コンビニ

登録日:2010/12/31 Fri 13:58:30
更新日:2024/03/24 Sun 18:58:39
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今度は確実なんだろうなあ?

ああ、ビンビン感じる!

お前の能力、すごいのはわかってるが……
時々ハズれるからな。

ハズレじゃない!ハバがあるだけだ。
ま、精度という意味じゃ兄貴の予知能力に及ばないのは認めるがな。

あ~あ、腹減ってきたぁ……。

おっ!

ん?

コンビニみっけ!!

アニメ『ゲッターロボアーク』第1話「天の鬼」より

コンビニ。
それは、人々の生活に潜むオアシス。
そのオアシスを守る為に、名も無き彼らは戦い続ける。














知 ら な い なんて言わせない。

コンビニとは、コンビニエンス・ストア(Convenience Store)の略。
「便利なお店」というそのものズバリな名前の通り、年中無休、24時間営業(後述)といった非常に便利な特徴を持ち、
現代人にとて無くてはならないパートナーである。

一部地域を除き、徒歩圏内に必ず一件は存在する。
我々とコンビに!なろうと目論む店舗も。

昨今のひらがなブームに則ってこんびに!とかこん★びにとかでメディア化図ればウケが宜しいんじゃなかろうか。



【概要】

コンビニとは、年中無休、長時間で営業される小売店の事。
取り扱う商品は食料品から日用雑貨まで多岐に渡る。
小売店と侮る事なかれ、種類がやたら豊富で、夜中でも空いてる事から下手なスーパーより物が揃ったりする。

コンビニ=24時間かと思いきやの大まかな定義は以下三つ。

  • 『売場面積30平方メートル以上250平方メートル未満で』
  • 『飲食物を取り扱う』
  • 『営業時間が1日14時間以上のセルフサービス販売店。』

…あれ、結構溢れてね?近年日本では利便性=コンビニという図式のようだ。
ちなみにセブンイレブンの由来は「AM7~PM11時間での営業」というもの。

コンビニと言えば、利便性の反面量販店より少々値が張る原則定価販売が一般的だった。
しかし、スーパーの夜間営業や(shop99とかね)MOTTAINAI思想を背景に、偉い人達との間で色々頑張った結果、値下に踏み切った商品も見受けられる。


【営業形態】

定義はともかく、治安や現代人のニーズから24時間営業は事実上原則化している。
入り口付近でたむろしておられるこんな話し方をするお兄さんとか何者かにより出産された芳ばしさ溢れる素敵なものとか見る辺り、治安(笑)ではある。
こないだフンだし。

娯楽施設が増えた分、昔よりこんな話し方をするお兄さんは減ったらしいが、フンは残った。ふざけんな。


【主な店舗】

セブンイレブン

コンビニという概念を生み出した、米国発祥の老舗。
元は1927年にダラスの氷販売店の一店舗で卵、牛乳、パンを売り始めたのがコンビニの始まりである。
その後、親会社を買収してダラス各地の店舗を運営する様になり、トーテムポールを店の目印に据えた「トーテム・ストア」として、同一のユニフォームを着たスタッフによる均質なサービスを展開していく。
1946年には「午前7時から午後11時まで」という当時としては前例のない営業時間を掲げ、「セブンイレブン」と改名。
なお1991年にはイトーヨーカドー傘下となったが、現在はイトーヨーカドーともどもセブン&アイ・ホールディングス傘下となっている。

業界では店舗数も平均日販も頭一つ飛び出ているコンビニチェーンなだけあって、都会ではコンビニといえばこれ。サービスも多い。
しかし地方では2010年代初頭まで四国には一店もなかったなど消極的。
これは、以前はセブンイレブンのブランドが圧倒的であったため、独占を防ぐために他社と協定を結んだことによる。
ただ、最近ではその四国に店舗ができるなど地方進出に積極的になりつつある。
鳥取県島根県に店がなかった頃も*1、なぜかテレビCMはがっつり流していた。ナンデ?
2019年に沖縄県に進出したことで全ての都道府県での進出を完了した。

ローソン

こちらを参照。
別業態の健康志向店舗ナチュラルローソンに加え、
吸収合併や業務提携による店舗として100円ショップ+生鮮コンビニのローソンストア100
スリーエフの転換店舗ローソン・スリーエフ、ポプラの転換店舗ローソン・ポプラ
など、多彩なグループ店舗を抱えているのが特徴。

ファミリーマート

ぴろりろりろ~ぴろぴろぴ~
純粋な日本発のコンビニ。
印象的な音が鳴るメロディチャイムは実は個人でも購入できる。
ユニーの子会社だった"サークルKサンクス"を吸収したうえ、ブランドを消滅させてしまった張本人。これ以外にも、ココストアなど数々のコンビニチェーンを買収してファミリーマートに転換してきた過去がある為、地域によっては「路地を挟んだ隣接ビルのテナント同士がファミマ」、「幹線道路を挟んで向かい合わせにファミマ」みたいな具合に、普通ならありえないだろレベルの至近距離にファミリーマート同士の競合店があるなんて事も*2
2006年に全都道府県に進出。
余談だが90年代初頭まで使用されていた太陽と星のマークは今も現役。気になったら店の中を探してみよう。

ミニストップ

ファーストフードや冷菓の加工販売を行っている。
イオンの子会社であり、同社のPB商品マックスバリュも販売されている。
イートイン(店内で食事ができるスペース)を導入した先駆者であり、ツーリングなどではありがたい存在。

デイリーヤマザキ/ヤマザキデイリーストア/ヤマザキショップ

パン屋のコンビニ。こちらもセブンイレブン同様、地方ではあまり見かけない。
ヤマザキの名がつく店舗ブランドが3つもあってややこしいところだが、違いとしてはデイリーヤマザキが一般的なコンビニ、ヤマザキショップが昔ながらの個人商店ベースの店舗、デイリーストアがその中間で若干コンビニ寄り…という認識で見てもらえれば何となくその違いがわかると思われる。特にヤマザキショップの場合は、24時間営業店舗はまず無いと思って良い。

ポプラ

西日本および関東北陸で展開するコンビニチェーン。本社は広島県広島市在住。
赤地に緑の木のシルエットがロゴマークで、スキーなどで田舎に行くと高確率で目にする。
弁当を買うと、レジでジャーから暖かいご飯をよそってくれる「ポプ弁」が特徴。
2014年からローソンと業務提携。2021年にはグループの140店舗がローソン・ポプラまたはローソンへ転換された。

セイコーマート

北海道のローカルコンビニ。
だが、侮るなかれ。北海道の僻地故に大手があまり手を出さないので、地元の商店代わり(生命線)になっている面もあって地元での支持率が高い。
詳しくは項目参照


【消えたコンビニ】

全国各地に様々なコンビニが存在するが当然競争に敗れ、また提携・合併で消えていったコンビニもある。

サンチェーン

1976年から都市圏を中心に全国展開していたコンビニ。
1980年に後発のローソンと業務提携し流通システムの統合、両ブランド合同のCMやキャンペーンを行う一方、独自性を保ったまま共存していた。
1989年ローソンと対等合併。既存店はローソンに転換した。
北海道から九州まで手広く1000店舗ほど営業しており、今日におけるローソンの店舗数と展開地域の広さはサンチェーンの存在あってこそと言える。

ⓀサークルK

アメリカ発祥のコンビニエンスストアで、欧米ではガソリンスタンドの併設店など、運営形態が多岐に及ぶ。因みに中国語圏の発音では「Circle K」は発音し難いらしく、中国・台湾では○とKを分離して「OK(おーけー)」と読み換えたブランド名がそれぞれにつけられて展開している。
日本では、東海地方・静岡県に総合スーパーを展開するユニーによって日本法人が設立され、親会社の本拠である愛知県を中心とした東海地方で圧倒的な店舗網を構築。後述のココストアと合わせて愛知県を代表する2大コンビニエンスストアチェーンとなっていた。後に次項のサンクスと経営統合した事で、実質的に全国展開に成功するが、親会社のユニーがライバル企業であるファミリーマートに買収された事でファミマ側にブランド統合されて消滅した。
コンビニエンスストアの中でもカフェスイーツに力を入れている傾向があり、「K's Cafe」のブランドで商品展開するだけでなく、それをそのまま店舗ブランドとしたカフェ型店舗も展開していた。
また、おでんシーズンには、赤塚不二夫の漫画おそ松くんの登場キャラクターチビ太が持つおでんを再現した『チビ太のおでん』が販売されるのが恒例で、サンクスとの統合後もファミリーマートに転換される前まで継続していた。

サンクス

全国で幅広く展開し大都市圏でも比較的多く存在したコンビニ。
末期にはガールズ&パンツァーとコラボし劇中にも登場しているため実物は知らなくても見たことあるという人も多いと思われる。
元は衣料スーパーの長崎屋のコンビニエンスストアとして誕生したが、後に前述のサークルKと経営統合してサークルKサンクスと言う2ブランド並列の社名となり、運営がユニー側に統合されたが、2ブランドが併存する形で店舗展開は継続。ユニー運営によって店舗網を拡大したがそのユニーがファミリーマートに買収されたため、サークルK共々ファミリーマートへと転換され消滅した。
レジ前のスナックが評判がよく、ファミリーマートになっても残してほしいとの声もあったがかなわなかった。

ホットスパー

地方ではかなり強かったコンビニ。
欧州を中心にする小売りチェーン「スパー」の国際スパー本部との提携により日本に進出してきた。
特に高知県ではこれ以外のコンビニが進出してなかったのもありホットスパー一強であった。
しかし、3大都市圏では弱かった上にホットスパー自体多くの小売会社が纏まった烏合の衆だった。その為、九州エリアなど地方によっては「ホット」が付かない「スパー」名義での店舗が大半を占めるエリアも存在した。
その後運営会社が店舗をすべてをココストアへと転換したたため全てココストアになり消滅。

ココストア

セブンイレブンよりも先にコンビニをオープンさせたと言われる最古のコンビニ。
東海を中心に展開していたが徐々に他社に劣勢を強いられホットスパーを展開していた会社と提携、上記のようにココストアに一本化され生き残りを図った。
しかし最終的にはファミリーマートに買収され子会社となり採算の取れる店舗はファミリーマートに、不採算店舗は閉店する形で姿を消した。

エブリワン

九州を中心に展開していたコンビニ。
店舗に厨房・パン焼き釜を備え出来立ての弁当・パンを提供することで他社との差別化を図っていた。
しかしこのコンビニもココストアと同時期にファミリーマートに買収され、ココストア同様転換or閉店という形で姿を消した。
ファミリーマート買収しすぎじゃね?

ローソンマート

2014年~2015年のごく短期間に39店舗のみ存在したローソンストア100系列の激レアなコンビニ。
100円の食品と雑貨の販売が主なローソンストア100に対し、スーパーのような脱100円の品ぞろえを特徴としていた。
さらに店舗内厨房にて調理された総菜、おにぎり、サンドイッチ、弁当も販売。
しかし100円ショップ・コンビニ・スーパーをごちゃ混ぜにした半端な価格帯や品ぞろえにより赤字は拡大。ローソンストア100不採算店と共に閉店または他ブランドへ転換された。


【商品】

店頭に並ぶ商品は大まかに分けると大体三種類。

飲食料品

弁当、ファーストフード、清涼飲料水等。
季節によりおでんや焼き芋まで並ぶ。
大量消費文明にある現代、廃棄によるロスが最も高い品目。
その額何と月あたり50~60万にも及ぶ。
おにぎりだと一日辺り180個前後が廃棄される計算になる。
MOTTAINAI…

基本的にコンビニにおいて『見切り販売』が行われないのが拍車をかけるようだ。
廃棄狙いで余分に発注する聡明な方々のおかげで今日の飲食業界では『原則売れ残り廃棄』だが、ぶっちゃけ食っても死にません。

『日用雑貨』

整髪剤、 洗髪料等の水回り品、下着、化粧品、食器類、果ては防寒具や電球までちょっとした百貨店並の品揃え。
他店と比べて少々値は張るが、緊急時は重宝する。最近だとセブンイレブンで100円ショップ大手のダイソー商品や、LightningケーブルといったApple製品の純正付属品を扱っていたり、無印良品の商品がかつてはファミリーマートで、現在ではローソンで取り扱われていたりと、棚の一角だけ別の店なのではないかと見間違うようなラインナップが並んでいるケースも見受けられる。
また近藤さんと呼ばれるオーパーツもしばしば見掛けられる。
オーパーツの割に安価だが、使用には何らかの条件が必要らしい。
条件を満たさずレジに向かうと店員から『お前が?』といった具合の視線をもろに向けられる注意して欲しい。




<●> <●> <お前が?


『新聞雑誌類』

各社新聞や、ファッション雑誌や少年誌等幅広いジャンルの読み物が揃えられている。
この時、立ち読みできるかは店舗による。紐やビニールで梱包する店舗もあるからだ。
でも確かに消費者側からすれば、黄ばんだ雑誌何て買いたく無いので当然ではある。

ちなみに本のビニールや梱包、袋とじを破ったりすると器物破損です。買い取りで済めばいいですが最悪訴えられますよ!!

成人誌コーナーと隣接する棚の雑誌を立ち読みしつつ、境界線を行ったり来たりする厨房並びにおっさんはサバンナに住むハイエナのそれである。
見ていて非常に滑稽なので、暇なお友達は是非観察してみよう。


この他にもATMが設置されていたり、インターネットを使った通信販売の代理手続きや商品の受け取りや電子マネーでの支払いが出来る。
自動車税などの納税もでき、ちょっとした市役所である。
確実に客の求めるニーズや要望に答えるコンビニは、もはや我々にとって無視出来ない要素なのだ。
できればフンもどうにかして欲しかった。



【他企業間の連動企画】

ローソンけいおん!
FamilyMartハルヒと連動した企画は記憶に新しい。
他にもローソン×ゲオ間のクーポンやポイントカード一元化(Ponta)など、他企業間との協力しての営業は多い。

実際、ローソンに関して言えばけいおん!企画の際は多大な利益を上げただろう。
これは、企画対象商品を規定数購入すれば、それに応じた好きな景品が手に入るという物だった。

この企画で午後ティーや、普段売れ行きの好ましくなかった商品の売上はかなり上昇したという。
そうでもしなければ普段綿菓子イチゴジャムトースト何て誰が買うのだろうか。
俺は買わされた。

何故彼等がこのような戦法をとるのか。
答えは単純。経営が厳しいからだ。

想像して欲しい。
年中無休24時間営業と言うことは、常に開店していなければならない。
それだけ、それに伴う光熱費や、夜間の賃金上乗せなどによる経費の増加が馬鹿にならないのだ。

どの企業もそうだが店員は社員採用を減らし、学生等による非正規労働者で賄われる。
結果、教育が十分な物とは言えず評判を落とし客足を減らす要因になってしまう。

それだけではない。
前述した飲食料品のロスは、トータルで見ると確実に赤字なのだ。
勿論人件費や必要経費は現状から削れない。
MOTTAINAI思想や、過剰な店舗増加も経営難に拍車をかけている。
高経費と引き換えの利便性は、確実に彼等コンビニの首を閉めているのだ。
事実近年では元々過疎化によって人手不足な田舎ほどそれが顕著に出ており、閉店するコンビニも後を絶たない。



【備考】

この様に、コンビニとは我々現代人にとって無くてはならない要素である。
確かに便利だが、日常的に利用すると出費がかさむのもまた事実。

大量消費にある現代、我々にとって真の『利便性』とは何なのか。
必要性の是非も併せ、一考する事が求められる時代なのである。


【余談】

日本で初めてのコンビニができたのは、東京都江東区の豊洲。セブンイレブンの1号店である…とされているが実際には諸説あり
上記のようにココストアは「日本のコンビニエンスストア発祥の地」の石碑を立てていたりとはっきりしない。
なおセブンイレブン1号店は当日は雨だったにもかかわらず、店内は大賑わいで、初めて売れた商品はサングラスだったという。
ちなみに、24時間営業のコンビニができたのは、福島県郡山市が初。こちらもやはりセブンイレブンだった。

青のりで有名なブリーフ&トランクスの楽曲のタイトルにもなっている。
深夜にコンビニへ出かけた女性の視点で描かれる素敵ソング。


今のご時世、ちょいと市街地を離れれば安全に寝る場所も食い物もない。

な、なんだよ……?

こんな世の中だからこそ、ちゃんと金は払おうぜ。
でないと……

で、でないと……?

でないと?

コンビニに握り飯が届かなくなる!

アニメ『ゲッターロボアーク』第1話「天の鬼」より


追記、修正はお金をしっかり払ってからお願いいたします。

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最終更新:2024年03月24日 18:58

*1 島根は2009年、鳥取は2015年に進出。しかも本州では最後の進出となった。

*2 言うまでも無いが、この場合片方の店舗が旧サークルKサンクス、旧ココストアなどの「ファミマに吸収された側のチェーンのブランド転換店」である。