デスザウラー(西方大陸)

登録日:2010/01/22 Fri 07:23:21
更新日:2024/04/11 Thu 12:07:26
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デスザウラーとは、トミー(現:タカラトミー)が展開する、『ゾイド-ZOIDS-シリーズ』に登場する金属生命体ゾイドの一種である。
ここでは西方大陸での活躍を記載する。


【目次】




【機体データ】


型式番号:EZ-21
分類:恐竜型(ティラノサウルス型亜種ベース)
所属:ガイロス帝国
全長:32.4m
全高:21.0m
重量:400t
最高速度:90km/h

武装:
AEZ20mmビームガン×2
高精度赤外線レーザーサーチャー
ハイパーキラーバイトファング
大口径荷電粒子ビーム砲
ハイパーキラークロー×2
地対地ミサイルポッド
複合センサーユニット
TEZ20mmリニアレーザーガン×2
小口径レーザー機銃
荷電粒子強制吸入ファン
小口径対地レーザー機銃×2
16連装ミサイルランチャー
加重力衝撃テイル
赤外線レーザーサーチャー
多弾頭追尾拡散ミサイル(アニメ)
エネルギーシールド(アニメ)
荷電粒子コンバーター(アニメ)



【機体解説】


かつての中央大陸戦争期にゼネバス帝国軍が作り上げ、惑星Zi大異変(別称:グランドカタストロフ)後に再開された西方大陸戦争期にガイロス帝国軍が復活を目論んだ決戦用ゾイド。

他の多くのゾイドと同じく、野生体の減少や開発技術の喪失といった事情により歴史から姿を消していたゾイドであったが、その圧倒的な攻撃性能はガイロス帝国も喉から手が出る程欲しいものであった。
そのため発見されたオーガノイドシステム(通称:OS)を利用し培養増産「デスザウラー復活計画」を始動させ、幾度もの失敗や共和国の妨害に遭いつつも完全復活に漕ぎ着けた。

ゼネバス帝国時代から引き継がれたスペックは依然異常そのもので、装甲はビームさえも弾き返し、圧倒的火力とパワーでヘリック共和国軍をフルボッコにした。
恐るべきことに、共和国が行ったシミュレーションによると、最強クラスのゾイドと言えるゴジュラス・ジ・オーガでさえ、五分の条件での一騎打ちでデスザウラーに勝つことは極めて難しいという結果が出ている。*1*2
おまけに1機しかいないオーガと違ってこちらは量産が可能という悪夢。
実は圧倒的火力なのは主砲の荷電粒子砲のみで、体躯を鑑みればむしろ他の射撃兵装はささやかなレベルだったりするが、その分格闘戦におけるパワーと多少のダメージをものともしないタフネスに還元されているので全く問題ない。
この機体最大の特徴は口内に搭載された大口径荷電粒子ビーム砲であり、大型ゾイドですら一撃で蒸発させる威力を持つ。
また、OSの実装により、操縦性の低下と引き換えに凶暴性と出力が引き上げられたことでその戦闘力は更に高まっていた。


【バトルストーリー】


惑星Zi大異変により絶滅の危機に瀕していたが、西方大陸に残されていたオーガノイドシステムをガイロス帝国軍が発見した事により復活計画が発動した。
復活計画の実験体一号機は西方大陸中央に位置するオリンポス山山頂遺跡にて運ばれ、再建が進められるも、特命を受けたシールドライガー部隊の介入によりデスザウラーの自己防衛本能が働き、パイロットはおろか下半身さえない、未完成状態で動き出した。

この場面では、帝国軍司令官が「誰も乗っていないのに、なぜ動く!?」と動揺しており、しかも味方のはずの帝国ゾイドまでその爪に掛けるなど、完全な暴走状態にあった

対するシールドライガー部隊は、完成していればどうあがいても勝てない相手だが、相手は腹部も装甲がなくゾイド(コア)も剥き出しであるため、そこに勝機を見いだそうとした。
しかしデスザウラーはいきなり荷電粒子砲を発射してしまう。オリンポス山の麓まで届くという、デスザウラーのスペックからしても異常な出力のビームを放った。
(直前のシーンで遺跡に繋げられたチューブからエネルギーを吸い取っている場面があり、本当にスペック以上のパワーを出していた可能性がある)
これでコマンドウルフたちはほとんど消滅し、Eシールドを全開にしたシールドライガーも左半身が溶かされた。

だが、制御装置もなく調整もされていない状態で荷電粒子砲を発射したデスザウラーも、エネルギーの逆流が起き行動不能に陥る。
これを勝機と見たライガーパイロットが満身創痍の機体で特攻。
ゾイド(コア)を破壊され、デスザウラー復活計画を阻止された。

その後、簡易版ともいえるジェノザウラーの投入など他の新型ゾイドが投入され始めてデスザウラー復活計画は鳴りを潜めていたが、鉄竜騎兵団によるブラッディデーモンの開発など密かに継続されており、戦争末期についにOS仕様での量産化に成功。
50機が帝国軍の強大な戦力として配備され、共和国軍と激突していく。
セスリムニルの戦いでは30機が投入され、反荷電粒子シールドを持つ天敵・マッドサンダー20機と交戦。
かつては天敵であったが、デスザウラー側がOSの恩恵で強化されたことと、マッドサンダーが弱体化していたことから、戦力差は互角程度まで縮められていた。
特にパワーアップした荷電粒子砲をフルパワーで壊れるまで照射し続ければ、マッドサンダーの反荷電粒子シールドを融解させられることが判明。
デスザウラーも供給ファンが溶けてオーバーヒート寸前になり、荷電粒子砲も使えなくなるなど大きな反動は避けられなかったが、旧大戦のようなワンサイドゲームにはならなかった。
一方で、マッドサンダーのマグネーザーは依然としてデスザウラーの装甲をあっさり穿ち抜くレベルであり、相手の反荷電粒子シールドを破壊したあとはこちらも荷電粒子砲を失ってしまうために嫌でも格闘戦を挑むしかなく、結局は双方が全機戦闘不能に陥った。

ネオゼネバス帝国勃興後も同国軍の主力機として使用され、ネオゼネバスの技術だけで再設計する計画が持ち上がっていた


【漫画】


◇『機獣新世紀ZOIDS

作品の打ち切りもあって未登場。
……しかしジェノザウラーやデススティンガー誕生に関わった「D」と呼ばれる危険な古代ゾイドの存在が明かされている。
フィーネの反応やアニメとの設定の共通性をからするとどう考えてもコイツであろう。
作中ではプロイツェン主導の復活計画が進められており、バンたちの関わる戦いに繋がっている。



【ゲームシリーズ】


大抵の場合ラスボスとして登場。
案の定、異常なスペックでプレイヤーの前に立ちはだかる。
プレイヤーが操作する事はあまり無く、基本的に敵としてのみ登場する。

ただし一部では操作可能であり、その性能を存分に堪能出来る(まぁ、大体その場合スペックはガタ落ちなのだが……)。


●『ZOIDS2 〜ヘリック共和国VSガイロス帝国〜


ストーリー中に2度登場する。
1度目はまだ良いが、2度目はHP、EN共に最大+遺跡から動かない(このゲームでは遺跡と基地はHP、ENの回復効果がある)という反則ぶりでやってくる。
尚、2度目は裏ボスとして登場。何度も倒すと自軍として使用可能になる。

またこのゲームではオリジナルの機体として、上記のデスザウラーMk-Ⅱが登場する。
ただでさえ、反則ものなのに更に弄ったのか……

しかし、このゲームに於ける本機の性能で本当に恐ろしいのはMAP兵器である。
特に恐ろしいのはその攻撃範囲。なんと

縦6マス/横5マス

という異常なまでの範囲を誇る。(例.デススティンガーで縦5/横3)もはやチートの域。
流石破滅の魔獣。


●『機獣新世紀ゾイド-ZOIDS- 邪神復活!~ジェノブレイカー編~


①エース遺跡の地下31階(最深部)のボスとして登場。
倒せばデスザウラーを仲間にできるようになる。

②イオの搭の門番として登場。
今作最強のチート技「ヘルジャジメント」を使用する為、反荷電バリアがない限り瞬殺必至の強さを誇る。
どういう技かというと、アニメ版最終回で使った荷電粒子ビームを多数に拡散・屈折させるアレである。


●『ゾイドフルメタルクラッシュ』


ストーリーモードのラスボスとして登場。
これを倒すと自機として使用可能になる。
高い格闘性能と荷電粒子砲によりかなりの強さだが、いかんせん機動力が最低クラスなため高速ゾイド相手だと苦戦を強いられる。

カスタマイズでライガーゼロイェーガーの「大型イオンブースター」を取り付けると、専用のグラフィックに変化する。


●『ゾイド‐鋼の絆‐』


「覚醒デスザウラープロトタイプ」としてプレイヤーの部隊に加えることが出来る。
サイズはゴジュラスと同じ設定になっており、おそらくはバトスト仕様だと思われる。
解説に「古代ゾイド人を滅ぼしたと言われる巨大ゾイドを模して作られた」とあり、アニメ仕様のデスザウラーが原型という扱いになっている。

その原型となったオリジナルデスザウラーはストーリーのラスボスとして登場。
ユイ・スズシロの兄が左肩に乗り、アナザーへの復讐心に駆られて動かすが、故郷の町をデスザウラーが焼き払おうとしたため兄は正気に戻り、
デスザウラーを止めようとするがデスザウラーは制御を離れて暴走。

デスザウラーの暴走を阻止するためプレイヤーは戦うことになる。



【主なバリエーション】


●デスザウラー2

『機獣新世紀ゾイド-ZOIDS- 邪神復活!~ジェノブレイカー編~』に登場。
デスザウラーにアイアンコングMk-Ⅱ 限定型と同じ装備を加えた改造機。グレートセイバーの装備も見られる。
デスザウラーMk-Ⅱとも呼ばれる。


●デスドッグ

『機獣新世紀ゾイド-ZOIDS- 邪神復活!~ジェノブレイカー編~』に登場。
デスザウラー2をさらに強化した改造機。
足を4本増やし、基本性能ではほぼ弱点が見当たらない。まさに悪魔。
ただし、荷電粒子砲はオミットされている。


●ブラッディデーモン

ゾイドコアをジェノザウラーのもので代用した試作機
機体は赤く塗装され、背中に大口径のガトリングを2門装備している。
体躯は本来のデスザウラーと大差ないもの、直立型ではなく前傾姿勢になっておりジェノザウラーの面影がある。
コアとボディの齟齬による影響は無視できず長時間の戦闘は出来ないが、それでも攻撃力は並のゾイドを遥かに凌ぐ。

●ブラッディデスザウラー

ネオゼネバス帝国初代皇帝ギュンター・プロイツェン・ムーロアが駆る真紅のデスザウラー。
ガイロス帝国首都ヴァルハラを自身諸共自爆させる仕掛けを持った動く起爆装置という側面もある。
なお、プロイツェンがこの起爆装置としての役割を明かす場面では、上述したオリンポス山山頂遺跡で暴走した実験体一号機について改めて触れられている。

●メガデスザウラー

『三匹の虎伝説』に登場するZi-ARMS社の最終兵器。
尻尾の付け根に荷電粒子吸入ファンを追加することで理論上は荷電粒子砲を無限に照射し続けられるとされる
しかし、この当時はマッドサンダーの反荷電粒子シールドやゴジュラスギガのハイパーEシールドといった対策があり、それらを克服する目的で3体の古代虎のゾイドコアを組み込み完全体となる為に、ZOITEC社側の古代虎型二体付け狙った。


●「破滅の魔獣」

アニメ『ゾイド -ZOIDS-』に登場する全ての黒幕。
実は普通に喋れるのだが、下等な虫ケラ(人間)と同じ言葉など使いたくないので生贄であり翻訳機として操縦者を介している。

古代ゾイド人の科学者たちが度重なる戦争を終結させるために、自分たちの持てる科学技術の粋を結集して創り出した惑星全てを滅ぼすほどの力を持つこの「破滅の魔獣」は自らの意思で暴走、邪神のように文明を崩壊へと導いた。

生き残った古代ゾイド人たちがゾイドイヴを使いなんとか機能停止させたあと、2体のサソリ型ゾイドを用いてゾイドコアとボディを分離させられ、前者はガリル遺跡に、後者はイヴポリスに封印されている。

しかし、ボディは封印されている状態でも人間以上の知性を持っており、プロイツェン率いるガイロス帝国軍によってガリル遺跡から発掘されたゾイドコアはガイロス帝国軍(時にはヘリック共和国軍)の軍上層部を扇動し、自分と波長の合った人間を意のままに操り、他のゾイドから抜き取ってきたゾイドコアを融合させる再生計画でクローンのボディを造っていた。



第一部


第一部の終盤に膝下まででゴジュラスの全高と同等*3の体躯を誇るクローンのボディにゾイドコアを積んで登場。

背部の荷電粒子吸入ファンが稼働する限りシールドライガー中隊を一撃で蒸発させる威力の荷電粒子砲が連射可能であり、デスザウラーの代弁者と化したプロイツェンを肩に乗せ、共和国軍、帝国軍のゾイド大隊の集中砲火をものともせず帝都ガイガロスを火の海へと変える。

しかし、未完成な装甲とストームソーダーの援護を受けた製作過程で偶発的に生まれた廉価版を駆るレイヴンとの死闘で弱点に気付いたバンが駆るブレードライガーの決死の突撃を受けて敗れ去った。

デスザウラー(オリジナル)

第二部の終盤に登場。プロイツェンデスザウラーのオリジナル。
帝都ガイガロスの決戦で敗北したもののゾイドコアはしぶとく生き延びており、プロイツェンと融合することで逃走。
この状態のプロイツェンは自らを「闇の支配者 ダークカイザー」と名乗りGF編においてヒルツやリーゼを操っていたが、実際のところはデスザウラーに利用されていただけで、彼も操り人形に過ぎなかった。

その後、復活の機会を虎視眈々と狙っていたが、終盤の古代都市イヴポリスの決戦においてヒルツの策略でデススティンガーのゾイドコアと融合。(この時、プロイツェンの意識も完全に消えた)そのままヒルツと共に封印されていたオリジナルのボディと一体化し、真の「破滅の魔獣・デスザウラー」が復活した

真の破滅の魔獣は第一部で登場したクローンの2倍以上の体格、ゾイド一個師団を一瞬で消滅させるジェノブレイカーの最大出力の荷電粒子砲はおろか、対デススティンガー用の最終兵器「グラヴィティカノン」を無傷で耐え抜く装甲をもち、その超重力の崩壊をも力のみで押しのけた。

さらに装甲全面にEシールドを展開することもできるようになっている。おまけに唯一の弱点であった背部の荷電粒子吸入ファンも荷電粒子コンバーターに進化した結果、実質 弱点は無くなっている。

荷電粒子砲は連射可能で惑星Zi全土に届く射程を持ちながらも、上空の重力リングに向けて発射し、拡散・屈折させたのにも関わらず、その破壊力は世界中の大都市や山脈を消滅させるほど。

また、胸部の装甲を開いてブラックホールの如く周囲の物質をゾイドコアに吸収する機能まで備えている。

惑星Zi各地に甚大な被害を与え、共和国軍と帝国軍のゾイド師団の攻撃をまるで意に返さずに蹴散らし、バンのブレードライガーとレイヴンのジェノブレイカーすら軽くあしらい、ウルトラザウルスに大ダメージを与える。

しかし、バンの「重力砲で自分ごとブレードライガーを発射する」という大胆な作戦により、ジェノブレイカーにこじ開けられたEシールドの穴からの突撃を許してしまい、荷電粒子砲を放つもその勢いに押し切られ、再びゾイドコアを貫かれ敗北。残ったボディはゾイドイヴと共々イヴポリスごと地中へと埋没した。

数多くの命を奪った破滅の魔獣は、自らが「下等な虫ケラ」と侮った人間達の絆の力によって、敗れ去ったのである。


以降のアニメ作品には登場しない(続編の『/0』ではデフォルメキャラとしてわずかに描かれている)。


【キット】


旧版に比べるとやや暗い色調になっている。

また、商品的にはゴジュラスの対になっている。(本来の設定でもゴジュラスとサイズはあまり変わらない。)

対にはなっているが、過去にゴジュラス部隊を基地ごと荷電粒子砲を使わずに撃破したこともある。






……ツイキ……

……………

……スベテヲ……

………

………シュウセイ………

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最終更新:2024年04月11日 12:07

*1 両機の実力差は「荷電粒子吸入ファンを破壊すればワンチャン行けるか?」というレベルらしい。

*2 おそらくこのシミュレートのデスザウラーのデータは古いものが使われている。根拠は共和国軍は復活したデスザウラーのパワーアップを計算に入れていなかったこと。

*3 バトスト仕様のデスザウラーの5倍以上