ミラディンの十字軍&ファイレクシアの十字軍 (MtG)

登録日:2011/11/21 Mon 18:40:57
更新日:2023/08/12 Sat 09:03:15
所要時間:約 6 分で読めます




― どちらと運命を共にする? ―


あなたは、「白騎士」「黒騎士」をご存知だろうか。

王道ファンタジー系作品でよく目にするのではなかろうか。

弱きを守り強きを挫く、正義の白騎士。

残虐非道、冷酷無慈悲な邪悪の黒騎士。


王道ファンタジーの世界を舞台とするTCG、マジック:ザ・ギャザリングにも、彼らは黎明期から存在していた。

白騎士/White Knight (白)(白)
クリーチャー-人間、騎士
先制攻撃、プロテクション(黒)
2/2

黒騎士/Black Knight (黒)(黒)
クリーチャー-人間、騎士
先制攻撃、プロテクション(白)
2/2

コストに比べ標準以上のパワータフネス、先制攻撃とプロテクションによる攻撃能力と防御力の高さ。
ネクロの夏でも大活躍だった彼は、無論のこと大人気のクリーチャーだった。

そしてマジックの長きにわたる歴史の中で、彼らのような白と黒で敵対し合う騎士達が幾度となく現れる。

Order of Leitbur & Order of the Ebon Hand
(マナを注ぎ込めば先制攻撃とパワー上昇)

白き盾の騎士団/Order of the White Shield & ストロームガルドの騎士/Knight of Stromgald
(上2つの同型再販)

名誉の手/Hand of Honor & 残虐の手/Hand of Cruelty
(先制攻撃の代わりに武士道を持った侍)

白き盾の十字軍/White Shield Crusader & ストロームガルドの十字軍/Stromgald Crusader
(Order of Leitburらと同様のコストで、先制攻撃の代わりに飛行を得られる)

また、白には黒と対を成さない亜種もいる。

ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec
(3マナ。プロテクション黒と赤)

銀騎士/Silver Knight
(プロテクションは黒ではなく赤)

銀騎士は血騎士と対を成す。

血騎士/Blood Knight (赤)(赤)
クリーチャー-人間、騎士
先制攻撃、プロテクション(白)
2/2

そして、ミラディン包囲戦。
彼らの系譜に当たる、新たな2人の騎士が現れた…。


―生きなあかんでえ、生きとったらわいらのミラディンも戻って来るやろ…。何もおかしなことは言うとらん。
なあ…スケベしようや…。―

ミラディンの十字軍Mirran Crusader (1)(白)(白)
クリーチャー-人間、騎士
二段攻撃、プロテクション(黒)、プロテクション(緑)
2/2


  • Φ-ALL_WILL_BE_ONE-Φ-

ファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusader (1)(黒)(黒)
クリーチャー-ゾンビ、騎士
先制攻撃、プロテクション(赤)、プロテクション(白)
感染(このクリーチャーは、クリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与え、プレイヤーに毒カウンターの形でダメージを与える。)
2/2

2人ともレア。ヴェクの聖騎士のようにダブルプロテクションを持っている。
…のだが、古参のマジックプレイヤーの方は目を疑ったはずだ。

マジックの色には敵対色というものがある。

正義と秩序の色であるの敵対色は、邪悪のと混沌のだ。
なので白と黒の騎士達は敵対し、ヴェクの聖騎士は敵対色2色に対するプロテクションを持っている。
しかしこの新たな騎士2人は、敵対色1色に加え、友好色1色のプロテクションも持っているのだ。

自然と共存のは白の友好色。
混沌と激情のは黒の友好色。

実はこれ、ミラディンの傷痕ブロックにおいて、

ミラディン陣営のメインカラーは白と赤

ファイレクシア陣営のメインカラーは黒と緑

と決められているからだ。
なるほど、白も赤もアーティファクトの扱いは上手いし、黒も緑も毒を持った生き物の宝庫だ。

ミラディンの傷痕ブロックだからこそできた、新しい形のプロテクションだろう。

そしてこの2人、類い希なパワーカードでもあるのだ。
まずはミラディンの十字軍(ミランクルセイダーで、通称ミラクル)だが、

二段攻撃

先輩であるヴェクの聖騎士と比べ、先制攻撃が二段攻撃に強化されている。実質パワー2倍。

つまり3マナ4/2。
しかもダブルプロテクション。
二段攻撃なのでパワー強化も倍乗せ。

何かがおかしい。
3マナながら5回殴れば勝ちである。

クリーチャー最強の緑に対してガンガン攻めれることも合わせて、恐るべき攻撃力を持った鋼の聖騎士といえる。

ただし、ヴェクの聖騎士と違い赤の火力で焼かれてしまうので、除去態勢は劣る。



次はファイレクシアの十字軍(ファイレクシアンクルセイダーで通称Φクル)だが、

先制攻撃&感染

クリーチャーと戦えば先制攻撃により感染の-1/-1カウンターが先に相手に置かれる。

つまり3マナ2/4。
しかもダブルプロテクション。
感染なのでプレイヤーへのダメージクロックは通常ダメージの実質2倍。

何かがおかしい。
3マナながら5回殴れば勝ry

赤の火力も白の単体クリーチャーコントロールも効かず、自身が黒いため破滅の刃なども効かない、恐るべき防御力を持った機械のゾンビ騎士といえる。

ただし、感染クリーチャーは感染を持たないクリーチャーと共に採用するのは非効率的なことが多いのでややデッキを選ぶ。


なんという性能。昨今のクリーチャーインフレを象徴する騎士である。

ちなみに2人とも装備品とは恐ろしい程のシナジーを持つ。

まずミラクルだが、二段攻撃=二回戦闘ダメージを与えるため、ダメージ誘発能力を持った装備品とは凄まじい相性を誇る。

ミラディンの剣サイクル…特にミラディン陣営カラーの「戦争平和の剣」を付けると、青以外に対する全色プロテクションと驚異的なダメージ量により、鬼神のごときクリーチャーと化す。相手の手札が6枚以上だと一撃死。
レガシーになるが、梅澤の十手もよいだろう。

Φクルの場合、ファイレクシアカラーの「饗宴飢餓の剣」がオススメ。
感染クリーチャーはプレイヤーへのダメージクロックが実質2倍なので装備品との相性はいいが、これにより青以外の全色プロテクションを得られる。
最近の黒はコントロール寄りなので、土地アンタップにより相手ターンでのスキを消し、ハンデスによりじっくりとアドを得られるこの剣は特に相性がいい。
沼の数だけPTが上がる、鞭打ち悶えも良き相方。


ミラクルは、まずエクステンデッドで暴れていた黒赤緑のジャンドコントロールを同環境から消し飛ばし、様々な環境の白ウィニーで活躍している。
イベントデッキに2回も(しかも内1回は2枚も)収録されているので手に入れやすい。

Φクルは、黒で感染をやるならまず必須枠で搭載され、また非感染型の黒系コントロールでも白や赤対策に駆り出されたりしている。

もちろん、2人ともレガシーでも通用する性能である。




二段追記

先制修正、感染

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最終更新:2023年08月12日 09:03