パブロ(FE)

登録日:2018/12/25 (火) 03:52:59
更新日:2024/03/30 Sat 17:47:01
所要時間:約 7 分で読めます





今のグラドにかなう者などどこにもおらん……強いものにすり寄るのは当然のことじゃ。

わしは正しい決断をしたのじゃ!




概要

『パブロ』とは、『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』の登場人物である。

王を持たず豪商が権力を握り合議で政を行う国家、カルチノ共和国の元老院に属する長老の1人。
商売で得た巨万の冨を用いて金に物を言わせて傭兵を雇い私兵を組織し、力による圧政を行おうとした小悪党。
カルチノ共和国はフレリア王国の同盟国だったが、パブロはフレリアとグラドではフレリアの勝ち目は薄いと見て、
強者であるグラド帝国に恩を売ることを決め、他の長老も唆し、従わなかった穏健派の長老たちを自身の兵を使って暗殺していた。


シナリオでの活躍

初めて名前が出るのはエイリーク編9章。
グラドに恩を売るためにエイリーク達を暗殺すべく、傭兵であるビンクスを雇いエイリーク達に差し向けた。
なおこの時渡した依頼料は5000ゴールドらしく、ビンクスは割に合わない仕事だと愚痴っており、簡単な仕事だと騙して端金で雇ったようである。

実際に対決することになるのはエイリーク編10章。カルチノ穏健派の指導者であるクリムトを始末しようとしていた最中、
フレリア王子ヒーニアスがカルチノへやってきたためにグラド帝国への手土産にその首を取ろうとするが、ヒーニアスを救出しにやってきたエイリーク一行と戦う事になる。

〇ユニット性能
クラス-賢者
Lv-7
HP-34(36)
魔力-13(15)
技-9(11)
速さ-12(14)
幸運-9(10)
守備-7(7)
魔防-17(19)
体格-7

所持品
ディヴァイン
導きの指輪

※()内はむずかしいでの能力。はじめて、ふつうどちらもランダムで能力が1~2ポイント程度上下する。

エイリーク、ヒーニアスらの首を取るべく部下を使って始末しようとしてくる。
この章はマップ左中央辺りで孤立しているヒーニアス・ジスト・テティスの救出、
ジストによるマリカの説得、上級職が含まれた増援への対応、ついでに魔よけを盗んだり闘技場で金稼ぎなどやることが多く忙しいマップである。

肝心のパブロはアーチ2基が設置された階段の上に居を構えており、入口の扉付近から続々と山賊の増援が現れる。
パブロ自身は典型的な魔法系のボスといった能力。ディヴァインの重さのせいで攻速もガタ落ちなので追撃も容易。ただし装備している魔導書が必殺率+10のディヴァインなので必殺が怖い。
必殺率を0に抑えられるキャラか魔防が高く必殺に耐えられるキャラで対応しよう。
ちなみヒーニアスとは戦闘時に会話がある。王子の幸運初期値は14あるのでパブロの必殺率を1%程度に抑えられる。対決させてやるのも悪くないだろう。
……その1%を引いて死ぬのがファイアーエムブレムだって? ごもっとも。
不安ならせいすいを撒いておくと必殺を受けても安心。

余談だが、このステージでは頑張れば敵操作バグ(通称:左上バグ)が可能。
成功すれば近くの闘技場で彼を戦わせることが出来るがあまり勝てない。

彼を倒すと、


ぐふっ……い、いかん。これだけの富を抱えて死ぬのはあまりに勿体ない……。

て、撤退じゃ! 傭兵どもわしを守れ!


と私兵たちと共に撤退する。
闘技場で負けても死なずに撤退する。

この敗北により、元々力だけでカルチノを統治していたパブロは求心力を失い、カルチノを追われることに……。
その後は私兵たちと共に追手のフレリア兵から逃げ続けていたのだが……。



こうなったら、もはやグラド帝国に助けてもらうほかない……。

お前たちグラド帝国に味方せよ! ここでできるだけ恩を売っておくのじゃ!


逃亡中のパブロは、13章「ハミル渓谷」にてアイアス率いるグラド帝国とエイリーク軍の戦闘に対面。
北から迫るフレリア軍から逃げる術がなくなってしまったパブロは、グラド帝国に救助を懇願するためにグラド軍と共闘しエイリークたちに襲い掛かってくる。

そして「まあ、3章も前のボスだし、小物だし、大した相手じゃないだろ」とプレイヤーがステータスを確認してみると……、


Lv-5
HP-40(47)
魔力-19(25)
技-13(18)
速さ-14(20)
幸運-10(14)
守備-8(10)
魔防-23(25)
体格-7

所持品
エルファイアー
パージ
リライブ

誰だお前は!?

前回と比べて異常に能力が上昇しており、10章とは別人レベルに強く、特に魔力は5以上も上がっている。この3章の間で何があったというのか……。
持ち前の財力を使って秘密の店でドーピングアイテムでも買ったのだろうか?
またこれだけ能力が上昇している割に、なぜかレベルが2も下がっている。……マジで別人ってことはないよね?

特にむずかしいモードの場合、1人だけルナティック並の異常なブーストがかかっており、
複数の能力が20超えという中盤ボスとしては異様な能力の高さを誇り、守備、幸運以外の能力値が非常に高い。
HPは50近くになり、魔力は聖魔最強ボスのアーヴに匹敵する。
それどころか司祭賢者の限界値の関係上、彼を上回っている事もしばしば。魔防に至ってはカンストしている。
相対的に低い技・速さも次の章のボスのカーライル(ソードマスター)と互角。つ、つよすぎる……。
この章のクリア条件は11ターン生存かアイアスの撃破なのだが、
パブロは勝利目前の9ターン目にいきなり背後から10人以上の私兵を引き連れて現れる。とんだ初見殺しである。

戦闘時は、

ぐ、ぐぬぬ……金ならいくらでもあるのじゃ。

どうじゃ? 寝返るならわしの右腕にしてやっても良いぞ?


と小物キャラのお手本のような言動をしてくれる割に実力は非常に高く、
同じ13章に登場する遠距離魔法使いでもエフラム編13章ボスのセライナなど、仮に装備が不利なライトニングだったとしても軽く一蹴できるレベルである*1
というかどう考えてもアーヴ以外の帝国六将より強い。六将とはなんだったのか……。
むずかしいモードの場合その上司とさえ互角に渡り合い、やや運が絡むがひとりで撃破出来うる。

封印のロアーツ&アルカルドのように「小物だけど本人の能力はやたらと高い」というキャラはFEでは珍しくないが、
彼らがゲーム終盤のボスでこちらの戦力も充実しているのに対し、パブロは中盤のボスであり、
まだクラスチェンジしたてのユニットがちらほらいる程度で戦力が整っているとは言い難い時期に戦うため、相対的な強さは理不尽レベル。

まずはわしの魔法で遠くのやつらから葬ってくれるわ!」との発言に偽りなく、パージで狙われると魔防が低ければ上級職でも瀕死、脆い下級職ならば即死する。
加入したてのクーガーや、9章で撤退している場合にここで再登場と説得を行うことになるアメリア、HPの伸びにくいエイリークを狙われるとかなり危険。「むずかしい」の場合、謎ブーストのかかったクーガーの膨大なHPすら一発で瀕死寸前。新人兵士レベル5のアメリアは言わずもがなオーバーキルである。
おまけに「ふつう」ですら必殺率が10%以上あり、「むずかしい」で必殺を出されるとまず助からない。
この時点でパージ必殺を耐えられるのは、必殺を現実的に受けるユニットだと相当鍛えたアスレイくらいであろう。

しかし、アイアスのいる画面右側はパージの射程外。「いきなり現れたのはビビったけど、こっちに避難すれば安心だな」と一息つくと……、


次の瞬間、部下と共にこちらに突撃してくるパブロの姿が。

そう、グラド軍に助けてもらうためにエイリークたちの首を上げようと必死なのか、なんとこいつ普通に移動してくるのである。
このためパブロの位置取りによってはフィールドのほぼ全域がパージの射程内になる。これは酷い。

こうなると味方に死者が出る前に敵将のアイアスを倒してクリアしたくなるが、
嫌らしいことにパブロ私兵のウォーリアが貴重なソードキラーをドロップする上、ボディリング持ち(非ドロップ)の山賊までおり、プレイヤーの欲を掻き立てクリアを躊躇わせる。
無論、パブロを倒しても構わないのだが、「むずかしい」の場合は前述のように中盤にしては場違いすぎる能力のため、
並のユニットではまず太刀打ちできず、下級職ならほぼ確実に返り討ちに会う。闘技場やフリーマップで鍛えたユニットがいないと倒すのは厳しい。
パブロ自身は何もドロップしないため、ソードキラーとボディリングを手に入れたら大抵は無視してアイアスを倒され最後までこの戦争を生き残ることが多い。強かなジジイである。
尤も、ソードキラー持ちのウォーリアは「むずかしい」だとかなりの強さになってるので、アイアス撃破の戦力まで割かざるを得ない可能性も出てくるが。
なおボディリングの方は本編クリア後なら秘密の店で買える(ソードキラーは秘密の店にもない)ので取り返しが効くのが幸い。コーマがアサシンになっていると盗めないので諦めざるを得ないし。

倒す場合は、登場ターンに倒してパブロに行動させないようにしたい。
まずはパブロのエルファイアーに耐えられるユニットがいるかが問題なのだが。
加えてパブロは攻速落ちしても17前後の速さがあるため、追撃には速さ20以上が必須な上、13以下のユニットだと逆に追撃されてしまう。

戦う人選としては魔防が上がりやすく速さに優れるネイミーあたりが適任か。
6章で村人を全て助けていれば彼女は13章時点でクラスチェンジしている場合も多く、成長によってはパブロとも互角以上に戦えるはず。長弓を使えば反撃もされない。
また追撃できるキャラないからといって「パージを装備させて攻速を落とそう」などと安易に考えないこと。「むずかしい」のパブロの能力では1度パージを撃たれるだけでも危険である。
ちなみにパブロはリライブも持っているため、私兵やグラド軍を傷付けて放置していると、
パージを撃たずに彼らの回復に回ることもしばしば。意外と部下思いなのだろうか。自分の金を払った人材を失うのが嫌いなだけかもしれないが。
グラド兵まで回復するのは、彼らに恩を売る為だろうか。


見事パブロを倒すと、


ぐふっ……ま、まさかこのわしが……。

こ、この金はやらん……ぞ。全部わしのも……の……じゃ。


と金を抱えたまま今度こそ戦死。最期まで金の亡者であった。


ともあれ、このパブロによる初見殺しを食らった人は「エイリーク編はエフラム編より簡単」との評価に「どこが?」と言いたくなることうけあい。
まあネタがわかっていれば対応できるし、倒さずともクリアできる…というより、13章の冒頭会話で彼の出現を示唆した上で早めにクリアするよう促されるので、手早く攻略すれば彼の顔を拝むことなく終わる事もザラ。
ヴィガルドなどの撃破が必須なエフラム編より難易度が低いのは確かなのだが。……パブロの異様な強さはともかくとして。



ぐ、ぐぬぬ……金ならいくらでもあるのじゃ。
どうじゃ? 追記・修正するならわしの右腕にしてやっても良いぞ?

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最終更新:2024年03月30日 17:47

*1 パブロが不利なライトニング持ちとして、むずかしい同士の対決をしてもセライナのエルファイアーでは1しかダメージを与えられず必殺も出せないため、たとえ武器破壊するまで使ってもパブロのHPの半分ちょっとしか減らせない。一方パブロはライトニングで10ポイント近くのダメージを与え更に追撃まで出来るのだから…。