ジオルド・スティアート

登録日:2019/03/25 (月) 21:39:11
更新日:2023/07/12 Wed 21:48:40
所要時間:約 6 分で読めます







カタリナ嬢、本日は前回お話しさせてもらった、婚約の件で正式な挨拶に参りました。

このような場所で不躾に申し訳ありませんが、私との婚約お受けしていただけますか?




概要

『ジオルド・スティアート』とは『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』とその派生作品に登場する人物。
および作中ゲーム『FORTUNE・LOVER』『FORTUNE・LOVER II 魔法省での恋』におけるメインヒーロー。

CV:蒼井翔太瀬戸麻沙美(幼少期)
演:TAKA※CUBERS(舞台版)

主人公(野猿)が前世で死ぬ前にプレイしていた乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』の攻略対象の一人。
野猿からすればかなり難易度が高かったらしく、野猿が死亡する遠因となっている。

剣と魔法の国ソルシエ王国の第三王子で、クラエス公爵家の長女カタリナ・クラエスを婚約者にしている。
家族構成は国王の父オーウェンと王妃である母親、長男のジェフリー、次男のイアン、双子の弟であるアランがいる。
また前国王の正妃(血の繋がりはない)、王宮の一室に引きこもっている叔父がいる。この叔父は兄とそう歳は変わらない。


金髪碧眼の爽やかな正統派王子様系キャラだが、その実ドSで腹黒な性格をしている。
TVA版やコミカライズ版では一部が割愛されたり描写が改変されているために解り難くなっているが、
カタリナの影響で変化した本編でも「むしろ世間一般的には悪い方だ」と自覚してるように腹黒な性格は健在で、キャラクターデータなどで『腹黒』と明記されている。
公式設定で『やや腹黒い』とされたメアリは「実はかなり腹の黒い性格をしている」「大変不本意であるが、なんとなく自分はジオルドと考え方が似ている」と評し、
ジオルドもまたメアリについて「彼女の中身が、僕に近いものだということに、気づいたのはいつ頃だったか」「彼女の性質が僕に似ている」とコメントしていて、
お互い似た者同士だと認め合っている。

幼少期は病弱だったアランに母も使用人も掛かり切りで、貴族も次代を巡る派閥形成に注力しており、半ば放置されていた過去がある。
万能の天才であり、幼い頃からなんでも出来てしまったため世界に退屈しており、それ故性格が若干歪んでしまった。
ゲームのマリアか転生後のカタリナと出逢う前は、何事にも興味を持てず、喜怒哀楽に欠けていてとても冷めた人間だったのである。
キャラステータスは知力が最高値で、それ以外も全て高めという天才の名に恥じないもの。単純な能力値はアランの上位互換である。
少しでも付き合えば相手の性質を見極められる程に人間観察力が高く、幼い頃から他人の考えを読むことにも長けていたため、
偽りの笑顔を顔に張り付けて、周りに適当に合わせて対応するという処世術を身に付けている。
そのためジオルドの顔から考えを読むのは難しく、彼が疲労している事さえ普通の人は気付けない。
その高い能力から次期国王として期待されているが、本編の彼は王位を継ぐ気はあまりない。

そんな彼にも幾つか苦手なことがあり、その一つが蛇。
もう一つは彼でも考えを読めない長男のジェフリー、そしてジェフリーと同様の印象を抱かせるエテェネル王国の王弟セザールである。
また女性好きで大量の側室と愛妾を囲って骨肉の争いも招いた前国王の血を引いているということが、ジオルドにとって唯一の弱み。
幼少期の頃に発生した王位継承騒動で闇魔法が流出し、マリアやカタリナが闇の魔力絡みの事件に巻き込まれる事態へ繫がったため、
国王の父親が王族として謝罪の場を設けた際には、身内を恥じた彼もアランとともに二人へ頭を下げている。

twitterのアニメアカウントで誕生日が公表されていて、双子の弟であるアランと同じ8月20日に設定されている。


ゲームのジオルド

8歳の時、婚約者を選ぶことになる。
というのも二人の兄が婚約者を選んだからで、そうなると「第三王子にうちの子を!」という人が多発したからである。
かといって貴族は長男派・次男派に分かれており、迂闊にいずれかの派閥に所属する貴族の子を婚約者にすると、
自分がいずれかの派閥に所属していると公言する事になってしまう。
だからといって中立派から選ぶと三男派を作って王位争いに参加すると思われてしまう。
ジオルドは王位に興味ないので面倒事は避けたいのだ。

そんな時に都合のいい事件が起きた。カタリナの額に傷を負わせてしまったのだ。
クラエス公爵家は中立派であり、さらにカタリナの傷の責任を取るという形で婚約すれば、派閥作りのためではないという名目が作れた。

このカタリナの傷自体は数年後に消えたが、他の令嬢が近寄って来ないようにするための防波堤として婚約続行している。
よって彼女自体には興味が無く接点も持とうとしない。

魔法学園入学後はスカートのまま木に登ろうとしていたマリア・キャンベルに出会いその予想外の行動に興味を持つ。
そしてマリアに徐々に惹かれていき、 ハッピーエンドではマリアと婚約、
バッドエンドでは彼女にナイフで襲い掛かろうとするカタリナを剣で殺害してしまい、マリアと別れ国外へ旅立つ。

『FORTUNE・LOVER II 魔法省での恋』でも攻略対象として登場する。
近隣諸国会合などのイベントを経て、ハッピーエンドではマリアが魔法省に就職した一年後に求婚してエンディングを迎える。


本編のジオルド

8歳の時、婚約の原因となる怪我をカタリナにさせた際、
謝罪の場で傷を理由にカタリナに婚約者とされてしまう……はずが、中身が野猿に変わっていた為、むしろ謝罪され穏便に流されてしまう。
防波堤にしようと思っていたのが肩透かしをくらったが、まともに話を聞いていないのを良い事に結局はカタリナを婚約者とする。
つまり本来ならカタリナ側が無理やり婚約者にするのに、ジオルド側が無理やり婚約者にする羽目になった。
この時にカタリナに興味を持ち、以降は3日と開けずに彼女のもとへ通うようになる。

公爵令嬢なのに畑仕事をしたり木に登ったりするなど規格外な彼女に、生まれて始めて人へ興味を持って自分から近付き、
交遊する内に退屈やつまらなさ以外の感情を知り、白黒しか見えず灰色だった世界に鮮やかな色が付いて華やかとなったことで、
人生を楽しめるようになったため、彼女との婚約に本気になっていった。
メアリと同様にカタリナの前だけ屈託のない笑顔を浮かべるようになり、他の者には作り笑いで済ませていた。
また、カタリナ相手だとつい気を緩めてしまうことも多く、その際は自分でも気付かない内に表情の変化などを見せてしまうという。
……が、カタリナの方は「防波堤の為」という本来の設定を信じ切っており、ジオルドの好意には一切気づかない。
それどころか「怪我はもう直って傷も消えた」という、
本来はマリアを主人公とした物語における婚約解消理由をカタリナに持ち出されて、慌てて「傷は消えてない」と言い張ったりと苦労している。
カタリナの人たらしでライバルがどんどん増えていっているため、婚約者の座を守ろうと日々奮闘している。
なお、マリアとの出会いイベントは一応発生したものの、 スカートで木に登る女性はカタリナで散々見慣れているため、特に興味を示さなかった。
マリアについては、
「もし、カタリナに出会っていなかったら自分の性格上、だいぶ興味を持ったかもしれない存在であり、
今もその努力家なところや何事にも一生懸命なところには、非常に好感が持てると思っている」
という感想を抱いていた。

自分の婚約者を狙うライバルたちの勢力『カタリナ(義姉)に王妃は務まりません派』&応援勢力 VS ジオルドただ一人の『カタリナは僕の妃にします派』は日々水面下で争っている。
この争いのせいで婚約者なのにカタリナと二人きりになる機会があまりない。
家ではキースが、それ以外の場所では応援勢力の誰かが常にカタリナの傍にいる。
偶に二人きりになる機会があれば関係性を深めようと自室に呼ぶなどするが、たいていすぐさま邪魔が入る。
もっとも彼は、ソルシエ王国では成人に達したと看做される15歳の頃から既成事実作りを目論んでいたため、他の恋敵が必死になるのも当然なのである。
義弟のキースに対しては「もし僕がキースの立場だったのなら、カタリナとの間にもう既成事実ができていることだろう」と彼の奥手振りを有り難がる程である。
ちなみにキースから身体を狙われていると警告されたカタリナは、涙目になりながら『十八禁はまだ今の私には早すぎる』と独白している。

カタリナが自分の気持ちに気付くまでのんびり(水面下で争いつつも)待っているつもりだったが、
文庫版3巻にてカタリナが誘拐されたあげく、その犯人に押し倒される事件が発生。
潜入捜査していた魔法省の幹部のお陰でカタリナの純潔は守られたが、彼女は首筋にキスされており*1
このままのんびりしているとカタリナは取られてしまう事に恐怖し、その場でカタリナとファーストキスを交わし合う。
更にセカンドキスで*2自分の気持ちを伝えて意識させることに成功し、以降は積極的にカタリナに愛を囁いていく。

基本的には穏やかな人物、というよりもカタリナと出会う前は感情が希薄だったのが、成長しても少し残っている。
そのため感情をうまいことコントールする術に長けており、政治の世界でもうまく立ち回っている。
そんな彼が生涯最高にブチギレたのは上記にある近隣会合中に起きた性犯罪の現場に駆けつけた時。
この時のジオルドの独白は彼がどれほどカタリナを大切に思っているかがよく分かる。
後々のことだが、自分のアプローチでカタリナを委縮させていた事実に気付いた時は詫びている*3


魔法

魔力属性は『』。これは『』の次に希少な属性。
マリアやキースに次ぐ高い魔力を有するが、王族が無闇に魔法を振るうことは固く禁じられており、キース・クラエス誘拐事件時も剣でのみ対処している。
しかし近隣会合中の一幕では、隣国ルーサブルの中流貴族の魔の手からマリアを庇おうとして立ちはだかっていたカタリナの姿に、激情へ流されて我を忘れ暴走。
骨まで燃やし尽くすべく手に炎を作り出したが、慌てて止めに入ったアランの『』の魔力で鎮火させられる。

TVアニメの第7話『危険なダンジョンに入ってしまった…』では原作に無いオリジナル要素として、氷壁やトラップで放たれる矢を炎で溶かして見せている。


スピンオフ作品()のジオルド

魔法学園入学後にカタリナが前世の記憶を思い出すまではゲームと同じ経緯で、彼女については興味が無く気紛れで単純なつまらない人間としか思っていなかった。
さる令嬢の誕生日パーティーで打って変わった様子のカタリナを目撃して彼女へ興味を抱き、本編と似た状況で「僕の婚約者」とアランへ主張するまでに至っている。
カタリナから婚約解消を切り出されるが、婚約者の存在は自身の地位目当てにアプローチを掛ける令嬢へ対して断るのに好都合であるため、婚約を継続させている。
世界線が変わっても彼にとって転生者のカタリナは面白い女性であるらしい。チョロい。最終話の第19章では、事実上の告白をしている。








追記・修正は畑仕事をしている令嬢に婚約を申し出てからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ジオルド・スティアート
  • 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
  • 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… X
  • FORTUNE・LOVER
  • 波乱を呼ぶ海賊
  • 攻略対象
  • 王子
  • ヒーロー
  • 火属性
  • 天才
  • 腹黒王子
  • 金髪
  • 婚約者
  • 双子
  • はめふら
  • はめふらX
  • 蒼井翔太
  • 瀬戸麻沙美
  • TAKA(CUBERS)
  • 乙女ゲーム

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年07月12日 21:48

*1 コミカライズ版では割愛。

*2 コミカライズ版ではキスシーンが省略されて、メアリやソフィアから魔法で攻撃されそうになる事態には発展しなかった。

*3 口説き続けて消耗させる強引さは見られたが、委縮はカタリナの固有事情に起因していて彼に責は無く、謝罪は彼女にその問題を自覚させる切っ掛けとなった。