ゾル大佐/狼男

登録日:2011/09/27 Tue 02:15:35
更新日:2024/04/10 Wed 21:48:25
所要時間:約 5 分で読めます





◆ゾル大佐


俺の名前を聞き、素顔を見た者は必ず死ぬ!

出典:仮面ライダー/東映/第26話「 恐怖のあり地獄」/1971年9月26日放送
出典:仮面ライダー/東映/第38話「 稲妻怪人エイキングの世界暗黒作戦」/1971年12月15日放送


所属組織: ショッカー
モチーフ:ナチスドイツの軍人
出身地:ライプツィヒの郊外
登場作品:『仮面ライダー
話数題名:第26~39話
演:宮口二郎




【能力解説】

仮面ライダーと最初に死闘を繰り広げた好敵手で、初代ショッカー日本支部大幹部。
第26話でショッカー中近東支部より派遣された「最高の実力者」。

眼帯を付け、口ひげを生やし、緑と紺の2着の軍服*1を着こなすダンディな壮年男性*2
元ナチス・ドイツ陸軍軍人で、当時の階級は大佐。武装親衛隊に憧れていたらしく、どちらかと言うと親衛隊寄りの残虐な気質を持つ。*3その時にヒトラーから授かったを愛用している。変装が得意で、26話では滝和也、39話では警官に変装した。
着任前のショッカーの皆が恐怖に恐れおののく程の実力者であり、そして着任直後に戦闘タイツが弛んでいた戦闘員に対して叱責すると言った厳しさを見せていた。
…しかしショッカーの他の幹部や怪人達がちょっとした事で戦闘員を殺していく事を考えると、警告だけで済ますゾル大佐は配下への示しをしっかりとわきまえているといえる。

実際、拉致した人々を怪人の実験で殺害するなど指揮を執った作戦は残忍かつ冷酷であり、
また、様々な作戦で日本侵略を繰り広げてライダーを何度も窮地に追い込んだ実力者でもある。
長年の経験からか勘が鋭く、第35話では密かに忍び込んだ滝の気配を察知し戦闘員のナイフを投げつけて攻撃したこともある。
自らの指揮能力で日本での作戦を展開するが全てライダーとその仲間達に阻止されてしまい、
最終的に自らが怪人となりライダー2号に戦いを挑んだ。

ショッカーがナチス・ドイツ残党である事を裏付けるように、作戦で日本に呼び寄せた中級幹部は大戦で苦楽を共にした自らの指揮下の連隊隊員であった者達である。
ゾル大佐以降、『元ナチス軍人』であった経歴を持つ幹部がその後も何人か登場しており、
仮面ライダー(新)』に登場するゼネラルモンスターはゾル大佐の連隊に所属していた部下であった。

後任の死神博士はナチスの協力者で、『仮面ライダーV3』のドクトルGはナチス・ドイツ軍に在籍していたらしく、面識があるとの事。
ただしゼネラルモンスターがゾル大佐のように隻眼なのは、自衛隊との交戦で負傷したためで、大佐へのオマージュではないらしい。

裏設定での本名はバカラシン・イイノデビッチ・ゾル。


俺の本当の姿を今見せてやる……!


出典:仮面ライダー/東映/第39話「怪人狼男の殺人大パーティー」/1971年12月25日放送


\ピシッ!/
ワオーン









◆狼男


狼作戦は狼男だけが実行できる!ライダー、死ね!

出典:同上


モチーフ:
出身地:モンゴルナチスはどこ行った
話数題名:第39話「怪人狼男の殺人大パーティー」
:宮口二朗(台詞)、池水通洋(鳴き声)


【能力解説】

ゾル大佐が戦闘に際して変身した正体。
実験用の狼男と比べると、金色の毛並みなので黄金狼男とも呼ばれる。
今までの怪人達と違って遥かに戦闘能力が高く、ライダーと決死の攻防戦を見せた。
素早い動きで相手を噛み殺し、両手の指先からロケット弾を発射する等の能力を持つ。
鳴き声は「ワオーン!」。


【仮面ライダー】

第39話で「ウルフビールス」により人間を狼男に変える実験を行い成功する。
実験体に目撃者の酔っぱらいを殺害させ捕獲した後、ライダーに気づかれないように死体を片づけ、娘へのプレゼントと思われる人形と小さな靴を見つけて持ち去る。
しかし、持ち帰った人形と靴はその場を偶然目撃した孤児院の少女・クミコの物であることが判明し、口封じの為に実験体の狼男を向かわせる。
少女の誘拐に成功と思われたが一文字隼人滝和也が駆けつけ、さらに少女は五郎の変装だった為に失敗。
一文字もライダーに変身して実験体と戦うが勝負がつかず実験体は撤退する。
立花レーシングにて少女の聞いた話から「狼作戦」を知り、さらにニューヨークのFBIからショッカーの中堅幹部(元ナチス軍人)が日本に集まるという情報が入る。
ヘリコプターでやって来た中堅幹部の一人から招待状と覆面を奪いゾル大佐が開く殺人大パーティーに潜入する。
しかし、これは一文字をおびき寄せる為の罠であり、一文字の覆面を取るが、残念ながら覆面を被っていたのはなんと滝和也であり、
別の所から潜入した一文字はアジトに爆薬を仕掛けてウルフビールスの破壊に成功する。
一文字と滝和也はアジトの爆発から脱出し、六人の中堅幹部は全滅したがゾル大佐は生きており、自ら怪人・黄金狼男となってライダーとの最終決戦を開始する。


「一文字隼人、貴様が仮面ライダーに変身出来る如く、俺もまた変身する!」

「・・・・! すると私同様、改造人間・・・!」

「俺の本当の姿を今見せてやる・・・!」

ムチを振り上げワオーン、地面に叩きつけて白煙から狼男登場


「ゾル大佐は人間狼だったのか!?」


互角の戦いを繰り広げるが最期は2号のライダーパンチを受けて敗れ去った。

ちなみにゲルショッカー含めて4人の幹部がいる中で、唯一変身前である宮口氏が黄金狼男の声も担当していた。

黄金狼男は劇場版『仮面ライダー対ショッカー』にも怪人軍団の一員として登場している。
仮にも幹部怪人なのに他の再生怪人と同列って…しかも「登場した」だけでライダーとの戦闘シーンは無かったし…


【仮面ライダーV3】

第27話デストロンの再生技術によって復活し他の4幹部と共に、デストロン科学陣が新開発した毒ガス「ギラードガンマー」で「日本全滅作戦」を実行しようとする。ドクトルGが東京地区を全滅させたその後、北海道地区を担当する予定だった。軍服の色がカーキ色に変わっている。
V3と再生ショッカー怪人との戦闘の感想をドクトルGに聞かれた際には「ライダーV3、なかなかやる」と余裕のある態度を見せていた。
第28話で地獄大使がV3に捕まった時には「けっ!!何という様!!」と激怒したが、その後地獄大使がV3ごと自分を殺すように懇願したときは拳銃を突きつけるという温情ともとれる行動を行った。

第28話ではアジトの爆発に巻き込まれて死亡した。


仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010

謎の男である鳴滝がディケイドを倒す執念が高ぶり、ゾル大佐となってスーパーショッカーを率いた。
ぶっちゃけ単なるコスプレであり、鳴滝の正体というわけではない。
死神博士などと違い、怪人体の狼男は出ない。


「そして私はゾル大佐!!」


観客(」゜□゜)」

没設定では小野寺ユウスケがゾル大佐になる予定だった。

SIC HERO SAGA『オーズの世界』では、怪人体に変身する。


仮面戦隊ゴライダー

ついに満を持して平成作品に怪人体が登場。外見は原作とあまり変わらない。
旧ショッカー派閥であるスペースイカデビル、ヒルカメレオンと共に遊園地で宝生永夢/仮面ライダーエグゼイドを襲撃。
最後はマイティクリティカルフィニッシュで倒された。

しかし黒幕であるトーテマの力により、何度滅びても蘇りライダー達を追い詰めていく。


【漫画】

仮面ライダーSPIRITS』ではバダンの再生怪人として登場。
海底のショッカー要塞でゾル大佐から黄金狼男に変身、イカデビルと共にZXと戦う。
要塞が浮上した後、暗闇大使に操られて地獄大使をロケット弾で処刑する。
その後はダブルライダーと戦うも、ガラガランダの鞭で動きを止められ、2号のライダーパンチと1号のライダーきりもみシュートによる連続攻撃でイカデビルと共に倒された。

『宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦』ではマーダー帝国の再生幹部として黄金狼男の姿で登場。胴がメカに覆われている。
帝国本拠地のバリアーターミナル防衛のためにヒルカメレオン、アポロガイストと共に2号、ライダーマンを迎え撃つ。
その後は基地の爆発に巻き込まれて死亡したらしい。


【ゲーム】

PS2仮面ライダー 正義の系譜』の1号編にて敵キャラクターとして登場する。
ウルフビールスで怪人軍団を作ろうと暗躍し、この設定の都合で狼男実験体が雑魚敵扱いでワラワラ出現する。
最期は黄金狼男となって戦うが今度は仮面ライダー1号に敗れる。

ヒーロー戦記』では序盤に登場。
ギリアムを拉致することに成功するが1回目は救出に来たゼウスに敗北するがギリアムは別の場所にいる。見逃してくれたら場所を教えると取引を持ちかけて場所と引き換えに捨て台詞とともに逃亡。
2回目はショッカー基地にて再びゼウスと戦うがまたも敗北。
最後は南光太郎に「再生怪人が弱いのはお決まりだぜ」と言われてしまった。


【余談】

  • 元々は平山亨プロデューサーが企画したテコ入れ案をベースとして生み出されたキャラクター。彼が登場した事で後の昭和ライダーシリーズにおける「首領 - 大幹部 - 怪人 - 戦闘員」の図式が確立されたとも言われている。
    しかしながら、毎日放送側から「不気味さや威圧感がない」「人間臭いが故にショッカーのイメージレベルが下がる印象を受ける」などとクレームがついてしまい、結果として第39話で退場する形になったという。
    • なお、演じた宮口氏はゾル大佐を演じたことが原因で、子供に蹴りを入れられたことがある。だが、逆に「役者冥利につきます」と喜んでいたという。

  • 黄金狼男の着ぐるみだが、実験用の青い狼男にパーツを追加して金にリペイントしたもの。

  • 退場となる第39話が12月の放映だった為、サンタクロースの代わりに仮面ライダーがクリスマスプレゼントを持って孤児院を訪れるといった夢のあるラストシーンも印象的だった。

  • 仮面ライダーリバイス』のてれびくん超バトルDVD第2弾『仮面ライダーリバイス 2号ライダーはじめました♪』に登場する怪人のオオカミ・デッドマンは狼がモチーフである他、襲撃した人間を狼男……ではなくに変える、2号ライダーの力でしか対抗できない(上述の通り『仮面ライダー』の狼男は2号ライダーに倒された)など、総じてゾル大佐の狼男をオマージュしたキャラクターとなっている。


ゾル大佐
「馬鹿者!この項目をライダーに知られては困る!直ちに追記・修正をしろ!!」

戦闘員
「「「イー!!」」」

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最終更新:2024年04月10日 21:48

*1 第26話から32話、33,34話は緑、第32,35から39話は紺の軍服

*2 ただし二次大戦当時に佐官であったということを考えると、実年齢は老境を超えている。なので、第二次大戦終結間もない時期に改造された故に壮年期の姿を保っていると思われる

*3 もっとも連合軍の追求を逃れて国防軍の服に着替えた隊員も多かったので親衛隊だったとしても説明はつく