三邪神(遊戯王OCG)

登録日:2011/05/26 Wed 09:30:03
更新日:2024/01/31 Wed 20:55:33
所要時間:約 8 分で読めます





三邪神とは、『遊戯王R』に登場するカード群である。
すべてOCG化されており、デュエルで使用することができる。
厳密にはカテゴリーではないが、三幻神や三幻魔と同じノリで呼称されている。


【概要】

三邪神が登場したのは原作のサイドストーリーである『遊戯王R』。
ペガサスが恐れた三幻神の抑止力となる存在としてデザインしたものの、
それらに匹敵する力を持った結果、呪われた邪悪なカードとなってしまった。神を一枚作ってしまった時点でやめてくれよ...
そのため、ペガサスはデザインが完成した段階でこれらの創造を躊躇い、ペガサスが死ぬその時まで遂にカードとして世に出ることがなかったといういわくつきの品である。

「邪神」という名のつく最上級モンスター群であり、エジプト神話&太古のカードが元ネタの名前とデザインを持つ三幻神と違い、こちらは現代に生きるペガサスと天馬夜行の手で作られた物のため現代風の名前と名前にちなんだ効果を持つ。

効果はいずれも独特ながら強力なものを持っているがいずれも独特故アクが強く、召喚の難易度も高いため熟練者でなければまず扱いきれない。

三幻神の抑止力という設定から対応する神が存在する。またこと戦闘に対して非常に強いのも特徴か。
特に後述する《邪神ドレッド・ルート》と《邪神アバター》の効果は正に邪神の名に相応しい強さとややこしさになっている。

ちなみに最高神の《邪神アバター》以外は一点モノのカードではなく、最低でも2枚ずつ存在することが確認されている。


【詳細】

いずれもレベル10・闇属性悪魔族である。
また特殊召喚が不可能で、通常召喚する際はリリース(生け贄)が3体必要という共通の効果を持つ。
そのため死皇帝の陵墓やスター・ブラスト、悪魔の憑代などでリリースを踏み倒すことはできない。
一方、神属性の三幻神と違いダブルコストモンスター等の恩恵は受けられる。

かなり重いモンスターなのでリリース元はトークンの生成やペンデュラム召喚などで素早く確保したいところ。
から家臣を借りるのも有効。
神・スライム(遊戯王OCG)なら3体分のリリースになるのでこれを使うのも良い。

邪神イレイザー

星10/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ通常召喚できる。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、相手フィールドのカードの数×1000になる。
(2):自分メインフェイズに発動できる。このカードを破壊する。
(3):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動する。フィールドのカードを全て破壊する。

通称:消しゴム
対応する神:《オシリスの天空竜
攻撃力と守備力が相手フィールド上のカード枚数×1000となる効果、
消しゴム「消し去るもの」の名の通り、破壊された時フィールド上のカードを全て破壊するリセット効果、それを起動させるための自身を破壊する効果を持つ。

詳細は個別項目を参照。


邪神ドレッド・ルート

星10/闇属性/悪魔族/攻4000/守4000
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ通常召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。

通称:√(ルート)
対応する神:《オベリスクの巨神兵
フィールド上に存在する、自身以外全てのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする永続効果を持つ。

詳細は個別項目を参照。


邪神アバター

星10/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ通常召喚できる。
(1):このカードが召喚に成功した場合に発動する。
相手ターンで数えて2ターンの間、相手は魔法・罠カードを発動できない。
(2):このカードの攻撃力・守備力は、「邪神アバター」以外の
フィールドの攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力+100の数値になる。

対応する神:《ラーの翼神竜
「●」と表現できるぐらい簡素なイラスト。人によっては生物の教科書に載ってる胚に見えるかも。
しかし、このカードの効果を考えればこのイラストなのも納得できるため、ある意味では存在感があるイラスト。

詳細は個別項目を参照。


【相性のいいカード】

三邪神の運用にあたって最も重要なのはアドバンス召喚するためのリリースの調達。
特殊召喚できず、3体ものリリースを必要とするためにかなり重い。

また、効果への耐性はないので、相手の除去から守るための手段も重要となる。

+ 詳細は以下
etc...

召喚補助に使用できるカード群。
勿論これ以外にも様々なカードが存在する。
最も効率がいいのは「レベル・スティーラー」だったのだが、2016年10月1日の改訂で禁止カードになってしまったので、別の手を考えよう。
バルバロス」などの従属神との相性も良い。

なお、「スケープ・ゴート」の羊トークンはアドバンス召喚のリリースには使えないのだが、
それらを素材にして「リンク・スパイダー」や「リンクリボー」などをリンク召喚すれば問題なくリリースに使えるようになる。
EXデッキは圧迫されるものの、手軽にリリースを確保できるので覚えておきたい。


  • ハードアームドラゴン
ダブって腐った邪神を捨てつつ、特殊召喚出来る。
このカードをリリースしてアバターやドレッド・ルートを出すと戦闘で越えるのが困難な上に破壊できないモンスターが誕生する。
ただしバウンス、除外には無力なため注意が必要。


三邪神は全員レベル10なので、このカードで耐性を得られる。
追加ダメージ効果も、戦闘に強い三邪神と噛み合っている。
進撃の帝王でも似たようなことは可能。


  • 亜空間物質転送装置
最上級モンスター御用達の除去回避カード。
これがないといろいろな意味で安心できない。カウンター罠は相手のカウンター罠用に取っておきたいし。


  • 軍神ガープ
リバース効果を無効化するだけでなく、相手モンスターを無理やり攻撃表示にして邪神で殴れる。
さらに邪神は全て悪魔族なので相手に見せてドヤ顔するだけで攻撃力がアップする。
アバターを見せると原作の再現ができるのでファンなら是非。


  • 魔封じの芳香
  • 心鎮壷(レプリカも一応含む)
  • おジャマトリオ
etc...
相手フィールド上にカードを固定させたり、枚数を増やすカード。
イレイザーを使用する場合は必須となる。


  • 炎王獣 ヤクシャ
少々運用法が異なるが手札から召喚できそうにないイレイザーを破壊することで全体除去効果を使用することができる。


  • 最終突撃命令
  • バトルマニア
  • ビッグバンシュート
ドレッドルートらへんにどうぞ。
守備表示で逃げるモンスターを強引にブチのめせば相手のライフがすっ飛ぶすっ飛ぶ。


  • 流星の弓シール
  • 閃光の双剣トライス
アバターに使用すればデメリットである攻撃力下降を無視して直接攻撃や2回攻撃ができるように。


敵対する三幻神だが、召雷弾のおかげで攻撃力を下げたうえに最近流行りのシンクロやエクシーズを封じることができる。
ドレッド・ルートと組めば攻撃力4000以下のモンスターが全滅し、そこにブラック・ガーデンを絡めれば
なんと攻撃力16000以下の攻撃表示モンスターをつぶすことができる……
と思われたが、それはできないとはっきり公式が裁定を下した。
これはオシリスを始め攻撃力・守備力を増減させる効果は、一度本来の数値に戻してから再計算するため。


ルートとのコンボ抜きでも黒庭とのシナジーは良好だし、実質的に攻撃力が4000減るようなものなので殴り倒せば済むが。
ただしこのカードは総じてコントロール向けなのでビートダウン思考の三邪神とは運用方法が違うので注意。

またこのカードには使えないが、三邪神のほうでは全く問題なく使える冥界の宝札で攻撃力を素早く上げることもできる。
さらに前述の軍神ガープや最終突撃命令で無理矢理攻撃表示にして召雷弾で一掃もできる。


  • 神の進化
幻神獣族か三邪神1体の攻守を1000アップし、自身の効果の発動と効果そのものが無効化されなくなる耐性を付与し、攻撃宣言時に相手モンスターを墓地送りにする効果を付与する通常魔法。
特に相手モンスター墓地送りは選ぶのは相手プレイヤーなので確実性は低いものの、相手プレイヤーに強制させる関係であらゆる耐性を貫通する除去なので非常に心強い。
特にドレッド・ルートとの相性は良く、ただでさえ突破困難な4000打点が5000打点となるので戦闘ではほぼ負けなしになる上、墓地送りで戦闘破壊耐性持ちを除去出来るので非常に使い勝手が良くなる。

ただし、イレイザーは不安定な打点が補強されるが墓地送りを発動すると攻撃力が下がって強化した分が相殺されてしまい、全体除去は墓地で発動するため折角の耐性が消えて結局無効化される隙が出来てしまうため微妙、
アバターも戦闘破壊耐性持ちを除去出来る様になるが、自身のステータスが永続効果で決まる関係で強化の恩恵を受けられないためこちらも微妙、
と三邪神の中では実質的にドレッド・ルート専用となっている。

ちなみに三幻神の場合は
  • オシリス→不安定な攻撃力の底上げをしつつ、召雷弾が無効化されなくなるため制圧力が高まる
  • オベリスク→ただでさえ高い攻撃力が強化されてより戦闘に強くなり、ゴッド・ハンド・インパクトが無効化されなくなり、破壊耐性持ちは攻撃時の墓地送りで対応出来る様になる
  • ラー→不安定な攻撃力の底上げをしつつ、ゴッド・フェニックスと攻撃時の墓地送りで相手の場を殲滅しやすくなる
と基本的には全員と相性が良いので、上述のオシリス&ドレッド・ルートの混合構築でも対象が複数あるので腐りにくくなる。




【劇中での活躍】

漫画『遊戯王R』で登場。ラスボスである天馬夜行が使用する。
元々はペガサスが強力すぎる三幻神が暴走した際にそれを止めるため、抑止力として考案したモンスター。
が、いざデザインしてみると、宿ってしまった力が三幻神以上にヤバいためイラスト以外は未完成の状態で封印したカードである。三幻神から何を学んだんですかね...
だがペガサスの死後にR・A計画、すなわちペガサスの蘇生に乗り出した夜行がこれらのデザインと宿っていた邪神の意志をもとにカードとして成立させた。
また計画の試作品として蘇生されたバンデットキースの様子を見るに、邪神達には蘇らせた死者の魂の生命維持装置としての機能も与えられていた様子。

劇中描写を見る限り、アバター以外は量産されている。しかも神特有のコピーによる呪いも一切ない様子。
量産しまくって同僚全員に渡せばいいのに

作中では三幻神同様の効果耐性を持ち、神属性・幻神獣族のモンスターだった。
加えて元ネタと同様に神の序列も存在し、ラーと同格のアバターが最上位で同格の神以外の効果を無効にする効果を持っていた。


モチーフ同様やたら不遇なイレイザー、オシリスよろしく遊戯を絶望させ何故か進化したドレッドルート、
神だの究極嫁だのに変身しまくった挙げ句、最終決戦であの姿になるアバターなどなど好き勝手やって、読者に遊戯王がどういう漫画かを改めて再認識させた。



【邪神の名前を冠したカード】

  • 大邪神レシェフ
有名な鬼畜ゲー「破滅の大邪神」のラスボス
洗脳効果を持った儀式モンスター


初登場した当初は☆4でATK2000のメインアタッカーと思いきや、デメリットが酷く使いものにならない。
ウルトラレアorパラレルレアという強気なレアリティ設定が悲壮感をそそる1枚。
まさにカスレア


ヴェノミナーガ様。蛇神だが効果は誰よりも邪神らしい。
しかしアバターには勝てない。


  • ゼミアの神
自称邪神の通常モンスター
だけど戦闘力は豆の戦士にも劣る。


  • 破壊神ヴァサーゴ
恐らく邪神という扱いになるだろう破壊神。
ただステータスも効果も全然それらしくない。名前負けし過ぎである。


  • 黄金の邪神像
セットされたこのカードが破壊された時トークンを生成する罠カード
邪神像だがどの邪神とも似ていないが、相性はまぁまぁ良い。


  • 邪神の大災害
相手の攻撃宣言時に発動し大嵐を吹かせる罠カード
上の「邪神像」を3枚セットしこのカードを発動させれば邪神召喚ができる3体の生け贄が揃うぜ!! デッキにフル投入して満足しようぜ!!

アーティファクト? 聞こえないな?


原作次元に登場した新たな邪神。
相手のライフを生け贄に攻撃するというトンデモ能力を持つ。



追記、修正は邪神に思いを馳せながらお願いします。

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最終更新:2024年01月31日 20:55