KAMENRIDER DRAGON KNIGHT

登録日:2009/10/09(金) 08:06:36
更新日:2024/04/10 Wed 10:52:01
所要時間:約 8 分で読めます






「仮面ライダー」×「海外ドラマ」!

今、新たなるライダー伝説が始まる!




アメリカ制作による『仮面ライダー龍騎』のリメイク作品。言わば『パワーレンジャー』の仮面ライダー版。

【概要】

『仮面ライダードラゴンナイト』『カメンライダードラゴンナイト』とも表記される。

一部の映像はやはり日本版『龍騎』を流用して作られているものの、
ライダー同士が複雑に絡み合う原作とは異なり、今作は単純明快な正義対悪の戦いとなっている。

その他の主な変更点
  • 全てのライダーの名称変更(例:龍騎→ドラゴンナイト)
  • 明確な悪の親玉としてゼイビアックス将軍(吹き替え版の声はデネブ)がいる
  • ミラーワールドは鏡写しの世界ではなく、ベンタラという地球に酷似した異世界(風景も違う、どことなく日本っぽい)
  • カードデッキは破壊出来ず、変身可能者もDNA登録で制限されている
  • 変身時の掛け声は「カメンライダー!」(実際にはネイティブ気味にCOME−RIDE!!)(吹き替え版でも掛け声のみ本家の俳優ボイスがそのまま使われている)また、変身エフェクトも鏡要素が排除されベルト内でデッキが縦に回転、ドーム状のオーラが展開されるなどよりド派手になった。アドベントカードのボイスも総とっかえされている。
  • ミラーワールドで倒されても死なないが、代わりにアドベント空間に飛ばされてしまい、空間に行く事ができるアドベントマスターが復活するまではカプセル内に幽閉される事になる


日本では2009年に東映チャンネルで吹き替え版が放映され、後に地上波の深夜帯やアニマックスでも放映された。現在はTTFCにて全話視聴可能。
吹き替えには過去の仮面ライダー作品に出演した俳優・声優が多数参加している。

地上波版主題歌として、日本のヴィジュアル系バンド「defspiral」の『DIVE INTO THE MIRROR』が、第5話から使用されている。また、この曲のミュージックビデオには、本編のものと思われる映像が使われている。

【登場人物】

キット・テイラー/仮面ライダードラゴンナイト
「COME(KAMEN)−RIDE!!」
吹替:鈴木達央
原作では仮面ライダー龍騎。
今作の主人公。18歳。名前の由来は原作の主人公、城戸真司(キド-)から。
行方不明の父に導かれドラゴンナイトのカードデッキを手にしてライダーになった。
ちなみに吹き替え版中の人は本作が縁で本家龍騎の声も担当する機会を得る。

◆レン/仮面ライダーウイングナイト
「二人なら、力も倍増だ!」
吹替:松田悟志
原作では仮面ライダーナイト。
今作のもう1人の主人公。24歳。
ツンツンしていたオリジナルとは逆にいい兄貴分であり、キットの師匠的存在。
名前の由来は原作のもう1人の主人公、秋山蓮から。ちなみに吹き替え版ではその蓮本人が演じる。
異世界ベンタラの騎士・仮面ライダーの生き残りであり、変身前の生身の時点でかなり強い。

◆ドリュー・ランシング/仮面ライダートルク
「ゴールが決まったな!俺は王国、お前は天国!」
吹替:遊佐浩二
原作では仮面ライダーゾルダ。トルクは「回転」の意。リボルバー拳銃の弾倉あたりが由来だろうか。
ゼイビアックスに協力する詐欺師であり、侵略に協力すれば地球の王にしてやると持ちかけられてトルクとなった。物事が上手く行かないとイライラしやすい性格。
原作では主役の1人だったが、今作では主人公達と終始敵対し、最後はあっさりとベントされる。
後に彼のそっくりさんであるチャンスが登場、以後トルクのデッキは彼の手に戻る。

ジェームズ・トレードモア/仮面ライダーストライク
「お前の悲鳴を聞いてみたい…!!」
吹替:杉田智和
原作では仮面ライダー王蛇。
別名、JTC。何かとマヤに協力する天才ハッカーだが、裏でゼイビアックスにも協力する仮面ライダーの一人。
かつてはキバット族の三代目にしてヘルヘイムの森にいる赤い奴だった。
後に彼のそっくりさんであるプライスが登場、奪還したストライクのデッキは彼の手に戻る。
すごく……悪そうです……。

◆リッチー・プレストン/仮面ライダーインサイザー
「100万ドルはいただきだぁ~っ!!」
吹替:高橋広樹
原作では仮面ライダーシザース。インサイザーは「挟み込む者」の意だがよくインサイダーと誤解される。
金持ちのボンボンだったが親に絶縁された上一文無しになってしまい、ライダー1人につき100万ドル(日本円で1億くらい)の報酬を提示され参戦。
地道に働いて稼ぐのを避けるため一攫千金を得るために頑張ったがレンの手によってベントされてしまった。但し原作同様、隠れた強キャラだった事が小説で判明。さすが蟹。
登場時期は短く、須藤と比べるとキャラも地味めだが、路駐でバイクを持って行かれたのはおそらく歴代ライダーで彼だけだろう。

◆グラント・ステイリー/仮面ライダーキャモ
「強いヤツが一番になる。そんだけのこったろ?」
吹替:松田賢二
原作では仮面ライダーベルデ。キャモはカモフラージュの略。
闇格闘界の強者だが卑怯な手を使うせいで人望がない。かなり身軽で性格も軽い。
ドラゴンナイトとトルク相手に丸腰で互角以上に渡り合い、バイオワインダーも高見沢以上に使いこなしていたが、最期は丸腰のところをドリューにベントされてしまう。
ストーリーの都合上、原作の映像が流用されなかった唯一のライダーである。吹き替えはザンキさん兼次狼

◆クリス・ラミレス/仮面ライダースティング
「合衆国政府の命により、君を逮捕します!」
吹替:神谷浩史
原作では仮面ライダーライア。名前の意味はトゲ。エイの尻尾の毒針から連想したのだろうか。
強い愛国心の持ち主であり、喘息持ちで海兵になれなかった事に絶望していたがゼイビアックスに誘われてライダーになった。
頑固な奴だがキットやレン達に協力する数少ない味方の1人。原作同様、友を守るためにその身を挺して庇い…
センパー・ファイ……

◆ブラッド・バレット/仮面ライダートラスト
「ブラッド・バレットは試練に勝つ…!」
吹替:山本匠馬
原作では仮面ライダーガイ。名前の意味は「突進」だが、より英語風に読むとスラスト(THRUST)。吹き替え担当は大牙兄さん。
バイクレーサーだったが冤罪でクビになり、ゼイビアックスに誘われてライダーになった。
原作とは違い正々堂々戦うがとにかく勝つ事に物凄く拘っている。というか、ライダーバトルを「バトルクラブ選手権」という格闘大会だと教えられていたためスポーツ感覚。

◆ケイス/仮面ライダーセイレーン
「ワイン、キンキンに冷やしといてね♪」
吹替:沢城みゆき
原作では仮面ライダーファム。名前の意味はギリシア神話に登場する下半身が鳥の怪物から。英語風に読むとサイレン(SIREN)。
今作では後半からのレギュラーキャラかつもうひとりのヒロイン戦士ポジション。なので戦闘シーンはほぼ新録である。
レンの恋人でゼイビアックス曰く「最強のライダー」との事。実際にアックスを圧倒したりラスに一人で持ち堪えたりと実力は高い。
途中でゼイビアックスとストライクにベントされるが、ユーブロンによって解放される。

◆ダニー・チョウ/仮面ライダーアックス
「俺の弟に手ェ出すなやァ!!」
吹替:櫻井孝宏
原作では仮面ライダータイガ。名前はもちろん得物である「斧」。
吹き替え版では何故か関西弁で話す。弟のアルバートと共にセコい泥棒をしていたが、ゼイビアックスに誘われてライダーになった。
実力はヘボいが弟想いであり、アルバートがキットにベントされた際は猛烈な怒りを見せた。
新撮シーンではデストクローが短い。

◆アルバート・チョウ/仮面ライダースピアー
「うちらチョウ兄弟をナメたらあかんでえ~!」
吹替:村井良大
原作では仮面ライダーインペラー。名前はスピンベントの形状が「槍」に似ていることから。
兄のダニーと同じように関西弁を話す泥棒。兄思いの奴だったが復讐に燃えるキットに倒される。彼がベントされるシーンは演出もあって涙腺崩壊モノ。
吹き替えの村井氏は『仮面ライダーディケイド』で小野寺ユウスケを演じた方と言えば分かるだろうか。

◆ヴィック・フレイザー/仮面ライダーラス
「よくもこのアーマーを汚してくれたな…!!」
吹替:石川英郎
原作では仮面ライダーオーディン。名前の意味は憤怒。
レンの先輩だったが現在は中身は空っぽになっており、ゼイビアックスの憑依先として使われている。
原作でのオーディンとは異なり、変身シーンやファイナルベントもハッキリお披露目された。というか新録戦闘シーンが大きく増えてかませの中ボスらしくなっている。

◆マヤ・ヤング/仮面ライダーセイレーン(一時代理)
吹替:芳賀優里亜
今作のヒロイン。売れない記者だったが、ライダー絡みの事件に巻き込まれた事がきっかけで、キット達に協力する事になる。
終盤でベントされたケイスの代理としてしばらくセイレーンとして戦ったが、やはり自分は戦士は向いていないとのことでケイスが復帰した際にデッキを返却した。
中の人の芳賀優里亜は『仮面ライダー555』で園田真理を、『仮面ライダーキバ』で深央/現代クイーンを演じている。
当初はJTCに惚れていたが、腹黒なJTCは単にマヤを利用していただけであり失恋。
後にベンタラにおけるJTCのそっくりさんであるプライスと互いに惹かれ合うものの、JTCの件のせいで一歩引いていたが、最終的には両思いとなる。

◆トレント・モーズリー
吹替:梶裕貴
グレース堂書店で働く青年。
マヤに好意を寄せてるが、マヤには伝わっていない。
キットに対しては一方的に嫌悪していたが、チョウ兄弟の襲撃から助けられた後は彼の協力者となる。
基本的に何かしらに変身する男性キャラが多い中、唯一最初から最後まで変身しなかった。
ちなみに吹き替え担当の梶氏は後に『機界戦隊ゼンカイジャー』でゼンカイガオーン/ガオーンの声を演じている。

ゼイビアックス将軍
「似合うだろう?背が高くなった気分だよ」
吹替:大塚芳忠
今作の黒幕でレンの故郷“ベンタラ”を壊滅させた張本人。惑星カーシュからやって来たエイリアンであり、鎧のような戦闘形態になれる。
既にベンタラを制圧した後、そのパラレルワールドである地球に目をつけて侵略を開始する。
様々な人物になりすまし、ドリュー達にカードデッキを渡している。今作で起こる事件はほぼこいつが元凶である。
有事の時にはヴィックの身体を使って仮面ライダーラスに変身もするが、本人の実力だけでも反則級に強い。
下記のユーブロンのコピーデッキを所持しており、彼に成りすまして騙すため偽物のマスター(原作ではオルタナティブ)に変身したこともある。

◆マスター・ユーブロン/アドベントマスター
吹替:小山剛志
原作ではオルタナティブ・ゼロ。
ゼイビアックスと同じく惑星カーシュ出身のエイリアン。
元はゼイビアックスの腹心だったが、ベンタラを訪れた際に瀕死になり命を救われたことで考えが変わりゼイビアックスと対立。
自ら開発したカードデッキを選ばれたベンタラの人々に与え守護騎士「仮面ライダー」とし、対抗組織の指導者となった。
そのため原作とは逆に仮面ライダーのプロトタイプという設定である。
吹き替えの小山氏は原作『仮面ライダー龍騎』でオーディンの声を演じた。

◆仮面ライダーオニキス
吹替:鈴木達央
「これで終わりだ…消えてくれ!」
原作では仮面ライダーリュウガ。
スピアーをベントしてしまったキットの悪夢に現れた黒いドラゴンナイト。

◆アダム/初代仮面ライダードラゴンナイト
吹替:鈴木達央(二役)
元ベンタラの人間で、裏切り者だった男。キットにそっくり。
恋人のサラを助けるために、ゼイビアックスに騙されてベンタラのライダーを裏切ってしまった。
その後、再びドラゴンナイトとなりレンとプライス(ベンタラのストライク)とチャンス(ベンタラのトルク)の前に現れるが……。

【商品展開】

まさかのfigma化が発表されてファンに衝撃を与えた。
2010月12月のドラゴンナイト&ウイングナイトに続き、全13ライダー商品化がグッスマから発表され、2011月2月にインサイザー&トルク、3月にストライク&スティング、4月にトラスト、5月にはキャモ&アックス&スピアー&セイレーン&オニキス&ラス、とまさかの怒涛のラインナップ。

ライダーのスーツ感を出すために軟質素材で股関節や腹部を覆っており、やたらエロいセイレーンのお尻等造型のクオリティは素晴らしいの一言。
付属品も一通り揃っており、ドラゴンナイト&龍騎ファンなら是非押さえておくべき一品。価格もフィギュアーツより安い(これ重要)
造型でもフィギュアーツはヒロイックにアレンジ、figmaは劇中スーツを忠実に再現といったところで、両者それぞれに長所がある。

大きさもフィギュアーツと変わらないサイズで他のfigmaとジョイントが共通なため、頭を他のキャラにすげ替えて「遊園地でバイトする○○」なんてことも出来る。

なお、ドラゴンナイト・ウイングナイトのサバイブ体2種と、アドベントマスターの発売に関しては「今の所、なんとも言えない」との事。

【評価】

監督は「アメリカ向けに換骨奪胎して分かりやすくまとめた」と語っていたがやはり原作が原作だけあって限界があり、更に子供番組を中心としたチャンネルで放送されていたため大友も食いつかなかったのも重なりアメリカでは残念ながら視聴率は芳しくなく、最終回前で放送打ち切りとなった(残りはWeb放送)が、全体的な出来は良い。
単純に内容がアメリカに受けなかっただけらしく、好評ならば続編や映画の構想もあったらしい。
その際は555を元にした物語だったといわれているがあれを勧善懲悪にできるのだろうか…。
というか平成2期以降の作品ならば本家のシナリオを多少弄る程度でなんとかなったかもしれないがよりにもによって龍騎なので……

特に原作では実現しなかった「13人の仮面ライダーが全員集合し、悪玉に立ち向かう」のシーンは圧巻であり、龍騎ファンは必見。
また新録アクションとCG演出はよりハリウッド的な派手なものになっており、特にミラーモンスターは非常に綺麗に動く。が、新録戦闘シーンではカードをあまり使用しなかったりと一長一短である。
物語そのものは本家の戦うことの苦悩といった部分は残しつつも、全体的に単純明快な話となっているので、平成ライダーシリーズではかなり観やすい作品となっている。


一方、本来ターゲットだったはずのアメリカを差し置いて、日本では何故か意外にもコアな層に人気となり、
更にTVシリーズ後の物語を書いた日本版独自の小説「2WORLD 1HEARTS」が出版されている(※本家アメリカでは未発売)。
この小説では地球でライダーだった者たちが再び活躍する。


地上波版の番組終わりには「ドラゴンナイト・FACT・FILE」というおまけコーナーがあったが、進行役から現地スタッフの吹き替えまで全部杉田智和氏が担当していただけあってカオスの一言。




「みんなも毎週カメンライダードラゴンナイトを見て追記修正をしてくれよな!この項目のお相手は杉田智和でした。
それじゃあ次回も、クァメンライダー!!

(CV:杉田智和)


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最終更新:2024年04月10日 10:52