山に出現したゴジラから逃げる避難民の一人。
目の前でゴジラに家を破壊されてしまう。
「俺の家がー!」


上記3人は本作のプロローグ部分での登場であり、初っ端から贅沢すぎるキャスティングである・・・・・・。


◆工藤(演:谷原章介)
ゴジラ×メガギラス』からのカメオ出演。役名もあちらから引き継いでいる。
自衛隊員の一人で、八景島で避難誘導をしていた。

◆宮川(演:永島敏行)
同じく『ゴジラ×メガギラス』からのカメオ出演。
自衛隊員の一人で品川東病院で避難誘導をしており、辻森を支えながら病院から出てきた。

◆辻森(演:田中美里)
同じく『ゴジラ×メガギラス』からの(ry
品川東病院の看護婦。宮川に支えられながら病院から脱出してきた。
目の前でゴジラが熱戦を吐こうとし万事休すかと思われたところを、機龍が体当たりでゴジラをふっ飛ばしたため難を逃れる。


4.【登場怪獣】

ゴジラ
本作では1999年に館山を襲撃後、横浜や品川に上陸する。

本作時点では、一貫して倒すべき敵として描かれる。
そのためか従来の作品ほどの圧倒的な強さはなく、メーサー車の攻撃でもある程度怯んでいた。

スーツは前作と違い、「×メガギラス」時に近いが、カラーリングや全体的なフォルムが従来のゴジラに近付けられている。
熱線を吐く前の背鰭の発光にボンッボボボンッとストロボのような効果音が付いているのが最大の特徴。
また威力が歴代の熱線に比べると低く、さらに撃つ頻度も少ない。

裏設定だが、機龍に骨が使われたゴジラ=初代ゴジラの息子らしい(製作者談)。


3式機龍(メカゴジラ)
本作においてゴジラと敵対するメイン怪獣。
初代ゴジラの骨をベースに作られた半分サイボーグともいえる生体ロボット兵器。詳しくは項目参照。


BLだと勘違いした方はアブソリュート・ゼロで粉々になりながら追記・修正をお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ゴジラ
  • メカゴジラ
  • 機龍
  • ゴジラシリーズ
  • ミレニアムシリーズ
  • 東宝
  • 特撮
  • 怪獣
  • 映画
  • 東宝特撮映画
  • 千葉県
  • 神奈川県
  • 横浜市
  • 館山市
  • 八景島
  • 東京都
  • 品川区
  • 釈由美子
  • 特生自衛隊
  • 松井秀喜
  • ギスギスシーン多し
  • 菊地雄一
  • 同時上映との凄まじい温度差
  • 邦画
  • 鬱燃展開

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月04日 22:56