ゲゲゲの鬼太郎〜異聞妖怪奇譚〜

登録日:2010/03/25 Thu 04:31:13
更新日:2024/04/21 Sun 15:10:28
所要時間:約 7 分で読めます





『ゲゲゲの鬼太郎~異聞妖怪奇譚~』は2003年12月11日にコナミから出されたPS2専用のシミュレーションRPG。


【概要】
水木しげる生誕80周年記念作品のひとつとして発売された。
ぶっちゃけ鬼太郎版スパロボ
ストーリーは一周するなら22話程度だが分岐を考慮すると44話あり3つのエンディングが存在する。
様々な妖怪が出演し原作を知っているならニヤリとするような演出も。
また声優陣は当時として見ても黎明期の古豪を取り揃えており、ほとんど大御所しかいないというかなり豪華な布陣である。
しかし鬼太郎のゲームはアクションが主流であったので慣れない人が多いこともあるが難易度が高いという評価が多い。


【ストーリー】
21世紀の日本
新たな世紀を迎え人間だけでなく妖怪の世界にも大きな変化が起こっていた。
その代表がネット社会の到来。
鬼太郎の家も例外でなく「妖怪パソコン」を使いネットで妖怪に関する事件を検索し「妖怪携帯電話」で仲間と連絡を取り合っていた。
その様子にあきれ顔の目玉親父。

平和に思えたある日事件は突然起こった。
「子なき爺が暴漢に襲われたんですって!」

血相を変えて現れた猫娘の言葉に新たな悪の存在を感じる鬼太郎。

この事件をきっかけに妖怪の世界を巻き込んだ新たな戦いが起ころうとはまだ誰にも分からなかった…。


【主な登場人物】
キャスト陣はゲーム版独自のものとなっている。

  • 鬼太郎
CV.松本梨香
主人公だけに性能は非常に良くオールマイティ。

  • 目玉親父
CV.熊倉一雄
直接は戦わないが戦闘中ヒントを教えてくれたりする。
中の人はモノクロ版鬼太郎主題歌の担当者。

  • 猫娘
CV.宮村優子
鬼太郎ほどではないが優秀。
射程が短く体力がやや低いという欠点があるがそれをカバーする回避力と移動距離をもつ。

  • 砂かけ婆
CV.堀絢子
防御力が低いが射程距離が長いため後方支援として役に立つ。

  • 子なき爺
CV.穂積隆信
一番ダメな子。
射程は基本1で射程3のMAP兵器も2回しか使えず回避力、命中率もひどい。
高そうな防御力も中途半端。
敵もやたら子なきを優先して狙ってくる。
そのくせ毎回強制的に出撃する。
お荷物。

  • ねずみ男
CV.野沢那智
原作通り仲間になったり裏切ったりを繰り返す。
打たれ弱いが回避力移動距離は優秀。猫娘をやや弱くした感じである。

  • 一反木綿
CV.緒方賢一
とても打たれ弱いが回避力と移動距離が優秀で囮として使える。

  • ぬりかべ
CV.富田耕生
移動距離が短いが装備でカバーできる。
命中が低いことを除けば防御力、体力が高く攻撃力もそこそこ高い。
射程も基本1だが何回も使える射程5の技がある。どこぞの爺とは大違いである。
中の人はTV版にしばしば登場していた他、ぬりかべも演じたことがあるので唯一テレビ版からの続投とも言える。*1

  • 暁光寺ルカ
CV:竹内順子
妖怪好きの女の子。
鬼太郎に事件の解決を依頼してから様々なところでサポートしてる。
アニメ3作の夢子ちゃんポジション。
(無論戦闘に参加しない)


【その他の仲間】
道中条件によっては以下の妖怪を仲間にすることができる。

  • つるべ火
  • 傘化け
  • かわうそ
  • ぬけ首
  • 赤舌
  • ひでり神
  • シーサー
  • 牛鬼
  • 泥田坊
  • カタキラウワ
  • 輪入道
  • 朧車


【システム】
  • 装備妖怪
鬼太郎のみ前述であげたその他の仲間を装備することができその妖怪の技を使えるようになる。
また鬼太郎が得た経験値が装備した妖怪にも与えられる。

  • 霊力
技によっては霊力を消費するものがある。
霊力はターンごとに回復するが残りの霊力が少ないほど回復量は少なくなる。

  • 霊力充填
霊力を消費する技の霊力を三段階に充填でき威力、命中率をあげるこどができる。
このとき最大に充填すると大ダメージを与えれるが前述の通り霊力を大幅に消費し回復が遅くなったしまう。
どれだけ充填するかという駆け引きが重要になる。

  • 妖気
特定の条件(例:ダメージを食らうなど)によって上昇する。
上昇すると攻撃力が上がりまた一定以上の妖気がないと使えない技もある。

そのためどの妖怪の妖気をどれだけあげるかということを考慮して戦わなければならない。
実は前述で子なき爺をボロクソに言ったものの妖気をあげずに霊力充填が使える妖怪はメインキャラでは鬼太郎とねずみ男と子なき爺のみである。
まぁそれでも爺の攻撃の命中率が低いためあまり恩恵を受けないが…

  • 人助けポイント
ステージによって特定の条件(○ターン以内に撃破など)で手に入るポイント。
ポイント数に応じてクリア後に経験値とお金がもらえる。
また合計ポイントにより後の分岐に影響する。

  • 潜入画面
2ステージだけある本編のシミュレーションとは違う3Dアクション。
ほぼおまけといっていいものだがこれがまた非常に怖い。
カメラも鬼太郎目線になり攻撃は出来ず歩くだけ。
真夜中の病院と下水道を淡々と歩いていく。
アクションゲームというよりお化け屋敷を歩く感覚。
なぜこのモードを追加したのか意味がわからない…



以下ストーリーのネタバレ



子なき爺を襲った犯人を追いかけるにつれぬらりひょん(CV.滝口順平)がダイダラボッチを復活させるために仕組んでいた事が分かり、
鬼太郎たちはダイダラボッチの脳がある秋芳洞へ向かう…



更にネタバレ






ぬらりひょんを倒しダイダラボッチの脳にダメージを与え一件落着と思いきや実はぬらりひょんは催眠により操られていた。
そしてその場に

エリート(CV.八代駿)
ラ・セーヌ(CV.大塚芳忠)
ロンロン(CV.麻生美代子)
オオカミ男(CV.石井康嗣)
フランケンシュタイン(CV.飯塚昭三)
ヴォジャーイ(CV.大竹宏)
チー(CV.茶風林)
ドラキュラ(CV.大塚明夫)

が現れ全て世界征服のためにぬらりひょんとダイダラボッチという危険因子を潰すためにしたものであり、
更に悪魔召喚と妖怪樹の復活をすると言い残し去ってしまう。(2周目ならこのときぬらりひょんが仲間になる)
このあと鬼太郎は妖怪樹の復活を阻止もしくは悪魔の召喚を阻止。
更に東京タワーで行われた怪奇象の発生も解決し完全に勝利したように思えたが…



ラストのネタバレ



事件は解決したと思われたが何故か鬼太郎たちが人間を傷つけたという嘘の報道が相次いだ。
それはドラキュラたちの裏で糸を引いていた大妖怪“ギーガ”(CV.加藤精三)によるものだった。
ギーガはあらゆる情報を自由に操れる能力を使っていた。
その能力により世間が敵になり更に鬼太郎を確保するため自衛隊までもが動き出した。
鬼太郎は情報操作によって安易に周りが敵になったことで自分が今まで築いてきた信頼の脆さに失望、戦意喪失し自衛隊に自身の身柄を渡した。


このあと3つの分岐に別れる。


Aルート
一番王道なエンディング
捕まったのは鬼太郎ではなく前の戦いでこそっり回収したカリーカの蝋を使った作り物。
本物は仲間達とチー城に居るギーガを倒しにいく。
最後ドラキュラたちが切り札としてとっておいたダイダラボッチにギーガが入り込みて暴走。
ギーガをドラキュラたちと共闘して倒す。

Bルート
難易度が一番高いと言われてるエンディング。
鬼太郎は捕らえられ仲間たちが助けにいくが戦意喪失した鬼太郎は自棄になるが目玉親父やルカの説得で正気になりギーガを撃破する。

Cルート
ベアード様なエンディング。
鬼太郎は処刑されてしまい更に臓器は世界妖怪の幹部に移植され骨だけになってしまう。
仲間たちが絶望するなか目玉の親父は幻の汽車で鬼太郎を復活させる。
そして移植した臓器が抜けてしまった妖怪幹部達は弱小化。
幹部たちを圧倒し撤退させる。
ギーガは部下の手引きにより逃げるがこれは罠でベアード(CV.小林清志)に操られる。
ベアードはドラキュラの配下にいたが自分の手で鬼太郎を倒すためチャンスを狙っていた。
最後はベアードと鬼太郎の戦いになる。
このエンディングだけギーガの正体が明らかにされない。



ギーガの正体はグレムリン。
機械好きの妖怪でネットをいじったら情報が大量に入り込んでネット上の嫉妬や憎しみといった負の感情と融合してギーガとなった。


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最終更新:2024年04月21日 15:10

*1 実際はキャストが不定だったのでこれという担当者ではなかった。