スターフォックスアドベンチャー

登録日:2018/12/23 Sun 19:13:18
更新日:2023/07/25 Tue 22:33:32
所要時間:約 3 分で読めます






アクション、シューティング、RPG、すべての要素が今ここに…


『スターフォックスアドベンチャー』とは、任天堂から発売されたゲームキューブ専用ソフト。『スターフォックスシリーズ』としては3作目に当たる。
開発元は、『ドンキーコング64』や『バンジョーとカズーイの大冒険』の開発にも関わっていたレア社。
発売日は2002年9月27日。



発売までの経歴

元々は『スターフォックスシリーズ』とは関係ない、全く別のオリジナル作品(NINTENDO64用対応)として開発が始まり、
その時点でのタイトルが本作の舞台と同じ『ダイナソープラネット』という名称だった。

その後、2001年に対応機種をゲームキューブに移行、同時に『スターフォックス』のキャラクターを登場させることが発表された。
ゲーム名も『スターフォックス アドベンチャー ダイナソープラネット』という長すぎるタイトルに変更されたが、最終的に現在のタイトルに落ち着いた。

発売後、任天堂とレア社の提携が切られたことで本作が任天堂とレア社の最後の共同作品となっている。
一説によると、本作の開発が遅れに遅れてゲームキューブ発売に間に合わなかった事で、任天堂がレア社の開発遅延体質にキレたのが原因だとか

ゲームの特徴

『スターフォックスシリーズ』といえばシューティング!……と思い浮かべる人も多いと思うが、本作は開発時の『ダイナソープラネット』の名残からか、
ゼルダの伝説シリーズ』を意識したようなアクションアドベンチャーゲームとなっている。

フォックスは様々なアイテムやアクションを駆使して、時には敵と戦い、時には謎解きをしながら冒険を繰り広げる。

戦闘はクリスタルスタッフという、杖か棒のような武器で戦う。
いつも所持しているブラスターは本作のストーリーの設定上、残念ながら登場しない。

恐竜に乗って敵の砲撃を打ち落とす、砲撃を使い敵を撃退する、動く足場に乗って魔法でボスと対決するなど随所にシューティングの要素がはさまれている。
しかし、スターフォックスの華となるアーウィンによるシューティングは他のエリアへの移動やラスボス戦だけでの登場となる。


プロローグ

※公式サイトから抜粋

フォックス・マクラウド率いるやとわれ遊撃隊『スターフォックス』が、ベノムの暴君・アンドルフを倒してから8年が過ぎた…。
その後は何事もなく平和な日々が続いていたが、少しずつ『スターフォックス』に変化が表れ始めた。

スリッピー・トードは、パイロット職よりも武器の研究と開発に多くの時間をつぎ込むようになり、さまざまな装置を発明し、その才能を開花させる。
フォックスの良き指導者であるペッピー・ヘアは、現役のパイロット職を事実上引退し、フォックスのアドバイザーになることを決意する。
そして…
ファルコ・ランバルディが、4年前フォックスの前から突如姿を消してしまった。
「より自由で、金になる人生を求めたのでは…」
という噂だけを残して…。

平穏な日々が続く中ではフォックスたちが求めるような仕事はなく、あてもなく銀河の中を漂う生活が続いた…。

その時!
フォックスたちの前に、ペパー将軍のホログラムが表れた。
そう、それはフォックスたちが待ち望んだ仕事の依頼を意味していた!!

今回の仕事は、ダイナソープラネットの調査。
フォックスは愛機であるアーウィンに乗り、ダイナソープラネットへ向う。


登場キャラクター

フォックス・マクラウド
本作の主人公で、スターフォックスのリーダー。
前作『64』において、ライラット系の支配を目論んだアンドルフを倒した。

今回、ペパー将軍から異常の起っているダイナソープラネットの調査を依頼されて向かったが、「今回の依頼はあくまでも調査で、破壊活動ではない」という理由でブラスターを支給してもらえなかった。自衛手段として持つのはダメなのだろうか。
偶然見つけたクリスタルスタッフを手にし、ダイナソープラネットの危機を救う為に冒険する。

スリッピー・トード
フォックスの友人の蛙。
アンドルフ打倒後、パイロット職を離れて秘密兵器の研究と開発に没頭している。
本作では、自身の発明した秘密兵器でフォックスをサポートし、更にゲームのヒントを担当。

ペッピー・ヘア
スターフォックスの古株であるウサギ。
アンドルフ打倒後、高齢化からパイロット職を引退。ナビゲーターとしてフォックスをサポートし、マップの表示を担当。

ファルコ・ランバルディ
アンドルフを打倒した4年後、突如としてチームを脱退し、フォックス達の前から姿を消した。
姿を消した理由については漫画『スターフォックス〜さらば愛しのファルコ〜』において補完されている。

・ロブ
パイロット兼オペレーターのロボット。
何気に名前が、前作『64』のナウスから変わっている。
字幕表示を担当する。

・ペパー将軍
コーネリア防衛軍の長。
今回、異変の起っているダイナソープラネットの調査をスターフォックスに依頼した。

クリスタル
本作から初登場したヒロイン。
青いキツネの姿をした女性で、クリスタルスタッフの本来の持ち主。
不思議な超能力の持ち主で、テレパシーで謎のSOS信号を感じ取ったことで、ダイナソープラネットを訪れた。
そのためゲーム開始時はフォックスではなく、彼女を操作することになる。

その後、発信源と思われるクラゾア宮殿に向かうが、そこで何者かに襲われ捕らわれの身に。
ゲーム終盤ではフォックスに救い出される。

・トリッキー
アソーカ族の王子。
冒険とイタズラが大好きなやんちゃな性格。
フォックスに助けられ、彼をサポートする相棒として同行する。

・ワープ魔人
ソンテイルの里にいる石像のような魔人。
性格は尊大だが、好物の魔人アメを持っていけば結構友好的。
自身の手に乗った者を違う場所にワープさせる能力を持つ。
また、彼の体の下は広大な迷宮が広がる「メイズ」の入り口になっている。

・シャブンガ
ソンテイルの里で「シャブンガの店」を経営する恐竜。
足が幽霊のようになっており、どの種族にも該当しない謎の存在。
非情にがめつく、拾ったものや盗んだものに高額な値段を付けて販売している(商品の中にはスターフォックスの備品もある)。
一応値切り交渉も可能だが、そこまで安くすることは出来ず、あまりやりすぎると門前払いを喰らうので基本は原価購入を推奨。
地下ではスカラベをかけたゲームを行なっている。

・スケール将軍
本作の悪役。シャープクロウ族を束ねる将軍(自身もシャープクロウ族)で、ダイナソープラネット支配の野望を持つ。
4つのスペルストーンを奪うことで、ダイナソープラネットの分裂を促していた。
因みに他のシャープクロウ族がを主な武器として使っているのに対し、スケールのみ大型の片手剣を得物としている。
「クラゾアではない神」を信奉しているようだが…。
最期の試練の館ではフォックスに一騎打ちを挑むものの何者かの声が聞こえ、呻き声をあげながら倒れこんだ。

・クラゾア神
古代にダイナソープラネットの分裂を阻止した神。
クラゾア宮殿で祀られており、作中では幻影の姿でフォックスの前に現れる。
ダイナソープラネットを救うには自身の力の源である「クラゾアスピリット」が必要であることを説き、フォックスにクラゾアスピリットを集めるように指示するが……。


用語

・ダイナソープラネット
本作の舞台で、恐竜達が住む原始の楽園と呼ばれている惑星。
不思議な魔法のエネルギーに満ちており、そのエネルギーは星そのものを分裂させかねない程強力な為、スペルストーンの力でエネルギーを安定させていた。
だが、スケール将軍がスペルストーンを奪ったせいで分裂の危機に陥る。
「スカラベ」という昆虫が通貨。

・アソーカ族
角竜類(トリケラトプス)の姿をした種族。
恐竜の中でも巨大な力とスピードを誇り、尊敬を集めている。
原因は不明だが、クラウド族とは仲が悪く、トリッキーも彼らを毛嫌いしている。
一族を束ねているのは、トリッキーの父であるアソーカ王。

・ソンテイル族
曲竜類(アンキロサウルス)の姿をした種族で、フォックスが最初に出会う恐竜。
温厚な種族で、ソンテイルの里でのんびり暮らしている。
スリッピー曰く「訛りがひどい」ので翻訳機を作るのに手間取ったらしい。
序盤は唸り声だけだが、中盤辺りでは言葉を発する。

・クラウド族
翼竜プテラノドン)の姿をした種族。間違われやすいが、正確には翼竜は恐竜ではない。
ダイナソープラネット中の空を飛び回っており、誇り高く勇敢な面がある。
統括方針の違いからなのか、アソーカ族とは仲が悪い。
一族を束ねているのは、クラウド族の女王。

・スノーホーン族
マンモスの姿をした種族。恐竜どころか、爬虫類ですらない。
惑星で最も寒い場所に住んでいるため、全身を長い毛皮に覆われている。
雪ニンジンという植物が好物だが、地面を掘るための爪がないため探すのが苦手。

・ハイト族
竜脚類(アパトサウルス)の姿をした種族。
最も身体の大きい種族だが、争いを好まない温厚な性格。
希少な種族らしく、ゲーム中では2匹しか登場しない。

・ライトフット族
鳥脚類(イグアノドン)の姿をした種族。
直立二足歩行型の種族で、原住民のような独特の文化を築いている。
あまり他の種族と関わろうとしない体制をとっているらしい。
一族を束ねているのは、ライトフット村の村長。

彼らの村の入り口は固く閉ざされており、あることをしなければ入れないのだが、実は方法さえ知っていれば序盤から入ってしまうことが可能。
ただ、入ったところで人っ子一人いないのであまり意味はない。

・シャープクロウ族
小型獣脚類(ヴェロキラプトル)の姿をした種族。
直立二足歩行型の種族で、惑星を統治することを拒否され、スケール将軍の手下になる。
だが、内心スケールの独裁ぶりに不満を持つ者も僅かながら存在する。

ゲーム中では様々な体色の個体が登場し、盾を装備した者、非常に大柄な体格をした者等の複数のタイプがいる。
また中には敵対せず、フォックスに取引を持ちかけてくる者も居る。

・レッドアイ族
大型獣脚類(ティラノサウルス)の姿をした種族。
アソーカ族をも凌ぐパワーとタフネスさを持ち、肉食かつ非常に凶暴な種族。名の通り血のように赤い目を持つ。
その危険性から他の種族から離れたところに隔離されていたが、スケール将軍によって解放され、アソーカ族を襲い始める。
全個体が敵として登場し、明確な言葉(少なくともフォックスに理解出来る)を発する者は居ない。
一族を束ねているのは、レッドアイ族の王。

・シャドウランナー族
その名の通り、影のような黒い体が特徴。
ダイナソープラネットに存在せず、クラゾア神が試練に挑むものの平常心を試すために現れると言われている。
とある試練にのみ登場し、直接襲ってくることはしないが、集団で行動しながらこちらの平常心をかき乱してくる。

・スペルストーン
ダイナソープラネットの秩序を守っている石で、「火のスペルストーン×2」「水のスペルストーン×2」の計4つ存在する。
フォースポイントと呼ばれる場所に安置されていたが、スケール将軍が奪ったせいでダイナソープラネットの分裂が始まった。

・クラゾアスピリット
クラゾア神の力の源。クラゾアの顔を模した青いエネルギー状の物質で、全部で6つ存在する。
1つ目はクリスタルが試練で入手するので、フォックスは残りの5つを探すことになる。
ダイナソープラネット各地にある「試練の館」で入手する。


ボス

・古代獣ガルドン
ダークアイス鉱山のボス。
肉食恐竜と昆虫を組み合わせたような姿を持つ怪物で、スケール将軍が奪ってきた「火のスペルストーン」を守っている。
フォックスとトリッキーがやって来た際、スペルストーンを飲み込んでしまう。

・レッドアイキング
ウォールドシティのボス。
レッドアイ族を束ねる王で、通常のレッドアイ族を上回る巨体を誇る。
額に「火のスペルストーン」を嵌め込んでいる。

・機械竜ドラコー
ドラゴンロックのボス。
スケール将軍が恐竜に改造を施して作り出した生物兵器で、「水のスペルストーン」を守っている。
ドラコーとの戦闘は、浮遊する足場に乗りながら魔法「ヒートブラスト」を使っての主観モードシューティングという形で行われる。


尚、クラウド城ではバイクに乗って逃げるシャープクロウ族を倒して「水のスペルストーン」を入手するレースとなっている。















以下ネタバレ




























アンドルフ
前作『64』にて倒された筈のベノムの暴君。フォックスの前に現れたクラゾア神の正体。
実は本作の事件の黒幕で、スケールやフォックス、クリスタルを利用して自身の復活を企んでいた。
最終的に復活を果たし、ラスボスとして立ち塞がる。

本人の登場が本当に最後の最後なのでやや唐突感こそ否めないが、今までの展開をよく見返してみれば
  • クリスタルは「クラゾア宮殿」に幽閉されていた(=クラゾアはクリスタルの味方ではない。またクラゾア神殿にシャープクロウは居ないためスケールの仕業でもない)
  • クラウド城にて、スケールは完全に初対面であるはずのフォックスのフルネームを間違えずに言い当てた(=フォックスの事をよく知る者、即ちアンドルフが教えた)
  • 輸送機、攻撃衛星、サイボーグ恐竜など、明らかにダイナソープラネットの技術レベルを遥かに超える兵器の数々を運用するシャープクロウ軍(=アンドルフが与えた)
など、黒幕の存在は節々で匂わされていた。

追記・修正は、ダイナソープラネットの調査を終えてからお願いします。


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最終更新:2023年07月25日 22:33