川名みさき

登録日:2013/02/02(日)
更新日:2023/06/28 Wed 11:56:23
所要時間:約 6 分で読めます




川名(かわな)みさき

ONE~輝く季節へ~のヒロインの一人。

声:PS版/ドラマCD/全年齢版OVA/フルボイス版/リファイン版
声:雪乃五月(現・ゆきのさつき)/雪乃五月/豊嶋真千子/須本綾名/愛美
※18禁版OVAにも台詞付きで登場するがキャストは未公表


主人公達の先輩で、深山雪見と同じクラスに在籍する。
小学生の時代に起きた事故によって全盲になった。
しかし、普通の高校に入り、白杖を付かないどころか走り回ることもできる。
だが、これらは高校の正面に彼女の家があり、幼少時代からこっそり侵入していた記憶に依存しているためで、
他の場所「外の世界」には行けない。
実際、後半から主人公と共に「外の世界」へ飛び出す時にはかなりの恐怖心を見せていた。


また、視覚以外の感覚は常人以上に鋭く、特に自分の周囲の状況判断と、コミュニケーション能力が高く、
人見知りの激しい上月澪と友人になれたほど(浩平の通訳によって)。
従来の障害者キャラとは大きくかけ離れている。


全盲ながら決して暗い性格などでは無く、かなり天然の入ったおっとり系の非常に親しみやすい人物である。
浩平が咄嗟に吐いた「廊下だけは絶対に走るなというのが死んだ爺ちゃんの遺言だ」などという嘘を信じたり、
浩平と激突しておでこを押さえながら痛そうにしてるその姿は冗談抜きで滅茶苦茶可愛い
特にPCフルボイス版の須本綾奈の演技は、天然系のみさき先輩の言動に絶妙にマッチしており、
可愛さ120%増しである。


だが単に天然なだけでなく、個別ルートでは彼女が視力を失ってからの苦労と、今日に至るまで必死に頑張ってきた強さが垣間見える展開になっている。


かなりの大食いで、朝食に食パン一斤を食べる程。そして無類のカレー好きで、カツカレーを何杯も食べている姿を見ることができる。

余談だが、京アニ版Kanonにてヒロインである水瀬名雪が寝ぼけながら発した「因みにニンジンだってちゃんと食べられるよ~」というセリフは、
実はみさき先輩が言ったもの。


ファンからは「元祖カレー先輩」とよばれている。
ちなみに元祖と呼ばれる所以は月姫シエルがカレー先輩と呼ばれた時に、作品的に彼女が先だったためとか。


そのためか、二次創作ではシエル並みのカレー狂になる。
というか、恐ろしい程の腹ペコキャラになり、むしろセイバー寄りになる。


以下、ネタバレ含む















恐らくではあるがみさき先輩のルートは主人公、折原浩平が最も真面目に見えるルートかもしれない。


全盲というハンデを抱えながらも、毎日楽しそうに学園生活を謳歌するみさき先輩に惹かれ、
彼女を喜ばせる為に2人きりのクリスマスや卒業式を企画したり、外の世界の素晴らしさを教えてあげようとするその姿は、
不器用なりに一生懸命頑張る純情少年である。
長森ルートであんな凶行に走った人物とは思えない程である*1

またこのルートでは浩平が世界から忘れられていく過程が特に強調されていて、
居候の叔母さんや長森に忘れ去られた末に屋上へ辿り着くも、
みさき先輩に「どなたですか・・・?」と言われて絶望する姿にプレイヤーのハートもガリガリ削られたことだろう。




が、実はみさき先輩は忘れたフリをしていただけで、他のヒロインのルート同様ただ一人だけ浩平のことをしっかり覚えていた。
先輩曰く、以前やられた浩平のイタズラに対するおかえしとの事。
先輩らしいお茶目な行動だが、今回ばかりは流石に心臓に悪いですって・・・

そして先輩の卒業式を終えた後、浩平に連れられて遂に学校の外の世界へと足を踏み出す決心をする。
今まで恐れていた世界も大切な人である浩平と一緒であるという思いで乗り越え、外の世界の素晴らしさを知る事が出来た。

「私ね、学校の屋上が好きだった理由が分かったような気がするんだ。」

「・・・一番近い場所だったんだよ」

「私が憧れていた世界にね」


そして日差しの気持ち良い公園のベンチに腰掛け、みさき先輩は露店販売のアイスクリームを買いに行き、浩平はベンチで待っていることになる。
しかし、浩平はその間に自分の最後が近いことを悟ってしまい・・・




「お待たせ、浩平君」

「ほら見て。おじさんにひとつおまけしてもらったよ」

「新発売のヨーグルト味なんだって」

「ね。これ私が食べていいのかな?」

「はい、これは浩平君の分だよ」

「あ・・・えっと。どっちがバニラなのかな・・・・?」

「あはは、分からないよ」

「・・・はい、浩平君が選んでね」

「どうしたの、浩平君?」

「早くとらないと、私が全部食べちゃうよ?」

「・・・そうだ。ねえ、また二人でどこかに行こうよ」

「浩平君、もう少しで春休みだよね?」

「私ね、行ってみたいところがあるんだよ」

「いっぱいあるんだよ」

「本当は目が見えるようになったらって思ってたけど、浩平君と一緒なら大丈夫だよね」

「1日で全部は無理かもしれないけど・・・」

「その時は次の日も出かけようね」

「次の日も、また次の日も・・・」

「だって、ずっと一緒にいてくれるって浩平君約束してくれたものね」

「・・・・・・」

「・・・どうしたの、浩平君?」

「早く食べないと、アイスクリーム溶けちゃうよ?」

「・・・どうしたの?・・・」

「・・・どうして・・・何も話してくれないの・・・・・・」

「浩平君・・・」







「冗談・・・だよね・・・?」



既に誰もいなくなっってしまったベンチに向かって、ずっと一緒にいると約束した浩平に対し、
買ってきたアイスのことや、これからの楽しい出来事に思いを馳せて喋り続け、
その果てに呟かれた「冗談・・・だよね・・・?」の一言にやられたプレイヤーも多いことだろう。






そして一年の月日が流れ、みさき先輩の通っていた高校の卒業式に参加するも、彼女が望んでいた人物の名前が呼ばれることはなかった・・・


が、失意の果てに久しぶりに訪れた思い出の場所である屋上に、彼女が待ち望んでいた人物が立っていた・・・
嬉しさに身を震わせる先輩はその人物に抱き着き、一番言いたかったその一言を口にする・・・





「浩平君、卒業おめでとう!」






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最終更新:2023年06月28日 11:56

*1 ※補足すると、長森ルートでは二人のルーツやら個別に入る前のやり取りの影響、過去の傷などからああいうことをしてしまっただけであり、あとは留美√のキムチラーメン事件の様な勘違いさえなければ、浩平が真面目な時は普段からこんな感じである。