キルバーン(ダイの大冒険)

登録日:2012/06/22 Fri 14:36:09
更新日:2024/03/20 Wed 11:30:21
所要時間:約 30 分で読めます






ウフフフフッ!!ボクの名はキルバーン

クチの悪い友達は“死神”なんて呼ぶけどね・・



ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の登場キャラクター。
CV:田中秀幸(1991年版)/吉野裕行(2020年版)

【概要】

『魔王軍の死神』の異名を取る大魔王バーンの側近中の側近。
道化のような仮面を被っており、年齢・種族ともに不明。
9巻の初登場まではハドラーすら会った事がなく、「大魔王の意にそぐわぬ者を葬る」との噂だけが知られていた暗殺者。
魔王軍の一員ではあるもののハドラーの指揮下になく、独自に行動を取る自由気ままなトリックスターとして描かれるのがコイツ、キルバーンである。
作中誰一人として殺害できていないのは秘密
時にはそのフットワークの軽さを生かしてバーンからの命令を直々に聞いて魔王軍幹部陣に伝達する伝令役を任されることも多々あった。

死神」の異名に相応しく大鎌を携えるが、見た目からは“不気味な道化”のような印象も受ける。
素顔を隠す“笑い”を象った仮面もその印象を強めている。
ちなみにこの仮面、バリエーションは結構あるようで、彼の部屋には今まで集めた仮面のコレクションが並んでいる。
コンビニコミックスでは、この仮面を使った占いを披露していた。


【人物】


見たいでしょう!!?
目の前で仲間が燃え尽きていくのに手も足も出せない…!!そんな時の彼らの…
絶望と!苦悩と!悲しみに満ちた表情をっ…!!!

…ねぇ〜っ!?いい表情(カオ)するでしょう?人間って…!!!


大魔王相手であろうと物怖じしないキザな態度とブラックジョーク、人を喰った陰気かつ軽薄な台詞回しが特徴で、その軽いノリ故にユーモラスさが目立つが、その実態はザボエラフレイザードを大きく突き放すほどのド外道
その徹底振りは半端ではなく、罠に嵌めた相手が絶望する様を眺めて娯楽感覚で心底喜ぶ悪趣味極まりないサディスト。
特に死に瀕した人間の絶望する表情を好んでおり、他者を罠に嵌めた上で「面白いですよォ死に瀕した時の人間の表情は…!!寿命が短いから魔族とかよりもさらに深刻ですもんねェ…!」という理由で相手を嘲笑うその姿勢は、
バーンをして「魔界一残酷」「さしもの余も残酷さだけはお前には及ばん」と言わしめる。


このように自由気ままかつ軽薄な言動と狡猾・残酷な性格から戦士としての誇りを持たないが、反面権力や地位への執着も希薄という特徴も持つ。
そして暗殺者として暗躍してきた経験から根は合理主義のリアリストであり、それゆえに種族を問わず他者の資質・能力を客観視して見極め評価できる冷徹さこそがキルバーンを厄介たらしめる点。
作中屈指の強者でありながら「人間をナメちゃあいけません」という独特の考えを持つなど魔王軍の中で最も人間を軽んじずに潜在能力と脅威度を認識していたであろう人物。
ダイの潜在能力を察して「進化する小さな魔神」と例えて「もうわずかな戦いをも 経験させない方が得策」と真っ先に諫言したのはキルバーンであり、魔王軍の中では誰よりも先にポップの潜在能力を見切って終始最大限に警戒していたことからも人を見る目は確かなもの。
実際ポップの存在はバーンよりも高く評価しており、幾度か罠に嵌めて殺害寸前まで追い込んだ際は「勇者の一味(パーティ)の中でも真っ先に死んでいただきたい奴」「あのボウヤが死んでくれたほうがありがたい」「成長度で言ったらダイ以上ですよ」と物語の各所で賛辞を送っている。
ただ悪趣味で残酷な卑怯者なだけでは大魔王の側近は務まらないのである。

だが軽薄な言動の割には自尊心が高く、これを傷つけた相手には怒りをむき出しに殺害に執着する面もある。
これがキルバーン最大の欠点と言える。


魔王軍における本編以前からの知り合いは、バーン、ミストバーン、そして相棒のピロロ(後述)のみ。
ミストバーンとは性格は正反対ながら不思議と気が合ったようで、互いを『キル』『ミスト』と呼ぶ友人関係が続いている。
バーンに対しては一応は敬語を交えつつ、どこか一物を抱え込んだ態度で接しているが……


【作中の活躍】


「…グッドイブニーング!鬼岩城のみなさん…!!」


死神の笛を吹きながらハドラーたちのいる鬼岩城に登場。
ハドラーからは戦績がすぐれていなかったこともあり自分を処刑しに来たのかと恐れられたが、実際は鬼岩城の居場所を知る裏切り者がいるので移転を促すようバーンから命じられただけであった。
当然ハドラーが失敗続きなのは知っており、ハドラーに「バーンさまは寛大なお方だが限度がある」と警告している。

ダイに興味をもったキルバーンは、ダイの実力を試す為に超竜軍団からヒドラとドラゴン数体を借り受け、ダイたちが訪れていたベンガーナ王国を襲撃。
ダイによってドラゴン達は倒されるが、救われた人々はダイに感謝せず逆に恐れて敬遠していた。
そんな人間たちを醜い生き物と軽蔑しながらダイの前に姿を現す。

この経緯と投げつけられたドラゴンキラーを軽く触っただけで溶解させた不気味さもあり、当初は超竜軍団の軍団長と勘違いされた。
その後はバーンにダイが竜の騎士であるだけでなくバランの息子である事実も伝え魔王軍に寝返るよう誘導、結果的にハドラーを窮地に追い込んだ。

ハドラーがダイに敗れ前線を離脱した後は、鬼岩城を壊されて逆上したミストバーンが、自らの闇の衣をとり払い真の力を見せようとした際に背後から大鎌をギラつかせて制しする。

はいスト~~~ップ

そこまでにしておきたまえミスト…

キミのホントの姿は、いついかなる場合においても、バーン様のお許しがなくては、見せちゃいけなんじゃなかったっけ?

それを破ったら…いくら親友のキミでもただじゃすませられない…

その後は当初から目を付けていたポップを挑発。
逆上して追ってくるポップをわざと魔王軍の本拠地である死の大地におびき寄せ、忘れがちであった本来の仕事を実行。
その仕事とは

フフフフフ…キミもうすうす気付いているだろう?

ボクのこのファッション…"死神"という異名。そして今までの言動を見ていれば…

ア・ン・サ・ツだよ…!!

死神の笛でじわじわと痛み付けてポップを窮地に追い込むが、とどめを刺す寸前でポップを追って来たダイに阻止されてしまう。
そのダイが超魔生物として復活したハドラーに敗れた後、今度こそポップを仕留めようとするが、クロコダインに邪魔されて失敗。
死神としてのプライドが傷付けられた事で、以後もポップを徹底的に狙うようになる。

バーンの命令で魔王軍を離反した竜騎将バランに刺客として差し向けられたが、一瞬で胴体を切り捨てられ返り討ちに遭う。
あっさり倒されたものの、そもそもバーンですら「お前でも殺せるかわからん」とバランの方がキルバーンよりも実力が上と承知の上で下した命令だったのでやむを得ない点もある。
しかし、この際にキルバーンの血液が付着したことで真魔剛竜剣の切れ味が落ちたことがバランの死の遠因にはなっているので、その点で面目を保てるかもしれない。
キルバーンもこれをバランを確実に殺す「呪い」と表現している。
ちなみにキルバーン本人は胴体を真っ二つにされたにもかかわらず、ピロロが使用した不思議な粉の効果で瞬く間に復活した。

ハドラーが離反した際は、加勢しようとしたアルビナスの背後を取り動きを封じたが、「妙な真似をすればあなたも黒焦げになる」と相討ち覚悟の脅しを受け「人形ごときが」と毒づきながらも静観に徹する。



大魔宮編


フッフッフッ…

諸君 気に入ってくれたかなァ…

この曲はボクからの鎮魂曲(レクイエム)

互いの死力を尽くして名勝負を見せてくれた2人に対する…ね…!!

最終決戦ではハドラーとダイの戦いが決着した瞬間を狙い、両者を『ダイヤの9』(後述)に閉じ込める。
ポップの妨害にあい、ダイだけは脱出されてしまうも、完全に力尽きたポップを始末できると確信すると、勝利を確信してポップの死を肴にしながら、ピロロと勝利の美酒に酔いしれるというゲスそのものの所業を見せる。

これには「暗殺、大いに結構」と言っていた流石のバーンも密かにドン引きし、呆れ果てていた様子。
そもそもバーンが暗殺などの方法も辞さないのは無駄な犠牲や労力を極力出さないための合理主義によるものであり、自身が戦う際は正面から正々堂々受けて立っているし、実際の所キルバーンの卑劣な手段を推奨したりした事はただの1度も無い

だが、そこに復活したアバンの手により『ダイヤの9』を解除されてしまう。
直後に対峙する両者。

死神の笛を首元に突きつけられたままでもアバンは余裕綽々。
キルバーンは饒舌にダイやアバンのピンチを説明するが、アバンはキルバーンを引きつけて魔宮までの罠を作動させないようにしていたのだった。

…切れるね 中々… 想像以上に危険な男のようだ

…つまらん雑談はやめにするよ 今すぐ死んでもらう…!! そしてすぐさま新たな死の罠(キル・トラップ)でダイくんたちをも全滅させる!!
死の罠(キル・トラップ)の過半数は城の中にあるんだからね…!!

…ほう それはいい事を聞きました 今後の参考にさせていただきますよ!!


……黙れッ!!!!


綺麗な煽りに耐えかねて死神の笛を引く…いや引こうとしたキルバーンの体は震えるようにしか動かず、鎌の先端はアバンの顎を擦る程度に。
アバンが自身の胸にフェザーが刺して動きを封じていた事に気付いたキルバーンだったが、アバンは悠々と距離を取ると見せつけるように剣を抜いた。


愕然としたキルバーンは慌ててフェザーを引き抜こうとするも聖なる力に弾かれてしまう。
そのままキルバーンの外道ぶりに、戦士としての誇りとハドラーの怒りを込めたアバンの一撃が振り下ろされる。何とか直撃を避けるもトレードマークの"笑い"の仮面を割られ、シルエットの素顔が露出してしまう…
プライドをズタズタにされたキルバーンは、底冷の怒りをアバンへ向けて姿を消した。


ブチ切れたキルバーンは割られたいつもの“笑い”の仮面に代わって“怒り”の仮面を付け、魔界の機械人形『ジャッジ』を用いてアバンを異空間に招き、一対一の決闘に及んだ。

ハドラーが超魔生物化した後に、大魔王が「ミストバーンと同様、ハドラーにも劣らない強者」と評しただけあり、その戦いでは最初のうちは真っ当に戦ってアバンを追い詰めていた。
しかし、アバンは魔軍司令時代のハドラーに打ちのめされた頃よりも己を鍛え直してレベルアップしていた上に、
キルバーンは長いこと罠で弱らせて止めを刺す手法ばかりとってきた所為で、相手に渾身の一撃を叩き込む呼吸が掴めなくなっていた。
それ故に、ある程度素早く動く達者相手では圧倒出来ても仕留めきれない、という弱点を抱えていることをアバンに看破され、勝負は一転持久戦の様相を呈した。
人間に例えるならば、技術は高いが決定打に欠けて判定勝ちしか出来ないボクサーみたいなものである。

そうして膠着状態になったことを認めるや、キルバーンは真っ当な戦いを放棄。
"決闘"という言葉から程遠い不可視の刃の罠ファントムレイザーでアバンをいたぶる。
このままでは負けると判断したアバンは無駄死にするわけにいかないとメガンテをかけようとするが、静観していたジャッジに拘束されてしまった。

彼を異空間に置き去りにしてのジャッジのメガンテで勝利を確信する。


……復讐完了…!!!


……が、一人現実空間で余裕を扱いている所に自力脱出を果たしたアバンが現れ、その場で第二ラウンドが開幕。
予期せぬ事態に精神的に追い詰められ、切り札の『バーニングクリメイション』を発動。

それに対抗するため、アバンストラッシュの構えを見せるアバンを嘲笑うキルバーン。
キレッキレのアバン流口殺法に逆上して大火球を放つが、アバンは真正面から飛び込んだ。
だがアバンは炎を纏いながらも豪炎の中からキルバーンへ突進していた。


まっ… まさっ… かァッ!!!

…やはりやりなれない事はするものではなかったな!!

さらばだ死神!!


アバンストラッシュ!!!!!


研鑽に研鑽を重ねた必殺技の直撃を食らうキルバーン。
彼が倒れる寸前に見たものは、アバンの身体から幻影のように現れた…

アバンの腕の中で灰となったハドラーの姿だった。
アバンはハドラーの奇蹟によってジャッジのメガンテやバーニングクリメイションに守られたと解釈するが、瀕死のキルバーンは奇蹟など存在せずあくまで超魔生物細胞のせいだと否定する。

アバンストラッシュの時に纏っていた炎がキルバーンの体内に流れるマグマの血に引火。
キルバーンは火だるまになってしまう。

うわぁあっ!!! 大変だ 大変だよぉ〜〜っ!!!

ピロロが血相を変えて飛び出し、ヒャド系呪文を連発するも使い魔程度の魔力では消しようもない。
ピロロはアバンを見ると、懇願し、跪き、手を組んで、涙を流した。


ねえ お願いだよ!!! 力を貸して!!!

………………

このままじゃキルバーンが灰になっちゃうよ〜〜〜っ!!
もう悪い事はしないように頼むから…!!

お願い!!

お願いだよォ〜〜っ!!!

…アバンは目を伏せると、燃え盛るキルバーンへフェザーを投擲して鎮火させ、その場を後にする。
九死に一生を得たキルバーンだったが…不可視の刃を射出し、アバンの周囲へ配置してしまう。

正に外道なムーブを見せつける主従だったが…


…言ったはずだ。100%こうなる事はわかっていた、と。
だから私は、もうすでに、おまえにひとつの罠をしかけてある。

なっ…!!?

せっかく拾った生命を失いたくなかったら…その場を動かない事だ

ハ…ハッタリだぁっ!!おどしに決まってるよ!!

………まったくだ…!
このボクに逆に、罠だと……!!?

笑わせるなぁぁ!!


次の瞬間―…

首を撥ねられたのはキルバーンの方であった。



ファ…ントム… レイザー………

………なぜ… こんな位置に……!!?

実は最初に使った『ファントムレイザー』の一本は“アバンの身体に刺さったまま”空間を越えたせいで、本人の認識していない“14本目の見えざる刃”となっており、
火を消し止めた際にキルバーンが動けば首を刎ねるよう配置されていたのであった。

慌てて魔法の粉を振りかけるピロロだったが…
…もう二度と、キルバーンが立ち上がることは無かった…。

………ダメだ。もう……、直らないっ…


いかに、不死身でも首がちぎれて生きていられる生物はいない。

"敗者は首をはねられる"………か。

………残酷だが…、彼が決めたルールの通りだ……!!


自らが最も得意としている罠にはまり、14本目の刃…トランプ14番目の存在であるジョーカーによって敗れ去った。
『策士策に溺れる』を体現したかの様な皮肉な最期であった。


あとには一人情けを掛けられたピロロの、切ない慟哭が木霊していた…。


【戦闘能力】

ひたすら正面から戦わず罠や小細工を駆使して相手を嵌める戦術を得意とするが、罠に依らない素の技量や戦闘の才能自体も実は超一流という才気に溢れた人物。
ただし上述したような趣味趣向が災いして同格相手との直接戦闘はかなり不得手でもある。
体内に流れる血は、魔界のマグマと同じ成分でできており、かなりの高熱と酸性、可燃性を持つ。
オリハルコン製かつ自己再生能力持ちの『真魔剛竜剣』でさえ、この血に触れると切れ味を落とし短期間では再生しないほど。
更に「死神が死んでちゃお話にならない」と豪語するように、上半身と下半身を両断されようが、それをくっつけていとも簡単に復活する不死性を持つだけでなく、肉体を透明化して暗躍することもできる。

装備

  • 死神の笛
先述した大鎌。ラスト手前までのメインウェポン。
持ち手部分にフルートの様な小さな穴が複数開いており、振るうことで聞いた者の五感を奪い、最終的に身体の動きすら封じる高周波の超音波を放つことができる。
「暗殺には最適」と嘯くキルバーンお気に入りの武装で殺傷力も高いのだが、繊細な作り故に耐久性に難があり、微細な破損だけでも超音波が出せなくなる。
素材については特に明言されてはいないが、耐久力の低さからオリハルコン製ではないようだ。その一方でミストバーンに警告を出した際には脅しとしてだが突きつけており、ミストバーンにすら何かしらのダメージを与えられる効果はある様子(単なる警告なので、そのまま処刑するつもりはなかったのかもしれないが)。
また超音波による麻痺も長時間続くような物では無いので、長期戦にも不向き。あくまで暗殺用の武器といったところ。
ちなみにバランに使った際にはバランは何か異変に気づいたような反応をした後に速攻で斬撃を繰り出しているため
事前にわかっている場合はある程度は対応できると思われる。
(バランは特性的に同種の攻撃について知っている可能性が高いし、作中ではザキ系呪文も「死の言葉を聴かないように抵抗する」ことでそのままよりは耐えられる)

  • ジャッジ
魔界製の機械人形。骸骨のような頭部を持つ上半身だけの不気味な姿をしており、キルバーンもその見た目が気に入って手に入れていた。
標的を異空間に引きずり込む鎌を振るい、使用者との一対一の決闘を強いる。
そして決闘が終わると勝者だけを異空間から逃がし、敗者の首を撥ねる……というまでが一連の機能。
本来は完全に中立な審判役なのだが、今回の物は使用者(キルバーン)が不利になると標的(アバン)を捕まえて自爆呪文『メガンテ』を唱えるよう改造されていた。
ちなみに決闘の様子を本家ドラクエのゲームのごとく「○○のダメージ!」などと実況する機能も持つ。
余談ではあるが、キルバーンに致命傷を与えたアバンストラッシュに使用した武器は、このジャッジの鎌の残骸
『死神』に裁きを下したのが『ジャッジ』の鎌だったのだから、業の深い話である。
あの一撃には、ハドラーだけでなく、望まぬ魔改造をされて「審判」の名を汚されたジャッジの怨念も篭っていたのかもしれない…。

  • レイピア
アバンとの決闘の際に使用した細身の片手剣。
素材や性能については言及されていないが、自らの腕を容易く切断したり、その後も崩れ落ちず形を保っていたことから、かなり高品位の素材を使った業物であることが窺える。

  • ファントムレイザー

見えざる13本の刀身による刃の檻!!!
これがキルバーン最後の(トラップ)!!!

ファントムレイザー!!!!!

キルバーンの頭部に計13本収納された不可視の刃。
射出して空間に設置して使う。
この刃はキルバーン自身は位置を把握できるが、視える訳ではなく、あくまで「自分で置いたものは位置を覚えている」だけであり、設置後に他人に回収され再設置されたりしたものは見えず、分からないのが弱点。
異空間の戦いではこれを用いた“不可視の刃の檻”でアバンを切り刻んだ。
一度射出してしまうと空になるが、ピロロがいれば補充できる。
キルバーンが死んだ後、アバンは悠々とその場を立ち去っているのでキルバーンが死ぬと消滅すると思われる*1

  • 黒の核晶(コア)
悪名高い伝説の超爆弾。
魔界の奥地に存在する黒魔晶(こくましょう)という魔力を無尽蔵に吸収する石を呪術で加工して作られた爆弾。
あまりの破壊力に禁呪法を平気で使う悪人すら恐れて使わない程の代物。
バーン暗殺のために冥竜王ヴェルザーから与えられた物で、本作のラストで重要な働きをする事になる。

殺しの罠(キル・トラップ)

バーンの居城である『大魔宮』の各所に張り巡らされた、トランプの枚数と同じだけ存在する大小様々なキルバーン特製のトラップ群。
キルバーンの魔力をスイッチとして起動しどれも凶悪な性能を誇るが、キルバーンが手振りによって魔力を送らなければ作動しない任意式であるため、交戦中等で手が塞がった状態では発動させられないという欠点を抱える。

キルバーン曰く「いずれの罠も高い魔力が無ければ対処出来ない代物ばかり」
そのため、彼は闘気を主体とする戦士に対してはさしたる警戒心を抱いておらず、ポップを警戒していたのも、知恵に長けた魔法使いであれば自身の罠を万が一にでも攻略できる可能性を引き出せるためであった。『うんのよさ』が限界突破しているのも多分一因
もしも、破邪の秘法と呪法に関する知識を兼ね備えたアバンがいなかったら、ダイ達は間違いなくキルバーンの『死の罠』で皆殺しにされていた事だろう。

作中で登場したのは後述の♢の9(ダイヤ・ナイン)のみで他の罠は全てアバンとレオナによって破壊されたが、どんな内容だったのかちょっと気になるところではある。
ハートのクイーンとか、スペードのエースとか…

  • ♢の9(ダイヤ・ナイン)
花火みたいに最後は切ないのがいいんだ…

…ジンとくるよね!

「殺しの罠」の1つにしてキルバーン自身が「究極の呪法」「最高の自信作」と豪語した罠。
キルバーンの魔力を込めることで瞬時に発動し、罠が召喚した8本の「魔界の劫火の火柱」がドーム状結界に変化し相手を完全包囲。火柱の熱量で内部の標的を焼き尽くす代物。
最終段階になると最高限にまで高まった火柱が中央部の♢に目掛けて一気にが収束していき縮小、最後は炎そのものが魔界に帰還するという工程を経て標的の灰すらも残さない。
炎そのものが魔法力以外のエネルギーを完全に弾いてしまう性質を持ち、ヒュンケルのグランドクルスでも削れさえしなかった。
この性質故に、竜闘気の使い手であるダイを確実に仕留める為にこの呪法を選んだと推測される。
有効打であるはずのヒャド系呪文でも、レオナレベルのヒャダルコではまるで効果が無く、ポップクラスの魔法力でのヒャダルコで何とか勢いを抑えるのが限度…
というチートなんてもんじゃなく、キルバーンの腐った性根を写したかのような最早インチキに等しいレベルの罠。

唯一の正攻法での解除方法は術者であるキルバーンを倒すことのみだが、キルバーンはそれを見越して発動後にさっさと安全圏の大魔宮最深部に撤退するガチムーブを見せ、ダイパーティを一時は完全に絶望させた。
だが、地面を基点として作動するトラップであるためかトラマナの呪文の効果の対象であり、アバンの破邪の秘法によって極大化されたトラマナで消し去られた。

  • バーニングクリメイション
自分のマグマの血を利用したキルバーン最後の切り札。
身体の一部を千切って点火し、出来上がった巨大な火球を相手にぶつける豪快な技。
これの使用で勝ちを確信するも、ハドラーの遺灰の加護を受けたアバンにはジャッジのメガンテ共々通用しなかった。

【主な人間関係】

  • ピロロ

ね!ね!だから言ったでしょ!!ハドラーの軍団はガタガタだって・・!!

CV:江森浩子(1991年版)/???(2020年版)

キルバーンの相棒で、キルバーンの肩に常に連れ立つ腰巾着みたいな小柄な一つ目ピエロ。
終始他者を小馬鹿にしたような癇に障る言動を取る魔族で、キルバーンと合わさると余計に人を苛立たせる典型的な悪戯小僧。
それなりに呪文を扱えるようだが、戦闘はあくまでキルバーンが担い、その間は援護もせずどこかに隠れている。
キルバーンとは視界を共有しており、例え異空間に居ようともピロロが見たモノはキルバーンも認識する事が可能。
またキルバーンが戦闘不能になると、彼が懐にある魔法の粉(?)を振りかけることで復活する。
実はヒャダインを使える。

性格や嗜好などが正反対だが、不思議と馬が合うのかお互いに「ミスト」「キル」と呼び合う仲。
本来キルバーンのような性格は、ミストバーンが嫌うタイプの人物像のはずではあるが、バーンに対して臆さぬばかりか堂々と「キルバーン(=バーンを殺せ)」と名乗る度胸を気に入り友人関係になった。
キルバーンが本心でミストバーンの事をどう思っていたのかは謎のまま終わったが、ミストバーンが危うく正体をバラしそうになった時はその場に駆け付けて「正体明かしたら自分がミストを処断しなきゃいけなくなるからやめろ」と止めに入り、
ハドラーがバーンに処断されるのではと内心ハラハラしていたらしいミストバーンの前にハドラーが立ち去るや否や姿を現し*2「心配いらないって、きっとお褒めの言葉貰って終わりだよ」と気遣ったりと友人らしさを見せる事も多々あった。
ただし、お互いに相手の正体を探ることだけは禁じている。

バーンの指示で動くのが主だが、部下と言うと少し語弊がある。
というのも、実はキルバーンは魔王軍の所属どころかバーンの配下ですらなく、その正体は本来の主である『冥竜王ヴェルザー』により差し向けられた、大魔王バーンを標的とした刺客

「キルバーン」という名も『殺しのバーン』ではなく本当は「バーンを殺せ」という意味であり、過去、初めてバーンの前に現れた時に適当に名乗ったものである。
このことは初対面時にバーンに打ち明けており、同時に「地上侵略に協力するが、失敗すれば自分があなたを殺す」と提案してもいる。
この提案をバーンが面白がって受け入れたため、現在のキルバーンの立ち位置が形成された。
また、バーンはこれを機に、当時から自身に仕えていた『ミスト』を『ミストバーン』と名乗らせるようになった。
そしてこの際どちら様が(・・・・・)…、バーン様で?」と言っている事から、バーンの「秘密」についても既に知っていた模様。
なお、この場面はミストバーンの回想という形で描かれたが、回想後にミストバーンは「バーンの部下だと騙していた」と詰め寄るキルバーンに変装したアバンに対して必死に弁解している事からキルバーンがバーンの「秘密」を知っていた事に気付いていなかったようである。

暗殺の標的ではあるが、バーンに対しては、その器の大きさから好意を持っており、義理程度ではあるが一応の忠誠心はある模様。
一方で大魔王に対しポップの危険性を説いたりと「地上侵略の協力」自体はキルバーンなりに真摯に向き合っていた。
傍から見ていても互いに悪趣味で気の利いたジョークを飛ばし合うなど、パッと見は気の合う部下と上司っぽく見える。


当初は失敗続きである事を小馬鹿にしており、また終盤も度々ハドラーの武人の心を踏み躙ったため怨敵扱いになってしまったが、
超魔生物となったハドラーに対してはミストが気を許していた事もあってか、
  • 「ダイと一対一で決着を付けたいというハドラーの顔を立てる」という名目でポップに休戦を申し込む。
  • 「ハドラーはダイとの決着を付けるために魔族に戻れなくなったのだからハドラーの決闘を受ける義務がある」と指摘する。
  • ハドラーが今生の別れを覚悟してミストにこれまでの忠誠の感謝を伝えた際には邪魔しないように姿を消している。
…など、ハドラー本人の知らないところでハドラーに配慮を見せている
まぁ、こういった配慮をハドラー本人の前では一切見せず、結局上記の通りハドラーの心を踏み躙ったがために、後にアバンとの対決で助力されてしまう事になったのだが。

魔王軍陣営の中で最もポップへの警戒心が強く、その殺害には早くから意欲的だった。
その理由として&「ムードメーカーになりやすいタイプで、成長すると厄介」なことを挙げているが、その指摘は後の展開を見れば実に的を射ている。

自らの罠を見破り、逆に罠を仕掛けてくるという最も腹立たしい相手。
前述通り、キルバーンは当初ポップに執心していたが、アバンに一杯食わされてからは「師匠の方のムカつき加減はそれ以上」として彼に標的を変更した。
原作者によればこの対立は意図したものであり、「ジョーカーに対抗できる者はジョーカーのみ」と、キルバーンの搦め手に対抗できる者としてアバンの復活を決めたという。

  • 冥竜王ヴェルザー
本当の主君。
「監視役をしつつ、隙あらばバーンを暗殺せよ」という主からの密命を帯びて友好の証と称してバーンに送り込まれた。
もっとも、ヴェルザー本人もあくまで「ダメで元々」くらいの心算だったらしく、作中でキルバーンがバーン暗殺に積極的に動いている描写はない。
余談だがバラン編でダイたちに「軍団長?…ボクはそんなには偉くないよ。ただの使い魔さ。」と名乗っているが確かにヴェルザーの使い魔である。
ヴェルザー本人の事は「あの方はドラゴンらしくないんだ。人間みたいだよねぇ」と揶揄ったような言い回しで評しているが、それでも単身危険な任務に臨んでいる辺り忠誠心は間違いなくあると思われる。

…尤もトリックスターを気取りながら意外と他人を気遣ったり、自らのプライドを傷つけられたら激昂したりと、そういうキルバーンもまた「人間っぽい」のだが。
ある意味では似た者同士と言えるだろうか。


【余談】

「ハドラー」というプロ野球選手がいることは原作者にも知られているが、実は「ケヴィン・キルバーン」というアイルランド出身のサッカー選手が実在していたりする。

他のキャラ同様、2度のアニメ化でそれぞれ担当声優が異なるが、キルバーンはその中でも特に印象がガラっと違う事で有名。
田中秀幸氏が担当していた91年版は、抑揚の少ない無機質な喋り方で、物静かな中にも冷酷さを湛えた演技である。ちなみに田中氏はアバンと兼役なので、物語後半までアニメ化されていたら「田中秀幸VS田中秀幸」の対決も見られたかも知れない。
一方、吉野裕行氏担当の20年版はそれとは打って変わって、陽気で胡散臭い、正しく相手を煽る事に長けた「道化」のような演技となっている。普段の吉野氏の声質とはかけ離れた声色であり、原作未見・既読者双方から「事前にキャストを知っていても混乱する」と評判。

彼がその存在を警戒し「真っ先に死んで頂きたい相手」と評したポップは登場当初編集部の偉い人に嫌われ、死亡退場を強く望まれていたエピソードが知られているが、その編集者こそが実は何としてでもポップを殺したかったキルバーンの変装であったという珍説でネタにされることがある。




じゃあ みなさん そういうことでボクたちはお先に失敬させてもらうよ!
項目を追記・修正するとはキミたちも中々たいしたもんだ
アニヲタにも“記事の完成オメデトウ”ってつたえておいてくれ
では・・・シー・ユー・アゲイン!






























【以下、本編の結末に関わるネタバレ】













バーンが倒れ、ダイ達が戦いの終わりを満喫している最中のこと。
ダイの無事と帰還を皆が喜ぶ大団円の中…地上の戦士達に近付く影があった。


…ボクにも一声……
祝福の言葉を言わせて下さいよ…!


千切られた頭を抱えたキルバーンである。

いつものようにピロロを肩に乗せると、平然とした様子で頭部を首に接合して元通りとなってしまう。
確実に絶命させたにもかかわらず生きていた事に驚きを隠せないアバンは「本当に不死身なのか…貴様…!!」と問いかける。


"首がちぎれて生きていられる生物はいない"…か…
君のセリフだったねえ

たしかにそうかもしれない


生物だったら……ね


この時、アバンの中である違和感が生まれた。
バーンパレスにてたしかに発した自身のセリフ、しかしあれは死神に向けて語ったものではない。
あの場にいたのは自分と、死んでいたはずの死神と、そして………


今の言葉をっ…あの時聞いていたのはっ…!!!
























…………そう…!



……ボクが…本当のキルバーンだ……!!






ピロロキルバーン

CV:吉野裕行(2020年版)



【本当の概要】

キルバーンの正体、それは使い魔だと思われていたピロロが腹話術の要領で操っていた機械人形*3
謎の不死性の実態も、人形なので単に「元から生きていない」というだけだった。
前述の「もう直らない」も、誤字ではなく伏線だった事に気付いて度肝を抜かれた読者も多かろう。
あれから急いで修理したのか、動かせる迄はなったが、操って戦わせたりする事は流石に無理だった様である。

操る方法は、劇中での描写を見るに、どうやら「痛覚以外の五感を人形と共有する」というモビルトレースシステムみたいな方法の模様。
人形を操って戦わせている間は、ピロロはその場から動けないようで、自身は安全な場所に隠れる必要がある。
読み返すとお分かり頂けると思うが、キルバーンはピロロと一緒にいる時は一切戦おうとせず、単純な動作しかしていない
自分を使い魔だと思わせたのは、自身の身を守る為でもあったのだ。
また、ミストバーンの前にアバンがキルバーンに化けて現れた際、ピロロと一緒にいないことに不信感を抱かなかったこと、バーンがヴェルザーに対して「キルバーンは死んだ」と伝えていることから、彼らもキルバーンの正体には気付いていなかったと思われる。

厳密には、キルバーンには一つだけ弱点があった。
それは頭を破壊する事。
だが、その頭部には小さいとは言え、動力源も兼ねた魔界の超強力爆弾『黒の核晶』が…!!
そして氷系呪文で核晶を封じようとしても、動力エネルギーである魔界のマグマが弾いてしまう為、事実上弱点は存在しないと言っても良い*4


【正体の伏線】

なお、伏線は「直らない」以外にも巧妙に張られており、
  • 劇中キルバーンとピロロの意思が異なったことが一度もない*5
  • 仮面が割られた時キルバーン本人よりピロロの方が明らかに慌てていた
  • 新しい仮面を選んでいる時、感情を表しているのがピロロだけでキルバーンは無感情*6
  • わざわざファントムレイザーの有無を頭部のランプの明暗で外部に知らせる機能。また、ファントムレイザーはピロロの手で補充が可能
  • 「自分が傷つくこと」を非常に嫌っておりそのためなら卑怯な手を辞さない割には、自らの身体の一部を犠牲にするバーニングクリメイションを一切の躊躇なく使っている*7
といった描写が随所に盛り込まれていた。

また、新アニメでは連載が終了している事もあって正体を踏まえた上での演出が取り入れられており、ピロロの声優が伏せられているのもつまりはそういう事である。
キルバーンとピロロが同時に喋るシーンは1つもないのは、シリーズディレクターの唐沢氏曰く腹話術なので意図的にとのことらしい。
最終回にて満を持して正体を現した際の、ピロロからキルバーンのグラデーションがかった声の変化は吉野裕行の怪演が輝るアニメならではの名シーンだろう。


【作中の活躍】

全てが終わった後のダイ達に背後から話しかけ、帽子を脱ぎつつ真のキルバーンとして名乗りを挙げた。
続いて人形に仮面を外させると、その内部にあったのは忌まわしき『黒の核晶』
それを見せつけ、得意満面の笑みと共に「爆発まで10秒♪」と告げ、自分は魔界へとワープしようとする……が、瞬時に反応したアバンとマァムの連携で仕留められ、情けない終わりを迎えてしまった。

ち…ちくしょう…
…だが…もう……アウト…だ…

しかし、ピロロの死とは無関係に時間は進む。
ダイとポップは命と引き換えにしても地上への被害を避けるため、キルバーンを抱えて空へと飛び立って行く……


普通に考えるとダイ達に隠れて事を進めた方が確実目的を達成できると思える一連の行動だが、
  • ヴェルザーが黒の核晶を用いてのバラン抹殺に失敗している
  • それでも超至近距離で爆破させればバランでも死ぬ
  • ダイがバーンに向かって「地上が自分を拒んでも地上を愛している、いざとなったら去る」という発言を聞いている
ということを鑑みると実はダイを確実に抹殺する手段としては案外理にかなっており、実際殺すこと叶わずとも消息を絶つことに成功している。
しかし、起爆直前の凍結できない核晶の存在を知らせてそそくさと退散すればいいのに、人形を介して「罠にかかって絶望する表情を見るのが何よりも好き」と発言するような悪趣味ゆえに絶望顔見たさにわざわざ自分から正体を明かし、そのせいで呆気ない最期を迎えたのは自業自得としか言い様が無い。
ちなみにマグマに引火して消せなかった際に慌てていたのは演技ではなく、あのままだと黒の核晶が起爆してヤバイことになったため、ガチであると思われる。

また、真実を踏まえてピロロ(本当のキルバーン)の性格を見ると、保身よりも騙すこと・陥れることを優先しているような傾向が見える。
そもそも大魔王バーンへの最初の謁見自体が『爆弾人形に死神のコーディネートをさせながら自分はその隣で腹話術をして「あなたを殺せ」という名と名乗りつつ参上する』
と言う行為をしていたことになり、もはやその言動は客観的に見ると諧謔のために合理性を度外視した狂気そのもの。
魔王や竜の騎士さえ殺し得る爆弾を傍に置いてギリギリまで演技を続けたり、戦闘をさせたりしている思考回路はむしろ豪胆と言って良い。
ミストバーンの抱いた度胸に対する感服の印象は、ある意味では彼の正体が判らぬまま本質を捉えていたと言える。
また「正体を隠しながら主のために身体を張る」「直接戦闘力に乏しい本体の代わりの戦闘手段を備えている」という点も、奇しくも似た者同士だったと言えよう。
が、身の安全や合理性よりも騙すことや陥れること、煽ることを優先するその狂気が数々の切れ者に対しても最後の最後まで正体を隠し通せた反面、ラストで足を引っ張ったとも言える末路であった。

しかし2020年版アニメでは、力尽きる際に服を残して消え去るような描写に変更されており、後のトークイベント「ダイ!感謝祭」でリリルーラで魔界に逃げ帰ったと明言されており、生存していることが判明した


【本当の余談】

舞台や物語の用語として、「作中の人物ではどうしようもなくなった事態に対し、何の脈絡もなく現れた人物を使って問題を解決させる手法」などを

機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)

と皮肉って呼ぶことがある。

それに対してピロロの最期を見ると、こちらは「ダイ達が自力で大団円を迎えた所にしっかり伏線を張った上で現れ、最後の最後で全てをぶち壊し」にしようとしたのである。
これは上述の“機械仕掛けの神”とはあらゆる意味で対極といえる。

しかもこのシーンの中核をなす小道具としてキルバーン、つまり文字通りの『機械仕掛けの“死”神』が使われているという事実。
原作者が意図していたかはともかく、なかなかに洒落の効いた言葉遊びではないだろうか





さあ お別れだ
ボクは一足早く荒らして帰るよ
アニヲタたちはとても危険だ 記事とともに消えてくれたまえ

あと10秒…!もう荒らしを防ぐ手はない!!

さよならみなさん
そして愛しい項目よ!
追記・修正されたら…また遊びに来るよ…!!

ドゥッ!!

ち…ちきしょう…
…だが…もう…ログアウト…だ…

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最終更新:2024年03月20日 11:30

*1 アニメではキルバーンが倒れると同時に落下したと思わしき金属音も響いていた。

*2 つまりハドラーがこれが今生の別れかもしれないからとミストと交わした会話を空気を読んで見守っていた。

*3 2020年版アニメでは正体を現した後はそれまでの甲高い声色とも、また「キルバーン」としての陽気な声色とも違う、冷たく落ち着いた声色で喋るようになる

*4 但し、メドローアで完全に消滅させる等、攻略法が無い訳では無い。アバンに人形の首を撥ねられた時は本気で焦っていた様である。

*5 一度だけポップを舐めた発言をするピロロをキルバーンが否定したことがあるが、演技とみれば不自然ではない

*6 劇中では「静かな怒り」の表現に見えるのが見事なミスリード

*7 「自分が傷つくことを嫌うボクにこれを使わせた」と自分で言っているため、不自然さが薄い。