空ろの箱と零のマリア

登録日:2011/02/27(日) 20:44:47
更新日:2020/05/31 Sun 14:22:54
所要時間:約 5 分で読めます




『空ろの箱と零のマリア』は電撃文庫から出版されているライトノベル
2010年6月10日に出された4巻以降、刊行が止まっていたが、2012年7月10日、2年越しとなる5巻が発売された。
作者・御影瑛路/絵・415、鉄雄(2巻から改名で変更)


【ストーリー】(一巻あらすじより)
 3月。中途半端な時期にやってきた転校生・音無彩矢。そのあまりの美しさに息を呑む教室の中で、彼女は教壇に立ち、無愛想にただ自分の名前だけを告げた。教室全体が次の言葉を待っていた、その時――。


「星野一輝」


――呼んだのは、何故か僕の名前。


「私はお前を壊すために、ここにいる」


そして、突然の宣戦布告。ただ超然と、毅然として言い放ち、静かに微笑む彼女の真意は……!?


【概要】
ライトノベルにおいては珍しいサスペンスもの。
萌え要素はほぼ0で、恋愛描写はあるがシリアス99%。
"箱"と呼ばれる願いを願いを叶えるものを使い、起こされる非日常からもとの日常に戻ることが目的。

問題は知名度くらいで、話の構成が上手く、文章もよみやすく評価もかなり高い。
また、このシリーズを読むならネタバレは厳禁。ネタバレなしで読むことをオススメする。


【登場人物】

  • 星野一輝
物語の主人公。
1年6組に所属している普通の少年で、好物はうまい棒。
文字通り『普通』の少年だが、非日常が嫌いで日常をとても大切にしていて、このことに関してはとても敏感。
その度合いだけは異常である。


  • 音無彩矢
物語のもう一人の主人公でヒロイン。
3月2日、転校するには中途半端な時期にやってきた転校生。
理知的な性格で、非常に冷静。
学力・体力共に高く、出来ないことは何もないほどに様々な経験を積んでいる。
美人。


  • 大嶺醍哉(おおみね だいや)
髪を真っ白に染め、ピアスを付けてはいるが、学級委員長。
頭の切れがとてつもなく、頭脳面では作中随一。
高圧的で不遜な一輝の友達。


  • 桐野心音(きりの ここね)
一輝のクラスメイトで、明るくて社交的、少しお節介焼きな少女。一輝の友達。
大嶺醍哉とは幼稚園からの幼馴染み。


  • 臼井陽明(うすい ひろあき)
お調子者で陽気な一輝の友達。
爽やかな野球少年。
一輝の友達では一番気が合うようで、重要な相談にものってくれる親友といってもいい存在。


  • 茂木霞
一輝が想いを寄せるクラスメイト。
華奢で物静かな美少女。
3月3日の朝に死亡する可能性が最も高い。


  • 0
箱を提供する謎の存在。性別不明。
箱をあげる目的には善意も悪意もなく、箱をあげた後の行動に興味があるため。
星野一輝の日常に対する異常な執着に興味を持ち始め、それまでは傍観に徹していたが、一輝が事件に巻き込まれるよう干渉し始めた。


【用語】
  • "箱"
どんな願いも叶える存在。
どんな願いも叶えてくれるが、それは言葉通りその願いに関する思いの全ても叶えてしまう。
その中には『出来るわけがない』という思いも含まれるため、殆ど歪んだ願いになる。


また"箱"には二種類存在し、内側へ作用する"箱"と、外側へ作用する"箱"がある。

内側タイプは、現実世界では例え"箱"でも実現不可能だと所有者が思っている場合のもの。
本人は現実世界では実現不可能だと思っているので、実現できる空間そのものを作り出して、その空間に登場人物を詰め込む。

外側タイプは、逆に現実世界でも"箱"の力があれば実現可能だと所有者が思っている場合のもの。
現実世界そのものに影響をもたらす。

"箱"の強さにはレベルがあり(便宜上最高10)、基本的には外側レベルが高い方が現実に対して影響が大きくなる。
しかし、内側タイプでもレベル次第では十分驚異を感じるものである。

つまり、アニヲタ的にわかりやすく説明すると、『二次元キャラと結婚したい』という願いがあったなら、
ラブプラスで結婚式をあげちゃうレベルの人は外側タイプで、現実にキャラが現れて結婚。
可愛いとは思うけど、○○は俺の嫁とかは言わない人は内側タイプで、二次元キャラが問題なく存在出来る空間を作ることになる。

………内側の方がよくないか?

【今まで出てきた"箱"】(ネタバレなし)
  • 『拒絶する教室』
所謂ループもの。内側レベル9。
3月2日から3月3日朝までの日々を繰り返す"箱"。
所有者以外は記憶の持ち越しが出来ない。
3月3日の朝に誰かが死ぬ(高確率で茂木霞)。


  • 『泥の中の一週間』
外側レベル4。
所有者が一週間段々と星野一輝を侵食していき、それまでに"箱"を壊せなければ完全に乗っ取れるという箱。
乗っ取れる時間が徐々に増えていき、乗っ取られている間の記憶はないため、その間に何をされたかわからない。


  • 『怠惰なる遊戯』
「王降ろしの国」と呼ばれる殺人ゲームを行う。
参加者は『王』『王子』『魔法使い』などの役職を割り振られる。
役職にはジャンケンのように強弱関係がある。
この"箱"は特殊な空間に詰め込まれるのにこのゲームで死んだ人間は現実でも死ぬので、内側・外側両方のタイプである。



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最終更新:2020年05月31日 14:22