アームド・ドラゴン(遊戯王OCG)

登録日:2011/06/05 Sun 03:45:55
更新日:2024/04/21 Sun 14:34:56
所要時間:約 4 分で読めます




アームド・ドラゴンは、遊戯王OCGに登場するカードの名称。
OCGでホルスの黒炎竜らと共に最初に登場したLVモンスターの1体。

【概要】

LVは3、5、7、10が存在し、全て風属性ドラゴン族で統一されている。
5、7、10は共通してモンスターを破壊する効果を持っており、進化するごとにその効果範囲が広がっていく。
レベルアップ!で特殊召喚をしても効果を使えるため、LVモンスターの中ではかなり扱いやすい部類。

登場した当時はパックの顔であり、環境を席捲したホルスの黒炎竜の影に隠れがちだった。
しかしその後アニメでアームド・ドラゴンがプッシュされ、専用サポートに関してはホルス以上に恵まれることに。

イラストデザインは鎧のアーマー/armorと腕のアーム/armを掛けているらしく、
身体が鎧で覆われ至る所から鋭い刃やドリルのような棘が生え、特に腕が発達しているボクサーチックなドラゴン。
アニメGX万丈目が使用したこともあり、人気は高い。
漫画版の万丈目も「鎧竜(アームド・ドラゴン)」というモンスターを使用しているが、そちらは別物。 
アニメの影響でサポートカードが多く、LVモンスターの中でも優遇されているカテゴリである。


【各形態詳細】

アームド・ドラゴン LV3

効果モンスター
星3/風属性/ドラゴン族/攻1200/守 900
①:自分スタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
手札・デッキから「アームド・ドラゴン LV5」1体を特殊召喚する。

武装竜の幼竜形態。
攻守ともに頼りないが、仮面竜などのリクルーターに対応している。
リクルーターから特殊召喚し、スタンバイフェイズにLV5にレベルアップさせるのは定番の動きだった。
ただ、タイミングの関係でやはり使いづらい面も目立ち、アームド・ドラゴンのデッキであってもこのカードを採用しない構築もあった。


アームド・ドラゴン LV5

効果モンスター
星5/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1700
①:手札からモンスター1体を墓地へ送り、そのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
この効果を発動するために墓地へ送ったモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、その相手モンスターを破壊する。
②:このカードが戦闘でモンスターを破壊したターンのエンドフェイズに、フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
手札・デッキから「アームド・ドラゴン LV7」1体を特殊召喚する。

中間形態その1。
並の攻撃力と手札1枚をコストに単体除去する効果を得た。

(LV5に限った話ではないが)捨てたモンスターの攻撃力以下しか破壊できないのがネック。
このモンスターを安定して展開しつつ手札の質を高めなければならないのが、デッキ構築難度を引き上げていた。
それでも登場した当時基準でまずまずのステータスを持ち、出しやすいこともあって、全形態の中でも一番使い勝手が良かった。
【アームド・ドラゴン】以外でも【ドラゴン族】の枠を「カイザー・グライダー」等と争えるスペックだった。
効果に関しても手札で腐った高LVモンスターを除去に変換できるとポジティブにとらえることもできる。
LVシリーズの上級にありがちな特殊召喚モンスターではなく他の方法で特殊召喚できることから、LV3を採用せずこのモンスターからレベルアップを始める構築もあった。

アームド・ドラゴン LV7

効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2800/守1000
このカードは通常召喚できない。
「アームド・ドラゴン LV5」の効果でのみ特殊召喚できる。
①:手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
墓地へ送ったそのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

中間形態その2。
LV10が登場するまではこのカードが最強形態だった。

レベルアップしたことで除去範囲が単体から相手モンスター全体に広がっている。(ただ、弱点についてはLV5と変わっていない)
効果的には強くなったが、変わりに守備力が著しく低下しており、守備表示になると容易に戦闘破壊されてしまう。
特にLV5から素直に進化させると確実に相手ターンをまたぐため、月読命が猛威を振るっていた頃は「アームド・ドラゴンはレベルアップすると弱くなる」というネタもあったほど。
現在では、帝王魔法・罠カードに対応するステータスであるというメリットになっており、時代の移り変わりを感じるエピソードである。

こんなLV7であるが、最大の弱点は特殊召喚モンスターである点。
特殊召喚モンスターは正規の手段で特殊召喚しなければ蘇生できず、レベル調整などが利用しにくい。
その上、アームド・ドラゴン LV5の効果でしか特殊召喚できないため、あちらを安定して展開できなければ腐ってしまう。
闇堕ちした方が強いとか言うな。

アームド・ドラゴン LV10

特殊召喚・効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの「アームド・ドラゴン LV7」1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
①:手札を1枚墓地へ送って発動できる。
相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する。
武装竜最強形態。
某嫁に並ぶ攻撃力を獲得し、全体除去のコストとするカードの攻撃力や種類を問わなくなった。

しかし、墓地からの蘇生が基本的に不可能なLV7を更にレベルアップさせなければいけないため、召喚条件はかなり厳しい。裏側表示には無力なのも切ない。
そもそもLV7の効果でこのカードを捨てれば攻撃力3000以下のモンスターを全て破壊できるため、わざわざ進化させる必要のない場面も多い。

ただ効果は豪快であり、このカードを主体とする専用のデッキを組む決闘者も多かった。
墓地にこのカードを送り、ファントム・オブ・カオスでコピーするという身も蓋もない活用法をするプレイヤーも。
また、時代が下り後述の融合モンスターの登場したことで、手札にこのカードとプリズマーが揃ってさえいればお手軽に特殊召喚できるようになり、出しやすさは改善されている。
ライトニング・ボルテックスでいいとか思った奴表出ろ。

【派生カード・関連カード】

上記の通り人気の高いカード郡であり、派生カードも多い。
特にLV7のリメイクカードが多数登場している。

第5期の革命パックPHANTOM DARKNESSでは既存のモンスターが闇属性となってリメイクされた「ダークモンスター」が多数収録されており、アームド・ドラゴンもリメイクの対象となった。
そして登場したのが、このダーク・アームド・ドラゴン。通称「ダムド」。
具体的にいえばLV7のパロディカードであり、ステータスも属性以外はLV7と一致している。
情報が出た当初は「使いにくくね?」という評価だったが、登場するとあれよこれよと活躍し環境を席巻したアームド・ドラゴンの出世頭。
詳細は個別項目にて。

もはや伝説となった第9期の記念すべき最初のパック「ザ・デュエリスト・アドベント」で登場したLV7のリメイク。
属性は光属性に、種族は第9期から登場した幻竜族に変わっている。
幻竜族初の通常モンスターでもある。
詳細は、このモンスターが属するカテゴリであるメタファイズの項目にて。

  • アームド・ドラゴン・カタパルトキャノン
融合・効果モンスター
星10/光属性/機械族/攻3500/守3000
「VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン」+「アームド・ドラゴン LV7」
自分が上記のカード全ての特殊召喚に成功しているデュエル中に、自分のフィールド・墓地の上記のカードを除外した場合のみ、EXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は除外されている自分・相手のカードと同名カードの効果を発動できない。
(2):相手ターンに1度、デッキ・EXデッキからカード1枚を除外して発動できる。
相手のフィールド・墓地のカードを全て除外する。

今度はなんとVWXYZと合体したLV7。もはや悪魔合体と言うか合体事故と言うか
名前コピーを許さない非常に厳しい召喚条件に、効果をコピーすらさせない調整が成されているものの相手の場と墓地のカード全除外+除外されてるカードと同名カードを使用不可能という、通したらほぼ勝ち確な浪漫効果を持つ。
また融合素材にLV7を指定しているので、プリズマーで名前コピーからLV7に繋げたり、融合準備や融合徴兵でLV7をサーチすることも可能。

  • アームド・ネオス
融合・効果モンスター
星10/風属性/戦士族/攻3500/守3000
「E・HERO ネオス」+「アームド・ドラゴン」モンスター
「このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を選び、そのレベル以下のレベルを持つ相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
(2):このカードが戦闘でモンスターを破壊した時に発動できる。
このカードは以下の効果を得る。
●お互いのメインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。
EXデッキから「E・HERO」融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
今度はまさかのE・HERO ネオスと合体。
破壊効果は攻撃力ではなく墓地のドラゴン族のレベルを参照とする様になり、自身より攻撃力が高いモンスターも破壊できる反面、レベルを持たないエクシーズやリンクは破壊出来なくなっており一長一短。
目玉となるのは戦闘破壊に成功した際に付与されるメインフェイズに自身をリリースしてEXから融合E・HEROを直接呼ぶ効果。
相手メインフェイズにも発動出来るので、ネビュラ・ネオスでドロー&無効化しつつ裏側除外を狙ったり、コスモ・ネオスで封殺しつつ全破壊を狙ったり、シャイニング・ネオス・ウィングマンで除去を打ち込んだりと多彩な妨害も出来る。
アームド・ドラゴンならEXの枠が空きやすいので色々仕込む事が出来るのも追い風。
ネックになるのはネオスとアームド・ドラゴンのシナジーの薄さ。無理に融合ギミックを採用すると事故率が上がるのでネオス・フュージョンでのデッキ融合が前提となる。

  • おジャマッチング
速攻魔法
(1):手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、「おジャマ」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
そのカードとカード名が異なる「おジャマ」モンスター1体と「アームド・ドラゴン」モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選んで手札に加える。
その後、この効果で手札に加えたモンスター1体を召喚できる。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、除外されている自分の「おジャマ」モンスター3体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。
アニメの影響でありそうでなく、万丈目ファン待望のおジャマとのシナジーカード。
手札または場の表側カードからおジャマ1枚を墓地に送り、違う名前のおジャマモンスターとアームド・ドラゴンモンスター1体をデッキ・墓地からサーチし、手札に加えたモンスターのうち1体をそのまま召喚できる。
墓地から除外して、除外されたおジャマ3体をデッキに戻して1ドローのオマケもついてくる。
速攻魔法なので相手ターンに発動でLV3呼び出し→自ターンのスタンバイにLV5に進化させ、戦闘破壊からLV7へと繋げるのがベストか。
ただし、このカード以外におジャマとのシナジーは皆無なのが辛い。
VWXYZとおジャマ改造も混ぜてアームド・ドラゴン・カタパルトキャノンを狙うなら入れる価値は高い。

  • おジャマパーティ
永続罠
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
デッキから「おジャマ」カード1枚を手札に加え、その後手札を1枚選んで捨てる。
(2):自分フィールドの、「アームド・ドラゴン」モンスターまたは機械族・光属性の融合モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに自分の手札・フィールド・墓地の「おジャマ」カード1枚を除外できる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
除外されている自分の「おジャマ」モンスターを可能な限り特殊召喚する。
おジャマとのシナジーカードその2。
手札、フィールド、墓地のおジャマを除外することでアームド・ドラゴン(とVWXYZシリーズ)が破壊されるのを防ぐ便利な永続罠。
ステータスの貧弱なLV3が破壊されるのを防いでLV7やLV10、アームドカタパルトへと繋げていきたいが、考えなしにおジャマを除外して後で困らないようにしよう。
もっともこのカードの①の効果でこのカードを墓地に送れば除外されたおジャマ達が湧き出すのでどうとでもなるのだが。

名前は似ているがアームド・ドラゴンとは一切関係の無い海外産モンスター。
『アームド・ドラゴン』ではなく『アームドラゴン』なので勿論おジャマッチングのサーチにも対応していない。哀れ。

なお例によって日本語表記/英語表記(遊戯王OCG)の問題があり、英語版だとこちらもArmed Dragonであり、サーチ範囲に含まれてしまったため、再録時に「ルール上アームド・ドラゴンカードとして扱わない」という効果を追加された。悲しみ。


【総括】

ここまで読んだ方は何となく察しただろう。
そう、派生モンスターはともかくとして、元々のアームド・ドラゴンたちはそんなに強くないのである。
そもそも論として「(一部例外を除いて)LVモンスター自体が当時からあまり強くない」という悲しい前提があり、レベルアップを捨て、LV5をドラゴン族デッキにいれた方がまだ使いやすいというのが実際のところだった。

LV10の登場後、リメイクモンスターは何体かくれど、このカテゴリの直接的な強化は上記のアームド・ドラゴン・カタパルトキャノンが登場したデュエリストパック-レジェンドデュエリスト編2まで待つことになる。
その間にもドラゴン族全体の強化は何度も行われており、アームド・ドラゴンも間接的に強化されてきたが、単体性能の低さはどうしようもならなかったのである。
また、デュエリストパックの強化も「おジャマ」と「VWXYZ」を組み合わせるという無茶な強化であり、純粋な強化までとはいかなかったのが現状である。
上記の通り、サポートには比較的恵まれているので、またいつか強化が来るかもしれない。


【アニメでの活躍】

遊戯王GXにてライバルキャラの一人である万丈目準が使用。

デュエルアカデミアノース校で50人抜きデュエルを達成してチャンプとなった万丈目に市ノ瀬校長から託された。
ノース校に伝わる伝説のカードらしいが、LV7を2体同時に使用している場面もあるので、所謂「世界に1枚だけのカード」ではない模様。

アカデミア本校との対抗戦にて十代相手にLV3、5、7を使用。
その効果で十代のHEROモンスターを次々に破壊するが、最後はヒーローキッズの効果を受けて逆転されてしまった。
市ノ瀬校長はこの試合後にアームドドラゴンを返してもらうつもりだったらしいが、うっかりしていたため万丈目に借りパクされてしまった。

万丈目が本校に復帰した後は黒蠍やアムナエルとのデュエルで使用され、二期での斎王とのデュエルにてLV10が初登場。
相手の場のおジャマトークンを効果破壊した後にダイレクトアタックで合計3900ダメージを与え、これ以上無いほど見事に斎王の鉄壁状態を作り上げた。
デュエルの結果はお察し下さい。

ホワイトサンダーと化した万丈目と明日香とのデュエルでは白のヴェールを装備してLV10が真っ白に。
このLV10は、ホワイトサンダーからアームド・ドラゴン LV10-ホワイトと呼称されていた。

三期では万丈目がユニオンモンスターを愛用していたこともあって出番はゼロだったが、四期でのエドとのデュエルで再登場。
三積みした仮面竜で相手の攻撃を耐えてからLV3を呼び出すというお手本のような戦い方を披露。
最終的にLV10まで進化し、破壊効果の通用しないD-ENDに攻撃をしかけて相討ちとなった。

万丈目はアームド・ドラゴンにおジャマを組み合わせて運用しているが、実際にそんなデッキを組むとなると中々厳しい。
コストとするモンスターの攻撃力を参照するアームドと攻撃力0のおジャマでは致命的に噛み合っていないのだ。
万丈目本人もやっていたようにおジャマトリオであれば比較的相性は良いので、そちらを組み込んでみればお手軽に万丈目気分を味わえるかもしれない。


アニヲタ・ドラゴンLV7の効果発動!
手札から捨てたモンスターのテキストと同じ文字数の追記・修正を行う!ジェノサイド・ライター!


















































第11期、それは突然やってきた。
あまりの衝撃に現役の決闘者だけでなく、引退したプレイヤーやOCGに触れないアニメファンにも激震が走り、ついには万丈目サンダーがTwitterのトレンド1位にもなった。



1!
10!
100!
1000!

アームド・ドラゴン

サンダー!




アームド・ドラゴン・サンダー

第11期第3弾となる「BLAZING VORTEX」にて登場したアームド・ドラゴンのリメイク。
今回はLV7だけでなく、3・5・10にもリメイクが登場し、さらに専用のサポートカードも多数登場している。

名前の由来はアニメのアームドドラゴンの使用者であり、万丈目準の愛称「万丈目サンダー」で間違いないだろう。
イラストでも電気を纏ったり、鎧に稲妻マークがついているなど、「サンダー」を強く意識している。

まぁ、これだけならTwitterのトレンド1位になるほど話題にならないはずである。
話題になった最大の理由はパッケージモンスターでもあるアームド・ドラゴン・サンダー LV10の効果にある。
それでは見てみよう。

アームド・ドラゴン・サンダー LV10

効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
①:「アームド・ドラゴン」モンスターの効果で特殊召喚したこのカードは、自身の攻撃力によって以下の効果を得る。
●1以上:カード名を「アームド・ドラゴン LV10」として扱う。
●10以上:このコントロールは変更できない。
●100以上:戦闘では破壊されない。
●1000以上:相手ターンに1度、手札を1枚墓地へ送り、フィールドの他のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、自身の攻撃力を1000アップする。
●10000以上:1ターンに1度、発動できる。
フィールドの他のカードを全て破壊する。

お分かりいただけただろうか。
あろうことかKONAMIは、効果テキストに万丈目サンダーの決め台詞「1、10、100、1000、万丈目サンダー!」を組み込んだのだ。
このオリカも舌を巻くような秀逸な表現にユーザーは仰天、現役プレイヤー以外も巻き込んだ盛り上がりを見せたのであった。
ちなみに、遊戯王では滅多なことでモンスターの攻撃力が1~10の値になることはない。
つまりは、●1以上~●10以上までのテキストはほぼほぼ無意味であり、台詞再現のためだけのテキストであると言える。


他のアームド・ドラゴン・サンダーについて

ステータスはリメイク前と同じ。
近年の遊戯王のカテゴリは共通効果+固有の効果というカードテキストになっていることが基本になっており、LV3~7のアームド・ドラゴン・サンダーもこれに倣っている。

共通効果は以下の通り
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「(リメイク前)」として扱う。
②:手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのこのカードを墓地へ送り、手札・デッキからレベル○以下の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を特殊召喚する。
③:このカードがドラゴン族モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動できる。
(手札を増やす固有効果)。

①でリメイク前と同じレベルのアームド・ドラゴンと同じ名前を得る。つまりサンダーLV5から素LV7を特殊召喚したり、レベルアップ!でリメイク前を特殊召喚できる。弱体化とか言うな
②で特殊召喚できるアームド・ドラゴンはLV3ならレベル5以下、LV5ならレベル7以下、LV7ならレベル10以下となる。
③はややこしい書き方をしているが、要はドラゴン族のコストとして墓地に送られた場合に効果を発動できるということである。
アームド・ドラゴン・サンダーの②のコストだけでなく、リメイク前の破壊効果のコストに使用しても発動できるようにデザインされているのもポイント。
状況次第では、ドラゴン族エクシーズのオーバーレイユニットとして消費するのもアリである。
但し自身の②の効果で墓地に行くのはコストではなく効果処理なので、③の発動条件と混同しない様に留意しておこう。

想定された動きとしては、②の効果で手札のアームド・ドラゴン・サンダーをコストにどんどんレベルアップを行い、LV10を目指すという非常にシンプルなもの。
だが、これまでのアームド・ドラゴンの弱点であった「手札の質をキープしながらアームド・ドラゴンを展開する難しさ」をある程度緩和している。
地味にリメイク元と違い、全てのレベルが通常召喚やその他の特殊召喚に対応しているのも覚えておくと役立つ場面もあるだろう。

以下、個別に見ていく。

アームド・ドラゴン・サンダー LV3

効果モンスター
星3/風属性/ドラゴン族/攻1200/守 900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アームド・ドラゴン LV3」として扱う。
(2):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのこのカードを墓地へ送り、手札・デッキからレベル5以下の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を特殊召喚する。
(3):このカードがドラゴン族モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

固有効果は1枚ドロー。
下級モンスターであり、リメイク前と同じく召喚しやすいのが最大のメリット。
また、下記のサポートカードである武装竜の霹靂でリクルートできるも大きい
このモンスターを起点に一気にLV10召喚という動きも無茶ではないだろう。

アームド・ドラゴン・サンダー LV5

効果モンスター
星5/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1700
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アームド・ドラゴン LV5」として扱う。
(2):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのこのカードを墓地へ送り、手札・デッキからレベル7以下の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を特殊召喚する。
(3):このカードがドラゴン族モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキからレベル5以上のドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える。

固有効果はレベル5以上の風属性ドラゴン族のサーチ。
サーチ先にはアームド・ドラゴンの他、あの嵐征竜ーテンペストが含まれており、お互いに相互サーチができる。

アームド・ドラゴン・サンダー LV7

効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2800/守1000
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アームド・ドラゴン LV7」として扱う。
(2):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのこのカードを墓地へ送り、手札・デッキからレベル10以下の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を特殊召喚する。
(3):このカードがドラゴン族モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「アームド・ドラゴン」カード1枚を手札に加える。

固有効果はアームド・ドラゴンカードのサーチ。
リメイク前と違い通常召喚可能なため、非常に展開しやすいのが嬉しい。
サーチできるアームド・ドラゴンは魔法罠でも構わないため、状況に応じて柔軟な対応ができる重要カード。
アームド・ドラゴン・カタパルトキャノンの召喚条件達成と素材に使える事も重要なポイントかも知れない。


アームド・ドラゴンに属する魔法・罠カード

いずれも「武装竜の◯◯」という名前で統一されている。(◯◯には雷に関した言葉、また雷を用いた造語が入る。)

武装竜の霹靂(アームド・ドラゴン・フラッシュ)
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:デッキからレベル3の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

新旧LV3をリクルートできる速攻魔法。
自分スタンバイフェイズに発動すれば、往年の「仮面竜でLV3(リメイク前)をリクルートしてレベルアップ」を再現できる。
発動後は特に縛りはつかないので、素材として運用するのも可。

武装竜の襲雷(アームド・ドラゴン・ブリッツ)
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。
①:自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスター1体を対象として発動できる。
その同名モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選び、手札に加えるか召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは直接攻撃できない。

自分フィールドのアームド・ドラゴンと同名モンスターをデッキ・墓地からサーチするか特殊召喚する通常魔法。
ドラゴン族しか出せない縛りがあるが単純にモンスターが増えるので優秀なカード…ではあるのだが、地味に注意点が多いカードである。
まず1点はLV3~7のアームド・ドラゴン・サンダーがフィールド・墓地ではリメイク前として扱うこと。
アームド・ドラゴン・サンダーを対象とした場合、墓地から同名カードを蘇生するなら問題ないのだが、デッキから特殊召喚する場合はアームド・ドラゴン・サンダーではなくリメイク前のアームド・ドラゴンを出さなければならない。
また、召喚条件を無視するとあるが、蘇生制限は満たせないため、直接墓地に送られたLV7(リメイク前)は蘇生できない。

武装竜の震霆(アームド・ドラゴン・ライトニング)
永続魔法
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスター1体を対象とし、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●そのモンスターの攻撃力は、そのモンスターのレベル×100アップする。
●そのモンスターのレベル以下のレベルを持つ「アームド・ドラゴン」モンスター1体を自分の墓地から選んで手札に加える。
②:自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスターが効果で破壊される場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。

注目すべきは①の2番目の効果。
手札消費の激しいアームド・ドラゴンにとって永続的に手札を増やせるカードは貴重である。
①の1番目の効果は単純に打点を上げられるのは便利ではある。また、LV10の●10000以上の足しにもなるかも知れない。
②の身代わり効果は効果破壊にしか対応してない点に注意。
一応その点では①の打点アップとも噛み合っていると言える。

武装竜の万雷(アームド・ドラゴン・サンダーボルト)
通常罠
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は、そのモンスターのレベル以下のレベルを持つ自分の墓地の「アームド・ドラゴン」モンスターの種類×1000アップする。
このターン、そのモンスターが相手に与える戦闘ダメージは0になる。
②:墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「アームド・ドラゴン」魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。

①の倍率が高く、LV10の●10000以上を満たす可能性が一番高いカードである。
ちなみに、このカードもLV3~7のアームド・ドラゴン・サンダーがフィールド・墓地ではリメイク前として扱うことに注意しなければならない。
同じレベルの新旧アームド・ドラゴンが一体ずついても上がる攻撃力は1000である。
メインとなるのは②の効果だろう。ハンド・アドバンテージを稼ぎやすく、手札消費の激しいこのデッキにとってありがたい効果である。
この効果をメインで使うなら、おろかな副葬で直接墓地に送るのも手である。


その他


鎧竜(よろいりゅう)-アームド・ドラゴン-
効果モンスター
星4/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1400
①:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
手札・デッキから「鎧竜-アームド・ドラゴン-」以外のレベル5以下のドラゴン族・風属性モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン直接攻撃できない。

漫画版万丈目が使っていた《鎧竜(アームド・ドラゴン)》。
作中ではモンスター効果が不明であったが、OCG化に伴いややこしい名前の変更の共に戦闘勝利時に同名以外のレベル5以下のドラゴン族・風属性モンスターのリクルートが追加された。
「アームド・ドラゴン」であるので武装竜の万雷による強化が得られるのでリクルート効果の発動はしやすい。
リクルートしたモンスターには直接攻撃できないデメリットが付くが、モンスターには攻撃できるのでリメイク前のLV5を呼び出して追撃→リメイク前LV7にレベルアップと繋げるのが理想。
チューナーやレベル4を呼び出してメイン2にシンクロ・エクシーズと言う選択もあり。

アームド・ドラゴン LV10-ホワイト
特殊召喚・効果モンスター
星10/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:レベルの合計が10になるように自分のフィールド・墓地から「アームド・ドラゴン」モンスターを除外して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、デッキから「白のヴェール」1枚を手札に加える事ができる。
②:このカードのコントローラーが受ける効果ダメージは0になる。
③:このカードが攻撃するダメージステップ開始時に発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで破壊する。

「BLAZING VORTEX」に登場したアームド・ドラゴン・サンダー以外の新しいアームド・ドラゴン。
上記のアニメでの活躍で触れた、白のヴェールで真っ白になったLV10である。
召喚条件が割と緩く、ドラゴン・目覚めの旋律でサーチできるため、出しやすいのがメリットである。
ちなみに「光属性のLVモンスター」なので地味にこの娘のサルベージ対象でもある。上手く場に並べればマアトが出せる。採用するかどうかは別として

ちなみにサーチ対象になっている白のヴェールの効果はこちら。

白のヴェール
装備魔法
①:装備モンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
②:装備モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時に発動する。
相手フィールドの表側表示の魔法・罠カードの効果はダメージステップ終了時まで無効化される。
③:装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
④:魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードがフィールドから離れた時に自分は3000ダメージを受ける。

装備モンスターに古代の機械と同様の効果を付与するだけでなく、攻撃は永続魔法・罠も効果を失わせ、装備モンスターが戦闘に勝ったら相手の魔法・罠を全破壊とトコトン魔法・罠をメタる装備魔法。
モンスター破壊には長けるが魔法・罠への対処が難しいアームド・ドラゴンの弱点をある程度カバーしてくれる。
自身が場を離れた時に3000ダメージを受けるデメリットはあるが、ホワイトが効果ダメージを0にする効果を持つのでホワイトと併用する分には実質デメリットなしと言っても良い。
ホワイトに装備させたならホワイトの③の効果で更に相手のカードを安全に破壊できる。
ただし永続魔法・罠を無効にするのは装備モンスターの攻撃中限定なので、グラヴィティ・バインド─超重力の網─やレベル制限B地区の様に攻撃を封じられると対応出来ない点には注意。
また、ホワイトと併用する場合もホワイトと同時に除去されたら3000ダメージを受けてしまうので油断は禁物。


パイル・アームド・ドラゴン
効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2800/守1000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:風属性またはレベル7以上の、このカード以外のドラゴン族モンスター1体を手札から墓地へ送って発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:手札・デッキから「パイル・アームド・ドラゴン」以外の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を墓地へ送り、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、自分はモンスター1体でしか攻撃できず、対象のモンスターの攻撃力は墓地へ送ったモンスターのレベル×300アップする。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEXで登場した漢の浪漫を装備したLv7。
アニメでアームド・チェンジャーを装備したシーンが元ネタ。
手札から風属性かレベル7以上の他のドラゴン族を墓地に送って特殊召喚、手札かデッキから同名以外のアームド・ドラゴンを墓地に送って選んだ味方1体しか攻撃できない代わりにコストにしたモンスターのレベル×300強化と火力特化のモンスター。
コストにするのはアームド・ドラゴン・サンダーシリーズを選べば無駄がない。



追記・修正は地獄の底から不死鳥の如く復活してからお願いします。

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最終更新:2024年04月21日 14:34