インセストタブー

登録日:2011/11/18(金) 22:09:24
更新日:2021/03/22 Mon 19:35:23
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incest:近親相姦、近親婚
taboo:禁忌

インセストタブーとは、近親の男女間における性交渉・結婚の禁止ないし制限のこと。
ここでは近親相姦と近親婚に分けて説明する。



近親相姦
親族関係、はやい話が親子兄弟などの間で行われる性交渉のこと。
古代の王族などでは公然と行われていた。


優生学的見地から言えば、劣性遺伝など遺伝病の可能性が増すことなどから生物としての道義にも反していると言える。

しかし神話などを紐解くと、近親者同士の交わりなどざらだったりするのだが。


創作においても一定層の支持を集めるジャンル。勿論現実との折り合いをつけたうえで、の話だが。
オーソドックスなところでは兄妹・姉弟に父娘・母子、叔父姪や叔母甥など。
変則的なのでは祖母or祖父と孫など。これより直系で離れたものが成立するのも創作たる所以か。
詳しくは当該項目参照。



基本的に現代社会においては禁忌とされており、発覚しようものなら白い目で見られてもやむなし。
中にはそれでも愛を貫くというカップル(?)もいるにはいるが。

近親婚でも説明するが、日本において多くの場合いとこ同士などは近親相姦と呼ばれることはない。


日本の法律では成人同士の合意に限り、近親相姦を裁く法は存在しない。
2017年に強姦罪が「強制性交等罪」と名称が変更され、全体的に厳罰化されたのに伴い、18歳未満の未成年相手の近親間性行為には明確に罰則が規定された。
「監護者わいせつ罪」及び「監護者性交等罪」が新設され、親もしくは実親でなくても監護する立場の者(養親、同居の祖父母、養護施設の職員など)が18歳未満に行為した場合、合意の有無関係なく犯罪と規定される。
本番をやってしまった場合の「監護者性交等罪」は罰則が成人同士の強姦と同様の懲役5年以上と強い罰則になっている。

【近親婚】
親族間での結婚のこと。
古代エジプトなどでは日常茶飯事だが、現在これを認める国は皆無。


日本では民法734、735条において、『全ての直系血族および婚族間と、三親等以内の傍系血族』の婚姻は認められていない。

分かり易く言うと、「実・義理を問わず『親子』などの関係を結んだ人間や、いとこよりも血縁が近い人間とは結婚できない」ということ。

さらにこれは736条で『離婚などによる親族関係の消滅後も消滅しない』と念押しされている。
つまり、死別した夫の父親だろうと生き別れた妹だろうと結婚できないということ。
また、「妻がよその男と浮気してできた血の繋がらない娘」(いわゆる托卵子)と戸籍上の父親だった男性が結婚することもできない。これは親子関係が DNA鑑定で否定されても同じである。

例外的に実子と養子(つまり血の繋がらない兄妹、姉弟)の結婚のみ可能。
詳しくは民法第734条義妹の項目を参照。


ちなみに、基本的に不可なのだが何かの間違いでこれらの婚姻が受理された場合、
当事者および親族・検察官の請求によって裁判所が取り消さないかぎり有効だったりする。


国によってはいとこでも近親婚とすることもあるので、その点は注意が必要。
むしろ他国は親等どころか世代まで遡ったりそれを包括的にした同姓といったものまで近親とされていたりするので、日本はかなり緩い方と言える。




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最終更新:2021年03月22日 19:35