綾里春美

登録日:2012/04/05(木) 13:55:34
更新日:2024/03/31 Sun 17:53:40
所要時間:約 6 分で読めます






‥‥それは霊媒師とは、いかなる関係にあたるのでしょうか?



「綾里春美(あやさとはるみ)」とは、カプコンのゲーム『逆転裁判』シリーズの登場人物である。


■概要

一人称:わたくし/私
年齢:8歳(『逆転裁判2』)→9歳(『3』)→17歳(『5』)→18歳(『6』)
苦手なもの:トマトジュース、肉、図画工作、幽霊
好きな遊び:鞠遊び
特技:裁縫
成績:国語5、算数3、理科4
好きな麺類:蕎麦

CV:佐伯美由紀(『5』、「天馬ゆめみ」と兼役)/?(CR逆転裁判)/久野美咲(アニメ版)/豊崎愛生(パチスロ版)


初登場は『逆転裁判2』の第2話「再会、そして逆転」。
綾里真宵と共に成歩堂龍一の調査に同行し、手助けをしてくれる。

∞型に結った髪型が特徴。
綾里千尋と綾里真宵の従妹であり、2人からは「はみちゃん」と呼ばれている。
真宵の事は「真宵さま」と呼び、実の姉のように慕っており、
他人が気軽に「真宵ちゃん」と呼ぼうものなら容赦なくビンタを食らわす。ただし、成歩堂は例外。
口調が小学生とは思えないほど丁寧で古風(例:男性のことを『殿方』と呼ぶ)。
他人のことは『○○さん』と呼ぶが、成歩堂のことは真宵の影響もあってか『なるほどくん』と呼んでいる。
また、糸鋸圭介のことは、『おひげの けいじ』が彼の正しい名前だと思い込んでいる模様。

「倉院流霊媒道」の霊媒師であり、その実力は幼いながらも母親の綾里キミ子に「テンサイ」と言われている。
真宵の勾玉に自らの霊力を込めて、《サイコ・ロック》の能力を成歩堂に与えた。しかし後の捜査の時に自分でサイコ・ロックをかけてしまう。
実は彼女、本編シリーズに登場する度に必ず1回は心理鍵をかけて来ると言うジンクスが存在する(しかもそう簡単には解除させてくれない)。真宵よりかはまだまともなジンクスなのが幸いだが……
弁護士、魔術師など、「~し」がつく職業は全て霊媒師と関係があると思っている。

ストーリー中、千尋を「霊媒」で呼び出すことがしばしばあるが、
体格差が凄まじいため、千尋の胸が半分以上露わになってしまい、
非常に露出度の高い姿となる(千尋曰く「ちょっと、ムネがキツい」)。全くもってけしからんッ

キミ子に倉院の里内で大切に育てられているため、俗世間のことをあまり知らない。
サーカスを見て素直に驚いたり、「電車」の存在を知らず倉院の里から裁判所まで電車でも2時間かかる距離を走ってきたりする。凄い体力だ。
また里で精進料理しか食べなかった影響からかベジタリアンらしく、肉は苦手。
他人と関わることも極力避けるようにしており、当初は成歩堂ともまともに会話しようとはしなかった。
成歩堂・真宵と共に里外に出るようになってからは、初対面の人とも普通に会話をするようになった。
ただし、狩魔冥だけは「真宵をイジメた人」と見ているようで、かなり嫌っている*1

恋愛事には非常にませていて、真宵と成歩堂を周知の恋愛関係だと勝手に勘違いし、成歩堂にもっと積極的になるよう迫ったり、
成歩堂が他の女性と親しげにしているとビンタやパンチを食らわしてくる。その身長差でどうやっているのかは謎。
その威力は決して侮れるものではなく、仮にも成人男性であるはずの成歩堂を昏倒させてしまったことすらあるほど。ぅゎょぅι゛ょっょぃ
真宵曰く、このように男性に厳しいのは倉院の里の女性優位の風習の影響らしい。
幼い頃から里の夫婦が上手くいかずに離婚していくところを見てきた春美は、
大好きな真宵の幸せを切に願い、彼女と仲の良い成歩堂と一緒になって幸せになって欲しいと思っている為である。

真宵とは本来、倉院流の次期「家元」を争う立場なのだが、
まだ幼く、春美が真宵を姉のように慕っているので、その自覚はないようである。
能力は「天才」というだけあって、真宵が『1』の時点で出来なかった特定人物の霊媒を難なくこなす。
ただし春美が呼びたい霊が既に他の霊媒師によって呼ばれていた場合は霊媒できないのに対し
(矢張曰く「貸し出し中のビデオを借りることはできない」)、
真宵は春美に霊媒されていた千尋の霊を強制的に引き剥がして霊媒するなど、潜在的な意味での真の霊力では真宵の方が上である様子。
単にキャリアと心持の問題かもしれないが。
真宵が諸事情で不在の時は、主に春美が千尋を霊媒し成歩堂をサポートする。


■各シリーズでの活躍

  • 『逆転裁判2』
第2話「再会、そして逆転」から登場。
はじめは成歩堂が話しかけてもムシしすぐにいなくなってしまうなどよそよそしい態度をとっていたが、
(真宵いわく「『アヤシイ人に声をかけられたら逃げなさい』とおばさま(綾里キミ子)からキビしく教えられているから」)
真宵から受け取った「勾玉」を見せると態度が一変。成歩堂の調査に協力してくれるようになる。
前述のとおり、勾玉に霊力をこめ他人が心にかかえているヒミツが「見える」ようになる
《サイコ・ロック》のチカラを成歩堂にあたえた。
尤もその後すぐに本人がサイコ・ロックを仕掛けてくるのだが……。
曰く図工が苦手なようで、割れた壺を直そうと頑張ったが上手くいかなかったという。
この事件がきっかけで身寄りがいなくなってしまったためか、以降は成歩堂法律事務所を訪れることが多くなり、成歩堂が半ば保護者代わりを担っている。

  • 『逆転裁判3』
第2話第5話で登場。
第2話では「倉院の里・秘宝展」に特別に招待され、成歩堂や真宵とともに秘宝展の会場へと向かうが、
そこで展示される予定だった「倉院のツボ」が「怪人☆仮面マスク」に盗まれる事件が発生。
春美は真宵のためにツボをとりもどしてほしいと成歩堂に依頼し、成歩堂とともに調査に同行する。
ちなみに図工が苦手なことは本人も気にしているらしく、本作において別の人物がそれを復元できた時には落ち込んでいた。
第5話では、山奥の霊場へ同行してほしいと真宵とともに成歩堂にお願いをする。
成歩堂は真宵や春美とともに霊場へと向かうが……


+ 『2』『3』のネタバレ
春美の母・綾里キミ子は家元の長女として生まれ、霊力は普通は長女の方が強いため、本来ならキミ子が家元になる筈だった。
しかしどういうわけかキミ子の霊力は舞子(千尋・真宵の母)より遥かに劣っていた為、
キミ子は家元に就く事は出来なかった。
そのせいで周りから冷遇され続け、やがて「自分の娘を家元にする」という妄執に近い念を抱くようになっていった。

キミ子は宝石商の夫との間に双子の姉妹「美柳ちなみ」と「葉桜院あやめ」がいたが、
双子姉妹には霊力はなくキミ子は興味を抱かなかった。
更に「DL6号事件」で綾里一族が権力を失った際に夫が綾里を見限った事もあり、夫は娘たちを連れて倉院の里を出て行った。

しかし、キミ子はそれでも家元の地位を諦めきれず、その執念の末に他の男性との間に娘を産んだ。
その娘こそが綾里春美であり、彼女はキミ子の期待通り高い霊力を備えていた。
異父姉のちなみ曰く「強い霊力を持って生まれたのは春美にとっては不幸なこと」。
彼女によれば、キミ子にとって大切なのは「春美という自分の娘」ではなく「家元になれる自分の娘」であり、
つまり、そこに春美の意志など関係ないという事である。
「あの恐しい女がはみちゃんの母親」というだけでも十分恐しい成歩堂にとって、その事実はあまりに重く、苦しいものであった。

キミ子は真宵を家元の座から落とそうと企んでおり、真宵と千尋は以前からキミ子の本性に薄々気付いてはいたが、
幼い春美は周囲の配慮からその事情を知らず、母親がある事件で共犯として逮捕された時も、
成歩堂が春美に千尋を霊媒することで詳しい事を知られないようにした為、未だに母を慕っていた。

そして、獄中の母親から最後の願いとして、ある時期に処刑された美柳ちなみを霊媒するように指示を受ける。
「家元のため」と言われた春美は家元=真宵の為と信じ、それに従おうとするが、
実はそのちなみは千尋への「復讐」のため、生前キミ子と打ち合わせして真宵を殺害しようとしていたのだった(『3』第5話)。

それは事前に計画を察知していたゴドー 、母と姉の犯罪を止めようとゴドーへの協力を決意をしたあやめ、
そして娘の真宵と何も知らないまま殺人に手を貸そうとしていた姪の春美を助けようとした綾里舞子によって、
舞子が犠牲になってしまったものの辛うじて「ちなみ(春美)が真宵を殺す」という最悪の事態は防げた。
しかし、裁判のやりとりで春美は母親の指示の真意を知り、大好きだった母親が自分に真宵を殺させようとしていた事、
そして真宵を危険な目に合わせて叔母の舞子が殺される原因を作ってしまった事を知ってしまう。

春美はショックを受け真宵たちの前から姿を眩ますが、そんな春美を真宵は暖かく迎えに来た。
春美のために強くある真宵の優しさに、春美は涙を流す。
後のシリーズで描かれた約10年後には成人となった彼女が登場したが、春美と真宵の仲の良さはまったく変わっていないので
もはやどう足掻いても春美を家元に据えるというキミ子の野望は実現されることはないことは明白である。




  • 『逆転裁判4』
本作では残念ながら登場するシーンはなく、春美の動向は描かれていない。


17歳に成長した姿で再登場。服装などは全く変わっておらず、そのまま大きくなった感じ。
モーションも『2』『3』を再現しているが、手を合わせて笑う動きは真宵のものと同じである。
成歩堂が弁護士の資格を剥奪されてからも成歩堂なんでも事務所にはたまに遊びに来ていたそうで、
事務所の片づけをしたり、みぬきの面倒をみたりしていた。
第5話「未来への逆転」では事務所の掃除に来た時にみぬきが人質に取られたことを知り、共に調査をしてくれる。
倉院の里の文献を調べ、「黒いサイコロック」についての情報を成歩堂に伝えた。
特別編(DLC)「逆転の帰還」では、修学旅行で水族館に来ていたところに殺人事件と遭遇する。
この一件で初めて希月心音と知り合った。またその水族館のペンギンやシャチとも仲良くなっていた。
事件の調査にも協力的だがある人物との約束でサイコ・ロックが反応する隠し事をしていた。また、そのサイコ・ロックを使用するための勾玉の霊力が切れてしまい春美は霊力を入れ直した。
どちらも旧作に比べると登場シーンは少なめだが成歩堂を懸命にサポートしてくれる。


倉院の里が舞台となった第5話「逆転の大革命」の前半に登場。格好は『5』のときと同じ。
年齢の割に絵が下手なことが判明したほか、ある人物の目撃証言で隠し事をしていたことを王泥喜にみぬかれた。
また、本作では「霊媒」の詳細や、現在の霊媒師の近況について教えてくれる。
春美によると「霊媒」の技術を習得するには「血筋」「才能」「厳しい修行」が不可欠であり、
現在の倉院の里で「霊媒」が可能なのは真宵と春美の二人だけらしい。
EDでは久しぶりに真宵と共演し、倉院の里を改革しようとする真宵に対し「かわいいお洋服の買えるお店が欲しい」と提案した。

本編では上記以外にこれといった出番は無いが、早期購入特典の特別編DLC「逆転劇場・成歩堂編」では、クライン王国を観光に訪れる。
なおこの特別編、何故か開始前に“パラレルワールド”であることが明言されている。
ついでにこの話で春美の身長が140cmであることが発覚。18歳なのに……。

ツアーガイドのボクト少年に案内され、成歩堂や御剣、真宵と現地の裁判所を見学していたところ、
突然裁判所がテロリストに占拠される。
裁判所にいるレイファ王女の身柄を要求するテロリストに対し、
春美は自分こそがレイファ様であると主張。
自分を「様」付けで呼んだり、自分の髪型が本物そっくりだと主張したりとが下手な春美だったが、
警察が駆けつけるまでテロリストの気をそらし時間を稼ぐために本気で彼女を弁護する成歩堂と、
空気を読まずに審理を終わらせようとする御剣。

なんだかんだやっているうちに、手持ちのパンフレットとグダグダな証言をもとに、
成歩堂は彼女こそが本当のレイファであると証明。
そして何よりクライン王国女王の証である霊媒をその場でやってのけた(裁判長の父を霊媒した)ことで、
裁判長と傍聴人は春美を真レイファ様と認めてしまうのだった。

実はテロリストは避難訓練のための役者であり、御剣はそれを知っていたためさっさと終わらせようとしており、
とどめに席を外していた本物のレイファが戻ってきた。
だが、裁判長と傍聴人に認められたことで、真レイファ様が本当にクライン王国の王女となってしまった。
本物は影武者扱いのただの少女になった。
革命の炎は燃え上がり、圧政に苦しむ民衆は、真レイファ様を旗印として現政権を打ち倒した。

そして、真レイファ様はクライン王国の新女王となった。
めでたしめでたし。よかったなキミ子さん、あんたの娘は家元にはなれなかったが女王にはなれたぞ
※前述のように、この物語はパラレルワールドである。



春美「わたくし、ささやかながら追記・修正させていただきます!」

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最終更新:2024年03月31日 17:53

*1 仕事とはいえ野心から真宵を有罪にすべく動いていたので、春美からの目線ではそう映ってしまったものと思われる。