心操人使

登録日:2019/05/19 Sun 02:27:08
更新日:2024/04/20 Sat 22:29:13
所要時間:約 7 分で読めます





立派なヒーローになって俺の"個性"を人の為に使いたい



心操 人使(しんそう ひとし)とは『僕のヒーローアカデミア』の登場人物である。


概要

雄英高校1年C組(普通科)。
紫のツンツン髪に目の下の隈が特徴的な男子生徒。
その佇まいから一見陰気で近づきがたい男だが、本人は純粋にヒーローに憧れ人の為に働きたいと考えている(社交的なタイプではないのは事実)。

ヒーローになるため雄英高校ヒーロー科の入試に臨むも、「ヴィランを模した機械を倒す」という試験内容が災いし個性が通用せず、併願していた普通科への入学となった。
だが雄英体育祭にて、学校に自分の価値を証明するべく一念発起し行動を開始する。


お前は不適格だと言われ、挫折し、それでも夢を諦めなかった理由。それはきっと「憧れちまったもんは仕方ないだろ」という言葉が全てなのだろう。



個性:「洗脳」


心操人使 “個性”「洗脳」!

彼の問いかけに答えた者は洗脳スイッチが入り彼の言いなりになってしまう!

本人にその気がなければ洗脳スイッチは入らないぞ!!


相手を洗脳してしまう「個性」。
発動条件は「心操が発した言葉に相手が何かしら返答すること」これだけでいい。
かかってしまうと意識が曖昧になり、心操の出す命令通りにしか動けなくなる。当然、自力で解除することはまず不可能。
が、とんでもない影響力と引き換えに制限や弱点も多く、扱いに苦慮する個性でもある。


まず支配下に置くには心操が「こいつを洗脳する」と意識した上での問いかけが必要。多人数をまとめて一度に洗脳することはできないが、洗脳状態の維持は複数人でも可能。
(体育祭編の騎馬戦では複数の生徒を洗脳していた。)
出せる命令もごく単純な事柄だけで、秘密を吐かせたり自立戦闘させるなど思考が伴うようなものは不可。.....だったのだが後のの第二次決戦時においては「個性伸ばし」訓練により個性を成長させたことで洗脳した対象を喋らせることが可能になった。ただしその分洗脳するための条件が厳しくなる模様。
また、個性のかかり具合にもよるが激しい衝撃を受ける(描写からするに、「意識のない相手を叩き起こせる程度」と思われる)と洗脳は解除される。
ついでに洗脳効果を持つのは肉声に限られているため、拡声器や録音音声などには効果を発揮しない。

“洗脳”できない無人兵器等には通用せず、対人にしても事前に種が割れていれば無視だけで対策できてしまう初見殺し能力。どちらかと言えば「洗脳」(心を支配する)というより思考力を極端に落として肉体を乗っ取る個性といった所。

相澤八百万などと同様、この手の能力に共通して本人の知力体力は一切上昇しないという弱点も抱えているため、個性抜きでのスペックは常人の域を出ない。
心操を知らない人間相手なら圧勝してしまえる一方、心操の個性を知っている相手や遠隔操作のロボット等と対峙すると途端に役に立たなくなる、相性の良し悪しが激しい個性。

また「ヒーローよりもヴィラン向き」と評される個性の性質上、「悪いことし放題」「犯罪者っぽい」と常々気味悪がられたりからかわれたりする副次的なデメリットもある。心操自身も、もし他人がこれを持っていたらまず悪用を思いつくと自嘲している。
ちなみにこの「洗脳」、個性が普及した作中世界観で見ても激レアな個性とのこと。

なお、心操自身の身体能力は体育祭時点でOFA抜きの出久以下と最低レベルである。


+ ※ネタバレ注意
  • サポートアイテム:"もう一つの声帯"ペルソナコード

いかついマスクの形をしているが、その構造は複雑に重ねあわされた金属製の薄いブレードの集合体である。
装着者が声を発すると、このブレードが微細に振動・共鳴を起こし、まったく別の声として出力できるようになっている。
『洗脳』はマイクや拡声器を通すと機能しなくなるので、本器は変声機などと違いアナログな方法で音を変換している。
敵からすればどの声に返事ができるのかわからない状況に陥るため、集団戦においては相手のコミュニケーションを大幅に阻害することができる。
当然心操の存在を認知されていない状況ならば回避困難な奇襲攻撃と化す。種がわからなければ勿論、わかっていても厄介なキープレイヤーと化した。

  • サポートアイテム:捕縛布
イレイザーヘッドから下賜されたお馴染み帯状近接武器。
鋼線を編み込んだ厚みのある細帯で、布槍術のように繰り出し対象を絡め取る。精度の高い投擲ができるので重さはそれなりにあるようだが、打撃に使えるかどうかは不明。
発想次第で多彩な用途を生み出す道具だが、本質的にはただの布であり、銃や剣と違ってこれを持つだけでただちに戦闘能力が向上するわけではない。
相澤が使用法をマニュアル化していても心操は実戦で扱えるレベルまで半年かかった。*1



◆活躍

体育祭では障害物競走においての氷結を他生徒を操ることで避けたり、騎馬戦では尾白・青山・庄田を操って騎手になると、鉄哲チームが集めたポイントを最後に掻っ攫って3位突破を決めるなど、普通科にあらざる活躍を見せ注目を集める。
本戦トーナメントでは1回戦で出久とぶつかり、尾白から事前に情報を得ていたにもかかわらず試合開始と同時に洗脳に成功。*2「振り向いてそのまま場外まで歩いていけ」という命令でフィールドから追い出し決着するかと思われたが、出久の中に眠る「ワン・フォー・オールの先代たちの意志」によって洗脳状態から個性が反発し、指2本を犠牲にした衝撃で洗脳が解除されてしまう。もはや打つ手なしと苦し紛れの近接戦を挑むも、身体能力で差のある相手に小細工無しの格闘で敵うはずもなく、投げられて場外負けを喫した。
1回戦敗退という結果ではあったが、その活躍は雄英生徒だけでなく観客やプロヒーロー達に賞賛を受けるに相応しいものだった。
相澤も「やはり入試方法は不合理だ」と言っている辺り、彼のポテンシャルの高さがうかがえる。


林間合宿を前に、相澤に付いて廊下を歩く姿が見られたが……?











秋のA・B組合同戦闘訓練にて、普通科からのゲストとして満を持して登場。
体育祭の活躍からヒーロー科編入候補になっていたらしく、相澤指導の元研鑽を積んでいたようだ。
ヒーローコスチュームはまだ持たず、登場時には学校指定のジャージのままだったが、なんとその首にはイレイザーヘッドのトレードマークである「捕縛布」が。
個性の使用を悟られにくくするマスクを着用し、クマの目立つ眼で相手を見据えるその姿は、確実にイレイザーヘッドのそれと酷似しつつある。

A組とB組がそれぞれ4人1チームに分かれての対抗戦を行う中、心操は両組にそれぞれ1回ずつ混ざっての参戦となる。
実戦経験を持たないため、教師陣からは「人数の利を活かすどころかむしろ足を引っ張るのではないか」と危惧されていたものの、対人戦において強い影響力を持つ『洗脳』はやはり伊達ではなく、1回戦では新たなサポートアイテムの力とチームの連携もあって存分にその脅威を知らしめた。



だが5回戦では出久の個性暴走という予期せぬ事態が発生。
出久から伸びる黒い触手状の物体が敵味方を無差別に襲うも、教師陣からの中止の合図、A組第5チームからの棄権の申し立て共に無し。
混乱の最中、心操は単独で出久に接近し、洗脳によって意識を奪い個性の鎮静化を試みた。
果たして目論見は成功し、暴走は治まるも障害物・彼我の距離という力を活かすためのアドバンテージを失ってしまい、出久から再度距離を取る必要に駆られる。
またここで出久と捕縛布の綱引きが発生するもOFA不使用とはいえ出久を腕力で引っ張り落とすという地味にすごい成長を見せている。普通科とヒーロー科は当然授業の質に大きな差があり、しかも相手は個性の都合上人一倍筋トレに励んでいる出久である。*3
たった一夏を越えただけでかつての筋力差を逆転させてしまうとは、心操の努力の跡が窺える。

なんとかある程度の距離を取る事には成功したものの、お茶子の手で3人が無力化され、チームはあと自分1人だけに…
心操vs出久。近中距離のタイマンでは洗脳もペルソナコードも役に立たず、捕縛布で応戦するもOFA8%のパワー・スピードには抵抗できず取り押さえられ試合は終了した。



ちくしょう…あの時とは違う俺を見せてやれるって…楽しみにしてたんだぜ

どいつもこいつも…留まる事なく動きやがる

ちくしょう 凄いなァ ヒーロー科


5セット全ての試合が消化され、対抗戦はA組が勝利。
また心操は対抗戦が同時に自分の編入試験を兼ねていたとアタリをつける。
試合後は反省会で力不足とヒーロー科との差を実感し落ち込むも、2度戦い2度負かされた男から惜しみない称賛が…


第1セットの時は正直 チームの力が心操くんを活かしたと思ってた…! けど決してそれだけじゃなかった

心操くんの状況判断も動きもヒーロー科の皆と遜色ないくらい凄くて 焦った!


そして、心操の実力が認められたことで、遂に念願のヒーロー科編入が確定したのだった。

その後第二次決戦においてまだ仮免取得前なのだが緊急事態での特例として委員会に許可された上でその作戦の根本となる、オール・フォー・ワンを誘き寄せる作戦の要として参加する。その際、本来ならば進級してヒーロー科になっていた筈のため、新たに制作されたヒーローコスチュームを着ている。青山とその両親を洗脳、対話させることで嘘とバレずにオール・フォー・ワンに連絡を取り、仮設要塞トロイア近辺にオール・フォー・ワンたちを誘き寄せる事に成功する。



人間関係

ヒーロー科1-Aの担任。
見どころはあれど日の目を見なかった心操に目をかけ、個人的に指導を施していた。



余談

対抗戦でアドバンテージを捨ててまで出久の元に駆け付けたのは、善意半分打算半分。
無差別に暴れる黒い物体はB組にも襲い掛かっており、なぜか中止の合図がなかった以上自分たちで収めなければそのまま敗北していたのだ。

本誌に掲載された「面影の欠片となった心操」の一文はいつもの誤字であり「切欠(きっかけ)」と訂正されたが、実は切欠も誤字。
正しくは「切っ掛け」である。




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最終更新:2024年04月20日 22:29

*1 ただ彼はA組の担任なので直接指導した時間は極めて少ないと考えられる

*2 内容は尾白の罵倒だった為、出久の性格上仕方のないことではあるが

*3 ただ力負けはあくまでお茶子の発言であり、実際は技術で上回ったのかもしれない。互いの位置取りは心操が上、出久が下で心操側からは力がかけづらい