ファイアーエムブレム トラキア776

登録日:2010/01/28(木) 15:24:51
更新日:2024/04/25 Thu 18:36:00NEW!
所要時間:約 11 分で読めます




任天堂のゲーム『ファイアーエムブレム』シリーズのひとつ。
ストーリーとしては『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の外伝にあたる。
一貫してシリーズのディレクターを務めていた加賀昭三氏最後のFE。

1999年9月1日にニンテンドウパワー書き換え版(詳しくは後述)、2000年にはROM版が発売。
2008年からWii、2013年にはWiiU、2016年にはNew3DSのバーチャルコンソールでも提供されている(現在は提供終了)。
シナリオは全部25章+外伝8章。

持ち物システムや結婚システムをはじめかなり独特だった前作とは異なり、いわゆるアカネイア大陸シリーズのオーソドックスなシステムに戻っている。
元々高難易度を売りにして出された作品であり、今なおシリーズ最高といわれる難易度は多くのプレイヤーを苦しめた。

  • 命中率に100%と0%が存在しない。しかも杖にまでこの命中率判定がかかる。なので攻略がまったく安定しない
  • 攻略本にすら掲載されていないマスクデータがやたら多く、これらの様々な仕様を把握していないと攻略難易度が跳ねあがる
  • 味方の体格と移動力が成長するせいで運用が安定しない
  • 敵のステータスがランダムに変動するのだが、この変動枠に体格と移動力が含まれ、この移動力によって行動順すら変化する
  • 敵専用の遠距離職アーチが威力と命中率ともに高い。歩兵の弓より断然高い。理不尽。『紋章』や後のGBAのアーチ(シューター)のような感覚で挑むといともたやすく倒されてしまう。
  • 疲労システムがあり、疲労度が最大HPを上回ったキャラは次のマップで出撃できない。説得に必要な人員を出撃させられないという事故も起きうる*1
  • これに加えて他作品で可能だった出撃位置の調整ができず*2、さらに初期出撃位置がやたら二手・三手に分断されるせいで戦力が分散しやすい。つまり万全の状態でマップを攻略できない
  • これまでと違い助けた村や宝箱から資金が貰えず、金塊や宝玉といった換金アイテムも無い。しかも 初期の所持金が0 。資金を得るには奪った武器を売る・闘技場を利用するしかない。
  • 敵から鹵獲した品物を売って稼ごうにも、捕獲時は攻撃側のステータスが半分で計算されるため非常に倒しにくい。しかも倒しやすい敵に限って持っている武器が槍なので鹵獲品を流用しにくい。
  • これに加えてトラキア半島が戦時中のせいか物資不足のせいか、店売りの武器がシリーズでもブッチギリの最高値。鉄の剣ですら一振り2000G。ぎんやキラー系?しめて3500Gになります。
    • 序盤から鹵獲の機会が多い「ショートランス」(未使用品)の売値が400G、「てつのおの」(未使用品)の売値が550Gという数値が目安になるでしょう。
  • 本作の闘技場は不安定極まりない仕様の嵐&対戦相手が強め&戦闘アニメーションのテンポがシリーズの中でも最速&こちらの装備品がコロコロ変えられてしまうこともあって戦死の可能性が他作品の比ではないほど高い。GBA版のような感覚でのんびり眺めてたらあっさり降参タイミングを逃して死んでる。
  • 室内下馬システムを取っている関係で、下馬した騎兵は基本的に剣を使うことになる。強制室内マップも多く、これのせいで下馬と騎乗で使用武器が異なるユニットの評価が著しく下がる。
  • 体格システムの導入で斧の使い手の評価が躍進したとはいえ、武器種別間の格差が相変わらず大きい。
    • 前述の室内下馬システムの関係上、室内で槍を扱えるユニットが全編通じて2人しかいない
    • 魔導書の重さは体格で相殺できない。そのため、魔導書の重さが攻撃魔法の使い勝手を決定してしまう。初めて自分で使えるようになった闇魔法はぼろくそ、火魔法も厳しい評価で、ウインド大正義という有様に*3
  • 状態異常が永続、かつ状態異常解除の手段が異様に制限されている。毒武器などで軽々にかけてくるポイズン状態ですら、HPを毎ターンじわじわ削られ毒消しアイテムが1500Gと非常に高価。離脱マップでスリープを受けたユニットは非売品のレストの杖で治療するか変な方法*4で操作可能にするか、より体格の高いキャラが「かつぐ」事で移動させる事になる。バサークはより深刻で、レストの杖での対応が間に合わないなら見捨てるしかなくなる
  • 2章のボスがすでに上級職。一応3章以降は下級職に戻る。
  • 仲間に加えるのが難しいキャラがやたら多い。"伝説"の説得難易度を誇るゼーベイアのほかにもセイラム、トルード、ミーシャなど「お前本当に仲間になる(させる)気があるのか?」というほど。
  • 敵のマップ配置や味方の初期配置がいやらしい
    • 例1:ロングアーチ等の遠距離武器の射程がマップのほぼ全域を覆う畜生マップ
    • 例2:敵の総攻撃を受けるに際して戦力が1人1人完全に分散した状態で始まるトンチキマップ
    • 例3:敵の総攻撃に包囲されアホみたいな数の増援がそこいら中から雑草のように生えてくるという殺意全開マップの、その端っこにある民家を特定のユニットで訪問すると、超強力な専用武器が手に入る
  • 中盤以降、敵の増援部隊の出現場所・数・種別が異様に複雑かついやらしい
    • 例1:攻城戦で、敵城内に進行してフラグが立つと前後の扉が閉じられ増援出現したアーチ系にめった撃ちにされる
    • 例2:レストの杖を持ったプリーストが増援として出現し、状態異常をかけて封じたはずの強敵が再稼働する
  • 「盗む等で武器を引っ剥がした敵が店で武器を『購入』してまた攻撃してくる*5」「無手になった敵が他の敵から武器を譲ってもらう」「敵に踊り子が存在する」「完全にランダムに動く敵」などやたらと凝った敵の行動ルーチンの数々
  • 遠距離杖(リブロ―、スリープ、ワープなど)の射程が無限
…とまあ、「てごわいシミュレーションとは何たるかを…教えてやるッ!」とでも言わんばかりに理不尽(というか、初見殺し)な要素の数々によって初心者お断りな作風と化している一方、訓練されたエムブレマーからは「傑作」と声が挙がるスルメゲー。
前半・中盤に頑張って育成したり鹵獲に精を出せば自軍の戦力も莫大なものになるので、
後半は「出会い頭に武器を奪う」「鬱陶しいユニットにバサークをかけて殺し合わせる」など様々な攻略方法がとれるようになる。

その上で「武器の鹵獲システム」「杖ゲーと揶揄されるほどやたら強い杖」「シビアなストーリーとその中に暮らすキャラクター」「やたらネタに富んだ敵将」などの面白さにのめり込んでしまう。
ワープやレスキューなどの早解き用アイテムが序盤から手に入り、さらにガチ勢の間では乱数調整の方法が確立されているのでファイアーエムブレムの中でRTAが一番盛んなタイトルである。

他作品では温存しがちな移動杖だが、今作に限ってはよほど腕に自信がある人でなければためらわずに使うべき。
何本も手に入るし下手に出し惜しみをしてはクリアできるものも出来なくなる。
本作のワープの杖は「決め手」ではなく「通常移動手段のひとつ」と認識すべし。本当に難易度がバカみたいに下がる。

この難しさゆえに、後発の高難度FEと比べられる事も多いタイトルである。
だが実際のトラ7の難易度は、各種システムをある程度以上知ってさえいれば「やれることが山ほどあるので」それほどでもなく、多少しくじっても途中のキャラ育成に適したポイントでブートキャンプしたり、Sドリンク使用や即戦力のユニットの使用などで充分に取り返しが効くし、やろうと思えば奇抜な戦法でもクリア可能。
一方、烈火の剣ヘクハー以降の高難易度は「最初から計画を立ててキャラクター育成を進めないと行き詰まる」「最適解から逸した人選や戦法が極めてとりにくい」という終始ギチギチに固められた構造なので、まったく方向性が異なる。*6

WiiU・New3DSのバーチャルコンソール版ではまるごとバックアップ機能が搭載されているので、遊びやすくなっている。

■ストーリー


ユグドラル大陸全土を巻き込む統一戦争のさなか、レンスターの王子キュアンが妻エスリンと共に若い命を散らしてから15年が経った。
グラン歴776年
キュアンとエスリンの息子にしてレンスターの王子リーフは、グランベル帝国とトラキア王国の追手から逃れ、トラキア半島辺境のフィアナ村に身を寄せていた。
ある日幼なじみの少女ナンナとフィアナ村の領主エーヴェルの娘・マリータは、グランベル帝国に寝返ったレンスター貴族レイドリックにさらわれてしまう。
リーフは仲間と共にナンナとマリータ、そして祖国を取り戻すため立ち上がる。

■おもな登場人物


主人公・リーフ
クラス:ロード→プリンス
亡国レンスターの王子でありキュアンの忘れ形見。24時間戦える葉っぱ。
成長が非常に不安定であり、最初はソルジャーとやりあっても負けかけるほど貧弱。
本編のようなCCによる超パワーアップもない。そのため発売からしばらくの間は「最弱のロード」と言われていた。
毎章強制出撃という点を逆手に取り様々な酷使ができる唯一のユニットでもある。
またステータス上限も共通で低い&聖戦士の書もあるので育てさえすれば戦えないほどへたれるなんてことはほぼない。
本名はリーフ・ファリス・クラウス よくこの情報が出るが、これはトラキア776の没データ内に残されていたテキストのこと。
作中では「ルー・ファリス」と偽名を名乗る程度しか描写がなく、現在に至るまでフルネームは一切使われていないので、この設定が生きているかどうかも不明。

軍師A:アウグスト
2章で登場する軍師。マップアイコンはビショップで悪人面。ハゲ。
初登場も「賊に拷問のやり方を教えておいて捨て駒にする」という、これまでにないパターンのアウトロー軍師。
何につけても最後は勝てばいいという徹底した現実主義者で、戦いを美化し現実を直視する力を失わせる騎士道精神を嫌って対立しがち。毒舌で皮肉屋である。
難易度を跳ね上げる戦力分断は、設定上アウグストの献策によるもの。そのためこの出撃の不自由は「アウグストの罠」と呼ばれ、エムブレマーたちに呪詛を吐かれる。
ここまでやっといて実はかなりの忠義者であり、その現実主義からくる毒舌はトラキア776のストーリーに独特の色を添えている。
19章終了時にリーフを叱責するときの台詞はトラキア776という作品の異色な魅力を端的に表現している。

軍師B:ドリアス
レンスターの重臣。かつては騎士だったがリーフを逃がす戦いのときに片腕を失い、現在は後進の育成と同志集めに奔走している。
こちらも優秀な軍師であるが「名誉のためから死をも厭わぬ」という理想主義な騎士道精神の持ち主。
戦いに栄誉を求める性格から、アウグストとは犬猿の仲。しかしこの栄誉というのは『正々堂々と戦って勝つことで民心を得る』という打算的な側面も持つ。
そのため方針が違うだけで根っこのところではアウグストと互いに認めている。
アウグストとドリアスが喧嘩した時は彼の策を取るのが有利。こちらもこちらで中策、下策を語りながら「上策はもうわかってるだろう」と未解決問題を残している。

レンスター王家に仕える槍騎士・フィン
クラス:ランスナイト→デュークナイト
勇者の槍がまさかの専用武器となった。序盤から捕獲要員として活躍するが、4章で一度戦線から離脱してしまう。

フィアナ村の女領主・エーヴェル
クラス:ソードマスター
金髪の三十路美女剣士。めちゃくちゃ強い上に人格者。
4章で一度離脱するが5章で再登場し、そこでベルドに石化させられ、離脱することになる。
何故か聖戦士ウルの血を引いているが、その正体は…

フィアナ義勇軍の戦士・ハルヴァン
クラス:アクスファイターマーシナリー
冷静沈着な性格。地味ではあるが、待ち伏せスキルと勇者の斧、必殺係数などのおかげで実は今作きっての強キャラだったりする。
育て上げてマスターアクスを持たせて敵陣に特攻させるとジェノサイドしまくる事に。問題は比較対象が、専用武器まで持っている派手なオーシンという点。
他にもフェルグスやらアスベルやらという派手な活躍をするユニットを使っているうちにいつの間にかフェードアウトしていく、そんなキャラ。
相方と違い彼女はいないが可愛い妹がいる。

フィアナ義勇軍の戦士・オーシン
クラス:アクスファイター→マーシナリー
熱血直情な性格。
魔力以外は総じて高い成長率、仕様変更により凶悪化した怒りのスキル、便利な専用武器・プージの恩恵を受け強い斧使いの第一人者となった。
一方で魔力だけは壊滅的であり、状態異常杖のいい的になる。

山賊の娘・タニア
クラス:ボウファイター→スナイパー
オーシンの幼なじみだがなかなか素直になれない粗野な女の子。丸っこい髪型がかわいらしい、ややひんぬーにΠ/がまぶしい弓使い。
今作きっての強ユニットであるオーシンと相互支援が組めることから、弓使いの中では彼女を愛用する人も多い。

元山賊・ダグダ
クラス:ウォーリア
タニアの父親。もとは山賊だが、エーヴェルと出会ったことで更生した。
序盤の壁兼捕獲要員。味方のアクスファイターも担ぐことができる。
成長率は上級職の中でも特に壊滅的なので中盤以降彼を最前線に出すには愛が必要。

ダグダの愛した男・マーティ
クラス:マウンテンシーフ→ウォーリア
とぼけた性格の体格に恵まれた元山賊だが、気弱な性格が災いして再度仲間にするには説得する必要がある。
技・速さの初期値がなんと0で成長率が低く、ついでに力すら成長率が低く、しかしHP・守備はトップ、体格に至っては75という極端。
苦労すること確実で使用をお勧めするような男ではないが、加入時に揃っている聖戦士の書と成長率の相性が良いこととCCボーナスが良いため、育てれば意外と使いやすいと評判。
その尖りすぎた性能と何も考えてなさそうな顔グラのせいで大半のプレイヤーはアクスファイター組を優先して育てるが、逆に序盤から使っていける捕獲要員として愛用する人も多い。
クラスチェンジ後は弓が使える。

イスの村の猟師・ロナン
クラス:ボウファイター→スナイパー
リフィス団の横暴に耐え兼ねリーフ一行に同行する。
魔道士でもないのになぜか魔力がよく伸びる*7ためボウマージと呼ばれる。
立ち位置はモブも同然だが、この魔力の伸びのおかげで妙にプレイヤーの印象に残り、他に優先すべきキャラがいくらでもいるだろうにFEHにも登場した。

海賊の頭目・リフィス
クラス:シーフ→シーフファイター
お調子者かつ小悪党な海賊団の頭。味方ユニットとしてはシリーズ随一のクズであるが、「ぬすむ」要員として育てたプレイヤーは多い。
後述のシステム上体格を鍛えに鍛えた場合の彼は9割ぐらいのアイテムを盗めるようになる。素早さはまずカンストするので効かない敵はほとんどいない。
まさにやり放題・かっぱらい放題となる。
体格の成長率自体は微妙なので、ネールの書は必ず持たせよう。

旅の傭兵・フェルグス
クラス:フリーナイト→フォレストナイト
なぜかベオの剣が使える謎の男。実はブラギの剣も使えます。
後述の非公開パラメータの関係で必殺を出しまくる。
使用者限定武器にも恵まれており最強候補だが、殴られては必殺反撃で相手を倒して次を引き入れるというやっつけ負け案件の筆頭でもある
受け役はやらせない方がいい。この特性に気づけるかどうかで使い勝手は異なる。

マギ団構成員・ブライトン
クラス:アクスナイト→グレートナイト
いかりのスキルを持つ、職業的にはやや不遇な男。何やら昔あったようだが、作中では全く語られない。
成長率が悪くクラスも不遇ということで一般的にはあまり評価は高くないが、いかりの使い方を工夫すれば全然強いということで愛用する人もいる。
トラキアのイラナイツ議論は疲れる百家争鳴なのだ。

マギ団構成員・マチュア
クラス:ソードファイター→マーシナリー
女性にしては珍しく、もりもり体格が上がるので重たい武器を持たせても安定した戦いができる。
待ち伏せスキルが便利で、CCすると斧も使えるようになる何かと便利なキャラ。
大抵のプレイヤーに「シリーズ初の斧使い女」と言われており*8、その美人な外見と荒くれた斧のギャップからファンが多い。

マギ団構成員・ラーラ
クラス:シーフ→シーフファイター(orダンサー→シーフファイター)
歌って踊れる盗賊。と言っても普通にプレイするとただの盗賊だが、特定のイベントを起こすと踊り子になる。
ダンサーになる前もなった後もクラスチェンジできるという仕様のため、当時としては異例のクラスチェンジ数を誇る。頑張れば75回のレベルアップが可能*9
体格がかなり低いので普通にプレイすると盗賊としては使いにくいが、頑張って体格を育ててしまうと「敵の武器を盗んで無力化しながら自身がたまに再行動する踊り子」というシリーズ最強のシステムユニットが爆誕する。

セティの弟子・アスベル
クラス:マージ→セイジ
本作の半ズボン担当ショタ。自由都市フレストの司祭の孫。
専用魔法「グラフカリバー」(風魔法のキラー武器)を持つ貴重な火力要員。

ノディオンの王女ラケシスの娘・ナンナ
クラス:トルバドール→パラディン
前作では勝気な性格だったが、今作では芯の強いお嬢様といった性格になった。
スキル「カリスマ」に加えて杖まで使える。「だいちの剣」は専用武器で、リザイアの効果がある。怒りスキルを習得した彼女は無双ヒロインと化す。
フィンを「お父様」と呼んでいるが…?

セルフィナ
クラス:アーチナイト→ボウナイト
弓を持った騎兵。FE人気投票最下位の男グレイドの妻で、ドリアスの娘。26歳。
その穏やかな性格から、カリオン、ケイン、アルバ、ロベルトなどの若い騎士からは母のように慕われている。若い燕を囲っている
彼女を象徴するのはスキル「突撃」。素早い上に騎兵なので、攻撃時に使うと「一方的に攻撃したうえで突撃発動で追加攻撃」「後は相手の攻撃が届かない位置に逃げてしまう」という運用が可能。
しかし防戦時、特に遠距離魔法やアーチが相手になると逆に「アーチ相手に突撃を発動させてしまい、本来なら耐えられた攻撃を受けて死亡」というリスクになってしまう。しかも本作のアーチは出現率も性能もかなり怖い。
FEの年増キャラの例に漏れず非常に使いどころを選ぶユニットであり、後者の理由から一時期は「突撃おばさん」と呼ばれてイラナイツ筆頭として扱われていたが、前者の運用が広まるにつれて反論を受けるようになり、
現在ではイラナイツ扱いすることは少なくなってきている。

エーヴェルの娘・マリータ
クラス:ソードファイター→ソードマスター
前作のホリン×アイラさながらの「流星剣」「月光剣」を両方習得できるという最強候補。スキルと成長率に恵まれている。たいようMを読むと、前作ではできなかった「三色マリータ」なんてことができる。
しかし最初は力が低いせいで育成しづらいので、専用武器を使いつぶす勢いでなければ辛いかもしれない。リペアの杖もあることだし。

元ロプトの司祭・セイラム
クラス:ロプトマージ→ダークマージ
自軍唯一にしてシリーズ初の味方暗黒魔道士。
瀕死のところをパーンに助けられ、義賊団に加入。
その髪型から花京院と呼ばれ続けている。
闇魔法を極めればフェンリルで遠距離無双できるが、
そこに漕ぎ着けるまでの労力が重すぎるという事で、その使い勝手には議論が絶えない。
色々と情報量の多いキャラで、独立項目参照。

サフィの妹・ティナ
クラス:プリースト→ハイプリースト
敵のアイテムを盗めるシーフの杖を持っている攻略上最重要人物。姉のリペアの杖はシーフ専用にしてもいいぐらい。
敵将の武器だろうが装備している武器だろうが容赦なく奪うことができ、敵の無力化と武器の鹵獲を同時に行えるすさまじいキャラ。しかも再行動率25%。
もうひとつの専用杖アンロックは「マップ上の扉と宝箱をどれでも1つ開けられる」と、これも地味ながら高性能。ラーラとともにバランスブレイカーに挙げる人が多い。もちろんうまい話ばかりというわけではなく、技術がまったく伸びないのでとにかく杖振りに失敗しやすい。ライブやワープのような普通の運用はできないと割り切った方が無難。盗賊に無理矢理従わされているがその理由は…。

マンフロイの孫娘・サラ
クラス:シスター→セイジ
黒幕のひとりの血を引くがジジイには似ず可愛い。
プリーストではなくシスターなのがミソで、下級時点で魔法攻撃が可能、上級職もハイプリーストでなくセイジとなる。
怒り・エリートスキルを持ち成長率も豊かなとんでもないょぅじょ。
彼女の専用杖・キアは石化を解除できる、物語上重要なアイテム。

ターラの市長・リノアン
クラス:シスター→セイジ
リーフの父の仇の息子・アリオーンの婚約者だが、リーフともさりげなくフラグを立てるピンク髪。
実はヘイムの血を引いており、特殊CCイベントがある。

フリージ公国の魔法騎士・オルエン
クラス:マージナイト
フリージの偵察隊隊長。ラインハルトの妹で、今作のブラコン妹枠。専用魔法ダイムサンダ(雷魔法の勇者武器)と聖なる剣が共に優秀。
よく「まちぶせM」を読ませられる。
兄貴はめっちゃやばくて強い奴だが、その妹である彼女も同じくらい強い。主人公に絡まないヒロインが全体的に地味な今作において、非常に人気の高いユニット。

フリージの将軍・ゼーベイア
クラス:ジェネラル
元レンスターの将軍だがやむなくフリージの軍門にくだっている。シリーズ恒例寝返りユニット。
その説得難度は伝説級。

ナンナの兄・デルムッド
クラス:フォレストナイト
21章で加入するカリスマ剣騎兵。即戦力として使える上に成長率もいいと申し分ないキャラなのだが、さすがにたたき上げユニットを使いたくなるのが人情なこともあって非常に影が薄い。
こちらも専用武器が物議を醸した。結局父親は誰なんだよ?なんて尋ねてはいけないよ。ファイアーエムブレム界のパレスチナ問題だから。

シレジアの王子・セティ
クラス:セイジ
今作のカップリングはレヴィン×フュリー。マギ団というレジスタンス組織にふらっとあらわれ、レイドリックに一泡も二泡も吹かせる強力な組織に鍛えなおした。
ステータス上限20の世界に一人だけ空気を読まず神器フォルセティ(威力20、技・速+20)を持ってくる。加減しろ莫迦。何気に前作より補正強くなってるし。
聖戦では父絡みで青臭いところも目立ったが、それがない本作では比較的大人びていて、神器が使えないことにコンプレックスを抱くリーフを諭した。

グランベル帝国の司祭・サイアス
クラス:ハイプリースト
指揮10の軍師としてリーフの前に二度あらわれ、殺すこともできないというとんでもないユニット。
彼が戦場にいるかぎり全ての敵の命中・回避に+30%の補正がかかり、下級ユニットやアーチがバカスカ攻撃を当てて避けてくるようになる。
22章で祖父コーエンから、実はの嫁を寝取った傀儡皇帝の隠し子でファラフレイムの継承者だと教えられる。
その後23章で自軍扱いで動かすことができ(指揮レベルは5に下がるが仕様上実質0扱い)、その後セティと2択で仲間にできる。
仲間にした途端指揮レベルが3まで下がるため、仲間にするとがっかりすること請け合い。ほとんどのプレイヤーは検討するまでもなくセティを選ぶだろう。
しかし近年では超熟練エムブレマーの間で研究と再評価が進んでいる。鍵は再行動率で、セティは10%、サイアスは15%。
10%では不可能だが15%なら確実に引くことができる乱数調整が確立されたことで「要所で確実に再行動できる杖Aユニット」という点が評価ポイント。


マリータの実父・ガルザス
クラス:マーシナリー
何もかもがおかしい人。流星月光のスキルを持つとんでもない奴が、なんと5章に登場する。しかも再行動率25%。
……もちろん敵として。多くのプレイヤーのトラウマとなった。
再登場時はマスターアクスを装備して間接攻撃で流星月光をかましてくる可能性もある。
こちらは味方になっても特に弱体化はなくシンプルに強い。(終盤加入の中年男キャラなのに)
公式イラストでは赤バンダナを巻いてる。
チートバグ界隈で有名な「リボーの族長が勝手にやったことだ……」のリボーの族長は彼の父親。

姑息な名門・ケンプフ
クラス:マージナイト
フリージの若き将軍。
しかしその言動はまるっきり小物なトラキア版ナーシェン(正しくはあっちが封印版ケンプフだが)
同じ将軍のラインハルトに嫉妬しており、その事もあってオルエンに嫌がらせしているイヤミな奴である。
味方の犠牲を前提にする作戦でリーフ達を苦しめる。と言いたいがむしろ大量の経験値と武具をくれる美味しい奴。
「今何と言った?」という問いに一字一句違わず言い直したり作戦に名前を付けてたり変なところで律儀な一面も持つ。
「知略派を自称する卑劣漢」「器が小さすぎる男」という非常に濃いキャラは妙に人間味のある敵将の中で非常に印象に残るものである。
とどめが彼の所持品で、メイン装備のトロンに加えて「どくの剣」「きずぐすり」「きずぐすり」という強烈なもの。
憎たらしい顔グラと持ち物でどんな男がすぐに分かるという、まさに「ゲームシステムを利用した演出」の最たる例である。

フリージ公国の魔法騎士・ラインハルト
クラス:マージナイト
前述のオルエンの兄貴。
トードの再来とも言われるくらい強い男で正面から戦うと苦戦必至。
だがそれ以上に妹想いであり、彼女には攻撃しないどころか敵同士でも支援によりパラメータをアップさせる。
それと激務が祟ってかスリープにも弱い。
なまじ人格者な為この作品では実力を発揮できずに命を落としてしまう。
一応捕獲したまま、もしくは解放することによって殺さずクリアもできるが仲間にはならない。「また会おう」←もう二度と出てこない。
仲間になりそうでならない悲運の男だが、ヒーローズでは早々に実装されたうえに初期環境でこの時の鬱憤を晴らすかのごとく大活躍しており、トラキア勢とFEH勢の間ではトラキア776に対する印象がまるで異なる一因となっている。

ドボルザーク
クラス:ドラゴンナイト
10章で登場するドラゴンナイト。顔グラは汎用敵将。誰かで仲間にできるということもなく、戦闘時にも撃破時にも会話がない。
「そんなキャラをなんでここで紹介するの?」という話なのだが、プレイしてみると分かるのだがものすごく浮いているのである。
本来ドラゴンナイトが出てくるマップではない中でたった1人だけドラゴンナイトで、しかもネームド敵。
10章はフレッドとオルエンの顔見世章であり、さらに敵将ラルゴが人格者。9章終了時にレンスター解放軍に加わるドリアスの上策というセリフもここが初登場である。
このように新顔に様々な見せ場がある中で、このネームド敵は作中で何一つとして語られない。
他の兵士とまったく関係ない動きをして地形なんて関係ないと奇襲を仕掛けてくるという意味では非常に厄介なユニットなのだが、本当にまったく設定が語られない。
倒した後に「……え、こいつなんだったの!?」と首を傾げられるという、トラキア776敵将クラスタの間でも人気の男。

黒衣の男爵・レイドリック
クラス:バロン
コノートの将軍だったがフリージにつき、マンスターの領主となった男。リーフの怨敵の一人。
威張っているが本質的には小物なラング系キャラで、人質作戦を多用する卑劣さもある。
下記のベルドと手を組むが、無論利用されているに過ぎない。
戦闘ではロプトウスのような力を持ったロプトの剣を使い、こちらの攻撃力を半減させる。

ロプト教団の司教・ベルド
クラス:ダークビショップ
マンフロイの腹心であるロプト教団のトラキア支部長。
レイドリックを影で操る黒幕であり、彼を通じて教団の影響力を強めてきた。
ラスボスでありながら一般職のダークビショップだが、敵を石化させる魔法・ストーンを使う。
ちなみにストーンは盗むと普通の闇魔法に変化する。
ラスボスなのに中間管理職とパッとしないのは、リーフには更なる戦いが待ち受けているからなので仕方ない。
最近髪を剃って頭を丸めていることが明らかになり、オールドプレイヤーに衝撃を持って迎えられた。

魔戦士・アインス、ツヴァイ、ドライ、フュンフ、エルフ、ツヴェルフ
クラスはそれぞれバロン、マーシナリー、ウォーリア、スナイパー、セイジ、シーフファイター。
各小部屋に分散してベルドが居座る祭壇の結界発生装置を守護する。
このうちアインスの顔グラがレイドリックのそれを暗くしたものになっているのはベルドが彼の骸を再利用したものであるため。
他5体はマンフロイから貸し与えられたもので顔グラはいわゆるモブタイプ。
ただし、リーフ軍に加入する特定のユニットが不在の場合、顔グラがそのユニットを暗くしたものに差し替えられ、当然説得も不可。
いずれも癖のある武器やスキルを所持しているためよく考えて対処しないと返り討ちに遭う可能性大。




■システム


ステータス

新パラメータとして体格が初登場。
重い武器を装備した際の攻速の低下を軽減できる。
前作までは「速さ-武器重量」で攻速が計算されたが、本作では「速さを基本値とし、(武器重量-体格)>0ならこの差を速さから減算」で計算される。
ただし本作においては魔導書の重さは体格で相殺する事が出来ないため、魔導書の使い手の体格は戦闘においてあまり関係しない(かつぐ関連には関係する)。
重い武器を無理なく振るえる大柄キャラという概念は画期的で、従来日陰に置かれてきた怪力巨漢タイプのキャラクターの使い勝手が劇的に向上し、一方で優遇されてきた軽装剣士や女性キャラに「重い武器を使いこなせない」というハンディを無理なく課す事でバランスが取られた。
加えて、本作では後述の「捕獲」と「かつぐ」にも影響する。特に騎兵ユニットは捕獲・かつぐに関して体格20(最大値)としてカウントされるため、パラメータ以上に重要度が大きい。
その使い手が躍進する、その始まりとなったシステムである*10
さらに「ぬすむ」コマンドなどにも影響する。相手の速さが自分より低く、その武器が自分の体格以下の重さの場合、敵の所持している武器を強奪することができる。
本作とエンゲージのみレベルアップでも成長するため、この事をよく4コマとか二次でネタにされる。女性キャラの体格はバストサイズだという逃げ道もあるぞ。
これらのシステムはGBA三部作でさらに調整が手入れされる事になる。

また、本作のみ魔力と魔防が統一されており、魔力の数値がそのまま魔防となる。そのため魔防を上げる『Mシールドの杖』は一時的に「魔力」を上げる『Mアップの杖』に置き換えられ、『せいすい』も同じ効果になった。防御力のみならず攻撃力までブーストできるその効果が危険視されたのか、Mアップの杖・せいすいどちらも非売品*11になっている。
武器レベルはそのカテゴリの武器を使い込むことで成長する熟練度式に変更。
レベルアップ時、稀に移動力が成長することもある(今作のみ)。
指揮値は所属勢力全員に効果が適用されるようになった。

追撃必殺係数

0~5の値で付けられている隠しパラメータ
通常は『必殺率-幸運/2』が必殺発生確率となるが(厳密には支援効果も影響する)、追撃時にのみ『(必殺率-幸運/2)*追撃必殺係数』が必殺率となる。
そのため係数が1の者は概ね体感通りの必殺率だが、これが高く設定されているユニットはとにかく必殺を出しやすい。
逆に0に設定されている者は追撃時には必殺を出すことが出来ず、多くの敵ユニットは0になっている。全体的にはプレイヤー優遇の調整。
概ねこちらに有利にはなっているが、敵から攻撃されてから行う追撃で必殺を出すという挙動はやっつけ負けが発生しやすいため、高ければ無条件に優秀という話ではない。

この必殺係数が高いキャラには、たとえばフェルグス(5)、アスベル(4)、ハルヴァン(4)などが挙げられ、こちらは「無双型の戦略と相性が良い」。
一方で低いキャラにはトルード(1)、イリオス(0)など。こちらはやっつけ負けしにくいという利点につながり「壁役として起用しやすい」*12
このように同じ武器種・職業でも違った運用が可能になるという個性化システムであり、この理念自体は非常に評価できるものなのだが、
攻略本にすら掲載されていない完全なマスクデータということでこの評価は賛否両論。*13

これとは別に、本作の1回目の攻撃(連続などを含む)の必殺率上限はどれだけ数値上が高かろうと25%が上限となっている。
どんなに育成して必殺率を盛ろうとも、初撃で必殺を出す確率はシステム的に縛られているのだ。

後のGBAシリーズの命中率の内部補正と同じく、通常は違和感の材料としかならなかったため批判の多い要素となってしまった。
必殺係数にかかわらずトラキア776はこういうマスクデータの仕様を分かっているのといないのとでは、難易度が大きく変わってきてしまうのである。

疲労

戦闘や杖を使うたびに溜まっていき、この値が最大HPを超えると次のMAPでは出撃不可となってしまう。通常戦闘よりも杖使用の方が溜まりやすい。
消費アイテムのSドリンクがあれば疲労をリセット可能。疲労状態になってしまっても、出撃しなければ次のMAPで疲労がリセットされる。
なお主人公であるリーフは例外で疲労の概念が無い24時間戦える男

捕獲

別名追いはぎ。
相手の「体格」が自分より低く、かつ乗馬していない時に選択できる「とらえる」コマンドの攻撃で倒すと相手を捕らえることができ、
捕獲した敵から持ち物が奪える。捕獲攻撃時は仕掛けるキャラのステータスが半減し、捕獲に成功すれば人かつぎ状態になるので半減状態は捕虜を解放しない限りそのまま。
リーフ軍は常に金欠のため、物資の補充は「捕獲した敵から奪う」もしくは後述の「盗む」が基本となる。誰が呼んだかリーフ盗賊団
プリーストなど、使用できる武器を持っていない丸腰の相手は戦闘なしで捕獲できる。ただし逆に言えばこちらもやられることもある。
自軍を捕らえた敵は基本的にマップから退却しようとするが、そのままマップ外に脱出されると捕らえられたユニットは敵軍の捕虜になってしまい、終盤の救出ステージ以外で救出する事が出来なくなる(そのステージを選ばない・救出しない、それ以降のステージで捕虜になった場合は永久ロスト)。
敵味方問わず人をかついでいるキャラはステータスが下がるので特定のキャラ以外はすぐ逃がすこと。(捕獲したままクリアすることが分岐や加入の条件になっているキャラも居る)
敵は捕獲を優先する性質があるため、このシステムを逆用して「敵に適当な丸腰キャラを捕獲させて、ステータスを落として倒す」などというパズルプレイが可能。
レアな武器を持つ相手などによく使われるが、やってほしい相手ほど捕獲優先AIが組み込まれていない。

かつぐ

捕獲の味方版。自分より体格が低く、かつ乗馬していない相手を担いで移動できる。
騎兵ユニットの行動後再移動能力と後述の「降ろす」コマンドと組み合わせると、
行動終了したキャラを何マスも移動させる事が可能となり、これも実にややこしいパズルプレイが可能になる。
かついでいる相手の体格が、自分の体格の半分以上の場合は移動力が半分になってしまう。
友軍ユニット(緑の駒)もかつぐ事ができる(本人の同意は不要)ため、逃げ惑う市民や突っ込もうとする友軍兵を取り押さえるのも有効な使い方。これを知っていないと14章外伝などの難易度が跳ね上がる。
後の作品でシステムが洗練され救出コマンドとなった。

物交換

聖戦では中古屋を通じてでないと物の受け渡しが出来なかったが、今作では旧作通り、隣接するキャラ同士でできるようになった。
ちなみに今回は敵同士でも物交換をする。具体的には丸腰の指揮官に部下が武器を渡す等。

人交換

物交換の人間版。かついでいる人を誰かに渡す、あるいはその逆。人を担いでいる同士で「かつぎを入れ替える」ももちろん可能。俵か何かか
行動後再移動が可能な騎兵にこれを駆使させてパズルすると愉快である。

解放

捕らえているキャラをおろす。敵ならその場でいなくなる。味方なら「降ろす」コマンドに変化し、四方好きな場所に降ろせる。
だかと言って間違っても捕らえた敵を川だの海だのに解放しない事!いいね。

盗む

本作最強アビリティの一つ。
自分より素早さの低い敵に対して使用可能。敵の持ち物・武器の内、自分の体格より重さの低いものを一つ奪うことができ、逆に渡すことも可能。
装備中のものも盗めてボスにも有効なので、先のかつぐコマンドと組み合わせるとボスもあっという間に丸腰。
後は敵に壊れた武器を押し付けてチクチクしよう。
踊り子で再行動持ちで盗むまでできる「ラーラ」は汎用性が別格であり、FEシリーズ最強ユニット議論でもティナとともにたびたび名前が挙がる。

索敵マップ

マップ全体の状況が把握できず、味方ユニットの周囲しか見えないマップ。
GBA3部作以降でもおなじみだが、本作では視界外は真っ暗で地形すら見えない上に、シーフ系のユニットであっても視界は他のユニットと同等である。
たいまつやトーチといった視界拡張手段はあるのでうまく活用しよう。また、本作(と封印)では索敵マップであってもマップ内の敵総数が確認可能。
なお敵は策敵マップであってもこちらの全貌が見えている状態であり、マップによっては1ターン目から状態異常が飛んでくることも。ふざけるな!

聖戦士の書

アイテムの一つで作中でもロプトウスを除く12神全ての書が手に入る。
所持中は敵の必殺率を0にする効果(※いかりスキルは防げない)に加え、
主にその聖戦士の長所と見られるステータス成長率にはプラス補正が入るが、マイナス補正もある書が半分以上あるので注意が必要。
具体的な数値は攻略本や攻略サイトで調べないと分からないのがネック。
とはいえ、敵の必殺率を完封しづらい*14 本作では必殺無効だけでもかなり重宝する。闘技場のお供にもほぼ必須。

エリートモード

「最初からはじめる」を選んだ後のファイル選択画面で→←→←→←→→と押すと幸せになれるかも。
ただし最初から飛ばしすぎると聖戦士の書による成長率補正が得られないので注意。豆だがスキルの「エリート」と重複する。なお1戦闘で稼げる経験値の上限が100というのはエリートモードの有無を問わず変わらない。


SFC最後のソフトだからなのか内部データが時折はっちゃけている。有名なのが没武器「グングニル」の説明文「データかいぞうは だめですよ」。
他にも没データが結構残っており、リーフやセリスの「本名」や、没になったと思しきイベントの片鱗などもある。

エンディングで流れるバラードをヴォーカルカヴァーした「Blow'in in the wind」という楽曲が存在し、CDも販売された。
C/Wの「Wind」も名曲。

冒頭にも書いたが、本作は当初ニンテンドウパワー書き換え版ソフトとして発売され、ローソンのロッピーで書き換えることが出来た。
CMではロッピー先生なる人物が書き換え体操をし、最後に書き換えソフトの宣伝をする…というものだが、本作も例外ではなかった。




王子、このさいはっきりと申し上げます。
アニヲタ卿は、かつて王子の暇をつぶすために追記を行った。
そして、今また王子の暇つぶしとして修正を行いその生涯を終えられた。

なぜそのようなことになったのですか?
あなたはなぜそこまでして追記・修正をおねがいされるのか
暇な時間を費やしてなぜ面白いと呼ばれるのか

その意味をよくお考えください・・・


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最終更新:2024年04月25日 18:36

*1 「Sドリンク」というアイテムで出撃可能になるが、高価な貴重品である為乱用はできない。

*2 より正確に言えば、SFC紋章と比べて「制限が非常に厳しくなった」。断片的には調整できるが、それではちっとも足らない。これは「味方部隊が敗走してくるのを迎える」マップである19章などではうまく機能しているのだが、味方ユニットが分断されやすい今作初期配置での他のマップでは難易度を理不尽に引き上げてしまう。

*3 重さが関係しなくなる遠距離魔法は話が変わる

*4 システム的に、状態異常は複数かからない。なので、毒攻撃持ちに攻撃してもらうことで操作可能状態に復帰させられる。

*5 なおこれを利用して、敵の武器を盗む→敵が武器屋で武器を補充→盗む→補充→…を繰り返す稼ぎテクもある

*6 のちの作品での「ルナ+」などは更に高難易度だが調整を放棄してんじゃないかと言うほど理不尽な仕様や攻略法の少なさや取り返しのつかなさなどで評価が低めのため、トラキアやヘクハーは現在でも評価が高い。

*7 これには「サフィとロナンの成長率が入れ替わっている」「成長率が上にひとつずれている」などの説がある。

*8 実際にはマスターナイトのラケシスの方が先。ただしラケシスよりマチュアの方が斧を戦略に組み込みやすい。

*9 ダンサーからもう一度シーフファイターにした場合の数字なので、ダンサーの状態を保つ場合は-19回。

*10 「復権」というがそもそもそれ以前は使用者か武器に難があって人権がない。

*11 魔法防御を一時的に強化する消費アイテムの聖水は、購入が可能な事が多い。

*12 面白い所では、サラ(FE)も必殺係数ゼロ。彼女は過剰なほどの攻撃力を持つ上に壁役には不適な性能を持っており、実戦に投入すると追撃必殺係数システムの存在を感じにくいように造られていたのだ。

*13 賛否両論という言葉はインターネットではよく少数意見側が自己正当化のために中立を装って使われる言葉だが、この使用に関しては「個性化につながって面白いじゃないか」という意見と「そんなもんをマスクデータでやるんじゃない」という意見がだいたい半々くらいであり、本当の意味で賛否両論。そして特異なのは、お互いに「お前の言い分は分かるが俺は~」という好き嫌いのレベルだと割り切っているという点である。

*14 こちらの幸運が÷2で計算されるので幸運での低減が難しい&そのくせ「技」は数値分が必殺になる&必殺率の高い装備が多い。