あの方(名探偵コナン)

登録日:2012/01/07 (土) 10:51:36
更新日:2024/04/22 Mon 00:23:42
所要時間:約 17 分で読めます





「実はボスの名前は既に原作のどこかにでている。探してみて下さい」
青山剛昌


全てはここから始まった



【概要】

漫画およびアニメ作品『名探偵コナン』に登場する犯罪組織、通称「黒の組織」の首領(トップ)にして最高権力者であり、全ての元凶。

原作24巻『黒の組織との再会』にて任務中にミスを犯した構成員ピスコ/枡山憲三*1ジンが処分する時の「あの方に長年仕えた私を殺すとお前の立場も…」「これはあの方直々の命令だ」という両者のやりとりでその存在が明らかになった。
しかし、他人による言及や指示といった間接的な登場オンリーであり、直々に描写されたことは一切無い。その素性はあまりにも分厚いベールで覆われている。

劇中において、現時点では基本的に「あの方」「ボス」などと配下の者達から呼ばれている模様。
意外と「あの“お“方」と呼ばれたことは一度も無かったりする。

表舞台に出ることはないが、各種ミッションの際には側近のラムと共に影から指示を送っている様子。
ジン以上に用心深く、不穏分子にはすぐさま多数の監視をつけ、いざとなれば例え対象が古参の幹部だろうと躊躇なく抹殺を命じる。
よく言えば慎重居士、悪く言えばチキンな性格と言える。
ベルモット曰く「石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプ」とのこと。
そのおかげで順当に化け物じみた敵を増やしており、そして言うことをよく聞いてくれるドジンさんの負担も大変なことに。
一方のジンはそんなあの方に不満を抱くでもなく、「あの方は◯◯しておられる」など敬意の込もった物言いをしている辺りに忠誠心が垣間見える。

ただでさえコナンの暗躍によって妨害されているのに、長期連載になるにつれてコナンと同等やそれに準ずる推理力の持ち主もどんどん増えていき、更にコナンの傍にはコナンよりやばい工藤優作までもが控えている為、正体が誰で目的が何であったとしても悪役として相応の活躍が出来るのか?という何とも言えない心配をされることもある。

特に赤井秀一を恐れており何度も抹殺を試みているが、その度に煮え湯を飲まされている。学習能力あるのか?
ただそこまでのチキンなので、実は死亡工作程度はしている可能性もまた高い(相手がしているのに自分がしない理由がない)。

在籍年数よりも能力や忠誠心を基準に部下への待遇を決めているらしく、水無怜奈が自身の満足に足る活躍を見せた際には*2、当時まだ新人であったにもかかわらず「キール」のコードネームを与えて幹部に重用している*3

コナンが特定したメールアドレスは#969#6261。@を使ってなかったり通常アドレスに使用できない#を使っていたりとなかなかお茶目である*4
因みにこのアドレスはプッシュ音が童謡「七つの子」のメロディーとなっており、実際にボタンを押してみると分かるが、七つの子が少し濁った感じのメロディーになる。
しかし、現在ではコナン世界でもスマホが普及してしまった為に*5、この設定が後に生きてくるかどうかは少々怪しくなってきている。
今の所このアドレスについて原作及び劇場版の中では、2009年公開の『漆黒の追跡者』以降には、2023年公開の『黒鉄の魚影』でしか触れられていない。

まじっく快斗』におけるビッグジュエル"パンドラ"を狙う敵組織のボス「あのお方」との関係は不明。
作者曰く『まじっく快斗』は『名探偵コナン』とは合流しないそうなので、おそらく関係性は無いものと思われる。


2006年1月13日の朝日新聞夕刊のインタビューにて作者が冒頭の内容を答えた為、それ以来正体予想が激化している。
また、連載が長期化した結果、本編内ではなく作者へのインタビュー・対談・ファンブックの質問コーナー・作者からの年賀状の返事などで、
(既存の主人公の仲間などに対してだが)「○○はあの方ではないよ」と複数回言うことが普通にある
という推理物としてはある意味異常な事態もあった。
コナンの完結は少年サンデー・テレビ局・映画・その他諸々の損失がとんでもないことになるため連載は簡単には終わらせられない

作中で出てきたあの方に関する情報は以下の通り

  1. ピスコ(享年71歳)が「長年仕えた」と語っている
  2. 67年前ラムが子供だった時点で彼の父親は長年あの方に仕えていたという
    →代替わりしていなければ凄まじい高齢である
  3. 組織は半世紀前から極秘プロジェクトを進めている(50年前というキーワード)
  4. メールアドレスが日本の童謡「七つの子」
  5. アメリカ人であるベルモットへ送ったメールが日本語*6
    →日本人である可能性が高い
  6. ベルモットがお気に入り*7
  7. ボスに次ぐ地位のラムですら最近はメールなどで連絡を取り合うだけで、あの方から居場所を知らされていない*8
  8. 灰原の研究の目的は死者を蘇らせるような夢のような薬ではなく、この地球のほとんどの人間にはその価値を見いだせない愚かしい代物

また作品外では俳優・佐藤健との対談において「ボスはいつくらいから決めていたんですか?」という質問に対して「このあたりかな」と単行本のある巻を取り上げると、佐藤が「これはダメだ。その巻読んだらわかっちゃう。これ、書いちゃダメです」と話題を変えるという一幕があった。
 →「ある巻」にピンポイントに正体を示す情報が出ている?


【主なあの方候補】


【×あの方候補から脱落】



















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最終更新:2024年04月22日 00:23

*1 大手自動車メーカーの会長を務める経済界の大物。組織の力を借りてここまでのし上がったらしい

*2 実際は一緒にスパイとして潜り込んでいた彼女の父親の命と引き換えの自作自演なのだが

*3 キャンティ曰く「あの方の御眼鏡に適った」との事

*4 メタ的な話をすれば、作者がイタズラ防止の為に実際は真似できないアドレスに設定したという事情もあるらしく、単行本では枠外に注釈としてその旨が記載されている

*5 本編より前に登場したキャラもガラケーからスマホに変更されており、現在の『コナン』でガラケーを使用しているのは二人のキャラくらいしかいない

*6 彼女に送られたメールの本文には「どうやら私はお前を自由にさせ過ぎたようだ。私の元へ帰ってきておくれ ベルモット。」と記されていた。メールの件名の部分は描かれていない

*7 バーボンこと安室透が「組織の皆が知ったら驚くでしょうね。何せあなたがボスの…」と言っていたので、組織における上下関係とは別の個人的なつながりがある模様。それはベルモットが反射的に拳銃を突き付けてしまうような彼女にとって決して周囲に知られてはならないレベルの情報のようだが、安室曰く自分が死ねばその情報が組織内にリークされる仕組みになっているらしくベルモットには彼を殺すことが出来ない

*8 前述のベルモット宛に送られたメールの内容および彼女が『黒鉄の魚影』でラムやジン達とは別にとある密命を受けていた描写からして、彼女だけは居場所を教えられている可能性がある

*9 車内には彼女自身を除けば人質として連れ去ったコナンしかいなかった上、彼はその時にはまだ麻酔で眠り込んでいるものとベルモットは見なしていたので芝居をする意味も無い

*10 アニメではスーツを着た後姿が一度だけ出てきた

*11 ジョディらは、土門が正義感の塊のような人物であり彼が政治の実権を握れば犯罪組織として裏社会を生きる自分達にとっていずれ不利な情勢になると睨んだためではないかと推測している

*12 ピスコが処刑される原因となった雑誌の写真に関しても、彼が銃をシャンデリアに向けていることについて阿笠はコナンより先に気付いて指摘していた

*13 老朽化した美術館を取り壊すためにトロピカルレインボーという名の爆弾を作り上げてそれを作動させるイベントで大々的なスピーチを行っていた他、劇場版『ベイカー街の亡霊』では次世代型体感ゲーム「コクーン」開発における重要な役目を担ったことで完成記念パーティーでもマスコミに囲まれた中を歩いており、彼の知名度は様々な業界においてかなり高いことがうかがえる

*14 2006年に発売された『スーパーダイジェストブック 名探偵コナン40+』の時点では、彼女を再び登場させたい思いがあることを語っていた。何年か経つ内に作者の中で心境の変化があったのかもしれない