はいだしょうこ

登録日:2012/01/03(火) 06:52:43
更新日:2023/10/10 Tue 20:22:43
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宝塚歌劇団出身の元うたのおねえさん、現タレント。高い歌唱力を持ち、その実力は動画サイト等でも聞くことができる。

1979年3月25日生まれ、東京都立川市出身。本名は拝田 祥子(旧姓。現在は夫の姓)。


<宝塚以前>
音楽一家に育つ。歌、バレエ、その他もろもろ血の滲むような努力をして宝塚に合格。


<宝塚時代>
芸名は千琴ひめか。
バレエも得意としており、激しいダンスに口パクなしの生歌もお手のもの。
スターとしての地位は低かったものの、歌う機会は多かった。
通常6年程度かかると言われるエトワールの大役を3年目にして成し遂げ退団。
芸能界では屈指の歌唱力を誇るはいだだが、当時の宝塚にはそれ以上の猛者が多く在籍していた為別に珍しくもなく、惜しまれることはなかった。

因みに歌劇団に隠れてうたのおねえさんのオーディションを受けたはいだは、先輩のとりなしがなければ危うく劇団出入り禁止をくらうところだったのである。

なお、うたのおねえさんオーディションの際、一緒に受けていた受験生の面倒を見てやったことが合格の決め手であったというエピソードがある。
控室で試験用の譜面を確認していた際、受験生の一人が「歌詞の入れ方がわからない。誰か教えて」と言い出した。
合格枠が一人である以上、他の受験生は全てライバルであり、そうでなくとも厳しいオーディションの前、他人に世話を焼いてやる余裕などないはずである。
当然、他の受験生は全員断ったのだが、はいだだけは親切に教えてやった。
そのせいで自分の練習時間がなくなったのだが、その様子を見ていた案内係が審査員に事の次第を報告。「この優しさこそ、うたのおねえさんに相応しい」と、合格を勝ち取ることにつながった。


<うたのおねえさん時代>
歌唱力の他に精神力も必要であり、子供といっしょにダンスも踊らねばならない。
そんな高いハードルを要するこの仕事だが、彼女には向いていたと思われる。
鍛えられた歌唱力、演技力、ダンス力は、うたのおねえさんを行うのに最高のスキルであった。

おねえさんとともにうたのおにいさんを務めたゆうぞうおにいさんも、短期ながら劇団四季に在籍していた高い歌唱力の持ち主であった。

可愛らしい笑顔に満載のスキル、まさに完璧なうたのおねえさんな彼女。
だが。
うたのおねえさんを演じるのには、あるもう一つのスキルが必要であった。
それが彼女には、圧倒的に欠けていたのだ。


事件
ある日の放送でのこと。
彼女は、歌に合わせて絵を描いた。

邪神が、産まれた。


具体的な話をしよう。
当時のおかあさんといっしょの人形劇は「ぐ~ちょこランタン」というタイトルである。
その中の1人に、スプーというキャラクターがいた。
子供向け番組のマスコットらしく、愛敬溢れる可愛らしいキャラクターである。
ある日の放送で、絵描き歌に合わせてこのスプーを描く、というコーナーがあった。
子供にも描けるように工夫してあり、現にゆうぞうおにいさんのスプーは可愛く描けていた。
――だが……。
しょうこおねえさんに欠けているもの、それは、

画 力

であった。
それはもう、徹底的に。

しょうこおねえさんが描いたスプーは、目がバラバラな方向を向いており、口には鋭い牙が覗き、
頭の羽は異様に細長くなって、羽根と言うより触手にしか見えなくなっていた。
その見た目は、ピーマンカボチャの怪物といった有様で、相方のおにいさんですら動揺を隠しきれなかったほどである。

うたのおにいさん、おねえさんは、歌唱力やダンス力といった実際的なスキルの他、メンタル面の強さ、アドリブ力が求められる。
幼児という、何をするかわからない生き物をうまくまとめ、想定外の事態にも対処しなければならないからである。

が、そんなおにいさんですら「じょ、上手ですねー」(震え声)としか反応できなかったのだ。
このことからも、スプーがどれほどの破壊力を有していたかがわかろうというもの。

また、体操のお兄さんとして共演してた佐藤弘道お兄さんからは、「子どもを黙らせる絵を描かせたら日本一」と称されており、家族からも「人様の前で絵を描くのだけはやめろ」と言われていた。


<事件、その後>
スプーのえかきうた事件」として知られるこの一件は、瞬く間にネットを駆け巡った。
2ちゃんねるには画面のキャプチャが大量にあげられ、youtubeやニコニコ動画にもそのシーンが投稿され、消える度に再UPされた。
その結果、彼女の破滅的画力は万人に知れ渡ることとなり、あだ名は「画伯」になった。

因みに、彼女が描いたとされるドラえもんの絵は、ふたばちゃんねるで産まれた「cv若本」なる生き物である。釣られないように。

その後、画伯として凄まじい絵を描く彼女がお茶の間から嫌われたかというと、決してそんなことはなかった。
むしろ彼女独特の天然キャラと相まって、世間から愛されることになったのである。
結果、うたのおねえさんを引退した後も、バラエティ番組のゲストや、『笑っていいとも!』のレギュラーとして活躍することとなり、
そのマイペースさで周りを振り回している。
CMにも多数出演し、中でも高い歌唱力と期待を裏切らないある意味超絶な画力を見せつけたシエンタのCMは印象深い。

なお、彼女のブログのタイトル画像には邪神スプーのシルエットが使われている等、もはや彼女自身もネタにし始めている。

「スプー」で画像検索すると、本家スプーを差し置いて、このはいだ版スプーがトップに出てくることからも、
そのインパクトがいまだに薄れていないことが窺えよう。


<歌唱力>
兎に角画伯っぷりばかりがクローズアップされる彼女だが、前述の通り宝塚出身の歌唱力は半端ではない。
中でも、ゆうぞうおにいさんとデュエットした『地球ネコ』は必聴の一曲である。
……何せ、作詞・作曲があの平沢進である。
子供向け番組用に作ったとは思えない、いつもの平沢節なこの曲だが、彼と彼女は完璧すぎるぐらい完璧に歌い上げた。
その結果、壮大かつどこか不気味な音楽に乗った彼らの迫力あふれる歌声は、一部の子供に消えないトラウマを刻み込んだという。
『メトロポリタン美術館』や『まっくら森のうた』に匹敵する教育テレビの本気としても知られる。

動画サイトではエトワールは伝説とされているが、実際は当時宝塚にははいだより歌の上手い娘役が多く在籍していた為大して話題にはならず、
当時のヅカ本等を見ても全く触れられていない。
本物の伝説のエトワールはNHK朝ドラぴあのでもお馴染みの純名里沙であり、初舞台生にしてエトワールを務めた。



しょうこおねえさんの追記・修正も、じょうずですねー!(震える声で)

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最終更新:2023年10月10日 20:22