イオリア・シュヘンベルグ

登録日:2010/12/14 Tue 07:25:19
更新日:2024/03/09 Sat 11:41:20
所要時間:約 14 分で読めます





※この項目にはネタバレが含まれています

人類は知性を正しく用い、進化しなければならない。

そうしなければ、宇宙へ…大いなる世界へ旅立っても、新たな火種を生む事になる…。それは、悲しい事だよ……。





機動戦士ガンダム00』の登場人物。

CV:大塚周夫(1st) / 磯部勉(劇場版、2091年時)
性別:男
誕生日:?
年齢:?
身長:?
体重:?
血液型:O型
所属:私設武装組織 ソレスタルビーイング



私設武装組織 ソレスタルビーイングの創設者。
本編の2307年(1st)から200年以上前の西暦2051年生まれで、登場する姿はコートを着て眼鏡を掛けた老人。


科学者として200年後の世でもその名は知られており、軌道エレベーターを利用した革新的な太陽光発電システムを提唱し、人類の繁栄に貢献したとされている。
これは核兵器による最終戦争を予防するために、原子力に頼らないエネルギー体制を確立するために発明したもの。

子孫はまだ存命中だが、彼らにも自分の計画を伝える事はしなかった。

そして裏では量子型演算処理システム「ヴェーダ」やガンダムの動力機関「GNドライヴ」の基礎理論を確立させていた。
(あくまで基礎理論の提唱だけであり、実際にガンダム等を形にしたのは後世の協力者達の努力の賜物である)

既に死亡したとされていたが、2307年のある日、ソレスタルビーイングの武力介入の開始を宣言するビデオメッセージで再びその名を馳せる事になる。



【1stシーズンのネタバレ】







実は彼の肉体は1stシーズンの時点ではそのまま存在しており、当時の最新技術の一つである「コールドスリープ」で眠りに就いていた。

本編終盤でヴェーダをリボンズ・アルマークアレハンドロ・コーナーが掌握したため、コールドスリープの装置を発見され、
アレハンドロに黄金銃で射殺されてしまった。



しかし、それすらも予測していた彼によりシステムトラップが発動。
ガンダムマイスター達の個人データとGNドライヴの位置情報にフィルターがかけられ、
そして、GNドライヴに隠されたトランザムシステムが解放される。


イオリアは「私はまだ人類を信じ、力を…託してみようと思う」とは言っていたが、
実は「イオリアの意に全く沿わない行動を続けた場合、第二段階のシステムトラップが発動する」マイスター用の罠も用意されていたという。
たとえ話になるが、マイスターが計画に嫌気が差してガンダムで強盗なり好き放題始めた場合、強制自爆なりさせられたのだろう、という話。
食えない爺さんである。



【2ndシーズンのネタバレ】






1stシーズンでのシステムトラップにより、彼は様々な恩恵をソレスタルビーイングに与えたが、その際に「ツインドライヴシステム」という新たな動力理論のデータも解放していた。

ツインドライヴより簡単なダブルドライヴに関しては、武力介入前の『00P』の時代、第2世代ガンダムに搭載するべく研究されていた。
が、単なる複数搭載ですら、当時は太陽炉同士の過干渉という問題故に実現は困難を極め、太陽炉の数による制約もあって、そちらの方面の研究は匙を投げて中止されていた。
このイオリアから齎された情報により研究が再開されてシステムが完成し、ダブルオーガンダムで無事実装される事となった。



本編終盤にてヴェーダと一体化したティエリア・アーデにより、イオリア計画の全貌が明らかになる。

彼は、人類が争いの火種を抱えたまま外宇宙へ進出する事を阻止するためにソレスタルビーイングを創設。
武力介入により人類の意思を統一させ、異種との「来るべき対話」に備えさせる事を目的にしていたのだ。




劇場版のネタバレ】









彼の予見通り、本当に異種「ELS」が出現し、“来るべき対話”が始まる。
とはいえ、イオリアとしては、
宇宙進出した場合に外宇宙で異種の生物に遭遇するだろう。それ迄には人類がある程度は意志統一している必要がある
という認識の下、計画を立てていたので、まさか宇宙生物が自ら訪問して来た上に予定より数百年早い、なんて知ったら流石に驚愕しただろう。


最終的にイノベイターに覚醒していた刹那・F・セイエイダブルオークアンタと共に対話を成功させ、
2364年にはELS内蔵のMSが開発される等無事に共生している。








エンドロール後に2091年時のイオリアの姿が描かれ、先入観や思い込み、人種等で分かり合えずにいる人類を嫌っていた彼は孤島で隠居生活を送っていた。

チェス仲間であり、後に誕生するリボンズ・アルマークの遺伝子モデルとなった親友、E(エターナル)A(アラン)・レイ(CV:古谷徹)が訪問して来た場面が描かれており、
彼の人類に対する思いが綴られる。


彼は上記の通り人類を嫌悪していたが、実際は分かり合えずに真実や本質を見失っている事に失望しているだけで、誰よりも人間の可能性を信じていた。
正確には、「誰よりも強く信じたいが信じきれない面倒臭いツンデレ染みたおっさんだった。
その為、計画には様々な折衷案や予防策を用意している。

そもそもソレスタルビーイング=人類の手によって紛争を根絶させる事は無理だと考えられていたが故にイノベイドが用意されたが、
本当に人類を信頼していないのなら、最初からイノベイドに任せた方が手っ取り早くはあったのである。
矛盾した存在であるソレスタルビーイングという組織を用意した事自体が、イオリアの複雑な想いを表していると言えるだろう。

そして、それから270年後の世界で遂に彼の望んだ人類の革新による分かり合えた世界が実現し、外宇宙へと旅立つ日を迎えたのであった。


【台詞集】

地球で生まれ育った、全ての人類に報告させて頂きます。
 私達はソレスタルビーイング。機動兵器ガンダムを所有する私設武装組織です。
 私達ソレスタルビーイングの活動目的は、この世界から戦争行為を根絶する事にあります。
 私達は自らの利益の為に行動はしません。戦争根絶という大きな目的の為に、私達は立ち上がったのです。
 只今を以て、全ての人類に向けて宣言します。
 領土・宗教・エネルギー、どの様な理由があろうとも、私達は全ての戦争行為に対して、武力による介入を開始します。
 戦争を幇助する国、組織、企業等も、我々の武力介入の対象となります。
 私達は、ソレスタルビーイング。この世から戦争を根絶させる為に創設された武装組織です」

「この場所に、悪意を持って現れたという事は…残念ながら、私の求めていた世界にはならなかった様だ……。
 人間は未だ愚かで、戦いを好み、世界を破滅に導こうとしている。
 だが……私はまだ人類を信じ、力を…託してみようと思う。
 世界は……。人類は…… 変わらなければならないのだから……。
 GNドライヴを有する者達よ。君達が、私の遺志を継ぐ者なのかは分からない。
 だが……私は最後の希望を…GNドライヴの全能力を、君達に託したいと思う。
 君達が真の平和を勝ち取る為、戦争根絶の為に戦い続ける事を祈る。
 ソレスタルビーイングの為ではなく、君達の意志で。ガンダムと共に……」

意識を伝達する新たな原初粒子の発見、その粒子を製造する半永久機関の基礎理論の構築、量子型演算処理システムの発明、
 軌道エレベーター建造に伴う太陽光発電システムの提唱…。どれも我々人類を豊かにする大変な技術だ。
 でも君は人間嫌いで、こんな孤島に1人で過ごしている
私が嫌悪しているのは、知性を間違って使い、思い込みや先入観に囚われ、真実を見失う者達だ。
 それらが誤解を呼び、不和を呼び、争いを生む。分かり合わせたいのだよ、私は……
それが君の求める世界か?
人類は知性を正しく用い、進化しなければならない。
 そうしなければ、宇宙へ…大いなる世界へ旅立っても、新たな火種を生む事になる…。それは、悲しい事だよ……
イオリア……

ゲームでの活躍】

スーパーロボット大戦シリーズにおいても原作同様の、というかクロスオーバーの影響で下手したら原作以上の天才ぶりを見せつけている。

Zシリーズでは黒の英知に触れたエルガン・ローディックとの出会いによって大時空震動を予言しており、ガンダムDXのためのマイクロウェーブ送信施設を用意したり、
またサイアム・ビストと共に、ラプラスの箱の解放と同時に人類の監視者の存在を世界に知らしめるための用意を行っていた。
その他、第2次Z再世篇においては「ゼロシステムがイオリア計画の一環としてソレスタルビーイングによって製造され、ツインドライヴと共に同じ機体に積み込まれる予定だった」「しかし、その危険性及びソレスタルビーイングの理念がコロニー解放という目的に相反する為、コロニーの五博士が計画から離脱した際にゼロシステムの方を奪取した」という設定がなされている。つまり、本作の設定上はウイングガンダムゼロダブルオーライザーは兄弟機である」ということになっている。
これ実は、ウイングゼロが『ウイング→W→ダブル+ゼロ→0→オー=ダブルオー』に、ダブルオーが『ダブル→W→ウイング+オー→0→ゼロ=ウイングゼロ』になるというというネーミングから発展したクロスオーバーとなっているのである。
……なのだが、双方の設定を知るプレイヤーからは「どんだけやばいガンダム建造するつもりだったんだコイツ」と、ツッコミの的になっており、挙げ句に「イオリアが求めたガンダム」としてウイングゼロとダブルオーライザーをミックスした画像まで登場。その仰々しさから「平和のためのガンダムに見えない」「殺意に溢れすぎている」ともっぱらの評判である。

VではGNドライブ開発の過程で木連の存在に気付き独自に支援を行った他、西暦世界の黒幕の存在に気付き、そのエミュレータとしてヴェーダを開発した。

携帯機シリーズ
UXでは本人は登場していないが、作中で言及はされている。
いろいろ時系列的に恐ろしいことになってはいるが、UXの世界観自体が特殊なのでその影響もあるのだろう(実際こちらも言及がある)。

BXでは物語の冒頭で生前の姿で登場。また、今回は盟友E・A・レイも登場している。
なお、今作では(イオリアが生きていた時代の件は状況が不明なので別として)時期的にガンダムAGE-1の方が先にロールアウトしているため、
フリットが救世主として作ったガンダムがRX-78-2ガンダムの活躍により「連邦の白い悪魔」「ジオン根絶の絶対的象徴」になった後、
ソレスタルビーイングにより「混乱、矛盾」の象徴になるというイオリアに悪気はないだろうが、
(この前にアセムがMIA認定されていることもあり)フリットが軽く涙目な事態となっている。





Wiki篭りは知性を正しく用い、追記・修正しなければならない。

そうしなければ、次の項目へ…新たな項目を立てても、新たな項目荒らしを生む事になる…。それは、悲しい事だよ……。

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最終更新:2024年03月09日 11:41