ユージュアル・サスペクツ(映画)

登録日:2019/4/25(木)21:09:43
更新日:2024/03/25 Mon 01:14:23
所要時間:約6分で読めます





「キーをこっちへ寄越せ、チ○ポコ野郎。」


■概要

ユージュアル・サスペクツとは1995年に公開されたサスペンス/ミステリー映画。ある事件における数少ない生存者であるヴァーバル・キントの回想によって展開される物語が特徴。タイトルは「事件における容疑者としてよく名前が挙がる人たち」くらいの意味。
演出、脚本共に非常に秀逸であり、特にラストの「ネタばらし」の衝撃と後に残る余韻は映画史に残るレベル、と言っても過言ではない。脚本家のクリストファー・マッカリーは本作にてアカデミー脚本賞を受賞。本作で助演男優賞を受賞した俳優もいる。監督はX-MENシリーズでお馴染みのブライアン・シンガー。


■あらすじ

ある日、カリフォルニア州の港に停泊していたマフィアの麻薬密輸船が突如爆発。付近では多数の遺体が発見される。警察は生存者のヴァーバル・キントを尋問。事件の経緯を説明させる。
彼の口から語られるのは、ある銃器強奪事件の容疑者として集められ、面通しで知り合った犯罪者グループ5人組(キートン、キント、マクマナス、ホックニー、フェンスター)とカイザー・ソゼと呼ばれる謎めいた男が事件に関与しているという事実。果たして事件の真相は…?物語の裏で暗躍するカイザー・ソゼの正体とは…!?


■登場人物


●ディーン・キートン
演:ガブリエル・バーン
元警官の前科者。恋人のイーディのおかげで更正の道を歩んでいたところ、ある強盗事件の容疑者に挙げられ連行される。結局立件されず釈放されたが、この連行のせいで商談を逃し、前科のせいで更生が上手くいかないことに苛立ちを募らせる。そして面通しグループの誘いに乗り強盗計画に参加することとなる。過去いくつもの罪を犯し殺人歴まであるというやり手の汚職警官であったらしく、終始落ち着いた雰囲気で仕事をこなし、5人の中でもリーダー格だった。序盤の回想シーンでソゼと思われる人物によって密輸船の上で射殺されるが…。

●ヴァーバル・キント
演:ケヴィン・スペイシー
左半身に麻痺のある詐欺師。物語は彼の回想・供述によって進む。
体が不自由であるため、グループ内では頭脳担当の参謀役として活躍する。密輸船事件において5人の中で唯一生存しており、面通しで知り合った5人での仕事や、コバヤシを通しカイザー・ソゼによる指示を受けた経緯などを捜査官に尋問される。グアテマラでコーヒーを作ったりイリノイで歌のカルテットを組んだことがあったりと、よく分からない経歴の持ち主。セコイ詐欺師にもかかわらず謎の勢力の庇護を受けているようで、重要参考人ながら保釈されることになる。
キートンとはかつて刑務所で知り合っていた模様。
狂気の連続殺人鬼ではない。

●マイケル・マクマナス
演:スティーヴン・ボールドウィン
5人組の中でも一番気性の荒い男。色々あってトラブったレッドフットに対してものすごい剣幕で食ってかかったほど。仕事においては腕っぷし担当で、銃撃戦においての実力はかなりのモノ。
フェンスターとは何年もコンビを組んでいた仲。

●フレッド・フェンスター
演:ベネチオ・デル・トロ
マクマナスの相棒。どこか頭のネジがぶっ飛んでおり、危ない人物として描かれる。聞き取りづらい発音の英語が特徴。カイザー・ソゼの名に恐れをなして逃げ出すが……。
面通しのシーンが愉快な雰囲気になったのは、この人のアドリブのおかげ。

●トッド・ホックニー
演:ケヴィン・ポラック
爆弾などの破壊工作を得意とするチンピラ。5人の中で1番背が低い。5人が集められるきっかけとなった銃器強奪事件は実は彼の仕業だが、ぶっちゃけ影薄め。

●レッドフット
演:ピーター・グリーン
5人での初仕事で手に入れた宝石の取引相手。5人の腕を見込んで新たな仕事を依頼するが、その内容に嘘があったため揉めてしまう。文句があるなら大本の依頼主のコバヤシに言えよ、とコバヤシのもとに5人を導く。

●コバヤシ
演:ピート・ポスルスウェイト
弁護士を自称する、カイザー・ソゼの遣い。丁寧な雰囲気だがどこか高圧的な人物。5人がそれぞれ過去にソゼに借りを作っていたことを明かし、その落とし前のため前述の麻薬密輸船を襲撃を依頼……というか5人の身内をダシにして脅迫する(そもそも5人がレッドフットと揉めて、コバヤシの元に来ること自体がソゼの計画の内だった模様)。かっこいい苗字。

●デヴィッド・クイヤン
演:チャズ・パリメンテリ
密輸船爆破事件を追う関税局捜査官。事件の真相を知るため、上司に無理を言って保釈目前のキントをオフィスの中で尋問する。キントと同じく物語を動かす重要人物。

●ジャック・ベア
演:ジャンカルロ・エスポジート
同じく事件を追うFBI捜査官。密輸船から救助されたアーコシュ・コバッシュという重症の男を尋問し、カイザー・ソゼという黒幕の存在を突き止める。

●カイザー・ソゼ
裏社会で伝説となっているマフィアのボス。仕事を終えると霧のように行方を晦ませ、素性も顔すらも誰も知らず、実在しているのかすら怪しまれている。キントの語ったソゼの逸話によると、トルコ人であり、性格は非常に冷酷。家族が敵対組織に襲撃された時には、いっそ死んだ方が楽になると言い自ら家族を撃ち殺し、襲撃犯の一人をあえて逃がしたあと、一族郎党丸ごと皆殺しにした。
知らずとはいえかつて自らの商売を邪魔したことのある5人に、借りを返させるためにコバヤシを通じて密輸船襲撃を命じる。


■余談

  • ポスターにもなっている有名な面通しのシーン、監督はシリアスな雰囲気にしたかったらしく、何回も撮り直したそう。結局採用されたのは皆が素で笑っちゃってるNGシーンだが。

  • キント役のケヴィン・スペイシーは体の不自由な役を演じるにあたって猛練習。靴に細工したり、お医者さんにアドバイスを貰ったりして、キントを見事に違和感なく演じている。



追記・修正はカイザー・ソゼが誰なのか突き止めてからお願いします。


















ソゼが凄いところは、自分の存在を謎にしたところだ。


それが終わると…


フッ……消えた。


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最終更新:2024年03月25日 01:14