ブルーディスティニー1号機(ジム・ブルーディスティニー)

登録日:2011/01/13(木) 00:49:02
更新日:2024/02/12 Mon 02:30:48
所要時間:約 5 分で読めます





 EXAM SYSTEM STAND BY 

ブルーディスティニー1号機とは、セガサターンの「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」で登場したMS。
同系統で唯一ジムの頭を使用している為、「ジム・ブルーディスティニー」とも呼ばれる。








●性能諸元

  • Blue Destiny(ブルーディスティニー)
所属:地球連邦軍
型式番号:RX-79BD-1
全高:18.5m
本体重量:52.8t
全備重量:73.0t
出力:1.350kW
推力:52.000kg
センサー有効半径:不明
装甲材質:超鋼合金ルナ・チタニウム
武装:ビーム・サーベル×2
   頭部バルカン砲×2
   胸部バルカン砲×2
   腹部有線ミサイル×2
   100mmマシンガン
   シールド
   ビームライフル
主要パイロット:ユウ・カジマ




●機体解説

地球連邦軍に亡命したクルスト・モーゼス博士が連邦で開発した実験機群の一番機。
クルスト博士の開発した対ニュータイプ殲滅システム「EXAMシステム」を搭載している。
EXAMシステム起動中はカメラアイのパターンがから赤に変更され、バイザー内の丸いデュアルアイが不気味に輝いて見える。


当初は陸戦型ジム(型式番号:RGM-79BD-1)をベースにして開発された。
しかし機体がEXAMシステムの負荷に耐え切れなかったため、ベース機を陸戦型ガンダムに変更し開発を続行。
その際EXAMシステムの完全移植が困難であったため*1、システムを搭載した頭部のみそのまま流用され特徴的なジム頭を持つ事になる。
そのせいでジムのバリエーションとして扱われるが、開発経緯や型式番号から厳密に言うとガンダムタイプのMSである。
(系列としては『08小隊』に登場したカレンの陸戦型ガンダム(ジム頭)に近い)

外見はただの青い陸戦型ジムだが…
  • ジェネレータ出力17%向上
  • マグネット・コーティングの実装
  • 胸部バルカン砲及び腹部有線ミサイルの増設
…など多くの改修を施しており、アルフ・カムラに「ジャジャ馬」と言われる程の機体に仕上がっている。

EXAMシステムによる暴走が度々発生し、モルモット隊に配備される時には50%を出力上限にしたリミッターが設置された。


因みに、特徴的な青いカラーリングはEXAMシステムの被験者であるニュータイプ、マリオン・ウェルチが描いた宇宙の絵が青かったから。
宇宙空間を青で表現したのをクルスト博士が「ニュータイプには宇宙が青く見える」と判断し、NTへの迷彩効果を期待した。
……という話がよく語られているが、対NT用迷彩説はソースが無く、小説版で語られたのは「オールドタイプにもニュータイプと同じものを感じられるように」という意味合いからのものであって実用的なものではない。*2

このカラーリングに圧倒的な性能と暴走の危険性もあって、作中では「蒼い死神」とも呼ばれる。
別に今まで散々ボコボコにされてきたジム達の怨念が集まって出来た呪われた機体なわけでは無い。




●作品中の活躍

実験中に暴走し、近場にいた友軍部隊を壊滅させ、パイロットを乗せたまま逃走。
暴走状態のまま作戦中の地球連邦軍第11独立機械化混成部隊(通称:モルモット隊)に遭遇し交戦。
ユウ・カジマらの奮戦により大破こそしないものの、コクピットを潰されリモートで撤退する。

その後修理をうけ、モルモット隊に配属。ユウ・カジマの乗機となる。

パイロットの力量も相まって、キャリフォルニア・ベース付近のジオン配下のミサイル基地を単機で襲撃し、ものの数分で制圧するなど凄まじい戦果を上げる。
その後に開始されたキャリフォルニア・ベース攻略作戦において、ジオンの騎士を自称するニムバス・シュターゼンの駆る同じEXAMシステム搭載機である「イフリート改」と交戦。
互いのEXAMシステムが共鳴してしまい暴走しつつもなんとか退けるが、行動不能に見えたイフリート改の放った腕部グレネードが頭部に直撃し*3、EXAMシステムを失ってしまった。
その後の経緯は不明だが、本体とも言えるEXAMシステムを失った上にニムバスとの戦いで半壊状態だった為、廃棄処分されたと思われる*4
小説版ではイフリート改を乗り捨てたニムバスに、奪取されたブルー2号機のビームサーベルで頭部を貫かれその後の行方は不明。




●その他

ガンプラビルダーズで宇宙戦仕様の1号機が登場する。
またガンダムビルドファイターズの三話目にて少しだけ登場。相手のブルーディスティニー3号機にEXAMシステム起動状態で殴りかかったが
3号機のMGから移植しただろうタイタス並にマッチョな腕からのグーパンに一撃でやられてしまった




■他のゲーム中での活躍


機動戦士ガンダム戦記

対戦時のポイントは75
主兵装は100mmマシンガンとビームライフルの二種類から選べる。

通常状態では特に目立った所のない少し強いジムといった所だが、一定のダメージを負いEXAMシステムが発動すれば話は別。
ブーストの減少量が極端に減り(というかほぼ減らない)、攻撃力は数倍に上昇。手がつけられなくなる。


●Gジェネレーション スピリッツ

特殊コマンドで任意にシステムを発動可能。発動すると攻撃力が上昇する代わりにEN消費量が増加する。
攻撃のモーションも変更され、目が真っ赤になりやたら斬りまくる。


●GジェネレーションWARS

EXAMシステムがテンション技に変更。通常の格闘とは違いMPを消費するため、テンションゲージが上げ辛い。
但し、戦艦側の一部オプションパーツやパイロット自体の能力が高ければ十分使えるレベル。
宇宙適性が無いため(オプションパーツで付加できるが)、単純にEXAM機を使いたいなら2号機か3号機を使った方がいいかも。
こちらも演出には気合が入っている。


ギレンの野望

地上専用機
一見、地形適正以外パッとしない性能だが、
EXAMが発動すると疲労度がはねあがるかわりに攻撃回数が倍になり、あのガンダム以上の火力を発揮する。
だが、例によって開発時期は地上戦はほぼ終わった後なので…。

なお、ジオンの系譜の連邦ディスクOP映像で流れる「哀・戦士」にて、「荒野を走る死神の列」の箇所で「蒼い死神」という納得の抜擢で登場したりする。


戦場の絆

コスト240の近距離機体
初期装備が遠いほど威力の上がるマシンガンに胸バルカンと扱いにくいが、
支給が進むと比較的普通のマシンガンと強誘導の腹部有線ミサイルによって安定した立ち回りが可能になる。
耐久力が一定以下になるとEXAMが発動し、機動系と格闘距離が強化される。

REV3.20でジオンのBD2号機(NS)と同じように開幕直後から発動され、一定ダメージを受けると解除される仕様になった。


●Extreme VS.シリーズ

家庭用無印のDLCとして登場。以降の続編にも継続して参戦。
ガンダムと同じコスト2000で、その中では特に尖ったところのない万能機に分類できる。
ただしサブ射撃はトリッキーな動きが出来るが雑な生当てには不向き。
マシンガンは撃ち切りリロードのため弾幕を作りやすいがBRに比べてダウンが取りにくく、格闘も2000ということを差し引いても強いとは言いがたい。
特格の滑り移動を活かした着地ずらしと弾幕作りが大事になるため、慣れるまではしんどい。
EXAMは覚醒時に起動。後に覚醒とは別に短時間の強化効果としてEXAMのみ発動できるようになった。
EXAM発動中の基本性能の底上げは優秀で、格闘がパンチなどを使う荒々しいモノになりキャンセルルートも増えよく伸びるようになる。
立ち姿も原作を意識した物に変化する。
そして特射呼び出しのサマナのジムを投げ捨てる。サマナが何をしたっていうんだ…
覚醒時は通常時の弾幕張りながら援護し闇討ちという戦術より、強化された格闘でタイマンを張っていく方が向いている。
トリッキーに立ち回る通常時と、荒々しく相手を追い詰める覚醒時の二面性を活かしきれればコスト以上の活躍が期待できる高いポテンシャルを持つ。
練習量がモノを言う玄人向け。


スーパーロボット大戦シリーズ

『THE BLUE DESTINY』が今のところ未参戦のため、本機も未登場……
が、『BX』では特定のシナリオでフリットを戦術指揮官に設定することで、本機の関わった事件を思わせる発言を聞くことができるというサプライズが用意された。




ガンプラ

キット化一発目はSDで、商品名は「ガンダムブルーディスティニー1号機」。
2号機とのコンパチとなっているが、武装は1号機のもののみであり、2号機を完全再現したいなら別売りの3号機との同時買い推奨という、ちょっとお財布には優しくない仕様。

2007年には他の2機共々HGUCでキット化。
陸戦型ガンダムをベースに関節などの機構はそのままなので、現時点で見てもなかなか優秀な可動範囲とプロポーションを持つ。
可動は申し分ないがゲート跡が目立ちやすい部位に多い(特に頭部)
また、左手が平手(コの字のような形)しか付属していないのも残念。他キットから流用しよう。
通常時/暴走時はカメラアイのシールによって再現。しかしせっかくカメラアイ部がクリアパーツになっているので、是非とも塗装に挑戦してみよう。

後に「ブルーディスティニー1号機"EXAM"」名義で最新フォーマットで発売された。リバイブ版としては何気に陸戦型ガンダムに先駆けてのリリースだったりする。
陸戦型ジムの関節を流用しており非常に高い可動範囲を誇るが、あちらと同様造形も成形色もアレンジ強めであり、比較的原作の姿に忠実だった旧HGUCの方を好むファンも少なくない。




■余談

最近混同や勘違いされがちだが、SEEDテイルズスティニー、
こちらはディスティニーである。すごく細かい事だが、間違えないようにしたい。
また、登場した時期が時期だけに「暴走して圧倒的な戦闘能力を発揮する」「女性の人格が組み込まれている」と当時社会現象になっていたアニメ主役機の影響を感じさせる設定を持つ。さらに言ってしまえば中の人の中の人まで一緒だったりする。*5


ちなみに4機あるEXAM搭載MSの中でブルーディスティニー3機はフォーマットが変わるなどして2度発売されているのだが、イフリート改だけは長らく立体化されていなかった。
リバイブの際にようやくイフリート・シュナイドのリデコで発売されたが、残念ながらこちらはプレバンであった。




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最終更新:2024年02月12日 02:30

*1 一部では開発期間の短縮目的でともある

*2 故にクルスト博士も「趣味」と断じている。

*3 PS3の『サイドストーリーズ』版では、ニムバスの部下の特攻によって破壊された

*4 2号機以降は新造機であり、修復や流用された話もない

*5 ただし、オリジナルのサターン版は雪乃五月さん