ゾック(MS)

登録日:2012/07/31(火) 16:43:30
更新日:2023/12/30 Sat 01:00:54
所要時間:約 4 分で読めます





「見つけたぞ、ジャブローの入り口だ」

MSM-10 ゾックとは、機動戦士ガンダムシリーズに登場する水陸両用MSである。

諸元


頭頂高:23.9m
本体重量:167.6t
出力:3849kw

武装
頭部メガ粒子砲
肩部メガ粒子砲×8
アイアンネイル×2

パイロット:ボラスキニフ


機体解説

キャルフォルニアベースで開発された試作機であり3機が製造、うち2号機がジャブロー攻略作戦のためにマッドアングラー隊のもとに送られた。

搭載された大型ジェネレーターの出力は当時のMSとしては破格であり、なんとザクⅡの4倍。
頭部含め合計9門のメガ粒子砲(頭部メガ粒子砲はフォノンメーザー砲とも言われるが実際はメガ粒子砲そのものである)を搭載しており、肩部メガ粒子砲に関してはズゴックのものより威力が高くさらに連射が可能。
だが大型ジェネレーターを積んだ故に巨体かつ超重量の機体になってしまいスラスターの推進力は25万3000キロになってしまった(例:ズゴックの推進力は8万3000キロ)。
そのため移動は基本的にホバーで行い(つまり脚はあるがほとんど飾りなのだ)、その重量故に敵機の動きについていけないことから前後対象という異彩を放つ容姿となった。
役割としては水陸両用MS上陸部隊への火力支援であり、実弾兵器を積んでいないのもそのためである。
両腕のアイアン・ネイルも格闘戦用ではなく砲台として運用された際のアンカーとしての使用が考えられていた。

ちなみに製造された残りの試作機2機は潜水艦隊マンタレイに配備されたが、1号機は輸送中に連邦の攻撃を受け破壊されている。
3号機の所在は不明であるためMSV-Rに期待しよう。



劇中での活躍


【TV版】

ジャブロー攻略のためにマッドアングラー隊に配備され、シャアから「使えるのか?」「見かけ倒しでなけりゃいいがな」と酷評を受けるもボラスキニフ曹長が搭乗しジャブローの入り口を発見するという快挙を成し遂げる。

その後シャアと共に上陸、メガ粒子砲でゲートを破壊しジャブロー内部へと侵入する。
が、ガンダムとの戦闘で損傷を負い逃走したシャアを逃がすために、アッガイ達を全く止まることなく瞬殺しながら追いかけてきたガンダムの前に現れ、
メガ粒子砲を連射してガンダムを攻撃するも一撃も当たることなく、ビームライフルで機体を貫かれ沈黙した(コクピットを撃たれたのか爆発はしなかった)。
しかしガンダムの足止めには成功したため……シャアはこの人たちを犠牲にして、その隙に逃走できました。


【劇場版 哀・戦士】



尺の都合で61式戦車の砲撃で破壊された様に見える。


岡崎優作の漫画「機動戦士ガンダム」


宇宙用モビルアーマーとして登場。
キシリアの命を受けたマ・クベが搭乗しグワジンから出撃、ガンダムと戦うもビームサーベル二本で両断されドズルの艦隊を巻き込んで爆散した。
ちなみにこの漫画では、頭部の鋭角でガンダムに頭突き攻撃を試みようとしていた(未遂には終わったが)。
そりゃあ造形だけ見れば頭突き用と思うよねぇ


【安永航一郎の漫画「ロボゾック」】

中枢システムに特殊なものを採用したMSとして登場。だがこの「システム」の正体は戦死したさる高官脳を組み込んだ曰くつきにもほどがある代物。
待機中にも生前の癖を反復するなど兆候を見せていたが、自らを死に追いやったの存在を感知するとボラスキニフの操縦を無視して暴走。復讐を果たさんと襲い掛かるがそこに連邦の白い悪魔が現れ…



機動戦士ガンダム THE ORIGIN

ジャブロー戦とオデッサ戦の時系列が入れ替わったため、その間のベルファスト編で登場。原作と同じくボラスキニフが搭乗。

本来は大西洋の防衛を担う機体として開発されたが量産が間に合わず、マッドアングラー隊のブーン部隊のユーコンにゴッグとともに搭載されていた。辺境警戒任務かと思ってたらいきなりベルファストに大物であるホワイトベース隊が到着するとは想定してなかったようで、ブーン隊長は手駒不足を嘆いていた。

まずはベルファスト基地襲撃時にゴッグの後続として登場。同僚のカラハをたしなめるもカラハはジーンよろしく単機で暴走。直後にカラハがカイ・シデンガンキャノンに撃破されたのを確認すると手駒不足のためユーコンに帰還した
ちなみにホワイトベースといえば当然ガンダムが搭載されていると想定されたため、ガンダムを目の敵にしているシャアに出撃前に愛機を取られそうになっていた。結局湾岸警備に出たのはジムだけだったためシャアは興味をなくして当初の予定通りボラスキニフは出撃でき、彼はうれし涙を流していた。

その後オデッサの前哨戦であるジブラルタルの攻防に僚機のズゴックとともにトクワンの駆るグラブロに曳航される形で水中からのホワイトベース襲撃作戦に参加。水中での機動性を活かしてスレッガー隊のコアファイターを翻弄し彼の部下を一人撃墜するも、スレッガー機のコアファイターのミサイルで撃破されてしまった。



機動戦士ガンダム サンダーボルト

久々に四脚ゾックが登場したが、PS2ゲーム版よりさらに大型化しており、なんと 脚の中にアッガイ一機がしまえる程 の超巨大MF(モビルフォートレスの略。Gガンは関係ない)として登場した。
あの世界のアッガイが12m級と小型化されているのは気にしない方向で


ガンプラ
旧1/144とHGUCが発売。
その巨体故か「機動戦士ガンダム」に登場したMSのプラモデルにおいて唯一1/100スケールでのキット化がされておらず、MG化を望む声が多い。



ゲーム


ガンダムバトルシリーズ

他のジオン水泳部と同様に使用可能。スラスター移動だが機動性は乏しく、陸上での運用は難しい…のだが主兵装のメガ粒子砲の威力が凄まじく、しかも狙撃ビーム4発同時発射であり遠距離から楽々敵機を殲滅できるので何の問題もない。
しかも原作通りに後ろを向いたままでもちゃんと後ろから発射できるので死角もなし。

副兵装のフォノンメーザーは主兵装と比べるとあんまり目立たないが、結構使いやすい。スタッフの悪ノリからか格闘もできるようになっており、自身をグルグル回転させながらアイアン・ネイルによる猛攻を仕掛けてくれる。
SPAは前後八門のメガ粒子を最大稼働させたまま回転し高出力のレーザーで辺り一面を薙ぎ払うという大迫力なもの。
そこ、ツインバスターライフルと似てるとか言うな。

ギレンの野望シリーズ

限界性能がそれなりのワンオフ系水陸両用MSとして登場。

鈍重そうな見た目に反して9もある移動力、複数の射程を持つビーム兵器、そして本シリーズで重要な索敵能力がAと格闘がない以外はいろいろ器用にこなせる良機体。

逆シャア世代まで網羅したアクシズの脅威シリーズにおいても、型落ち後でも拠点確保や水中からの索敵要員として渋い働きをしてくれるだろう。

PS2専用ソフト「機動戦士ガンダム」

ストーリーモードにてまさかのラスボスとして登場(ストーリーがジャブロー戦までのため)。
大型化してなんと四脚となるという、ラスボスにふさわしいアレンジが施されている。

戦場の絆

コスト240の射撃型ホバー機体
メイン射撃にチャージ式の特殊武器である頭部メガ粒子砲を装備
これはトリガーを離すと左から右にビームを薙払う

サブには肩部メガ粒子砲A/B/Cのいずれかを装備
Aは威力が低く射程が短いが一発よろけを取れる。BはAより射程が短いが威力が上がっており、一発ダウンで後ろにも攻撃可能。

Cは一発ダウンでBR並みの威力を持ち射程も長いが、コスト+30で左右から順に前後8方向に弾を発射する特殊な装備
後方への敵機には「命中!」という音声を聞かないと命中の確認が取りづらく、また何故か前方の相手には最後に発射され
「硬直を確認→発射」では命中しづらい為、使用率は低い。

装甲3のセッティングはダッシュ&ジャンプ速度が大きく低下するものの
「ダッシュの長時間持続性を追及」の言葉通り、一度のダッシュが8~9カウント程度も持続する
ブースト回復速度は速いがオーバーヒート時の回復は遅いが、ジャンプを多用しない限りブーストは切れないと思ってもいい。

流石に高機動な高コスト機には追いつかれるが、前衛力のあるプレイヤーなら、コスト200以下の相手であればタイマンでも相手しやすい。
ただしバズーカなどの誘導兵器にはめっぽう弱くなる。

格闘はアイアンネイル


機動戦士ガンダム戦記Lost War Chronicles

前述のPS2「機動戦士ガンダム」版デザインで登場。ジオン側の自機として使用できる。
本作の水泳部は「水辺に触れると性能が上昇する」(具体的に言うとブーストとビーム兵器の冷却効率が恐ろしく上がる)という特性を持っており、ジャブロー(地上)において文字通り無敵の強さを発揮する。
もともと強力なメガ粒子砲をほとんど無制限に垂れ流せるというのはそれだけで強い。


ガンダムオンライン

癖の強い機体が多いジオン機体の中でもトップクラスの癖の強さを誇る機体。
設定を忠実に再現したモデリングのためとにかくでかく、いるだけで謎の存在感がある。
一方当たり判定も大きいのに鈍足でジャンプ性能も劣悪なので前線に出ると確実に流れ弾で死ぬか味方の斜線を塞ぐというネタを抱えており、「御神体」呼ばわりされてネタ機扱いされている。
ただし火力と射程はバカにならないので防衛線時には意外と強く、タンク系と同じくダウンしないという特性があるのでタイマンならなかなか侮れない性能を秘めている。


SDガンダム ガシャポンウォーズ

カプセルトイをモチーフにした任天堂とバンダイ共同のGC/Wiiソフトに初代枠として登場している。

マップ対戦モードの水中マスでは水陸両用機の性能が大きく上がるという『水陸両用がちゃんと水中で強い』ゲームなので、ゾックも漏れなく性能が大幅アップ。

元々の耐久性と火力の高さも相まって水中では非常に高い戦闘力を発揮し、高難易度モードでは最高コストのガンダムタイプのユニット3機がNPCのゾック一体に纏めて返り討ちにされるという『緑の悪魔』とも揶揄される悪夢みたいな絵面を体験できる。


【余談】

デザインは富野の発案であり、ラフ画と設定画にほぼ変わりは無い。




追記、修正は前後対称になってからお願いします。

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最終更新:2023年12月30日 01:00