海苔

登録日:2012/03/04(日) 18:00:10
更新日:2023/02/21 Tue 23:22:32
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海苔とは、藍藻類、紅藻類に属する「海苔」と呼ばれる海藻を食品加工したもの。
ここでは、薄く広げて乾燥させて作る板海苔を主として説明する。

日本人が海苔を食用とし始めたのは江戸時代中期からと言われている。
この時には、文字通りの江戸前の海から取れる「浅草海苔」を使っていたが、
現在は安価なスサビ海苔が主流であり、浅草海苔製の海苔は高級品である。

時代劇でオニギリに巻かれる事があるが、江戸時代以前の作品ならばその描写は間違いである。
また、江戸以降も海苔そのものは高級品であった為、庶民が易々と使える代物ではなかった。

昔話の「おむすびころりん」や「猿蟹合戦」のおむすびは、海苔を巻かないタイプが描写として正解である。


■現代人と海苔

海苔は、ミネラルを多く含む上にカロリーもほぼ0と言う、健康栄養食品でもあり、現代日本人にも欠かせない食材である。
でも、某ココリコの田中の様に、一週間海苔オンリーの生活なんてしないでね
だが、実は海苔の美味しさを認めるのはほぼ日本人だけ(他は韓国くらい)であり、外国人にとっては納豆以上に苦手な食べ物である。

見た目は真っ黒なカーボン紙みたいな紙切れ■だし、食べてもロクに味もしないし、磯臭い香りも外国人には受けない。
しかも、材料はシーウィーズ(seaweeds、海の雑草。西洋人は海藻や海藻のほとんどをこう呼び、ゲテモノ扱いする)と来たら、外国人達は「オーマイガー!」である。
消化出来ないだけだがね
実は納豆やら梅干しなんかを遥かに凌ぎ、外国人さんが嫌いな食べ物ダントツNo.1の地位を築いていたりするのだ。
そんなことを抜かすヤンキーには薄切り大根を巻いてやるといいと思うよ。

でも佃煮に関してはイギリス料理で使われており、トーストに塗られて食されている。
……意外と紅茶と合うから困る。

ちなみに生海苔は日本人以外には消化できないという豆知識がネットで広まっているがこれは厳密には間違い。
もともと人間には生海苔を消化することはできないが、日常的に生海苔を食べ続けると腸内で生海苔を分解する腸内細菌が増殖し、生海苔を分解してくれるようになるために消化可能になるというメカニズムがある。
なので生海苔を日常的に食べ続ければ日本人以外でも生海苔を消化可能になるし、逆に日本人でも日常的に生海苔を食べない人はこの腸内細菌が減るために生海苔を消化することはできなくなる。
毎日生海苔を食べ続ければ個人差はあるがだいたい一か月ほどでこの腸内細菌が増えて消化可能になる。

腸内細菌が食物に適応しているかどうかは消化効率に大きな影響を与えており、日本人が食生活の大きく違う外国に行くと最初は下痢続きになるも2~3週間ほどすると下痢が止まるという現象が起こるが、これも腸内細菌の影響である。
これは現地の食べ物に日本人の腸内細菌では分解できない食材が多く含まれているために消化効率がいったん低下してお腹を壊すも2~3週間ほどで腸内細菌が適応して消化可能になるという生海苔の消化のメカニズムと同じ現象が起こっている。


■主な産地
有明で採れるものが人気が高く、佐賀県、福岡県など有明に面する県が生産量の上位に入っている。
他は宮城、兵庫などでも多く採られている。


■主な使用法

◆佃煮
海苔そのものを甘辛く煮たもの。板海苔からも調理可能。ごはんですよ!
イギリスのはコンソメスープなどを使ったわりと贅沢品。

おにぎり
持ち手に米粒がくっつかない為の工夫だが、食味もよくなる。
コンビニのおにぎりはフィルターによりパリパリ感が保たれているが、
時間が経ってごはんと馴れ合ったものが好きな人もわりといたりする。

◆のり弁当
オカカやコンブを敷いたご飯に海苔をのせ、礒辺揚げと白身フライをのせたもの。
実は板海苔の発明とほぼ同時に発祥したが、全国に広めたのはあの「ほか弁」。

◆海苔巻きせんべい
実はおにぎりより古く、「おにぎりに海苔を巻く」発想の元になったと言う説もある。
かつては「品川巻き」と呼称されていた。

◆海苔巻き
江戸前寿司発祥。遠足や運動会の時、これが入ってるとなんか贅沢。韓国のものは酢飯では無い。

茶漬け
お茶漬け海苔にはデフォで入ってる(そもそもお茶漬け『海苔』だしね)が、たっぷり入れると「海苔茶漬け」となる。

◆花巻蕎麦
板海苔を揉んでちぎり、かけ蕎麦の上に散らしたもの。桜の花びらを散らしたように見えることからこの名がついた。
蓋をして海苔を少し蒸らしてから食べるのがポイント。

ラーメン
具として乗っていることがよくあるが、殆どは醤油ラーメンのお友。
海苔がたっぷり入った醤油ラーメンは「海賊ラーメン」とも呼ばれたりする。
パリパリのまま食すか、スープに浸して食すかは悩むところ。とくにつけ麺の場合はかなり悩む。
ラーメンライスのときはスープが染みた海苔をライスにくるんで食べるお楽しみがある。

◆韓国海苔
韓国製の海苔は全体的に粗く、表面にゴマ油が塗ってあり濃厚で美味。
ごま油を塗り塩を振って炙るだけで簡単に作れるので、コストを考えても食べたくなったら自分で作ってみるのがオススメ。
一部の韓国人は自らが発祥だニダと主張しますが、公平に見ても日本から入ってきたものです。

味噌汁
ワカメやあおさの味噌汁が定番なんだから海苔も合って当然。
磯の香りと味噌の香りが合わさるとどこかホッとする。

◆雑煮
地方にもよるが海苔を入れる雑煮は多い。
細切れのような餅海苔や、柔らかいかもじ海苔等がよく使われる。

◆磯部餅
ご飯に合うのだからに合って当然。
アツアツの焼き餅も海苔を巻いて食べれば…やっぱり熱い。

◆板海苔
板海苔そのものも密封状態でご飯の友として販売されている。
全く味付けをしていない「生海苔」も存在するが、やはり主流は「味付海苔」。
醤油につけてご飯を巻いて食べる。

一応形式として、

  • 醤油はベッタリつけずに、両端にチョンチョンとつける

  • ご飯の量は控えめにして巻く

のが正しいとされる。実際、こうするとパリパリのまま香ばしく食べる事ができ美味である。
とくに相手がせっかくパリパリにしてくれたのなら何もつけずに食べるべき。



■海苔に合うもの

ご飯に巻く際、副菜として用意されているこれらも一緒に巻くとより美味しくなるぞ。
中にはご飯のお供にはならなくても海苔とよく合うものもある。

◆梅干し
種を取った梅干しを海苔と巻くと、酸味と甘味に磯の香りが合まって非常に美味。

辛子明太子
同じ磯風味で喧嘩しそうだが、唐辛子が間に入るお陰か相乗効果でこれまた美味である。

納豆
発酵食品代表。発酵した納豆の旨味と海苔の風味、歯触りもやはり相性が良い。

◆佃煮
昆布の佃煮の様な甘辛く味付けの濃いご飯のおともは、白米と一緒に海苔で巻いて食べると至高にして究極。

チーズ
大概のものには合うので当然合う。何かしらの具材に海苔とチーズを巻いたりのせたりするだけで子供が喜ぶおかずができる。
板海苔にチーズをのせるだけでおつまみができる。ひと手間レンチンするのも良し。わさびや七味、胡椒で大人の味に。

◆山芋
とろろご飯は勿論、とろろを海苔で巻いて揚げた磯部揚げ、すらずに切った山芋を巻いて焼いた磯辺焼きも美味。短冊切りにもたっぷり刻み海苔をかけたいものだ。

◆ツナ
邪道と言うなかれ。
ご飯とツナマヨのおにぎりは日本のコンビニで一番売れている商品である事からも推して知るべし。

アボカド
邪道ってもんじゃないって?
アボカド丼ものの人気や納豆やマグロとの相性を考えれば心配ナッシング。
味付け海苔で巻いて、板海苔や海苔佃煮と和えて。

◆日本酒
ご飯、餅、煎餅が合うのだから当然合う。
焼き海苔といえば蕎麦屋の定番つまみ。



追記、修正は、海苔で服を作りちぎっては食べちぎっては食べして完食し全裸になってからお願いします。

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最終更新:2023年02月21日 23:22