栗花落カナヲ

登録日:2019/05/10 Fri 22:40:10
更新日:2024/04/10 Wed 19:47:22
所要時間:約 12 分で読めます






師範の指示に従っただけなので
お礼を言われる筋合いは無いから

さようなら




栗花落(つゆり)カナヲとは『鬼滅の刃』の登場人物である。
初登場は藤襲山での最終選別だが、本格的に登場したのは那田蜘蛛山編の終盤から。
CV.上田麗奈

誕生日―5月19日*1
年齢―16歳
身長―156cm(選別時152cm)
体重―46kg(選別時44kg)
出身地―東京府 本所區(現・東京都墨田区向島)
趣味―朝から晩までシャボン玉
好きなもの―アオイの作ったもの全部、ラムネ





◆概要

竈門炭治郎と同じ期に最終選別に合格し、鬼殺隊に入隊した少女。
同期の面々が満身創痍となっている中で一人だけ無傷で選別を突破しており、唯一の女性ながらもこの時点では抜きん出た実力を有していた。

それもその筈で、カナヲは鬼殺隊最高位階級である柱の一人『蟲柱』胡蝶しのぶの“継子”だから。
継子は現役の柱が将来的に自身の後継とするための直弟子で、ゆえに相応に優秀な剣士でなければ選ばれない。彼女が恵まれた才能の持ち主である事がうかがえる。



◆外見と性格

どこか儚げな雰囲気を感じる美少女。
長い黒髪を右側で結んでおり(いわゆるサイドテール)、師であるしのぶと同じ蝶を象った髪飾り*2を付けている。
隊服は、上着は通常の詰襟だが、下は膝下までのキュロットパンツ。更に白いマントを羽織り足元はブーツといった、時代と出自からしたらなかなかハイカラな格好をしている。
ちなみに物語当初は、隊服の下はキュロットパンツではなくスカートだと思われていたが、単行本22巻にて上記の事実が判明。
さらにとあるゲスメガネ隠のせいで物語が進むにつれてどんどん丈が短くなっていることも明かされた。

常に静かな微笑みを浮かべているが、基本的に無口で他人と積極的に関わりを持とうとせず、すぐ側で同期である少年たちが騒ぎを起こしても何処吹く風。
他者に話しかけられても基本的には一言も返さずただ笑みを浮かべ続けるのみで、ごく稀に口を開いても最低限の会話しかしない。

これは幼少期の経験から自己主張というものを失い、どう行動するかを自分で決められなくなってしまっているため。
そのせいで、指示されていない行動については基本的に表・裏と書かれた銅貨を弾き、その結果で可否を決めている。
かなり重症と言える状態だがこれでもかなりマシになった方で、以前は言われなければ食事すら摂らなかったという。

しかし、哪吒蜘蛛山での怪我から回復し蝶屋敷を発つ炭治郎との会話での彼の言動を切っ掛けに、内面が次第に変化。
物語が進行するにつれて、要所要所で喜びや戸惑い、そして怒りといった自分の感情を素直に出せる様に成長していく姿を見せている。



◆戦闘能力

物語序盤から柱と同じく“全集中の呼吸・常中”を会得しているなど、新人剣士としてはかなりの練度を誇っていた。
また、優れた動体視力と反応速度の速さを誇り、相手が格上であっても視線や肘や肩といった身体の節々を観察することで動きを先読みすることができる。
相対した上弦の鬼からは、「純粋な剣士としては師範のしのぶを既に超えているやも」と評されており、継子の称号に恥じない実力の持ち主。

使用する呼吸は「花の呼吸」で、呼吸で強化した身体能力で鬼の頚を斬る正統派な剣士。
主要な女性剣士が二人とも特殊な戦い方である為、作中唯一の正統派な女性剣士とも言える。
使用する日輪刀は花の模様が彫られた丸型の鍔をはめた女性らしさと美しさを備えたもの。



◆流派

全集中 花の呼吸
花の呼吸は水の呼吸から派生した呼吸で、刀身の色は薄い桃色となる。
斬撃は帯の様な軌跡と花弁が舞い散る演出で描かれる。
ちなみに胡蝶カナエと同じ流派だがカナヲは彼女に師事して学んだわけではなく、見様見真似で覚えている。




◆物語での活躍

最終選別

選別開始前から後に同期となる善逸や玄弥とともにコマを使って強調して描かれていた(ちなみに伊之助はすでに下山していたため描かれていない)。
その後は読者の予想通り生存し選別に合格。
上述の様に一人だけ無傷で平然としており、炭治郎と玄弥が諍いを起こしても一切気にせず蝶と戯れるなど強キャラ感を醸しつつも、一切台詞を発することなくフェードアウトした。

ちなみに涼しい顔をしているがこの娘、選別には保護者に無断で参加している。
選別期間の途中で蝶屋敷に連絡は入ったのか、それとも一週間行方不明扱いになっていたのかは定かではないが、帰った際にはかなりの騒ぎになったのではないだろうか……。



那田蜘蛛山編

終盤に義勇、しのぶとともに増援として駆けつける。
後処理をする隠にテキパキと指示を出し、その後は禰豆子を連れて逃げる炭治郎の背後から奇襲を仕掛け、再会早々に主人公の顎を蹴り砕き失神させるという豪快な姿を見せた。
そのまま禰豆子を追撃、一切反撃をせず逃げるばかりの彼女に疑問を抱きつつもその頚を斬ろうとするが、鎹鴉からの拘束の指示が間一髪で届いたため刀を下ろした。



蝶屋敷編

炭治郎と善逸、伊之助の機能回復訓練の相手を務める。
当初は常中を身につけている基礎体力の差から反射訓練、全身訓練ともに三人を寄せ付けなかったが、常中を会得してからは三人も何とか勝てる様になった。

その後、屋敷を出立する際に炭治郎から話しかけられるも笑顔で無反応を貫くが、なおも話しかける炭治郎に根負け。
コイントスの結果が「喋る」だったこともあり「全部どうでもいいから自分で決められない」と伝えるが、炭治郎はそれを良しとせず「銅貨の表が出たらカナヲは心のままに生きる」と提案。
狼狽えるカナヲの返事も聞かず銅貨を空高く投げ、見事に表が出て喜ぶ炭治郎はカナヲの手を握り語りかける。

頑張れ!! 人は心が原動力だから
心はどこまでも強くなれる!!

なっ 何で表を出せたの?
(投げる手元は見てた 小細工はしてなかったはず……)

偶然だよ それに裏が出ても表が出るまで
何度でも投げ続けようと思ってたから

こうしてカナヲは落ちた。ついでに、自分の変化に戸惑っているところに後ろから声をかけられ動揺、縁側からも転げ落ちた。



遊郭編

遊郭への潜入任務のため、宇髄拉致同行させられそうになったアオイの助けを求める声を聞き、どうするべきか葛藤。
しかし、炭治郎の言葉を思い出すと銅貨に頼らず自らの意思で宇髄を止めようとするこれまでにない姿を見せた。

その後、上弦の陸との激闘の結果、2ヶ月間意識を失ったまま寝たきりとなった炭治郎の世話を甲斐甲斐しく行っていた様子。
炭治郎が目覚めた際には涙を浮かべて安堵の表情を見せるなど見違えるように表情豊かになっている。
が、その後すぐに周りに知らせなかったことで隠の後藤さん(23)に叱られてしまった。



無限城決戦編

直前の柱稽古では順調に課題をクリアしていったようで、しのぶに不死川の稽古に向かう旨を報告。
その際にしのぶからカナエを殺した仇の鬼についての情報を伝えられた。

無限城での決戦にも鬼殺隊の剣士として鳴女に捕捉・召喚されており、単身で城内を駆けながらしのぶとの合流を目指すが……







※以下、『鬼滅の刃』の終盤にかかわるネタバレのため原作未読およびアニメ派は注意※










◆余談

主人公の同期における紅一点で、主人公に淡い想いを抱いていると思われるまさに少年漫画のヒロインポジだが……いかんせん終盤まで出番が少ない
炭治郎と共闘したのは結局無惨戦くらいで、まともな戦闘描写は童磨戦までほぼ無いという状態であった。
まあ長編の合間の日常編では毎回登場し、情緒面での着実な成長は見せてはいたが……。
さすがに物語も終盤に入ると、強敵との闘い、主人公の危機を救うなどしてヒロインの面目躍如は達成したといえよう。

ノベライズ版『幸せの花』と『風の道しるべ』に収録されたエピソードでは、アオイと薬の買い出しに街へ出掛けたり、なくしてしまったきよの髪飾りを伊之助と探しにいったりという蝶屋敷での日常が描かれた。
炭治郎との出会いを切っ掛けに少しずつ感情を表に出すようになっていく姿を見せている。

2019年4月から放送されたアニメ第一期にも登場したが、何せ最終選別時では一言も台詞がないため同期メンバーで唯一声優が不明だった。
その後同年8月の21話(那多蜘蛛山編)で再登場した際に声を発し、上田麗奈と判明している。




…考える必要はない
言われた通りに項目を追記・修正するだけ

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 栗花落カナヲ
  • 鬼滅の刃
  • 鬼殺隊
  • 継子
  • 花の呼吸
  • 紅一点
  • ヒロイン
  • 蝶屋敷
  • コイントス
  • 上田麗奈
  • 超視覚
  • サイドテール
  • 健気
  • スカートがどんどん短くなっていく←ゲスメガネの仕業←実はキュロットパンツ
  • 炭治郎の嫁
  • 毒親の被害者
  • 人身売買

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月10日 19:47

*1 本来の誕生日は不明だが、胡蝶姉妹に出会った日を誕生日としている

*2 胡蝶カナエ・しのぶ姉妹に引き取られた直後と現在では髪飾りの色が違い、前者では赤紫色のものを、後者ではカナエの形見となった桃色の物を付けている。