ホワイト・ホーンズ・ドラゴン(遊戯王OCG)

登録日:2011/10/12(水) 17:53:22
更新日:2024/02/29 Thu 20:47:27
所要時間:約 3 分で読めます





「ホワイト・ホーンズ・ドラゴン」とは遊戯王OCGに存在するカードの1つ。

英名:White-Horned Dragon

ホワイト・ホーンズ・ドラゴン
効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2200/守1400
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、相手の墓地の魔法カードを5枚まで対象として発動する。
そのカードを除外し、このカードの攻撃力はその除外したカードの数×300アップする。

【概要】

Vジャンプ2005年11月号付属として初登場したカード。
召喚・特殊召喚の成功時に相手の墓地の魔法を5枚まで除外し、その分だけ攻撃力を上昇させる。

素のステータスは星6としては低く、どころかホルスLv6にも劣る。
しかし、相手の墓地の魔法を1枚でも除外すれば2500と帝を超えてデーモンの召喚や《E・HERO ネオス》《ブラック・マジシャン》などに並ぶ。
帝を超えるというのがポイントで、当時は攻撃力2400というのがひとつの目安だったのでこれを越えられるのは嬉しいところ。
3枚も取り除いてしまえば攻撃力3100、戦闘ではほとんど負けない。レベル6のモンスターでこれだけの攻撃力を現実的に安定して出せるというのはかなり魅力的だった。
さらにこれがターン終了時までではなく永続するのは、当時としては破格の強さ。
登場当時のドラゴン族の中では「軽くて高い打点を出せる」ということから、ドラゴン族デッキを作る際にはぜひ入れたいカードの代表格だった。

最大枚数を除外すれば3700となり、究極完全態・グレート・モスすら超える攻撃力を叩き出せる。
更にダークゾーンの影響下ではサイバー・エンドさえ超え、初期LPの半分をごっそり持っていく驚異の4200を発揮する。


このカードが登場した当時は「聖なる魔術師」が現役であり、魔法カードの再利用を防げるという点も優秀だった。
弱点はお約束の各種除去への耐性の無さ。超火力で攻撃したら殺されましたor脱出装置で手札にor異次元に(ry…と悩みは絶えない………。
また、一度でも効果を発動すると大抵相手の墓地の魔法が空になるため、2枚目以降が役立たずになりやすい。

一応、属性・種族が優秀な闇・ドラゴンなのが幸いし、復帰は意外な程簡単。
特にレダメとは属性・種族共に同じであり、共有が容易い。
特殊召喚でもしっかり効果が発動するので、P召喚と組み合わせることも可能。
相手の墓地に魔法がある限り高火力を実現できる。
ライトパルサー・ドラゴンによる蘇生も可能。

また、単体で簡単に高攻撃力を叩き出せる為、魔・闇のウイルスと相性が良く、特に闇は魔法除去効果を持つ為、より噛み合う。

各種除去に強いこのカードだが、最大の天敵はモンスター効果を無効にするカード。
上述の通り、素の攻撃値がゴブリン達に殴り倒される程低い為、あっさり堕ちる。だが巻き返しは(ry

現在でもリリース1体で攻撃力3000を容易に超えるドラゴン族モンスターといえばこのカードかストロング・ウィンド・ドラゴンぐらいである。
しかし今の環境はアドバンス召喚よりも特殊召喚が主流なのでリリース1体で高打点というのが大した利点ではなくなり、実質最上級やエクストラ勢も含めた高打点ドラゴン族全般がライバル候補。
むしろレベルの低さが「トレード・イン」「七星の宝刀」「復活の福音」の恩恵に預かれないというデメリットにすらなっている。
そもそも専用サポートが重視されがちな昨今、特定のカテゴリに属さない単なる【ドラゴン族】自体が下火のためホワイト・ホーンズ・ドラゴンは非常に厳しい立場にある。

ちなみに、イラストが真紅眼の黒竜に似ている。
属性・種族も共通しているが、似ているだけで関連性は無い。


付属カードの頃に名前が銀字のエラーカードが存在していたが、後にDUEL TERMINALで再録された際のレアリティはその銀レアだった。
偶然か狙ったものかは蟹の味噌汁……いや、神のみぞ知る。




【劇中での活躍】

原作で登場したモンスターではなく、設定を継承した「遊戯王R」で初登場。

オレに言わせりゃ青眼なんて、実戦じゃ使えない観賞用のカードだね」と豪語するカード・プロフェッサー、ウィラー・メットが使用。
アンチデッキを組み社長を追い詰めるも、切り札の青眼を出されたことにより形勢逆転と見えたが…。

そこで満を持してホワイト・ホーンズ・ドラゴンの登場。
漫画では魔法カードを除外するのではなく魔法攻撃を吸収する効果であり、
「青眼のブレスは魔力を帯びる!」と言う遊戯王ではよくあることにより、青眼の攻撃の吸収に成功。
攻撃力を5200にまで上昇させた。


海馬の機転でホワイト・ホーンズ・ドラゴンの効果をコピーされ、攻撃8200まで上昇した青眼によって返り討ちにされた。


攻撃名は「ホーンドライブバスター」。


さて、現在でこそすっかりネタ扱いされている「オレに言わせりゃ青眼なんて、実戦じゃ使えない観賞用のカードだね」というセリフについて。
このカードが登場した頃は「青眼の白龍」のサポートがそれほど充実していなかったので使用者のウィラーのセリフも納得できるものだった。
ぶっちゃけ《青眼の究極竜》だの《青眼の光龍》だの《滅びの爆裂疾風弾》だのを使うことを考えるくらいなら《F・G・D》を《未来融合-フューチャー・フュージョン》と《龍の鏡》で出すことを狙った方がよほど合理的だったし、
《伝説の白石》登場後にしてもこの白石の効果を用いて手札を増強して《サンダー・ブレイク》などのコストに用いた方がよほど強かったのである。《青眼の白龍》は手札コストとしてはこの上なく優秀だったが、さすがにその使い方で「《青眼の白龍》は強い」と納得する人は少なかった。
そんな感じで初期ルールで猛威を振るっていた頃とは違い、単純なカードのスペックとしては現実はもちろん、もはや漫画・アニメ内でも昔のような活躍は難しくなっていたのだが、
メインキャラクターである海馬を象徴するカードだったため、その点にはほとんど触れられず、
多くのユーザーも「色々と使いづらい点は多いけど今でもメディアミックスの中では凄腕プレイヤーの切り札である青眼は強力なカードという扱いなのだろう」と何となく納得していたのである。
そんな中で、作中のキャラクターが堂々と「《青眼の白龍》はもはや強いカードではない」と言ってのけたことは大きな衝撃を与えたのだった。
一方でホワイトホーンズはリリース1体で攻撃力2500以上。3枚も取り除いたら十分強かったため、当時の重量級だらけだったドラゴン族デッキにおける潤滑油として、多くのデュエルで直接的に勝利をもぎ取ってくれた。
当時は文字通り青眼の方が「観賞用の使えないカード」だった。むしろウィラーのセリフは「攻撃力3000の通常モンスターとして聖域化している奴によくぞ言ってくれた」とさえ思われていたのだ。

その後ブルーアイズが度重なる強化を経て一時は環境入りしたことや、ホワイトホーンズには一枚のサポートカードも出ていないことを考えると立場が逆転してしまったといえる。

しかしこの発言の本質は、海馬の、彼に勝利した後の台詞「青眼の白龍が観賞用になるなどありえん!オレが持つ限り――戦いの中でこそ輝く!!」に掛かっている。
要するに観賞用になること自体は否定しているが「青眼というカードそのものが強いから」ではなく「オレが使いこなすからこそ青眼は強い」というニュアンスであり、
青眼のスペックではなく青眼そのものへのこだわり、その青眼を輝かせるための己の強さを訴える名シーンである。
つまりウィラーの有名なセリフは海馬の名言のための前振りのようなものなのだが、「遊戯王の看板である青眼を堂々と詰る」という行為のインパクトが独り歩きして前振りのほうが有名になっている節がある。
遊戯王にもジェネレーションギャップが出る時代。といってもシンクロ召喚が出る前と後だとほとんど別ゲーだから仕方ないと言えば仕方ないんだけどね……北森玲子と城之内の会話の捉えられ方が正反対になっていたり、時代の流れとは怖いものである。

中には過酷な運命を強いられたオッ素に使う例もあるが、あちらが観賞用になれるかは若干微妙である

そんなわけで現在はお世辞にもメジャーとは言えないカードだが、上記の通りサポートに恵まれていることから使おうと思えば使える部類ではある。
【闇ドラゴン】に投入する上級モンスターとしては使いやすい部類であるほか、効果の性質上閃刀姫へのメタ候補として一部で注目されているらしい。

ちなみに発言者のウィラーも確かにブルーアイズの事をバカにしているが「観賞用のカード=見た目は美しい」と微妙に褒めてたり、最終的には潔く負けを認めたり、しかしこのデュエル自体がする必要のない座興だった聞かされ唖然としたりと、割とおいしいキャラとしてカルトな人気がある。





オレに言わせりゃアニヲタwikiなんて、単なる追記修整用の項目だね。

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最終更新:2024年02月29日 20:47