バトルフィーバーJ

登録日:2011/08/22 Mon 08:50:42
更新日:2024/04/05 Fri 19:02:58
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バトル!フィ!!



『バトルフィーバーJ』とは、1979年から1980年にかけて放映された東映製作の特撮テレビドラマである。
スーパー戦隊シリーズの第3作目だが、かつては本作が1作目という扱いだった(詳細後述)。




◇概要

スーパー戦隊シリーズ第3作である本作は、マーベルコミックスとの提携で製作された『スパイダーマン』の明確な後番組ではないが、成功を引き継ぐ目的で製作された。

当初はマーベルコミックスのキャラの使用を視野に入れて企画された『キャプテンジャパン』だったが、
超電磁ロボ コン・バトラーV』で確保していた放送枠を『闘将ダイモス』の打ち切り*1によって予定されていた時間枠の変更の影響でスケジュールは圧迫、製作もプロデューサーも平山亨から吉川進に引き継がれた。
それからは平山案を残しつつも、アメコミヒーローを日本的にアレンジすることの難しさや、キャプテンアメリカの使用が不可能になったこともあって内容が修正されてアメコミ色が薄れた結果、『秘密戦隊ゴレンジャー』や『ジャッカー電撃隊』のようなカラフルヒーロー路線に生まれ変わったのである。
だが、ミスアメリカについてはマーベル社の生み出した同名のヒロインがモチーフという事もあり(ただし外見は大幅に異なる)、『スーパー戦隊 レジェンドウォーズ』等外部出演の際にはクレジットにマーベルの名が残っている。

本作は打ち切られた『ジャッカー』以来1年2ヶ月ぶりに再開した戦隊シリーズ作品だが、当初『ゴレンジャー』と『ジャッカー』はシリーズから除外されており、本作が第1作扱いだった。
その後、『五星戦隊ダイレンジャー』辺りから扱いが変わり、『超力戦隊オーレンジャー』の時に正式に『ゴレンジャー』と『ジャッカー』がスーパー戦隊シリーズにカウントされたために現在では本作が第3作となった。

本作最大の特徴として、スーパー戦隊史上初の巨大ロボット戦が導入されたことが挙げられる。
このあたりの事情はバトルフィーバーロボの項目が詳しい。

さて、スーパー戦隊シリーズの土台を築いた本作であるが、その内容は『ゴレンジャー』の初期エピソードや『スパイダーマン』のようにスパイアクションを重視したもの(初期は特に顕著)であり、
中盤までBF隊の正体はエゴスに顔が割れておらず、中盤以降はBF隊を攻撃する作戦が増えたためにメンバーを二度も交代する事態に陥った(本当はキャストの都合だが)。
なおかつメンバーが『色別ではなく国別』というシリーズ内でも異色である。

しかしスーパー戦隊を復活・シリーズ化した本作の功績は大きく、シリーズでも重要な位置であることは間違いないだろう。

二つの目を持つマスクは現在本作のみである*2が、『光戦隊マスクマン』は当初、本作を踏襲したマスクにするという案もあった(最終的にはX1マスクにその名残を残すのみとなったが)。

ナレーションはゴレンジャー・ジャッカーも担当した大平透で、ここから『科学戦隊ダイナマン』まで担当する。
予告ナレーションには第43話の予告まで基本的に「みんなで見よう!」の決め台詞があったが、それ以降は「みんなで○○(その回の中心人物)を応援しよう!」が使われる事が多かった。

余談ながら、OP・EDのテロップの書体は当時の東映特撮で使用された石井太ゴシックではなく、モリサワのゴシック体が使われている*3
サブタイの書体は文字のパーツが浮かび上がったように見える独特なものが使われた。18話からは写研のゴナ体を同様に加工した物が使われた。

「47戦隊47都道府県」では徳島県を担当。
日本の伝統阿波踊りからかと思われる。


◇あらすじ

世界各地で異変が起こり、国防省の高官が次々と赤いこうもり傘の女に暗殺される事件が起こった。
倉間鉄山将軍はバトルフィーバー(BF)隊に調査を命じ、こうもり傘の女を包囲・確保するが、それはFBI秘密捜査官のダイアン・マーチンの囮捜査だった。
ダイアンの父ボスナーと合流し、事件の黒幕は「秘密結社エゴス」の仕業であることを知らされる。
ダイアンをBF隊に迎えた矢先、父のボスナーも暗殺されてしまった。
事態を重く見た鉄山将軍は、5人にエゴスと戦うために完成したばかりのバトルスーツを与えた。
一方エゴスの首領・サタンエゴスは新たな敵の誕生を感知、コウモリ怪人を刺客に差し向けた。

BF隊はこうもり傘の女を追い詰めるが、途端にコウモリ怪人と戦闘員カットマンの襲撃を受け、激しい戦いの末にこれを倒す。
かくしてバトルフィーバー隊とエゴスとの戦いの火蓋が切って落とされたのだった!


◇登場人物

バトルフィーバー隊

国防省とFBIから世界のエリアごとに精鋭を集めて結成された特殊部隊。
詳細は項目を参照。
ちなみに「バトルフィーバーJ」を名乗ったのは本編1回と、『高速戦隊ターボレンジャー』の第1話だけだったりする。

秘密結社エゴス

首領サタンエゴスを神と崇める邪教・エゴス教を母体とする秘密結社。現代科学を越えた原始科学を用いて様々な悪事を働く。
詳細は項目を参照。

◇その他の作品でのバトルフィーバーJ

海賊戦隊ゴーカイジャー

映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』にて、黒十字王がレンジャーキーを奪って召喚した敵として登場。
また、クリスマス回にはバトルケニア/曙四郎がサンタ役で登場し、バトルフィーバーの大いなる力を与えた他、
映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』にも青梅大五郎と共に登場した。

このほか、2023年時点では以下の作品にゲスト出演している。

また追記・修正しやがった!

[03]バトルフィーバーJ

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最終更新:2024年04月05日 19:02

*1 厳密にはテレビ朝日側の「『バトルフィーバーJ』を2月スタートに早めて欲しい」という要望に応えるために『ダイモス』の放映期間を短縮したことによるもの。この関係で『スパイダーマン』の枠だった東京12チャンネルの放送枠では長浜ロマンロボの流れを組む『未来ロボ ダルタニアス』が後番組となった。

*2 仮面ライダーでもある『仮面戦隊ゴライダー』及び、戦隊ロボをモチーフとした『機界戦隊ゼンカイジャー』のキカイノイドを除く。

*3 ただし、メンバー変更に伴い修正された場合はその部分が石井太ゴシックになった。フラッシュマンの最終回で流されたロールクレジットもモリサワのゴシック体が使われた。