カモネギ

登録日:2010/08/31 Tue 21:16:23
更新日:2023/10/31 Tue 14:11:23
所要時間:約 9 分で読めます




持っている茎は大切な武器でもあり刀を振るようにいろんなものを切ることができる。



カモネギとは『ポケットモンスター』シリーズに初代から登場するポケモンの一種。


■データ


全国図鑑No.83
分類:かるがもポケモン
英語名:Farfetch'd
高さ:0.8m
重さ:15.0kg
タマゴグループ:飛行/陸上
性別比率:♂50♀50

タイプ:ノーマル/ひこう
特性:するどいめ(命中率を下げられず、相手の回避ランク上昇も無視する。手持ちの先頭にするとレベルが5以上低い野生ポケモンの出現率が半分になる)
  /せいしんりょく(怯まないいかくを受けない)
隠れ特性:まけんき(相手に能力を下げられた時、攻撃が2段階上がる)

種族値
HP:52
攻撃:65→90(『SM』から)
防御:55
特攻:58
特防:58→62(『金銀』から)
素早さ:60
合計:377

努力値:攻撃+1


■概要


ネギのような植物を持ったカモのような姿をしたポケモン。
名前の由来である諺の「カモがネギを背負ってくる」をそのまま形にしたかのような姿をしている。そしてゲーム中の扱いや戦闘面でもこの諺を体現してしまっている。
何故か額にV字のマークがある。

常に謎の茎を持っているのは植物の茎を集めて巣を作る習性を持つためらしいが、この茎はまさに万能アイテムで、刀のように振ることであらゆる物を切り裂き、非常食として食べることもできる。
これが具体的に何の植物なのかは当然の疑問だが、名前や絵からいってもネギなのは誰の目から見ても確定的に明らか。シリーズ23年目の第八世代でようやくネギだと明言された。
完全に余談だが、人間以外の殆どの動物にとってネギは中毒を起こす原因となる成分を含んでいるため、絶対に食べさせてはいけない。エキス一滴でもダメ。

ともかく、カモネギにとってこの茎のような植物は生活するうえで必須とも言えるぐらい大事な物のようで、これを奪おうとする者には命がけで戦いを挑み、より良い茎を求めてカモネギ同士で死闘を繰り広げることまであるという。

しかし最近は珍しい存在になりつつあり、住処となる茎が激減して生息数が激減。そんなカモネギを保護しようと茎を植える団体まで現れたそうな。
もしかしてあの茎、かなりレアな植物なのだろうか。
その他、とある攻略本では「食肉目的で乱獲されたため、数が減った」とも紹介されている。
やはり鍋にされてしまったのだろうか……?


■ゲームでのカモネギ


初代では野生で登場せず、ルージュラ等と同じようにゲーム内のトレーナーとの交換でのみ手に入る地味にレアなポケモンだった。
クチバシティの民家において、赤緑ではオニスズメ、青版ではポッポとの交換により手に入る。
野生産は『ピカチュウ』版にて解禁されている。
ニックネームは赤緑では「おしょう」、青版では「アッカ」、リメイクでは「じんすけ」となっている。『金銀』以降のシリーズでニックネームを「おしょう」にしたプレイヤーも多いだろう。
だが、逆にこの「おしょう」というお世辞にもかっこいいとは言えないニックネームが気に入らず、姓名判断師のもとに駆け込むも、人からもらったポケモンはニックネームを変えられない仕様のため、変えることができないばかりか、そのニックネームを「けちの付けようも無い」と絶賛されるだけに終わり、落胆したプレイヤーも数知れないとか。

レベル技で「つるぎのまい」や「きりさく」、ひでんマシンで「そらをとぶ」と技自体はそれなり。
だが種族値が低すぎるため、入手して暫くはまだなんとかなるものの、敵味方共に進化形のポケモンが集まってくる中盤以降は相当厳しい戦いを強いられる。
しかし、当時としてはミュウ以外で「そらをとぶ」と「いあいぎり」を同時に覚える事の出来る唯一のポケモンなので秘伝要員としてはそこそこ有用。
(リザードンが飛べるようになったのは『ピカチュウ』版以降。)

『金銀』では38〜39番道路に低確率で登場する。
また、ウバメのもりの入り口では、炭焼き職人のもとから逃げ出したカモネギを追い立てて保護するイベントが発生し、成功すると「いあいぎり」のひでんマシンがもらえる。

が、前もっていあいぎりを覚えたポケモンを通信等で手に入れておくと、このイベントを強引に無視して進むこともできる。
永遠にウバメの森に取り残されるカモネギと職人……

『XY』ではハクダンシティにて「マー」というNNのカモネギをNPCとの交換でゲットできる。(こちらが出すポケモンはホルビー)
ハクダンジムのジムリーダーむしタイプ使いなのでカモネギとの相性はよく、能力もこの時点では平均以上と序盤救済ポケモンとなっている。

地味にタマゴグループが陸上なため、鳥ポケから陸上グループへ遺伝技を渡す架け橋となるポケモンである。
そこ、ドーブルでおkとか言わない。


■対戦でのカモネギ


名前が名前なだけありこれでもかと言える程弱い
赤緑は納期2週間前に対戦機能を突貫で実装した話が有名だが、このスペックを見るにほぼ確実に対戦用には設計されていないと言える。最初はゲーム内交換で手に入るためレベルが上がりやすい冒険のお助けマンとして設計されたのだろう。
下手にバトルで出せば相手から「カモがネギしょってやってきたぜェ グヘヘヘヘ」と言われかねないレベルである。
特に初代ではまともな飛行技もなく、「じしん」が効かない以外は同じく「つるぎのまい」や「きりさく」を使えるペルシアンのほぼ劣化。
強いて言えば『ポケモンスタジアム2』ファンシーカップでは強かったという程度。

種族値はどれも非常に低く、一番高い攻撃ですらたったの65…
剣客のようなイメージと設定から「つるぎのまい」や「きりさく」「リーフブレード」(HGSSから)、
バトンタッチ」(XD限定)「のろい」等の鳥ポケモンにしては珍しい技を一部覚えてくれるのだが、上手く活かせるスペックが無いのが現状……。

特性も特に目を見張る部分は無く、標準的な序盤鳥のバリエーションである。
隠れ特性で習得した「まけんき」はまだマシだが。

一応専用アイテムである「ながねぎ」は急所率をあの「ピントレンズ」よりも更に高く上げる効果を持ちなかなか優秀。
カモネギ自身も「つじぎり」「リーフブレード」等の急所率が高い技を多数覚えるため急所を狙いやすい*1という個性がある。
が、急所という運ゲになる上に素早さも低いので微妙。
そもそも約3割という「かみなり」の麻痺並の低確率に賭けるのは不安定過ぎる上、同じ3割なら「じわれ」等の一撃技に賭けた方が実用的である。

つまるところラブカスアゲハント等に並ぶ所謂埋葬ポケ
唯一王が強ポケに見えるぜ……!

一応、世代毎に強化されている部分がないわけではない。
『HGSS』では上述の通り「リーフブレード」をタマゴ技で習得、『BW』では未だに習得できない鳥ポケ達もいる「ブレイブバード」がレベル技に追加。
『XY』では「はたきおとす」の超強化に加え、急所ランク+3で確定急所となり、「つじぎり」が威力105かつ壁や防御ランク上昇を無視して攻撃できる強力な技となった。
(なお、一致技の「きりさく」にも同じことが言えるが、あちらは確定急所でも素の状態の「おんがえし」とほぼ同威力なので優先度は落ちる。)

さらに『SM』では進化こそできなかったが攻撃が25も上昇。大幅に強化された。
それでも90とアタッカーとしては微妙に足りてない気が…

『USUM』では「いのちがけ」とグソクムシャ専用技だった「であいがしら」がタマゴ技に追加(後者はタマゴグループが異なるためドーブル必須)。
これにより最底辺から抜け出すことには一応成功した。
「であいがしら」は不一致かつ通りも悪いが、カモネギが使える先制技の中では最高威力かつ優先度+2なので一考の余地はある。

ダブルでは「ながねぎ」による確定急所で「いかりのつぼ」発動要員として起用される。
ケンホロウがライバルとなるが、こちらは「ねこだまし」対策の特性「せいしんりょく」や「ワイドガード」を崩せる「フェイント」等もある。
その他、「フェイント」「おいかぜ」「シンプルビーム」「てだすけ」とサポート向きの技は豊富。

ちなみに「マサムネギ」というポケモンに進化するという画像が一時出回ったが釣りなので信じてはいけない。いい加減進化してくれ




しかし、時は流れて2019年。ゲーフリはカモネギの進化を望むトレーナーたちの願いを聞き逃してはいなかった。『ソード・シールド』でついにその時がやって来たのだ……!



■リージョンフォーム


ガラルに棲むカモネギの姿。太くたくましいネギを振るい勇敢に戦う戦士。

剣盾にてまさかのガラル特有の姿のカモネギが登場した。ただし野生の個体は『ソード』版でしか出現しない。
外見は原種と比べ茎が非常に大きくなって引きずっていることや、体色と目付きが違う程度とあまり差異はないが、タイプは格闘単タイプとなり全くの別物と化している。
茎が大型化したため、飛行能力よりも筋力が発達したのだろう。
ちなみに茎が大型化した影響か、高さはそのままに体重が原種の三倍近くに激増した。筋肉太り?

アニポケでは茎を持っている間は(重すぎて)飛べないが、茎を手放しさえすれば飛べる、という描写がされている。


■データ


高さ:0.8m
重さ:42.0kg
タイプ:かくとう
特性:ふくつのこころ(相手の技で怯むと素早さランクが一段階上がる)
隠れ特性:きもったま(ゴーストタイプのポケモンにもノーマル、かくとうタイプの技が等倍で当たる。相手の特性「いかく」の効果を受けない)

種族値
HP:52
攻撃:95
防御:55
特攻:58
特防:62
素早さ:55
合計:377

種族値は素早さを5削って攻撃に回しただけの代物。
タイプと特性以外は原種とほとんど差がないため貧弱な性能であることに変わりはない……はずだった。
しかし、なんとガラル地方のカモネギは進化出来るのである
一度のバトルで三回急所に当てるという非常に難しいというか気付けるわけがない進化条件を経てネギガナイトとなる。

■アニメでのガラルカモネギ



新無印編第27話で登場。シュートシティに生息していた野生のポケモンで、シュートシティにある橋を渡ろうとするトレーナー相手にバトルを仕掛けるなど弁慶のようなことをしていたが、リオルとのバトルに敗れサトシゲットされた。
サトシが初めてゲットしたリージョンフォームのポケモンであると同時に、初めてガラル地方(ポケモン)で捕獲したポケモン。鳴き声は「カモン」。

性格は生粋の戦士といったふうで、サトシの他のポケモンとスパーリングすることなく一匹で瞑想をするほど孤高を保っている。
そのため他のポケモンどころかサトシとも息を合わせようとせず、結果サトシがカモネギに合わせるバトルをしていた。
しかし、エルレイド使いのリントに敗北したことや、カロス四天王ガンピとの特訓で「騎士とは何か」を学んだことで次第にサトシと歩調を合わせるように。
そしてリントとの再戦の最中に「れんぞくぎり」を三回急所に当てたことでネギガナイトに進化する。

ポッ拳でのカモネギ


サポートキャラという形だがマルマインとセットでまさかの参戦を果たした。
召喚すると相手に向かって突進しながら連続攻撃を仕掛ける。コンボの始動や切り返しに使えるなど汎用性がそこそこ高い。

似たようなサポートに使用可能にかかるチャージ時間が速いゲコガシラがいる。だがあちらは遠距離から攻めこむときに使うものなので差別化は十分である。
それにコンボの繋ぎはこちらのほうが容易。



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最終更新:2023年10月31日 14:11

*1 「ながねぎ」補正+急所技補正で急所率33%